ゲスト
(ka0000)
野盗怒る
マスター:革酎

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在6人 / 4~6人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2015/07/08 09:00
- リプレイ完成予定
- 2015/07/17 09:00
オープニング
とある地方のとある領主からの依頼を受けて、疾影士の少女メディエス・パーマー他数名のハンター達が、小さな農村を訪れていた。
その依頼とは、近隣の農村を荒し回るゴブリンの群れを退治して欲しい、というものであった。
内容としてはごくごくありふれたものであり、まだ経験の浅いメディエスでも十分に達成可能であろうと思われた。
準備を整えてハンターズ・ソサイエティを出立したメディエス達は、その日の午前中にはその農村に到着していた。
村長から事情を聞いたメディエスは挨拶もそこそこに、早速、周辺の偵察へと足を延ばした。
だがそこで、メディエスは思わぬ事態に遭遇することとなる。
* * *
メディエスは三匹のゴブリンが、仲間達が警護している農村へと向かう姿を森の中で目撃した。
ところがこのゴブリン共は、どうも普通とは若干異なる様相を呈している。
一匹はまるで巨人かと思わせる程の巨躯を誇り、一匹は恐ろしく痩せ細ってはいるが不気味な程に長身で、そして最後の一匹はゴブリンにしてはやけに小柄である。
実に特徴的な体格のゴブリン共であったが、その顔つきはいずれも無表情に近しく、奇妙な程に精気が感じられなかった。
「あいつらが、問題のゴブリン達かな? それにしても、全然普通じゃないよね。特にあの大きいやつ……見た目はゴブリンだけど、どう考えても有り得ないサイズだよ、あれ」
メディエスは、小首を捻った。
僅か三匹のゴブリンに複数の村々が恐ろしく手を焼かされるというのは、あまり聞いたことがない。
特別な事情があるのだろうか――そんなことを考えながら、三匹のゴブリンを追跡しようとしたその時、不意に背後から冷たい刃の切っ先が伸びてきて、メディエスの首元にそっと触れた。
メディエスは、緊張に全身を強張らせた。
「……ハンターか。奴らとは無関係のようだな」
独特の癖がある低い声音に、メディエスは恐る恐る、視線を巡らせた。
するとそこに、両腕にそれぞれ一本ずつの小剣を携えた、片耳隻眼の大柄な中年男性が静かに佇んでいた。
片耳隻眼の男は右手に持った小剣の切っ先をしばらくメディエスの首筋に当てていたが、やがて両手の小剣を二本とも、鞘に納めた。
メディエスは尚も緊張したまま片耳隻眼の男に向き直り、警戒の眼差しを据えた。
「さっきのゴブリン達を、追ってきたの?」
「お前も、奴らを見たのか」
その反応に、メディエスは内心で疑問を抱いた。
この中年男性は、先程目撃したゴブリン達に対して奇妙な敵意を抱いている様子だったのだ。
「あの三匹の仲間……っていう訳じゃなさそうね」
「仲間な訳ゃねぇだろう。あいつらは見かけこそゴブリンだが、通常では考えられない妙な能力を使いやがる。それにあいつらは俺の仲間達を全員、殺しやがった。あいつらだけは必ず、俺の手で始末してやる」
片耳隻眼の男が怒りを含んだ声で答えるのを聞きながら、メディエスは思わず息を呑んだ。
この男の言葉が事実ならば、あの三匹のゴブリンは――雑魔だ。
それにしても、とメディエスは疑問に思う。
雑魔を三体も相手に廻して、絶対に始末してやると息巻いているこの男も、どうやら只者ではなさそうであった。
少なくとも疾影士であるメディエスの背後をいとも簡単に奪ってしまうということは、余程の実力が無ければ不可能な話である。
それに、小剣を二刀流で構えてもいた。相当に鍛錬を積んだ戦士であることが、容易に窺えた。
「お前、あの村に仲間が居るのか?」
片耳隻眼の男は、メディエスの仲間達が滞在している農村の方角に向けて、顎をしゃくった。
メディエスが小さく頷き返すと、男は渋い表情で鼻を鳴らす。
「なら、伝えてやれ。あの三体は相当に手強いぞ」
「……味方になってくれるの?」
この応えに、片耳隻眼の男は忌々しげな色を浮かべた。
どうやら、ハンターに対してはあまり良いイメージを抱いていないらしい。
「俺はお前らとは本来なら敵対する存在……野盗の生き残りだが、今だけは休戦だ。ハンターどもはいけ好かねぇし大嫌いだが、奴らを倒す為なら、協力するしかねぇだろう」
曰く、自分が警鐘を鳴らしに行っても村人共は聞く耳を持たないだろうが、ハンターであるメディエスが警告すれば素直に警戒するだろう、との由。
成る程と頷いて早速農村に走り出そうとしたメディエスだが、ふと足を止めて片耳隻眼の男に振り返った。
「貴方……名前は?」
「ハンターなんぞに教えてやるのも腹立たしいが、名前が無けりゃ連絡もつかねぇか……ゼルガッソだ」
「……メディエス・パーマーよ」
お互いに名乗りを終え、メディエスは生い茂る樹々を払い除けながら農村へと走った。
ゼルガッソが教えてくれた情報を、一刻も早く仲間達に伝えなければならなかった。
その依頼とは、近隣の農村を荒し回るゴブリンの群れを退治して欲しい、というものであった。
内容としてはごくごくありふれたものであり、まだ経験の浅いメディエスでも十分に達成可能であろうと思われた。
準備を整えてハンターズ・ソサイエティを出立したメディエス達は、その日の午前中にはその農村に到着していた。
村長から事情を聞いたメディエスは挨拶もそこそこに、早速、周辺の偵察へと足を延ばした。
だがそこで、メディエスは思わぬ事態に遭遇することとなる。
* * *
メディエスは三匹のゴブリンが、仲間達が警護している農村へと向かう姿を森の中で目撃した。
ところがこのゴブリン共は、どうも普通とは若干異なる様相を呈している。
一匹はまるで巨人かと思わせる程の巨躯を誇り、一匹は恐ろしく痩せ細ってはいるが不気味な程に長身で、そして最後の一匹はゴブリンにしてはやけに小柄である。
実に特徴的な体格のゴブリン共であったが、その顔つきはいずれも無表情に近しく、奇妙な程に精気が感じられなかった。
「あいつらが、問題のゴブリン達かな? それにしても、全然普通じゃないよね。特にあの大きいやつ……見た目はゴブリンだけど、どう考えても有り得ないサイズだよ、あれ」
メディエスは、小首を捻った。
僅か三匹のゴブリンに複数の村々が恐ろしく手を焼かされるというのは、あまり聞いたことがない。
特別な事情があるのだろうか――そんなことを考えながら、三匹のゴブリンを追跡しようとしたその時、不意に背後から冷たい刃の切っ先が伸びてきて、メディエスの首元にそっと触れた。
メディエスは、緊張に全身を強張らせた。
「……ハンターか。奴らとは無関係のようだな」
独特の癖がある低い声音に、メディエスは恐る恐る、視線を巡らせた。
するとそこに、両腕にそれぞれ一本ずつの小剣を携えた、片耳隻眼の大柄な中年男性が静かに佇んでいた。
片耳隻眼の男は右手に持った小剣の切っ先をしばらくメディエスの首筋に当てていたが、やがて両手の小剣を二本とも、鞘に納めた。
メディエスは尚も緊張したまま片耳隻眼の男に向き直り、警戒の眼差しを据えた。
「さっきのゴブリン達を、追ってきたの?」
「お前も、奴らを見たのか」
その反応に、メディエスは内心で疑問を抱いた。
この中年男性は、先程目撃したゴブリン達に対して奇妙な敵意を抱いている様子だったのだ。
「あの三匹の仲間……っていう訳じゃなさそうね」
「仲間な訳ゃねぇだろう。あいつらは見かけこそゴブリンだが、通常では考えられない妙な能力を使いやがる。それにあいつらは俺の仲間達を全員、殺しやがった。あいつらだけは必ず、俺の手で始末してやる」
片耳隻眼の男が怒りを含んだ声で答えるのを聞きながら、メディエスは思わず息を呑んだ。
この男の言葉が事実ならば、あの三匹のゴブリンは――雑魔だ。
それにしても、とメディエスは疑問に思う。
雑魔を三体も相手に廻して、絶対に始末してやると息巻いているこの男も、どうやら只者ではなさそうであった。
少なくとも疾影士であるメディエスの背後をいとも簡単に奪ってしまうということは、余程の実力が無ければ不可能な話である。
それに、小剣を二刀流で構えてもいた。相当に鍛錬を積んだ戦士であることが、容易に窺えた。
「お前、あの村に仲間が居るのか?」
片耳隻眼の男は、メディエスの仲間達が滞在している農村の方角に向けて、顎をしゃくった。
メディエスが小さく頷き返すと、男は渋い表情で鼻を鳴らす。
「なら、伝えてやれ。あの三体は相当に手強いぞ」
「……味方になってくれるの?」
この応えに、片耳隻眼の男は忌々しげな色を浮かべた。
どうやら、ハンターに対してはあまり良いイメージを抱いていないらしい。
「俺はお前らとは本来なら敵対する存在……野盗の生き残りだが、今だけは休戦だ。ハンターどもはいけ好かねぇし大嫌いだが、奴らを倒す為なら、協力するしかねぇだろう」
曰く、自分が警鐘を鳴らしに行っても村人共は聞く耳を持たないだろうが、ハンターであるメディエスが警告すれば素直に警戒するだろう、との由。
成る程と頷いて早速農村に走り出そうとしたメディエスだが、ふと足を止めて片耳隻眼の男に振り返った。
「貴方……名前は?」
「ハンターなんぞに教えてやるのも腹立たしいが、名前が無けりゃ連絡もつかねぇか……ゼルガッソだ」
「……メディエス・パーマーよ」
お互いに名乗りを終え、メディエスは生い茂る樹々を払い除けながら農村へと走った。
ゼルガッソが教えてくれた情報を、一刻も早く仲間達に伝えなければならなかった。
解説
<目的について>
今回、皆さんは領主の依頼でゴブリン退治の為に、農村に滞在しています。
皆さんには、農村に迫りつつある三体の雑魔を倒して頂くことになります。
いずれも特徴的な能力を持ち、それなりの対策が必要です。
<三人の雑魔について>
巨人タイプは身長2メートル50センチ程で、とてつもない怪力で攻撃します。動作は若干鈍めですが、耐久力にも優れています。
痩せ形長身タイプは炎と冷気を操ります。両手の指先からは火炎を放ち、口からは超低温の冷気を吐き出して攻撃します。
小柄タイプは極めて敏捷で、常に動き回り続けながら攻撃します。耐久力は低いのですが、攻撃を当てること自体が中々困難です。
これらの情報はいずれもゼルガッソがメディエスに伝えてありますので、彼女が農村に持ち帰った情報として活用して頂いて結構です。
<メディエスについて>
メディエスは今回が三度目の任務となる、まだまだ新米のハンターです。
14歳の少女ではありますが、大人顔負けの冷静さと優秀な体力で、新米ながら実力的には素養十分です。
特段の指示が無ければ、小柄タイプの雑魔に立ち向かいます。
<ゼルガッソについて>
ゼルガッソは小剣を二刀流で操る歴戦の戦士で、ハンターとも互角に亘り合えるだけの実力を持ちます。この近隣ではそこそこ有名ですが、最近はあまり人前に姿を見せないようになっていました。
片耳隻眼なのは、過去にハンターと戦闘した際に負傷したものによるものです。
特段の指示が無ければ、巨人タイプの雑魔に立ち向かいます。
今回、皆さんは領主の依頼でゴブリン退治の為に、農村に滞在しています。
皆さんには、農村に迫りつつある三体の雑魔を倒して頂くことになります。
いずれも特徴的な能力を持ち、それなりの対策が必要です。
<三人の雑魔について>
巨人タイプは身長2メートル50センチ程で、とてつもない怪力で攻撃します。動作は若干鈍めですが、耐久力にも優れています。
痩せ形長身タイプは炎と冷気を操ります。両手の指先からは火炎を放ち、口からは超低温の冷気を吐き出して攻撃します。
小柄タイプは極めて敏捷で、常に動き回り続けながら攻撃します。耐久力は低いのですが、攻撃を当てること自体が中々困難です。
これらの情報はいずれもゼルガッソがメディエスに伝えてありますので、彼女が農村に持ち帰った情報として活用して頂いて結構です。
<メディエスについて>
メディエスは今回が三度目の任務となる、まだまだ新米のハンターです。
14歳の少女ではありますが、大人顔負けの冷静さと優秀な体力で、新米ながら実力的には素養十分です。
特段の指示が無ければ、小柄タイプの雑魔に立ち向かいます。
<ゼルガッソについて>
ゼルガッソは小剣を二刀流で操る歴戦の戦士で、ハンターとも互角に亘り合えるだけの実力を持ちます。この近隣ではそこそこ有名ですが、最近はあまり人前に姿を見せないようになっていました。
片耳隻眼なのは、過去にハンターと戦闘した際に負傷したものによるものです。
特段の指示が無ければ、巨人タイプの雑魔に立ち向かいます。
マスターより
本オープニングをお読み頂きまして、ありがとうございます。
やっと三本目のお届けに至りました革酎でございます。
今回も下名にお付き合い頂ければ幸いに存じます。
どうぞ宜しくお願いします。
やっと三本目のお届けに至りました革酎でございます。
今回も下名にお付き合い頂ければ幸いに存じます。
どうぞ宜しくお願いします。
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2015/07/12 18:46
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
---|---|---|---|
![]() |
相談スレッド ザレム・アズール(ka0878) 人間(クリムゾンウェスト)|19才|男性|機導師(アルケミスト) |
最終発言 2015/07/07 23:07:20 |
|
![]() |
依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2015/07/04 19:42:32 |