ゲスト
(ka0000)
【夜煌】戦場の女神
マスター:のどか

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在8人 / 4~8人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2015/06/13 19:00
- リプレイ完成予定
- 2015/06/22 19:00
オープニング
その日、ヴァリオス商工会のエヴァルド・ブラマンデ(kz0076)は激戦の機甲兵器実験地・ホープを視察という名目で訪れていた。
現在のホープの復興状況――それを確かめるために、物資支援の商隊と共にこの辺境の大地を踏みしめていたのだ。
どの程度の支援が既に行われていて、どの程度の支援が今後必要なのか。
それによって、商工会を通して、ある種の儲け話として声を掛けられる商人の数も質も変わって来る。
ジェオルジで村長祭が開かれ、商人達の「儲けの目」が分散しているからこそ、彼は歴とした情報を欲していたのだ。
「――ご覧の通り、残存の資源や各地の商隊が運んできた物資を元に、出来る所から復興は始まっています」
彼の案内役となった同盟陸軍下士官の兵士は、眼前に広がる開発地帯を指し示しながらそう口添えた。
先の戦いの爪痕はまだまだ根強い。
各国の兵や、辺境の部族達、そして作業を手伝うハンター達など、様々な人々の手によって希望の地は再びその装いを取り戻そうとはしていた。
「それで……実際に進行の方はどうなんだ?」
エヴァルド――彼がこの地を訪れたのはこれで2回目のこと。
一度目は、新たな商売の可能性を見出せそうな機甲兵器という代物を見るために。
その時は幸か不幸か歪虚の大群に襲われ、戦闘のために稼動するCAMをその目で見る事ができた。
その時の、被害を受けていない時の実験場の様子を知っているからこそ、彼はそう問いただしていたのだ。
「ゆっくりではありますが、復興へは確かに向かっています。ただ……現状のままでは、それが何時になるのか分からないというのが素直な見解です」
「と、言うと?」
「物資に関しては、その多くを各地からの支援で賄っております。しかし、それで足りるわけでもありません。足りない所はその都度、購入も検討に入れる必要が……次いで、食料です。これだけ多くの人員がこの地に留まって働いているのですから、当然食料も必要です。これも多くは支援で賄われてはおりますが……」
そう言いながら、兵士は汗を流して土木作業に励む人々の方へと視線を向けた。
「それに、ハンターの方々。手伝ってくれる彼らに、無償と言う訳にも参りません。事情を知れば、褒賞を断る方もいらっしゃる事は分かっているのですが……それに甘える訳にもいきません」
「要するに『先立つ物』が無い……そう言うことかい?」
そう口にしたエヴァルドの言葉に、兵士は小さく頷いた。
カネが無いのであれば、そしてそれが必要なのであれば、準備をする他無い。
しかし、エヴァルド自身も「はいそうですか」と気軽に動かせるほどの大金もまた、持ち得てはしない。
商工会の資金を動かす事も手ではあるが、その手続きには時間が掛かる。
それに、ダリオ・ミネッリの元へ出向き、彼の承知も得なければなるまい。
「――それは御免被りたいな」
「何がです?」
「いや、こちらの話だよ」
あの長老会のジジイに頭を下げるくらいなら、自分で何とかして見せた方が何倍も良い。
それにダリオは今、ジェオルジの村長祭に掛かりっきりのハズだ。
話を通せた所で、すぐに金を動かす事はできないだろう。
このまま、この地を燻らせておくのは惜しい。
復興に時間を食って、CAMや魔導アーマーに進展が訪れない事も。
傘下の商売人達の焦点が辺境に同盟にと、移り気で定まらない状態が続く事も。
そして、ことさらこの件に関してダリオよりも矢面に立つエヴァルドにとって、面白い事では無かった。
何か、手を打たなければ――
「――そう言えば、今回の辺境での戦いの事実上の勝利には、ハンター達の手による所が大きいと聞いて居たが?」
ふと、作業に精を出すハンター達に視線を据えた時、エヴァルドがそう言葉に出していた。
「はい。怠惰が引く切欠となった敵指揮官の撃破や撤退に関して、多くのハンターの尽力によって成しえたものと聞いています。その勝利を祝ってのお祭りも開かれていますしね」
「なるほどね……そうであるなら、彼等は一時、戦場の華であったわけだ」
「は……はぁ」
エヴァルドの返答に、兵士はどこか理解を得ていない様子で、訝しげに頷いた。
「君、あとで本国に手紙を何通か送って貰いたいんだが、構わないかな」
「ええ、連絡船の航行に併せてであれば問題はありません」
その言葉を聞くと、エヴァルドはにこやかに頷いて見せる。
「戦勝のお祭りが開かれているのだというのなら、それを使わない手は無いよ。ゲストを呼んで、宴を開くべきだ。肴はそうだね……この戦いの功労者が相応しい。彼らの語る武勇伝は、聞く者の心を掴むだろう。そうして掴んだゲストの心を、『気持ち』に変えてもらえば良いんだよ」
話の追いつかない同盟兵を前に、エヴァルドは腕を組み、辺りをうろうろと歩き回りながらその計画を口にして行く。
「そう言えば、今回の村長祭はこの戦勝祭と合同開催だと聞いていたね。なら、そのルートもムダにしてはいけない。稼ぎ時に稼ぎたい商人は、この機にいくらでも手を貸すはずだ。彼らの力を使って『戦場の華』を『花』で飾らなければ」
そうして彼は、ホープを背に、恭しくその手を広げて見せた。
「そう、さしずめ――戦場の女神のようにね」
後日、オフィスに1枚の依頼書が張り出されていた。
『戦場の女神コンテスト、出場者募集!』という、大きな見出しと共に。
現在のホープの復興状況――それを確かめるために、物資支援の商隊と共にこの辺境の大地を踏みしめていたのだ。
どの程度の支援が既に行われていて、どの程度の支援が今後必要なのか。
それによって、商工会を通して、ある種の儲け話として声を掛けられる商人の数も質も変わって来る。
ジェオルジで村長祭が開かれ、商人達の「儲けの目」が分散しているからこそ、彼は歴とした情報を欲していたのだ。
「――ご覧の通り、残存の資源や各地の商隊が運んできた物資を元に、出来る所から復興は始まっています」
彼の案内役となった同盟陸軍下士官の兵士は、眼前に広がる開発地帯を指し示しながらそう口添えた。
先の戦いの爪痕はまだまだ根強い。
各国の兵や、辺境の部族達、そして作業を手伝うハンター達など、様々な人々の手によって希望の地は再びその装いを取り戻そうとはしていた。
「それで……実際に進行の方はどうなんだ?」
エヴァルド――彼がこの地を訪れたのはこれで2回目のこと。
一度目は、新たな商売の可能性を見出せそうな機甲兵器という代物を見るために。
その時は幸か不幸か歪虚の大群に襲われ、戦闘のために稼動するCAMをその目で見る事ができた。
その時の、被害を受けていない時の実験場の様子を知っているからこそ、彼はそう問いただしていたのだ。
「ゆっくりではありますが、復興へは確かに向かっています。ただ……現状のままでは、それが何時になるのか分からないというのが素直な見解です」
「と、言うと?」
「物資に関しては、その多くを各地からの支援で賄っております。しかし、それで足りるわけでもありません。足りない所はその都度、購入も検討に入れる必要が……次いで、食料です。これだけ多くの人員がこの地に留まって働いているのですから、当然食料も必要です。これも多くは支援で賄われてはおりますが……」
そう言いながら、兵士は汗を流して土木作業に励む人々の方へと視線を向けた。
「それに、ハンターの方々。手伝ってくれる彼らに、無償と言う訳にも参りません。事情を知れば、褒賞を断る方もいらっしゃる事は分かっているのですが……それに甘える訳にもいきません」
「要するに『先立つ物』が無い……そう言うことかい?」
そう口にしたエヴァルドの言葉に、兵士は小さく頷いた。
カネが無いのであれば、そしてそれが必要なのであれば、準備をする他無い。
しかし、エヴァルド自身も「はいそうですか」と気軽に動かせるほどの大金もまた、持ち得てはしない。
商工会の資金を動かす事も手ではあるが、その手続きには時間が掛かる。
それに、ダリオ・ミネッリの元へ出向き、彼の承知も得なければなるまい。
「――それは御免被りたいな」
「何がです?」
「いや、こちらの話だよ」
あの長老会のジジイに頭を下げるくらいなら、自分で何とかして見せた方が何倍も良い。
それにダリオは今、ジェオルジの村長祭に掛かりっきりのハズだ。
話を通せた所で、すぐに金を動かす事はできないだろう。
このまま、この地を燻らせておくのは惜しい。
復興に時間を食って、CAMや魔導アーマーに進展が訪れない事も。
傘下の商売人達の焦点が辺境に同盟にと、移り気で定まらない状態が続く事も。
そして、ことさらこの件に関してダリオよりも矢面に立つエヴァルドにとって、面白い事では無かった。
何か、手を打たなければ――
「――そう言えば、今回の辺境での戦いの事実上の勝利には、ハンター達の手による所が大きいと聞いて居たが?」
ふと、作業に精を出すハンター達に視線を据えた時、エヴァルドがそう言葉に出していた。
「はい。怠惰が引く切欠となった敵指揮官の撃破や撤退に関して、多くのハンターの尽力によって成しえたものと聞いています。その勝利を祝ってのお祭りも開かれていますしね」
「なるほどね……そうであるなら、彼等は一時、戦場の華であったわけだ」
「は……はぁ」
エヴァルドの返答に、兵士はどこか理解を得ていない様子で、訝しげに頷いた。
「君、あとで本国に手紙を何通か送って貰いたいんだが、構わないかな」
「ええ、連絡船の航行に併せてであれば問題はありません」
その言葉を聞くと、エヴァルドはにこやかに頷いて見せる。
「戦勝のお祭りが開かれているのだというのなら、それを使わない手は無いよ。ゲストを呼んで、宴を開くべきだ。肴はそうだね……この戦いの功労者が相応しい。彼らの語る武勇伝は、聞く者の心を掴むだろう。そうして掴んだゲストの心を、『気持ち』に変えてもらえば良いんだよ」
話の追いつかない同盟兵を前に、エヴァルドは腕を組み、辺りをうろうろと歩き回りながらその計画を口にして行く。
「そう言えば、今回の村長祭はこの戦勝祭と合同開催だと聞いていたね。なら、そのルートもムダにしてはいけない。稼ぎ時に稼ぎたい商人は、この機にいくらでも手を貸すはずだ。彼らの力を使って『戦場の華』を『花』で飾らなければ」
そうして彼は、ホープを背に、恭しくその手を広げて見せた。
「そう、さしずめ――戦場の女神のようにね」
後日、オフィスに1枚の依頼書が張り出されていた。
『戦場の女神コンテスト、出場者募集!』という、大きな見出しと共に。
解説
▼目的
戦場の女神(闘神)コンテスト、出場者募集!
▼概要
辺境での【不動】大規模を受けて、大きく被害を被った実験地ホープ。
その復興には、まだまだ多くの支援の手が必要とされています。
そんな支援の手を得ようとエヴァルドが夜煌祭&郷祭合同開催の一環として主催した『戦場の女神コンテスト』に出場してください。
会場であるホープの特設ステージには、一般の見物客の他にエヴァルドが招待している同盟都市の商人や富裕層の方々が見えています。
いわゆる広告塔となって、彼らから支援を得るためのアピールを行う事がコンテストの最大の目的です。
▼参加規約
・大会テーマ
『戦場と花』をテーマに観客投票でグランプリを決定します。
・性別
男女共に可。グランプリ受賞の場合に男なら『闘神』、女なら『女神』となります。
・衣装
あなた方は『戦場に咲く一輪の花』です。
1人1品、自分のイメージする花をテーマにした衣装を用意してください。
テーマの花は実在するものでも、クリムゾンウェストに生えているとしたオリジナルの花でも構いません。
衣装と使用する花に関しては、郷祭で賑わっている同盟都市より提供されています。
・パフォーマンス
戦場に咲いた花となって、その功労を観客にアピールしてください。
【不動】に関連する依頼や大規模作戦で、事実的な活躍があった場合には大きなアピールとなるでしょう。
一方で、「依頼や大規模には出てないけど、人知れずこう言うことやってたんです」といった非公式の内容で
アピールをして頂いても構いません。
ただし内容によっては事実として認められない(リプで触れられない)可能性もございますのでご注意ください。
また、参加は個人に限った事ではありません。
数人でチームを組む事も可能です。
力を合わせて大掛かりなパフォーマンスを行う事もできるでしょう。
戦場の女神(闘神)コンテスト、出場者募集!
▼概要
辺境での【不動】大規模を受けて、大きく被害を被った実験地ホープ。
その復興には、まだまだ多くの支援の手が必要とされています。
そんな支援の手を得ようとエヴァルドが夜煌祭&郷祭合同開催の一環として主催した『戦場の女神コンテスト』に出場してください。
会場であるホープの特設ステージには、一般の見物客の他にエヴァルドが招待している同盟都市の商人や富裕層の方々が見えています。
いわゆる広告塔となって、彼らから支援を得るためのアピールを行う事がコンテストの最大の目的です。
▼参加規約
・大会テーマ
『戦場と花』をテーマに観客投票でグランプリを決定します。
・性別
男女共に可。グランプリ受賞の場合に男なら『闘神』、女なら『女神』となります。
・衣装
あなた方は『戦場に咲く一輪の花』です。
1人1品、自分のイメージする花をテーマにした衣装を用意してください。
テーマの花は実在するものでも、クリムゾンウェストに生えているとしたオリジナルの花でも構いません。
衣装と使用する花に関しては、郷祭で賑わっている同盟都市より提供されています。
・パフォーマンス
戦場に咲いた花となって、その功労を観客にアピールしてください。
【不動】に関連する依頼や大規模作戦で、事実的な活躍があった場合には大きなアピールとなるでしょう。
一方で、「依頼や大規模には出てないけど、人知れずこう言うことやってたんです」といった非公式の内容で
アピールをして頂いても構いません。
ただし内容によっては事実として認められない(リプで触れられない)可能性もございますのでご注意ください。
また、参加は個人に限った事ではありません。
数人でチームを組む事も可能です。
力を合わせて大掛かりなパフォーマンスを行う事もできるでしょう。
マスターより
おはようございます、のどかです。
今回の連動は【夜煌祭】と【春郷祭】の同時開催です。
そうしたら、シナリオでも同時開催するっきゃないですよね。
舞台は【夜煌祭】にはなりますが、衣装の提供などで【春郷祭】にもお金が流れる仕組みです。
流石はエヴァルド君、やる事が目ざといですね。
大きな戦いが終ったこの時期に、【不動】依頼で頑張った事、大規模で頑張った事を思い返してみたり、逆に時間や余裕が無くって頑張れなかった事をこの機会に史実化してしまうなんてのもアリでしょう。
戦場に似合う花となった皆様を、お待ちしております。
質問がございましたらエヴァルド君がお答えいたしますので、別途質問卓を立ててご用命ください。
今回の連動は【夜煌祭】と【春郷祭】の同時開催です。
そうしたら、シナリオでも同時開催するっきゃないですよね。
舞台は【夜煌祭】にはなりますが、衣装の提供などで【春郷祭】にもお金が流れる仕組みです。
流石はエヴァルド君、やる事が目ざといですね。
大きな戦いが終ったこの時期に、【不動】依頼で頑張った事、大規模で頑張った事を思い返してみたり、逆に時間や余裕が無くって頑張れなかった事をこの機会に史実化してしまうなんてのもアリでしょう。
戦場に似合う花となった皆様を、お待ちしております。
質問がございましたらエヴァルド君がお答えいたしますので、別途質問卓を立ててご用命ください。
関連NPC
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2015/06/25 15:44
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2015/06/08 09:37:19 |
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【相談卓】ミスコン控え室 Uisca=S=Amhran(ka0754) エルフ|17才|女性|聖導士(クルセイダー) |
最終発言 2015/06/13 06:13:39 |