ゲスト
(ka0000)
火事だあああああ!!!
マスター:ぴえーる

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在6人 / 4~6人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2015/06/23 15:00
- リプレイ完成予定
- 2015/07/02 15:00
オープニング
「誰か!! 誰か助けて下さい!!」
辺り一面に響き渡るのは、切羽詰まった女性の甲高い声。
ここは冒険都市リゼリオから郊外に行ったところにある倉庫街。普段なら人が寄りつかなくて静寂に包まれている場所だが、この時に限ってはいつもとは真逆で、人でごった返しており、様々な音で溢れていた。
そこに集まっている人びとの視線は、倉庫街の中でもひときわ大きくそびえ立っている倉庫へと向けられていた。その倉庫は今、天へと伸びる勢いで真っ赤な炎を燃え上がらせている。
「おい! 救助要請したハンターはまだ来ねえのか」
バケツの水をぶちまけて、集団の中にいる一人の男があたりを見回しながら叫んだ。
有志で集まった男たちがバケツリレーを行いながら消火活動を行っているが焼け石に水だった。火が一向に収まる気配がないどころか、むしろ火の勢いが増しているようにすら見える。
「クソッ。こんなふうにチマチマやってたって埒があかねえ。こうなったら俺が火の中に飛び込んで助けに行ってやる」
集団の先頭に立って、倉庫の入り口にバケツの水をぶっかけていた男は、腕まくりをして逞しい腕を見せつけながら火の中へと飛び込んでいこうとする。しかしすぐさまその後ろにいたひ弱そうな男が止めに入る。
「だ、だめですよ。ただでさえ、倉庫の中は荷物で溢れかえっていて迷路みたいになってるんですから、無闇に飛び込んでも被害が増えるだけですってば。それに火の球みたいな形をした歪虚を見たっていう証言だってあるんですから、そもそも僕らの手じゃ負えないんですよ。発見した歪虚は一匹って言ってましたが、それ以上いないとも限らないんですから」
「そういうけどな。事態は一刻を争ってるんだ。トムがこの中で閉じ込められてるんだろ。だったらなおのこと急がなきゃいけねえじゃねえか」
倉庫に閉じ込められているトムというのは、今年十歳になる少年である。
彼はよくこの倉庫街にやってきては友人とともに隠れんぼなどをして遊んでいた。障害物の多い倉庫の中は、隠れんぼとして最適な空間になっているのだ。
今回もそんなふうに遊んでいる最中に突然歪虚が現れて、この騒動に巻き込まれて、倉庫に閉じ込められることになってしまったのだ。
人間の進入を拒むかのように入り口の炎が激しく燃えており、トムの姿はここから見えないが、きっと心細い思いをしていることだろう。
トムの母親もこの場に居合わせており、さきほどから自分の息子の助けを求めて、声を枯らしながら叫び続けている。その様子がとても痛ましくて、彼女と視線を合わせる者はいない。
「クソッ、俺に何かできることがねえのか……」
逞しい体つきの男は、無力な自分に拳を握りしめて唇を噛みしめることしかできなかった。
幸いにして、発見が早かったおかげで、火の手が上がってから間もなくしてハンターオフィスへの要請と消火活動に臨むことが出来ている。が、時間が経過するにつれて、トムの命の灯火がどんどん薄れていくのは間違いない。倉庫の中がどうなっているのかは、ここから窺い知れないが、もはや一刻として無駄にできる時間はないのかもしれない。そう思うと、焦る気持ちだけが先行する。
それにトムの命はもちろんのこと、このままでは倉庫街全体に火の手が移りかねない。
「そういえば、トムといっつも一緒に遊んでいるリムルって男の子がいましたよね。そいつは今日は一緒じゃなかったんでしょうか」
ひ弱な男の言葉に、周囲の男たちの顔が一斉に青ざめる。
その時だった。
「ハンターのみなさんっ! こちらです。私の息子のトムがこの倉庫の中で閉じ込められて……」
こちらに向かってくる数人のハンターたちにすがりつくような勢いで、トムの母が叫び声を上げた。バケツリレーをしていた男たちも、ハンターの登場に作業の手を止めて彼らを向かい入れたのだった。
辺り一面に響き渡るのは、切羽詰まった女性の甲高い声。
ここは冒険都市リゼリオから郊外に行ったところにある倉庫街。普段なら人が寄りつかなくて静寂に包まれている場所だが、この時に限ってはいつもとは真逆で、人でごった返しており、様々な音で溢れていた。
そこに集まっている人びとの視線は、倉庫街の中でもひときわ大きくそびえ立っている倉庫へと向けられていた。その倉庫は今、天へと伸びる勢いで真っ赤な炎を燃え上がらせている。
「おい! 救助要請したハンターはまだ来ねえのか」
バケツの水をぶちまけて、集団の中にいる一人の男があたりを見回しながら叫んだ。
有志で集まった男たちがバケツリレーを行いながら消火活動を行っているが焼け石に水だった。火が一向に収まる気配がないどころか、むしろ火の勢いが増しているようにすら見える。
「クソッ。こんなふうにチマチマやってたって埒があかねえ。こうなったら俺が火の中に飛び込んで助けに行ってやる」
集団の先頭に立って、倉庫の入り口にバケツの水をぶっかけていた男は、腕まくりをして逞しい腕を見せつけながら火の中へと飛び込んでいこうとする。しかしすぐさまその後ろにいたひ弱そうな男が止めに入る。
「だ、だめですよ。ただでさえ、倉庫の中は荷物で溢れかえっていて迷路みたいになってるんですから、無闇に飛び込んでも被害が増えるだけですってば。それに火の球みたいな形をした歪虚を見たっていう証言だってあるんですから、そもそも僕らの手じゃ負えないんですよ。発見した歪虚は一匹って言ってましたが、それ以上いないとも限らないんですから」
「そういうけどな。事態は一刻を争ってるんだ。トムがこの中で閉じ込められてるんだろ。だったらなおのこと急がなきゃいけねえじゃねえか」
倉庫に閉じ込められているトムというのは、今年十歳になる少年である。
彼はよくこの倉庫街にやってきては友人とともに隠れんぼなどをして遊んでいた。障害物の多い倉庫の中は、隠れんぼとして最適な空間になっているのだ。
今回もそんなふうに遊んでいる最中に突然歪虚が現れて、この騒動に巻き込まれて、倉庫に閉じ込められることになってしまったのだ。
人間の進入を拒むかのように入り口の炎が激しく燃えており、トムの姿はここから見えないが、きっと心細い思いをしていることだろう。
トムの母親もこの場に居合わせており、さきほどから自分の息子の助けを求めて、声を枯らしながら叫び続けている。その様子がとても痛ましくて、彼女と視線を合わせる者はいない。
「クソッ、俺に何かできることがねえのか……」
逞しい体つきの男は、無力な自分に拳を握りしめて唇を噛みしめることしかできなかった。
幸いにして、発見が早かったおかげで、火の手が上がってから間もなくしてハンターオフィスへの要請と消火活動に臨むことが出来ている。が、時間が経過するにつれて、トムの命の灯火がどんどん薄れていくのは間違いない。倉庫の中がどうなっているのかは、ここから窺い知れないが、もはや一刻として無駄にできる時間はないのかもしれない。そう思うと、焦る気持ちだけが先行する。
それにトムの命はもちろんのこと、このままでは倉庫街全体に火の手が移りかねない。
「そういえば、トムといっつも一緒に遊んでいるリムルって男の子がいましたよね。そいつは今日は一緒じゃなかったんでしょうか」
ひ弱な男の言葉に、周囲の男たちの顔が一斉に青ざめる。
その時だった。
「ハンターのみなさんっ! こちらです。私の息子のトムがこの倉庫の中で閉じ込められて……」
こちらに向かってくる数人のハンターたちにすがりつくような勢いで、トムの母が叫び声を上げた。バケツリレーをしていた男たちも、ハンターの登場に作業の手を止めて彼らを向かい入れたのだった。
解説
・隠れんぼに適しているということで、倉庫の中は入り組んでいてフクザツになっている。壁などで仕切られているわけではないが、荷物が積み上げられて、壁のように仕切られており、迷路のようにになっている。よって隠れんぼの鬼になった気分でトムを探さないといけない。
・敵として登場するのは火を操る、火の球の形をした歪虚。大きさはバスケットボールと同じくらいだが、その周りが炎に包まれているので、実際よりも大きく見える。ただ、実態はあり、剣などの物理攻撃もダメージを与ることも可能。
・倉庫を包んでいる炎を消火することに専念してもよいが、仮に消火できたとしても、結局歪虚の手によってすぐさま火の手が上がるので、消火活動に専念しても火の手を食い止める以上の効果は得られない。
・歪虚の戦闘能力自体はそこまで高いわけじゃないが、宙に浮いており、近接戦闘に持ち込みにくいかも。ただ狭い屋内での戦闘になるので、追い詰めるのはそれほど難しくない。
・敵として登場するのは火を操る、火の球の形をした歪虚。大きさはバスケットボールと同じくらいだが、その周りが炎に包まれているので、実際よりも大きく見える。ただ、実態はあり、剣などの物理攻撃もダメージを与ることも可能。
・倉庫を包んでいる炎を消火することに専念してもよいが、仮に消火できたとしても、結局歪虚の手によってすぐさま火の手が上がるので、消火活動に専念しても火の手を食い止める以上の効果は得られない。
・歪虚の戦闘能力自体はそこまで高いわけじゃないが、宙に浮いており、近接戦闘に持ち込みにくいかも。ただ狭い屋内での戦闘になるので、追い詰めるのはそれほど難しくない。
マスターより
みなさん初めまして。今回よりマスターを務めさせていただきますぴえーると申します。
今回の依頼の目的は閉じ込められている子どもの救出と敵の殲滅です。
敵の強さそのものよりも、時間との戦いのほうが厄介かもしれません。
歪虚と少年が同じ場所にいるとは限りません。まずは少年の救出を優先させるのか、それとも敵の殲滅を目指すのか。それは皆様の判断に次第です。
未来ある少年を皆様の手で救って、倉庫の周りに集まっている大人たちを安心させて下さい。よろしくお願いいたします。
今回の依頼の目的は閉じ込められている子どもの救出と敵の殲滅です。
敵の強さそのものよりも、時間との戦いのほうが厄介かもしれません。
歪虚と少年が同じ場所にいるとは限りません。まずは少年の救出を優先させるのか、それとも敵の殲滅を目指すのか。それは皆様の判断に次第です。
未来ある少年を皆様の手で救って、倉庫の周りに集まっている大人たちを安心させて下さい。よろしくお願いいたします。
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2015/06/28 10:29
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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あれは……火事だ! 水流崎トミヲ(ka4852) 人間(リアルブルー)|27才|男性|魔術師(マギステル) |
最終発言 2015/06/23 09:13:14 |
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2015/06/22 19:13:04 |