ゲスト
(ka0000)
子供たちの冒険
マスター:鳴海惣流

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在7人 / 4~7人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2015/07/01 22:00
- リプレイ完成予定
- 2015/07/10 22:00
オープニング
●発端
「俺たちも行ってみようぜ!」
村長の家へ遊びに来ていたアルが、叫ぶように言った。隣のジョンも頷く。二人はお互いに十歳で、とても仲が良い。
二人が日々を過ごす村では過去、大人になるための儀式があった。村の近くにある自然洞窟へ入り、奥に転がってる石を拾ってくるというものだ。
石自体には何の値打ちもない。単純に村の近くにある石より色が濃いので、奥まで行ってきた証拠になるだけだった。
村長から話を聞いたアルは、途端に行きたがった。
村長宅を出てジョンと別れ、自宅に戻る。
台所で夕食の準備をしている母親に、早速出かけてもいいかを尋ねる。
「ジョンと一緒に、村の近くの洞窟へ行ってもいいだろ」
村長から聞いた儀式のことも、きちんと説明した上でのお願いだった。
「何を言ってるのよ。私も前に聞いた記憶があるけれど、その儀式が実際に行われていたのは、村長が生まれるよりもずっと昔なのよ。どうして、あなたがする必要があるの」
「決まってるだろ。勇気をつけるためさ!」
親として我が子の希望は叶えてあげたいが、危険な目にあわせたくない。
返事を保留し、夫が帰宅した夜に相談する。
「子供、ましてや男の子とくれば、色々と冒険したがるもんさ。危険だと思ったら、引き返すように言っておけばいいだろ」
父親という味方を得たことにより、ますますアルは乗り気になる。
一方で母親は、どうしても不安を覚えてしまう。
そこで母親は自分の弟に、自然洞窟の下見をしてほしいとお願いした。
●報告
翌日の夜になって、下見を終えた弟が、姉であるアルの母親の家にやってきた。
夫がひとり息子のアルと遊んでくれてる間に、弟から下見の報告をしてもらう。
「人がかなりの年月入っていないからか、不気味な感じがしたよ。それはともかく、入ってすぐに段差のある床があった。三十センチから五十センチほどの長さだったかな。一段だけくぼみのようになってて、危うく転びそうになったよ。滑りやすいのもあったしね。小さな橋というか、足場みたいなものがあれば、比較的安全に通れるかもしれないな」
弟は可能な限り、細部まで見てきてくれたようだ。
ありがたく思いながら、続きを促す。
「さらに進んでいくと、本格的に洞窟の中へ入る。入口から遠くなって、日の光も完全に届かなくなる。真っ暗闇といった感じで、手元の明かりだけでは心もとなかったよ。ランプでも備え付けてあれば、足元も照らされるだろうから、だいぶ歩きやすくなると思うけどな」
ひと呼吸置いてから、弟は一番奥の説明に入る。
「あとは石のある一番奥までいくだけだ。入口からここまでは、一方通行だから迷う心配はない。大人四人か五人が、並んで入れる広さもあるしな。ただ、石のある場所で不気味な影を見た。大体、一メートル二十センチくらいかな。コボルドかと思ったが、奴らよりはがっしりした体格だったような気がする。すまない。恐怖を覚えたんで、すぐに逃げてきちまったんだ。姿だけでも確認できればよかったが、闇に紛れていたせいでそれも難しかった。今日だけたまたま居たという感じじゃなかったが、昔から居ついていたようにも思えない。正体は不明だが、子供たちで冒険させるのは危険だ。誰も中に入ったりしてなかった間に、害のある存在が住みついたとしても不思議はないからな」
弟の報告を聞き終えて、アルの母親はますます怖くなった。
アルにやめるように言ったが、逃げれば大丈夫などと言って頷いてくれない。
アルの父親になる夫も味方をしてくれたものの、愛息子は完全に諦めていないようだった。
親の権力で強引に冒険計画を中止させても、不在の隙をついて勝手に行かれてしまっては意味がない。
仮にコボルドみたいな敵対的亜人がいるとなれば、大人の男性に同行を頼んでも安全とは言いきれなくなる。
アルはジョンと二人で冒険したがってるので、大人の同行を了承してくれないだろう。
そこでアルの母親は夫と相談し、ハンターへ依頼を出すことにした。愛する息子とその友人に安全な冒険をさせてあげるために。
●依頼
ハンターオフィスに、アルの母親から正式に依頼が届けられた。
依頼を請けてくれるハンターに求めるのは、洞窟内の安全の確保。担当者が詳細な説明をする。
「依頼者が危険だと思っているポイントは三つ。洞窟を入ってすぐの段差のある床。ここは入口から日の光が幾らか届いているので、比較的足元は見やすいそうです。次に中腹から最奥にかけての強い暗闇の解消。子供たちはランプを持って入るそうですが、それだけでは物足りなくなってくるそうです。他にも明かりが必要なのは、中腹から最奥までのおよそ百メートル。今回の現場となる自然洞窟の全長が二百メートル程度なので、およそ半分となりますね。ちなみに高さはニメートル程度だそうです。足元が見える程度の明かりであれば、洞窟の横幅はかなりあるので問題ないそうです。なおハンターが依頼解決後には子供たちの冒険に許可を出すそうなので、明かりを設置するにしても、数日程度持てば大丈夫とのことでした」
本来なら最奥の部分を照らす必要はないのかもしれませんが。
そう言ったあとで、担当者は最後のポイントについて話してくれる。
「個人的な意見ですが、三つめが一番大きな問題になると思います。下見をした男性が、異形の存在を目撃したそうです。身長はおよそ一メートル二十センチ。言語は確認できなかったが、獣のような鳴き声も聞こえなかった。下見した男性によれば、コボルドではないだろうとのこと。以上の情報を考慮してデータベースと照らし合わせた結果、自然洞窟の最奥に潜んでいるのはゴブリンの可能性がもっとも高そうです。潜んでる闇を照らす明かりを設置していくのであれば、当然のように戦闘になるでしょう。準備を怠らないようにしてください」
「俺たちも行ってみようぜ!」
村長の家へ遊びに来ていたアルが、叫ぶように言った。隣のジョンも頷く。二人はお互いに十歳で、とても仲が良い。
二人が日々を過ごす村では過去、大人になるための儀式があった。村の近くにある自然洞窟へ入り、奥に転がってる石を拾ってくるというものだ。
石自体には何の値打ちもない。単純に村の近くにある石より色が濃いので、奥まで行ってきた証拠になるだけだった。
村長から話を聞いたアルは、途端に行きたがった。
村長宅を出てジョンと別れ、自宅に戻る。
台所で夕食の準備をしている母親に、早速出かけてもいいかを尋ねる。
「ジョンと一緒に、村の近くの洞窟へ行ってもいいだろ」
村長から聞いた儀式のことも、きちんと説明した上でのお願いだった。
「何を言ってるのよ。私も前に聞いた記憶があるけれど、その儀式が実際に行われていたのは、村長が生まれるよりもずっと昔なのよ。どうして、あなたがする必要があるの」
「決まってるだろ。勇気をつけるためさ!」
親として我が子の希望は叶えてあげたいが、危険な目にあわせたくない。
返事を保留し、夫が帰宅した夜に相談する。
「子供、ましてや男の子とくれば、色々と冒険したがるもんさ。危険だと思ったら、引き返すように言っておけばいいだろ」
父親という味方を得たことにより、ますますアルは乗り気になる。
一方で母親は、どうしても不安を覚えてしまう。
そこで母親は自分の弟に、自然洞窟の下見をしてほしいとお願いした。
●報告
翌日の夜になって、下見を終えた弟が、姉であるアルの母親の家にやってきた。
夫がひとり息子のアルと遊んでくれてる間に、弟から下見の報告をしてもらう。
「人がかなりの年月入っていないからか、不気味な感じがしたよ。それはともかく、入ってすぐに段差のある床があった。三十センチから五十センチほどの長さだったかな。一段だけくぼみのようになってて、危うく転びそうになったよ。滑りやすいのもあったしね。小さな橋というか、足場みたいなものがあれば、比較的安全に通れるかもしれないな」
弟は可能な限り、細部まで見てきてくれたようだ。
ありがたく思いながら、続きを促す。
「さらに進んでいくと、本格的に洞窟の中へ入る。入口から遠くなって、日の光も完全に届かなくなる。真っ暗闇といった感じで、手元の明かりだけでは心もとなかったよ。ランプでも備え付けてあれば、足元も照らされるだろうから、だいぶ歩きやすくなると思うけどな」
ひと呼吸置いてから、弟は一番奥の説明に入る。
「あとは石のある一番奥までいくだけだ。入口からここまでは、一方通行だから迷う心配はない。大人四人か五人が、並んで入れる広さもあるしな。ただ、石のある場所で不気味な影を見た。大体、一メートル二十センチくらいかな。コボルドかと思ったが、奴らよりはがっしりした体格だったような気がする。すまない。恐怖を覚えたんで、すぐに逃げてきちまったんだ。姿だけでも確認できればよかったが、闇に紛れていたせいでそれも難しかった。今日だけたまたま居たという感じじゃなかったが、昔から居ついていたようにも思えない。正体は不明だが、子供たちで冒険させるのは危険だ。誰も中に入ったりしてなかった間に、害のある存在が住みついたとしても不思議はないからな」
弟の報告を聞き終えて、アルの母親はますます怖くなった。
アルにやめるように言ったが、逃げれば大丈夫などと言って頷いてくれない。
アルの父親になる夫も味方をしてくれたものの、愛息子は完全に諦めていないようだった。
親の権力で強引に冒険計画を中止させても、不在の隙をついて勝手に行かれてしまっては意味がない。
仮にコボルドみたいな敵対的亜人がいるとなれば、大人の男性に同行を頼んでも安全とは言いきれなくなる。
アルはジョンと二人で冒険したがってるので、大人の同行を了承してくれないだろう。
そこでアルの母親は夫と相談し、ハンターへ依頼を出すことにした。愛する息子とその友人に安全な冒険をさせてあげるために。
●依頼
ハンターオフィスに、アルの母親から正式に依頼が届けられた。
依頼を請けてくれるハンターに求めるのは、洞窟内の安全の確保。担当者が詳細な説明をする。
「依頼者が危険だと思っているポイントは三つ。洞窟を入ってすぐの段差のある床。ここは入口から日の光が幾らか届いているので、比較的足元は見やすいそうです。次に中腹から最奥にかけての強い暗闇の解消。子供たちはランプを持って入るそうですが、それだけでは物足りなくなってくるそうです。他にも明かりが必要なのは、中腹から最奥までのおよそ百メートル。今回の現場となる自然洞窟の全長が二百メートル程度なので、およそ半分となりますね。ちなみに高さはニメートル程度だそうです。足元が見える程度の明かりであれば、洞窟の横幅はかなりあるので問題ないそうです。なおハンターが依頼解決後には子供たちの冒険に許可を出すそうなので、明かりを設置するにしても、数日程度持てば大丈夫とのことでした」
本来なら最奥の部分を照らす必要はないのかもしれませんが。
そう言ったあとで、担当者は最後のポイントについて話してくれる。
「個人的な意見ですが、三つめが一番大きな問題になると思います。下見をした男性が、異形の存在を目撃したそうです。身長はおよそ一メートル二十センチ。言語は確認できなかったが、獣のような鳴き声も聞こえなかった。下見した男性によれば、コボルドではないだろうとのこと。以上の情報を考慮してデータベースと照らし合わせた結果、自然洞窟の最奥に潜んでいるのはゴブリンの可能性がもっとも高そうです。潜んでる闇を照らす明かりを設置していくのであれば、当然のように戦闘になるでしょう。準備を怠らないようにしてください」
解説
●達成目標
・後日、洞窟内を冒険予定の子供たちのため、事前に安全を確保する。具体的には三つの危険と思われるポイントの解消。
・ひとつめは、洞窟に入ってすぐの段差の解消。くぼみみたいな箇所は横一列。長さは三十から五十センチ。一人ずつになっても、二人の子供が通れれば大丈夫です。
・ふたつめは、洞窟中腹地点からの暗闇の解消。
※明かりに関しては、事前に必要なものを伝えておくと、ある程度は依頼者側で用意してくれます。一般家庭でも問題なく調達できるものが対象で、レアなアイテムなどは不可です。
・みっつめは、最奥の暗闇に潜む異形の存在の排除。
●敵の強さ
・担当者が想定したとおりの敵対的亜人が異形の存在となります。単独で洞窟内に住み着いたばかりなのからわかるように、レベルは低いです。
・ただし洞窟内の最奥は闇が深いです。油断をしすぎると、不意をつかれてしまうかもしれません。
・ゴブリンの装備は原始的な槍と、動物の皮で作った鎧だけです。遠距離では投石。近距離では槍での直接攻撃。不利を察すると、逃げます。
●注意点
・依頼者の息子のアルは、好奇心旺盛なのに加え、無鉄砲なところもあります。
・彼が洞窟内に誰かが入ったと気付いた場合、友人のジョンを連れて、予定よりも早く、ハンターのあとを追うなりして洞窟へ入ってしまうかもしれません。
・アルの性格は恐れ知らずの熱血型。魔物相手にも怯みませんが、戦闘能力はありません。十歳の子供なので、危機的状況になると恐怖を覚えます。
・ジョンの性格は慎重な流され型。いつもアルに引っ張られる形で動きます。単独であれば、洞窟の入口をうろうろするだけで、中まで入れないタイプです。
・アルとジョンはとても仲が良く、泣きそうなほど怖くても、もうひとりが危機的状況に陥っていれば、自分だけ逃げようとはしません。あくまでも二人一緒の行動になります。
・後日、洞窟内を冒険予定の子供たちのため、事前に安全を確保する。具体的には三つの危険と思われるポイントの解消。
・ひとつめは、洞窟に入ってすぐの段差の解消。くぼみみたいな箇所は横一列。長さは三十から五十センチ。一人ずつになっても、二人の子供が通れれば大丈夫です。
・ふたつめは、洞窟中腹地点からの暗闇の解消。
※明かりに関しては、事前に必要なものを伝えておくと、ある程度は依頼者側で用意してくれます。一般家庭でも問題なく調達できるものが対象で、レアなアイテムなどは不可です。
・みっつめは、最奥の暗闇に潜む異形の存在の排除。
●敵の強さ
・担当者が想定したとおりの敵対的亜人が異形の存在となります。単独で洞窟内に住み着いたばかりなのからわかるように、レベルは低いです。
・ただし洞窟内の最奥は闇が深いです。油断をしすぎると、不意をつかれてしまうかもしれません。
・ゴブリンの装備は原始的な槍と、動物の皮で作った鎧だけです。遠距離では投石。近距離では槍での直接攻撃。不利を察すると、逃げます。
●注意点
・依頼者の息子のアルは、好奇心旺盛なのに加え、無鉄砲なところもあります。
・彼が洞窟内に誰かが入ったと気付いた場合、友人のジョンを連れて、予定よりも早く、ハンターのあとを追うなりして洞窟へ入ってしまうかもしれません。
・アルの性格は恐れ知らずの熱血型。魔物相手にも怯みませんが、戦闘能力はありません。十歳の子供なので、危機的状況になると恐怖を覚えます。
・ジョンの性格は慎重な流され型。いつもアルに引っ張られる形で動きます。単独であれば、洞窟の入口をうろうろするだけで、中まで入れないタイプです。
・アルとジョンはとても仲が良く、泣きそうなほど怖くても、もうひとりが危機的状況に陥っていれば、自分だけ逃げようとはしません。あくまでも二人一緒の行動になります。
マスターより
お世話になっております。鳴海惣流です。
今回は冒険というか、戦闘というか、というお話になっています。
依頼中に、アルとジョンはほぼ確実に乱入します。しかも、考えられる最悪のタイミングです。その点を踏まえた対処が大切かと思います。
三つのポイントをすべて無事に解決できるかどうかが、成功かどうかの分かれ目になります。
皆様のご参加を、お待ちしております。
今回は冒険というか、戦闘というか、というお話になっています。
依頼中に、アルとジョンはほぼ確実に乱入します。しかも、考えられる最悪のタイミングです。その点を踏まえた対処が大切かと思います。
三つのポイントをすべて無事に解決できるかどうかが、成功かどうかの分かれ目になります。
皆様のご参加を、お待ちしております。
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2015/07/04 14:32
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
---|---|---|---|
![]() |
冒険の書は 消えました レイ・T・ベッドフォード(ka2398) 人間(リアルブルー)|26才|男性|霊闘士(ベルセルク) |
最終発言 2015/07/01 06:37:31 |
|
![]() |
依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2015/06/30 19:50:02 |