• 日常

村おこしは好きですか

マスター:鳴海惣流

シナリオ形態
ショート
難易度
やや易しい
オプション
参加費
1,000
参加人数
現在5人 / 4~6人
マテリアルリンク
報酬
普通
相談期間
5日
プレイング締切
2015/07/09 12:00
リプレイ完成予定
2015/07/18 12:00

オープニング

※このシナリオは原則として戦闘が発生しない日常的なシナリオとして設定されています。

●嘆く村長

 村長のパウロが表情を曇らせる。
 一体、いつから赤子の声を聞いていないのか。
 子供自体はいるものの、数はどんどん減っている。
 理由は様々だ。
 田舎の村は都会の街に比べて魅力がない。仕事が少ないというのもあるだろう。
 いずれにせよ、このままではマズい。
 村の人数が減っていき、住民の高齢化がより進めば、孤独死まっしぐらな境遇の村人が増える。
 解決するには、単純に人を増やせばいい。
 簡単ではないからこそ、悩んでいるわけだが。

「若者の数を増やすのが目的じゃが、ただ移住してもらえばいいわけじゃない。お金を稼ぐための仕事も必要じゃ」

 考えるほどに、一筋縄ではいきそうにないのがわかる。
 それでも、なんとかしなければ村の未来は危うい。

「そうじゃ! 村おこしをすればよいではないか!」

 村長のパウロは閃いた。
 仕事の件もあるが、まずは村に興味を覚えてもらうのが先だ。
 名案かと思ったが、数少ない村の若い衆は畑仕事などで忙しい。

「ふうむ。人手をどうしたものか。そうじゃ! こんな時のために、ハンターズ・ソサエティがあるではないか」

 依頼を出すのを決めたはいいが。村おこしをしてくださいでは大雑把すぎる。

「村おこしか……むむむっ! さらに閃いたぞ! 料理で村おこしをすればよいのじゃ!」

 料理を出すにも人手はいる。上手く事が運んでいけば、店だって構えられるかもしれない。
 そうなれば当然、働き口も増える。少なくとも、仕事を求めて都会へ行く若者は引き止められる。

「人が集まってくれば、新たな商売のチャンスを求めて、外から人がやってくる確率も増える。我ながら名案じゃな」

 きっかけはハンターに作ってもらうにしても、以降は村の人間で名物にしていかなければならない。
 そういう点も含めて、村おこしのメインは後々、村の名物にもなってくれそうな料理に決定。

「すべての世代に楽しんでもらえるのはもちろん、子供を増やしたいわけじゃなから、小さい子にも興味を持ってもらえる料理がええのぉ」

 若い夫婦を呼び込んで子供を産んでもらうのも喜ばしいが、すでに子のいる家族に移住してもらってもいい。

「そうじゃ。タイミングよく、近いうちに村の祭りがある。そこで、完成した料理を販売すればよいのじゃ。村の財政が潤えば、言葉は悪いが、手厚い援助を餌に移住者を募れるやもしれん」

 村の内外から、子連れの家族が集まるお祭りはまさにうってつけ。
 というより、人口が少なくなる一方の村に外から人がやってくるのは、そういう機会の他にない。
 とても悲しいが、それが村の現実だった。

「自分の村の未来を他人に頼るのは心苦しいが、背に腹はかえられぬ」

 世界を飛び回るハンターならば、田舎村から出た経験のないパウロたちが想像もつかない料理を作ってくれるはずだ。
 全部が全部は無理なので仕方ないが、料理の軸となる材料は村で収穫できるものを使いたい。

「この村じゃと、一番最初にくるのは小麦じゃな。次は鶏か。卵や鶏肉なんかも使えるじゃろう。それなりに移動距離はあるが、海にも行ける。魚なども候補になるかもしれんな」

 言ったあとで、パウロは少しばかり肩を落とす。

「ワシはマダコが好きなんじゃが、若い衆には外見を気味悪がって敬遠する者が多い。なんとか食べてほしいものじゃ。そうすれば、美味しさがわかるはずじゃからな」

 海へ出かけても船がないので、量をする場合は浅瀬でモリ突きをするしかない。豊富な種類の魚を獲得するのは無理だ。釣りでよくかかるのは、キスだろうか。
 マダコはそれなりに獲れるのだが、パウロが嘆いた理由から食する人間は少ない。獲ろうとしないか、獲れても海へ返す者が大半だ。
 船を作って本格的に漁をするには費用がかかり、人手もいる。村の人間が、畑仕事を優先する理由だった。

「料理は美味しいにこしたことはないが、最大の目的は村の名前を知ってもらうことじゃ。村おこしをしたいのじゃからな。食べられるなら、インパクトのある料理でもいいかもしれんのぉ」

 ひとり呟いたパウロだったが、言い終えたあとで首を小さく左右に振った。

「じゃが、ゲテモノ料理は勘弁じゃな。忌み嫌われる村には、なりたくないからのぉ」

 ひとり言を口にしながらメモを取っていたのもあり、依頼内容は大体固まった。
 村おこしのメインとなる料理の考案、調理。その後の実演販売まで付き合ってもらおう。
 依頼するハンターの方々には前日くらいに村へ入ってもらい、料理の考案と調理をお願いする。試作品を食べ、村長のパウロらがメニューを決定する。
 本番は翌日だ。販売すると決めた料理を調理し、交渉事なども多く経験してそうなハンターに販売をしてもらう。
 客人として村を訪れた人々が喜んでくれれば、戻った先で宣伝もしてくれるはずだ。
 なんとか、想定どおりにいってくれればよいのじゃが。
 パウロは祈るような気持ちで、依頼を出しに行く。

解説

●依頼目的

 村の人口、特に子供を増やすために、村の祭りの場にて村おこしのための料理を販売します。
 販売する料理の考案、調理、販売をハンターに担当してもらいます。

●考案

 村長は食材のメインに、村の生産するものを使用。個人的な希望では、マダコの美味しさを知ってもらいたいと考えています。
 食べられる程度の味なら、インパクトのある料理も話題になるので喜ばれます。
 ただし、ゲテモノ系は拒否されます。例えば敵対的亜人を食材にするなど、普通の人間であれば食さないだろうというものが対象になります。

●調理

 村で用意される調理器具は、主にフライパンとなります。依頼後は村人が自分たちで作るので、彼らが使い慣れている調理器具を使います。
 専門の調理器具はありませので、平型になると思いますが、リアルブルーでお馴染みの料理を作ると大変喜ばれると思います。
 仕事を求めて若者が村を離れる背景もあるので、手順が簡単であれば、職を求める若者が料理を担当できるかもしれません。

●販売

 村の祭りにやってくる老若男女が対象ですが、将来的に若者になっていくのは子供ですから、その点を考慮するといいかもしれません。
 子供がこの村に住みたいと願ってくれれば、両親もきっと希望を叶えてくれるでしょう。

●村の情報

 村長を始め、村の人間はリアルブルーの情報をほとんど知りません。料理に関しても同様です。
 村では小麦を主に生産。硬質小麦、軟質小麦ともにあります。
 養鶏もしていますので、玉子、鶏もあります。
 村から徒歩で三時間程度のところに、海があります。漁業は盛んでなく、船はありません。浅瀬で捕まえるか、釣りをするかになります。
 浅瀬ではマダコが獲れます。釣りでもっともヒットするのは魚のキスになります。
 漁場はあくまでも、海の浅瀬部分となります。丁度、今時期にマダコは岸によってくるので狙い目です。

マスターより

お世話になっております。鳴海惣流です。
今回は戦闘のない日常ジャンルでの依頼となっています。

村おこしに最適な料理が考案、無事に調理、販売を終えて成功となります。
とりあえず村の名前は売れた的な感じでも、成功にはなります。お気軽に参加なさってください。
大成功の鍵は上記の成功条件に加えて、村おこしをするに至った原因への対処になるかと思います。

どうか、皆様の手で村おこしの一歩目を成功に導いてあげてください。
リプレイ公開中

リプレイ公開日時 2015/07/11 10:09

参加者一覧

  • シグルドと共に
    未悠(ka3199
    人間(蒼)|21才|女性|霊闘士
  • ♯冷静とは
    ミネット・ベアール(ka3282
    人間(紅)|15才|女性|猟撃士

  • 北条・C・レラージュ(ka4697
    エルフ|23才|女性|猟撃士

  • 笹原 雄成(ka4797
    人間(蒼)|20才|男性|機導師

  • 華彩 理子(ka5123
    人間(紅)|25才|女性|聖導士
依頼相談掲示板
アイコン 【相談卓】レッツ村おこし
笹原 雄成(ka4797
人間(リアルブルー)|20才|男性|機導師(アルケミスト)
最終発言
2015/07/09 10:56:29
アイコン 依頼前の挨拶スレッド
ミリア・クロスフィールド(kz0012
人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人
最終発言
2015/07/09 10:35:55