ゲスト
(ka0000)
歌姫見習いと結婚式
マスター:十野誠

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- やや易しい
- オプション
-
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在6人 / 4~6人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2015/06/25 09:00
- リプレイ完成予定
- 2015/07/04 09:00
オープニング
※このシナリオは原則として戦闘が発生しない日常的なシナリオとして設定されています。
● 雨の中の歌声
――貴方が欲しいのは――
雨の中。
人通りの少ない道で歌声が響く。
ともすれば雨音に消されそうな中。その歌声は家路を急ぐ人の足をふと緩ませる。
――私は一緒に歩きたい――
紡がれるのは、願いを告げる歌。
贅沢は言わない、ただ貴方と一緒に歩きたいと小さな願いを告げる歌。
どこかで聞いた事のあるような歌だが、聞く人に話しかけるような歌は人の足をゆるませ、
――だから、ねぇ すこしだけ――
いつしか歌の元には人だかりが出来ていた。
「ありがとうございます! ありがとうございます!」
雨音に負けずに声が響く中、ついっと一つの影がその場を離れる。
「これならば。充分でしょう」
● 勧誘
「私が、ですか?」
「うん。あれ? そう聞いたんだけど」
町で歌っていたエリーザ・カペルは、身に覚えがないと首を振った。
多くの人に歌を届けたいと思い、故郷を飛び出した彼女は、今日も街の広場で歌を披露していた。
気の向いた人が投じてくれるお金はさして多くは無いものの、お金は出さないまでも他の形で報いてくれる人の中で、彼女は生活をしていた。
エリーザに話しかけてきたのも、そんな形で彼女に関わっている人の一人だ。
「でも、エリーザちゃんが歌ってくれるなら、私も嬉しいんだけどな」
「そんなこと言われても困りますよ。結婚式で歌うなんて」
その女性は、近々結婚をするのだという。その中で結婚を祝う歌を唄ってくれる人を探していたところ、とある人にエリーザが歌ってくれると言われたとのことだ。
「どんな人でした? ちょっと聞いてみないと」
「どんな人もなにも、この間話していた人よ?」
「この間……?」
歌の後に話しかけられるのは珍しいことではない。
外にでるのが少々早そうな外見と言うこともあり、心配した人が話かけてきたりする事もよくある話だ。だが。
「あなたならできるとか、そんなことを言ってたかしら」
「あの人ですか……」
思い当たる顔を思いだし、エリーザは渋い顔を見せる。
正直、何を考えているか分からなかった。興味本位なだけかと思っていたのだが。
「ね。せめてさ? 打合せにだけでも来てくれない?」
「……うーん」
「甘いものもごちそうするから。ね?」
「分かりました。行きます」
● 回想
「御機嫌よう? 歌唄いさん?」
その日の曲を歌い終え、三々五々に散っていく人々を見送るエリーザが視線を移すと、そちらには一人の女性の姿があった。
「ごめんなさい。今日はもう終わりなんです」
見覚えはあまりないが、話しかけられるのにも慣れたものだ。エリーザは断りの言葉を言って詫びの表情を浮かべる。
「それは残念。けれど――大丈夫よ」
「はい。また――」
「これからいつでも聞けるようになるんだものね」
「明日……は?」
思わず間の抜けた声を上げるエリーザに、その女性は満面の笑みを返しながら言葉を繋ぐ。
「えぇ。貴女なら大丈夫。きっと眼鏡にかなうと思うの。何も心配する事は無いわ」
「えっと……」
「貴女なら出来るわ。私達には出来なかったこともきっと」
「ごめんなさい、間に合ってます……!」
エリーザは荷物を急いで取りまとめると、急いでその場を駆けだした。
その様子を見る女性は――変わらず笑顔。
「大丈夫、きっと貴女も分かってくれると信じているわ」
● 打ち合わせ
打ち合わせをするという日。エリーザは普段の歌の稽古も早々にすませると、結婚式を迎えるという知り合いの家に向かった。
(とりあえず顔見せだけでも。断ればいい……)
そんな思いを抱きながら、家に入ったエリーザは中の光景に目を疑った。
結婚をする2人。式を運営するための係員のような人。それだけならばいい。
(教会で楽器を演ってた人達に……嘘?! ハンターさん達!?)
「エリーザさん! よく来てくれました……!」
戸をくぐったところで身を硬くしていたエリーザに、上機嫌な声がかけられる。
声の方を向くと、そちらにはいつかの女性が嬉しそうな顔を浮かべて立っていた。
「あ、あの! これは一体……」
「さぁみなさん! 待ち望んでいた人も来ました! それでははじめましょう!」
声に応じて、打ち合わせをはじめていく人の中、エリーザは諦めの表情を浮かべた。
(あぁ……これは断れないわね)
なら、精一杯を。
世話になっている人を祝うのは望むところ。そこまで自信は無いけれども、やれることをやろう。
エリーザは祝い事に使えそうな歌を急いで思い出すのだった。
● 雨の中の歌声
――貴方が欲しいのは――
雨の中。
人通りの少ない道で歌声が響く。
ともすれば雨音に消されそうな中。その歌声は家路を急ぐ人の足をふと緩ませる。
――私は一緒に歩きたい――
紡がれるのは、願いを告げる歌。
贅沢は言わない、ただ貴方と一緒に歩きたいと小さな願いを告げる歌。
どこかで聞いた事のあるような歌だが、聞く人に話しかけるような歌は人の足をゆるませ、
――だから、ねぇ すこしだけ――
いつしか歌の元には人だかりが出来ていた。
「ありがとうございます! ありがとうございます!」
雨音に負けずに声が響く中、ついっと一つの影がその場を離れる。
「これならば。充分でしょう」
● 勧誘
「私が、ですか?」
「うん。あれ? そう聞いたんだけど」
町で歌っていたエリーザ・カペルは、身に覚えがないと首を振った。
多くの人に歌を届けたいと思い、故郷を飛び出した彼女は、今日も街の広場で歌を披露していた。
気の向いた人が投じてくれるお金はさして多くは無いものの、お金は出さないまでも他の形で報いてくれる人の中で、彼女は生活をしていた。
エリーザに話しかけてきたのも、そんな形で彼女に関わっている人の一人だ。
「でも、エリーザちゃんが歌ってくれるなら、私も嬉しいんだけどな」
「そんなこと言われても困りますよ。結婚式で歌うなんて」
その女性は、近々結婚をするのだという。その中で結婚を祝う歌を唄ってくれる人を探していたところ、とある人にエリーザが歌ってくれると言われたとのことだ。
「どんな人でした? ちょっと聞いてみないと」
「どんな人もなにも、この間話していた人よ?」
「この間……?」
歌の後に話しかけられるのは珍しいことではない。
外にでるのが少々早そうな外見と言うこともあり、心配した人が話かけてきたりする事もよくある話だ。だが。
「あなたならできるとか、そんなことを言ってたかしら」
「あの人ですか……」
思い当たる顔を思いだし、エリーザは渋い顔を見せる。
正直、何を考えているか分からなかった。興味本位なだけかと思っていたのだが。
「ね。せめてさ? 打合せにだけでも来てくれない?」
「……うーん」
「甘いものもごちそうするから。ね?」
「分かりました。行きます」
● 回想
「御機嫌よう? 歌唄いさん?」
その日の曲を歌い終え、三々五々に散っていく人々を見送るエリーザが視線を移すと、そちらには一人の女性の姿があった。
「ごめんなさい。今日はもう終わりなんです」
見覚えはあまりないが、話しかけられるのにも慣れたものだ。エリーザは断りの言葉を言って詫びの表情を浮かべる。
「それは残念。けれど――大丈夫よ」
「はい。また――」
「これからいつでも聞けるようになるんだものね」
「明日……は?」
思わず間の抜けた声を上げるエリーザに、その女性は満面の笑みを返しながら言葉を繋ぐ。
「えぇ。貴女なら大丈夫。きっと眼鏡にかなうと思うの。何も心配する事は無いわ」
「えっと……」
「貴女なら出来るわ。私達には出来なかったこともきっと」
「ごめんなさい、間に合ってます……!」
エリーザは荷物を急いで取りまとめると、急いでその場を駆けだした。
その様子を見る女性は――変わらず笑顔。
「大丈夫、きっと貴女も分かってくれると信じているわ」
● 打ち合わせ
打ち合わせをするという日。エリーザは普段の歌の稽古も早々にすませると、結婚式を迎えるという知り合いの家に向かった。
(とりあえず顔見せだけでも。断ればいい……)
そんな思いを抱きながら、家に入ったエリーザは中の光景に目を疑った。
結婚をする2人。式を運営するための係員のような人。それだけならばいい。
(教会で楽器を演ってた人達に……嘘?! ハンターさん達!?)
「エリーザさん! よく来てくれました……!」
戸をくぐったところで身を硬くしていたエリーザに、上機嫌な声がかけられる。
声の方を向くと、そちらにはいつかの女性が嬉しそうな顔を浮かべて立っていた。
「あ、あの! これは一体……」
「さぁみなさん! 待ち望んでいた人も来ました! それでははじめましょう!」
声に応じて、打ち合わせをはじめていく人の中、エリーザは諦めの表情を浮かべた。
(あぁ……これは断れないわね)
なら、精一杯を。
世話になっている人を祝うのは望むところ。そこまで自信は無いけれども、やれることをやろう。
エリーザは祝い事に使えそうな歌を急いで思い出すのだった。
解説
ハンターの皆さんは『臆病な歌唄いの力になり、新郎新婦を祝福させてあげてほしい』と言われて集められました。
また、ハンターオフィスからは、はっきりとした証拠も無く依頼自体には不自然な点は見受けられなかったものの、依頼人自身の振る舞いに怪しい点があるとして、可能であれば依頼人の動きについては警戒をしてほしいと言われています。
依頼人は、その町には最近来た人物で、街中に知り合いはいない模様です。
結婚式についてですが、楽団は一応いますが、皆さんが彼らとともに演奏をしても構いません。
エリーザは一人で唄う事もできますが、ともに唄う人がいると喜びます。
また、あまりこう言った場所になれていないエリーザは、結婚式で唄う曲についてあまり詳しくは有りません。どのような歌を唄えばいいのかを教える事も、彼女のためになるでしょう。
<登場人物のプロフィール>
エリーザ
名前 :エリーザ・カペル
見た目:身長は多少高いものの、顔立ちは幼さが残る。ベレー帽をかぶり、小奇麗な恰好をしている。
女性
名前 :レディ・オーレリア
見た目:比較的身長が高く、大きく動くと映える格好をしている。服装は綺麗に見えるが流行からは遅れ、少々くたびれている。
<その他>
結婚式までは残り数日です。
楽器等を使われる場合、持ち込み楽器以外は中世に存在していたあまり大がかりで無い楽器ならば、楽団から貸出して貰うことができます。
オリジナル以外の曲につきましては、雰囲気程度の描写に収まる事が有りますので、ご了承ください。
また、ハンターオフィスからは、はっきりとした証拠も無く依頼自体には不自然な点は見受けられなかったものの、依頼人自身の振る舞いに怪しい点があるとして、可能であれば依頼人の動きについては警戒をしてほしいと言われています。
依頼人は、その町には最近来た人物で、街中に知り合いはいない模様です。
結婚式についてですが、楽団は一応いますが、皆さんが彼らとともに演奏をしても構いません。
エリーザは一人で唄う事もできますが、ともに唄う人がいると喜びます。
また、あまりこう言った場所になれていないエリーザは、結婚式で唄う曲についてあまり詳しくは有りません。どのような歌を唄えばいいのかを教える事も、彼女のためになるでしょう。
<登場人物のプロフィール>
エリーザ
名前 :エリーザ・カペル
見た目:身長は多少高いものの、顔立ちは幼さが残る。ベレー帽をかぶり、小奇麗な恰好をしている。
女性
名前 :レディ・オーレリア
見た目:比較的身長が高く、大きく動くと映える格好をしている。服装は綺麗に見えるが流行からは遅れ、少々くたびれている。
<その他>
結婚式までは残り数日です。
楽器等を使われる場合、持ち込み楽器以外は中世に存在していたあまり大がかりで無い楽器ならば、楽団から貸出して貰うことができます。
オリジナル以外の曲につきましては、雰囲気程度の描写に収まる事が有りますので、ご了承ください。
マスターより
お世話になっています。十野です。
相手にしていただくのは、歌姫とはまだいえない女の子。
本人もやる予定の無かった出来事に突然巻き込まれ、手探りな状態となっていますが、皆様のお力をいただけると幸いです。
それでは、エリーザ共々、皆様のプレイングをお待ちしております。
相手にしていただくのは、歌姫とはまだいえない女の子。
本人もやる予定の無かった出来事に突然巻き込まれ、手探りな状態となっていますが、皆様のお力をいただけると幸いです。
それでは、エリーザ共々、皆様のプレイングをお待ちしております。
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2015/07/03 16:53
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
---|---|---|---|
![]() |
相談卓 エステル・L・V・W(ka0548) 人間(クリムゾンウェスト)|15才|女性|霊闘士(ベルセルク) |
最終発言 2015/06/25 07:22:12 |
|
![]() |
依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2015/06/24 23:02:11 |