ゲスト
(ka0000)
ドバ少年からの依頼
マスター:江口梨奈

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在6人 / 6~8人
- サポート
- 現在0人 / 0~8人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2015/06/19 12:00
- リプレイ完成予定
- 2015/06/28 12:00
オープニング
6歳の時に親に捨てられたのを拾われて、そこから10年間メシを与えられ育てて貰えたのだから、ドバは親方がどんな乱暴者であっても、恨んだり嫌ったりすることはなかった。
けれど、この仕打ちはあんまりだと思う。
トラ挟みで負った足首の傷もそのままに、きつい薬剤をぶっかけられて毛の色を抜かれたゴブリンを見て、少年は胸を痛めた。
ドバが暮らしているのは、見世物小屋の一座だった。生まれつき白髪で、目の赤い彼も見世物のひとつだった。街から街へ渡り歩き、決まった住まいを持たず、曲芸師や動物たちが彼の家族だ。
動物、というのは、芸を仕込んだ猿や犬だったり、妙な生態を持つ虫のことだったり、金色の蛇だったこともあった。似たような興業をしている親方の仲間内で、面白い見世物になりそうなものをやりとりしているので、同じものが長く一緒にいることはなかった。
この日、連れて来られたのが、偶然に猟罠にかかった小さいゴブリンだった。
凶暴なゴブリンとはいえ、足を痛め、一座の腕っ節の強い男連中に押さえつけられて、抵抗出来ずにいた。
「さあ、こいつが火の輪くぐりでもすりゃァいいんだが……」
それだけじゃ面白くないな、そう親方は呟いて、仲間に指示をした。
刺激が鼻につく薬剤をまぜあげて、それをゴブリンにかけたのだ。
全身の毛の色が抜け、『およそ見たことのない』ゴブリンが完成した。
こいつを明日から鞭を使い、芸をしこんでいくのだという。
取引も終わり、次の街へ向かっている道中だった。毎度稼がせて貰っている大きな街で、珍ゴブリンの広告も売ったので、かなりの収益になるのは間違いない、親方も仲間も機嫌よく4台の馬車を走らせていた。
だが途中、一座の馬車が、5、6匹のゴブリンの集団に襲われた。
『ギ、グルル、ギイイ!』
何やら叫びながら、馬車の荷台を壊そうとする。
こちらも伊達に旅を続けているのではない、少々の賊など追い返せる技量は持っている。ドバも華奢な腕ながら応戦する。
そして彼の耳に、聞こえた。
『カエセ』
カエセ……?
どういうことだ、と思ったときには、もう吹っ飛ばされていた。
ゴブリン集団は執拗だった。これまでの賊なら諦めるような反撃にもたじろがず、長い競り合いの末になんとか追い返しはしたものの、こちらも用心棒の筋肉男が肩を外してしまったし、玉乗り師が足を折った。
「チッ、次の街の商売は落とせん。ああいう連中がまた来ないとも限らん以上、勿体ないが用心棒を雇うかな」
親方の遣いでドバがハンターオフィスへ依頼を出しに行くことになった。
けれど彼は考える。
考えて、考えて、理解した。「カエセ」の意味を。
ドバは、ハンターオフィスに依頼を出した。
『ゴブリンを返してやってくれ』と。
けれど、この仕打ちはあんまりだと思う。
トラ挟みで負った足首の傷もそのままに、きつい薬剤をぶっかけられて毛の色を抜かれたゴブリンを見て、少年は胸を痛めた。
ドバが暮らしているのは、見世物小屋の一座だった。生まれつき白髪で、目の赤い彼も見世物のひとつだった。街から街へ渡り歩き、決まった住まいを持たず、曲芸師や動物たちが彼の家族だ。
動物、というのは、芸を仕込んだ猿や犬だったり、妙な生態を持つ虫のことだったり、金色の蛇だったこともあった。似たような興業をしている親方の仲間内で、面白い見世物になりそうなものをやりとりしているので、同じものが長く一緒にいることはなかった。
この日、連れて来られたのが、偶然に猟罠にかかった小さいゴブリンだった。
凶暴なゴブリンとはいえ、足を痛め、一座の腕っ節の強い男連中に押さえつけられて、抵抗出来ずにいた。
「さあ、こいつが火の輪くぐりでもすりゃァいいんだが……」
それだけじゃ面白くないな、そう親方は呟いて、仲間に指示をした。
刺激が鼻につく薬剤をまぜあげて、それをゴブリンにかけたのだ。
全身の毛の色が抜け、『およそ見たことのない』ゴブリンが完成した。
こいつを明日から鞭を使い、芸をしこんでいくのだという。
取引も終わり、次の街へ向かっている道中だった。毎度稼がせて貰っている大きな街で、珍ゴブリンの広告も売ったので、かなりの収益になるのは間違いない、親方も仲間も機嫌よく4台の馬車を走らせていた。
だが途中、一座の馬車が、5、6匹のゴブリンの集団に襲われた。
『ギ、グルル、ギイイ!』
何やら叫びながら、馬車の荷台を壊そうとする。
こちらも伊達に旅を続けているのではない、少々の賊など追い返せる技量は持っている。ドバも華奢な腕ながら応戦する。
そして彼の耳に、聞こえた。
『カエセ』
カエセ……?
どういうことだ、と思ったときには、もう吹っ飛ばされていた。
ゴブリン集団は執拗だった。これまでの賊なら諦めるような反撃にもたじろがず、長い競り合いの末になんとか追い返しはしたものの、こちらも用心棒の筋肉男が肩を外してしまったし、玉乗り師が足を折った。
「チッ、次の街の商売は落とせん。ああいう連中がまた来ないとも限らん以上、勿体ないが用心棒を雇うかな」
親方の遣いでドバがハンターオフィスへ依頼を出しに行くことになった。
けれど彼は考える。
考えて、考えて、理解した。「カエセ」の意味を。
ドバは、ハンターオフィスに依頼を出した。
『ゴブリンを返してやってくれ』と。
解説
見世物小屋の一座が捉えているゴブリンを、仲間の元へ返してやって下さい。
けれど、依頼主は座長に恩義があり、これを表だって裏切ることは出来ません。よって、ドバの真意を一座に知られないようにしなければなりません。
ドバはハンターオフィスに、一座の護衛の依頼を出したことになっています。
一座の馬車は4台。人、動物、荷物類と混ざって乗ってます。
通り道は郊外の道、道は広く舗装されているものの、周囲は山や森で、繁みも多くあります。
けれど、依頼主は座長に恩義があり、これを表だって裏切ることは出来ません。よって、ドバの真意を一座に知られないようにしなければなりません。
ドバはハンターオフィスに、一座の護衛の依頼を出したことになっています。
一座の馬車は4台。人、動物、荷物類と混ざって乗ってます。
通り道は郊外の道、道は広く舗装されているものの、周囲は山や森で、繁みも多くあります。
マスターより
先にネタばらしをします。これと同じゴブリンの集団が襲ってきます。数は同じとは限りません。
改めて。依頼主はドバです。なので護衛が失敗することは、この依頼の失敗条件ではありません。
それでは、頑張って下さい。
改めて。依頼主はドバです。なので護衛が失敗することは、この依頼の失敗条件ではありません。
それでは、頑張って下さい。
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2015/06/27 09:03
参加者一覧
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ドバ少年の願い 水流崎トミヲ(ka4852) 人間(リアルブルー)|27才|男性|魔術師(マギステル) |
最終発言 2015/06/19 11:35:29 |
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2015/06/17 20:56:04 |