ゲスト
(ka0000)
恐怖! 蛙地獄の沼
マスター:深夜真世

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在9人 / 4~9人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2015/06/15 19:00
- リプレイ完成予定
- 2015/06/24 19:00
オープニング
●モータルのその後
ここは同盟領のそこそこ大きな町。
商人の集う早朝の卸売市場の隅。
「しかし、モータルも変わったやっちゃな」
馬車の影に座った鼻先の尖った男が、背を丸めつつ、ひひひと笑いながら言う。
闇商人「ベンド商会」代表のベンドという男である。
「せっかく覚醒者ちゅうて分かったんや。たいていの奴はそのままハンター稼業にせぇだすがな」
ベンド、続けて横を向きにたにたした視線を送る。
そこにはモータルと呼んだ銀髪の少年が座っていた。
どうやらモータル、この町でベンドに勧められしかるべき機関で覚醒者の資格があるか確認してもらったらしい。にらんだ通り、彼にはその才能があったようだ。
が、モータルはほかの覚醒者のようにハンターにはならなかった。
「困りごとがあってハンターに助けを求めることができて、その到着を待つことができるならハンターに助力を求めればいい」
モータル、その理由を手短に言う。「もしもそうなら、自分が手助けをする必要はない」といいたげだ。
「いっぱしの口きくなぁ。……ま、ええ。これからもお前さんを雇ぅたろやないか」
これを聞いたベンド、嬉しそうに笑っている。
彼は闇の密売人。
数ある表の商人で事足りることなら、彼は今の商売をしていないかもしれない。
あるいはベンド、そちらの仕事ばかりをするようになったころの自分を思い出しているのかもしれない。
「あの村の男が押し付けて来るだけあるやないか」
本当に、嬉しそうに笑う。
●雨降る沼地の村で
そして町から出発し、ベンドと護衛するモータルの二人は姿をくらませた。
行く先は誰にも告げなかった。一度、身を隠すのである。もちろん次の仕事のためだ。
「妙に蛙の鳴き声が……」
森の中を移動中。遠くから聞こえる蛙の音にモータルが気付いた。
「あまりかかわらんこっちゃ」
ベンド、取り合わずに先を急ぐ。モータルは雨が近いので急ぐのだろう、ぐらいに理解し急いで追う。
そして途中の村で理由を知った。
「今年は蛙の鳴き声が特殊で……」
「気になるんならハンターに任せるに限りますわ」
一晩の宿の世話になる村の顔役の館で、主人とベンドがそんな会話。
「まあ、確かにハンターはもう雇うておるが到着までに蛙が襲ってこんかと気が気ではなくて」
実はこの村。
六年から十年ごとにオオガマの雑魔が出現する沼の近くにあった。
普通の蛙とは違い、妙な鳴き声をするので村まで襲ってくる前にハンターに依頼し退治してもらっている。当然、退治してもらうたびに祈祷して浄化するのだが、六年から十年ぐらい経過するとオオガマの雑魔が現れるという循環を繰り返している。沼には森からの水が各所より流入しているため、雑魔の発生する要素が数年を掛けて貯まり込み、そして発生してるのではないかと見られている。その分、そういった水が村に来るまでに堰き止められ平和であるともいえる。
閑話休題。
顔役がそう言った時だった。
――ざあああ……。
「降り出したか。蛙も沼から出てくるかもしれん」
「家からは出ないよう、触れを出すことですの」
気が気ではない主人に、落ち着いたベンド。
とりあえず、ここで数日足止めを食うことになった。
その晩。
「ちょい。あんた、護衛の剣士さんじゃろ?」
モータルが一人でいる時、村人から声を掛けられた。
「すまんが、沼の様子を見て来てくれんか。雑魔の大ガエルの鳴き声が数日前から聞こえてハンターに退治を頼んどるんじゃが、その前に村まで来られては困る。報酬は弾む。退治する必要はないが、様子を見て来てくれんか? 頼む、この通り」
これを聞き、自分の小集落がゴブリンの急襲を受けて滅んだこと、盗賊に助けられたものの、彼らが次に狙う村に注意をしに行って幽閉され、ハンターの助けが来る前に襲われた記憶が蘇った。
「分かった」
結局、ベンドに内緒で沼に偵察に行くことになった。
「危ない橋を渡れ。自分が、誰かのために」
心に刻んだ言葉とともに、村の期待を背負った。
そして、現地ッ!
「は、早い!」
腰の高さまであろうかという土色のオオガマが、水浸しになった沼の岸を滑る。
ずしゃしゃ、と滑走してあっという間に裏を取られ三匹に囲まれた。
「くっ!」
そして吐き出される毒液を受ける。
「一匹でも!」
横合いの一匹に殺到し、剣を振るう。
が、刃は敵の表面を滑った。敵体表の粘液が斬るダメージを激烈に軽減しているのだ!
「畜生!」
モータル、ここで前回ハンターが見せた動きを参考にした。
身を捨てるように跳躍したのだ。
前に見たのは上空にだったが、自分はそれとオオガマを真似て、薄く水の張る地面を!
びしゃしゃ……と沼岸を脱出した時、助けが来た。
雇っていたハンターたちが到着したのだ!
ここは同盟領のそこそこ大きな町。
商人の集う早朝の卸売市場の隅。
「しかし、モータルも変わったやっちゃな」
馬車の影に座った鼻先の尖った男が、背を丸めつつ、ひひひと笑いながら言う。
闇商人「ベンド商会」代表のベンドという男である。
「せっかく覚醒者ちゅうて分かったんや。たいていの奴はそのままハンター稼業にせぇだすがな」
ベンド、続けて横を向きにたにたした視線を送る。
そこにはモータルと呼んだ銀髪の少年が座っていた。
どうやらモータル、この町でベンドに勧められしかるべき機関で覚醒者の資格があるか確認してもらったらしい。にらんだ通り、彼にはその才能があったようだ。
が、モータルはほかの覚醒者のようにハンターにはならなかった。
「困りごとがあってハンターに助けを求めることができて、その到着を待つことができるならハンターに助力を求めればいい」
モータル、その理由を手短に言う。「もしもそうなら、自分が手助けをする必要はない」といいたげだ。
「いっぱしの口きくなぁ。……ま、ええ。これからもお前さんを雇ぅたろやないか」
これを聞いたベンド、嬉しそうに笑っている。
彼は闇の密売人。
数ある表の商人で事足りることなら、彼は今の商売をしていないかもしれない。
あるいはベンド、そちらの仕事ばかりをするようになったころの自分を思い出しているのかもしれない。
「あの村の男が押し付けて来るだけあるやないか」
本当に、嬉しそうに笑う。
●雨降る沼地の村で
そして町から出発し、ベンドと護衛するモータルの二人は姿をくらませた。
行く先は誰にも告げなかった。一度、身を隠すのである。もちろん次の仕事のためだ。
「妙に蛙の鳴き声が……」
森の中を移動中。遠くから聞こえる蛙の音にモータルが気付いた。
「あまりかかわらんこっちゃ」
ベンド、取り合わずに先を急ぐ。モータルは雨が近いので急ぐのだろう、ぐらいに理解し急いで追う。
そして途中の村で理由を知った。
「今年は蛙の鳴き声が特殊で……」
「気になるんならハンターに任せるに限りますわ」
一晩の宿の世話になる村の顔役の館で、主人とベンドがそんな会話。
「まあ、確かにハンターはもう雇うておるが到着までに蛙が襲ってこんかと気が気ではなくて」
実はこの村。
六年から十年ごとにオオガマの雑魔が出現する沼の近くにあった。
普通の蛙とは違い、妙な鳴き声をするので村まで襲ってくる前にハンターに依頼し退治してもらっている。当然、退治してもらうたびに祈祷して浄化するのだが、六年から十年ぐらい経過するとオオガマの雑魔が現れるという循環を繰り返している。沼には森からの水が各所より流入しているため、雑魔の発生する要素が数年を掛けて貯まり込み、そして発生してるのではないかと見られている。その分、そういった水が村に来るまでに堰き止められ平和であるともいえる。
閑話休題。
顔役がそう言った時だった。
――ざあああ……。
「降り出したか。蛙も沼から出てくるかもしれん」
「家からは出ないよう、触れを出すことですの」
気が気ではない主人に、落ち着いたベンド。
とりあえず、ここで数日足止めを食うことになった。
その晩。
「ちょい。あんた、護衛の剣士さんじゃろ?」
モータルが一人でいる時、村人から声を掛けられた。
「すまんが、沼の様子を見て来てくれんか。雑魔の大ガエルの鳴き声が数日前から聞こえてハンターに退治を頼んどるんじゃが、その前に村まで来られては困る。報酬は弾む。退治する必要はないが、様子を見て来てくれんか? 頼む、この通り」
これを聞き、自分の小集落がゴブリンの急襲を受けて滅んだこと、盗賊に助けられたものの、彼らが次に狙う村に注意をしに行って幽閉され、ハンターの助けが来る前に襲われた記憶が蘇った。
「分かった」
結局、ベンドに内緒で沼に偵察に行くことになった。
「危ない橋を渡れ。自分が、誰かのために」
心に刻んだ言葉とともに、村の期待を背負った。
そして、現地ッ!
「は、早い!」
腰の高さまであろうかという土色のオオガマが、水浸しになった沼の岸を滑る。
ずしゃしゃ、と滑走してあっという間に裏を取られ三匹に囲まれた。
「くっ!」
そして吐き出される毒液を受ける。
「一匹でも!」
横合いの一匹に殺到し、剣を振るう。
が、刃は敵の表面を滑った。敵体表の粘液が斬るダメージを激烈に軽減しているのだ!
「畜生!」
モータル、ここで前回ハンターが見せた動きを参考にした。
身を捨てるように跳躍したのだ。
前に見たのは上空にだったが、自分はそれとオオガマを真似て、薄く水の張る地面を!
びしゃしゃ……と沼岸を脱出した時、助けが来た。
雇っていたハンターたちが到着したのだ!
解説
※この依頼のOPは連作となっていますが、あくまで単発の依頼です。これまでの要素は今回の依頼の達成度などには関係しません。
同盟領のとある田舎村に赴き、増水して広大な沼地の岸(=平地)が水浸しになった戦場でオオガマ雑魔三匹を退治してください。
OPの通り、切迫した戦場に到着したときからのスタートになります。
以下、戦場について。
・初期配置は便宜上、南の森部分から参加者が登場。
・村人の口車に乗り独断で単独先行偵察しボロボロにされたモータルがこの部分にヘッドスライディングしながら戻ってきたところ。
・敵の初期配置は、約80メートル四方の水浸しの平地にいますがハンターの到着を察知し、平地中央部分に三体すべてが横一列に並んでいます。
・森の反対である北側に、沼地。ここにオオガマが逃げ込むと苦戦することになります。
・オオガマはまだハンターの実力を知らないので、まずは攻勢に出ることが予想されます。
・森の中や沼地も戦場となりえますが、敵は沼地で圧倒的に有利となり、森でもやや有利となるでしょう。
・主戦場の平地の西は沼地、東は森としておきます。
以下、敵について。
・雑魔のオオガマは、三体。水が薄く張っている地面を滑ったり、しっかり止まったりしながら俊敏に動きます。
・攻撃手法は、毒液発射(毒は便宜上、防具貫通でそのかわりダメージは5程度を一度だけ。解毒不要)と突撃、押し潰し。
・体力自慢で、ついでに体表のぬめりで刃で斬る攻撃に激しくマイナス補正が付きます。
・長い舌も使ってくるかもしれません。
雨がしとしと降っていることもあり、戦闘後はびしょ濡れです。
村に帰れば公衆銭湯に漬かってください。
同盟領のとある田舎村に赴き、増水して広大な沼地の岸(=平地)が水浸しになった戦場でオオガマ雑魔三匹を退治してください。
OPの通り、切迫した戦場に到着したときからのスタートになります。
以下、戦場について。
・初期配置は便宜上、南の森部分から参加者が登場。
・村人の口車に乗り独断で単独先行偵察しボロボロにされたモータルがこの部分にヘッドスライディングしながら戻ってきたところ。
・敵の初期配置は、約80メートル四方の水浸しの平地にいますがハンターの到着を察知し、平地中央部分に三体すべてが横一列に並んでいます。
・森の反対である北側に、沼地。ここにオオガマが逃げ込むと苦戦することになります。
・オオガマはまだハンターの実力を知らないので、まずは攻勢に出ることが予想されます。
・森の中や沼地も戦場となりえますが、敵は沼地で圧倒的に有利となり、森でもやや有利となるでしょう。
・主戦場の平地の西は沼地、東は森としておきます。
以下、敵について。
・雑魔のオオガマは、三体。水が薄く張っている地面を滑ったり、しっかり止まったりしながら俊敏に動きます。
・攻撃手法は、毒液発射(毒は便宜上、防具貫通でそのかわりダメージは5程度を一度だけ。解毒不要)と突撃、押し潰し。
・体力自慢で、ついでに体表のぬめりで刃で斬る攻撃に激しくマイナス補正が付きます。
・長い舌も使ってくるかもしれません。
雨がしとしと降っていることもあり、戦闘後はびしょ濡れです。
村に帰れば公衆銭湯に漬かってください。
マスターより
まだ寝ないならこんばんは、深夜真世です。
蛙の鳴き声の響く季節なのでこんな戦闘依頼を。
「危ない橋を渡れ。自分が、誰かのために」
を座右の銘にしたモータルですが、まだまだ身に着いてないですね。完全にやる気が空回りしています。そのおかげもあり敵の戦法の一部を知ることはできましたが。とりあえず、窮地を救ってあげてください。
OPが長くてスイマセンが、NPCたちの織り成す物語としてお楽しみいただければ幸いです。
では、類推戦闘をお楽しみください。
蛙の鳴き声の響く季節なのでこんな戦闘依頼を。
「危ない橋を渡れ。自分が、誰かのために」
を座右の銘にしたモータルですが、まだまだ身に着いてないですね。完全にやる気が空回りしています。そのおかげもあり敵の戦法の一部を知ることはできましたが。とりあえず、窮地を救ってあげてください。
OPが長くてスイマセンが、NPCたちの織り成す物語としてお楽しみいただければ幸いです。
では、類推戦闘をお楽しみください。
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2015/06/23 08:01
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2015/06/11 10:37:33 |
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相談卓だよ。 天竜寺 詩(ka0396) 人間(リアルブルー)|18才|女性|聖導士(クルセイダー) |
最終発言 2015/06/15 00:49:46 |