ゲスト
(ka0000)
鳥かごの中の小鳥
マスター:深夜真世

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- やや易しい
- オプション
-
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在6人 / 4~6人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2015/07/13 19:00
- リプレイ完成予定
- 2015/07/22 19:00
オープニング
※このシナリオは原則として戦闘が発生しない日常的なシナリオとして設定されています。
●モータルのその後
ここは同盟領。
極彩色の街「ヴァリオス」の一角。
同盟領の主都であり、独立前からの歴史がある街並みは堂々としていた。
「なんや、モータル。口閉ざして。……さては都会すぎて度肝でも抜かれたか?」
闇の密売人、ベンドはくっくっく、とひそみ笑いして乗合馬車の中、横を見る。
視線の先には、護衛の少年、モータルが座っている。先ほどまでは銀髪の頭をきょろきょろさせて高い建物の立ち並ぶ街を見回していたが、今はすっかりしょげていた。
「……ここの奴ら、苦労してないんだろうな」
貧しい農村の、しかもその外れの小さな集落出身の彼には、ここは眩しすぎた。道行く人の着ている服のなんときらびやかなことか。その顔の何と涼しげなことか。
「アホ言うな。ここは、こ汚い戦場や。油断したらあかんで」
低い声で抜け目なさそうに言ったベンドの様子にはっとするモータル。今自分が裏稼業にいることを改めて思い知る。
「誰にも足取りを分からないようにして……こんなところに?」
モータル、自分が雇われているベンド商会――その代表たるこの男の動きについて聞いてみた。
「リアルブルーの言葉に、『丑の刻参りは誰にも見つからずに』というのがある。バレるとまずいものも……おっと、降りるで」
ベンドが降りたのは、とある宝石商の店だった。
●広大な街で
「お待たせや」
喫茶店で待っていたモータルのもとに、商談を終えたベンドが戻って来た。早速店員に紅茶を頼む。
「一体、今まで何を運んでたんですか? あんな小さな片田舎の町に預けていたものが、そんな高価な……」
聞いたモータルをベンドが口元に人差し指を立てて黙らせる。
そして身を乗り出すと、ちょいと指を曲げた。モータル、顔を近付ける。
「あの赤い宝石は、呪いの宝石でな」
ひひひ、と陰湿に笑い、言う。
「非常に美しく大きいが、持ち主やその血筋や周りから必ず三人、死人が出る」
「ホントですか?」
さすがに眉を顰めるモータル。
聞けば歴史は古く、血のように赤い宝石の来歴は、正に血の歴史だった。
「奪い合いや、その奪い合いをけん制する意味もあるんやろ。直近では……ホレ、これを受け取りに行った田舎村で一人死んどる」
「な、何ですって?」
がた、と思わず立ったモータルをなだめるベンド。
「今回、わしらがこの宝石をここに運んだのは、予定通りこれを肌身離さずつけておいた女性が死んだからや。……おっと、気ぃ悪ぅすな。不治の病にかかっとった女児に、せめてきれいなモン持たせて、喜ばしたいう理由もあるんや」
つまり、厄落とし。購入予定者がベンドに「確実な死を待つ三人に預けたあと、持って来るように」という注文を付けていたのだ。闇の仕事である。
「宝石の呪いで死んだ例はいずれも一瞬の苦しみが多いんや。……せめて、病でなごぅ苦しまんように、ちゅう思いもあるんやけどな」
どうやらしばらく患った末、死んだらしい。
「……で、これで手に入れた持ち主は、死ぬことはないんですね?」
「さあ。それはその富豪の人生を賭けた博打やな」
「え?」
どうやらその富豪、腹心の部下の中に裏切り者がいるらしい。商売敵と通じている節があるのだという。
「宝石の呪いで死ぬ可能性があれば自滅待ちで動きも鈍るわ。何より、周囲から死人が出ると聞けば真っ先に離れるやろ? 何せ、暗殺されても呪いで済まされる可能性もあんねや」
ひひひ、と笑うベンド。もちろん富豪も暗殺されないよう細心の注意を払うらしいがの、とも。
「で、新たな仕事も入った。その富豪の娘がこの件もあって家出してな。……どうやら前から家出したかったらしい」
「前から? 理由は?」
「政略結婚」
「ああ……」
「そんで、すぐ探し出してくれ、と。ハンターオフィスで覚醒者となった後、同行していた執事係の青年を振り切って逃げたらしい」
で、これがその時脱げた靴、と白い布をリボンにして可愛らしく飾り付けた黒い靴の片方を差し出す。
「名前は、『アムアリス・マッケレル』。手掛かりは『帽子が欲しい』としきりに言っていたこと。急きょ雇ったハンターがもうすぐ来る。身柄を確保し、しばらく預かるよう言われとる。モータルも一緒に探すんや」
こうしてモータル、紫の瞳で紫色の髪を左サイドアップにしたツンツン娘を探すことになる。
ちなみに、「しばらく預かるよう言われている」のは、やはり宝石の呪いが完全に厄払いされてなかった場合を考え、最愛の娘だけは巻き込むまいとベンドに身柄を預けることになっているからである。
というわけで、家出した娘を探す人、求ム。
●モータルのその後
ここは同盟領。
極彩色の街「ヴァリオス」の一角。
同盟領の主都であり、独立前からの歴史がある街並みは堂々としていた。
「なんや、モータル。口閉ざして。……さては都会すぎて度肝でも抜かれたか?」
闇の密売人、ベンドはくっくっく、とひそみ笑いして乗合馬車の中、横を見る。
視線の先には、護衛の少年、モータルが座っている。先ほどまでは銀髪の頭をきょろきょろさせて高い建物の立ち並ぶ街を見回していたが、今はすっかりしょげていた。
「……ここの奴ら、苦労してないんだろうな」
貧しい農村の、しかもその外れの小さな集落出身の彼には、ここは眩しすぎた。道行く人の着ている服のなんときらびやかなことか。その顔の何と涼しげなことか。
「アホ言うな。ここは、こ汚い戦場や。油断したらあかんで」
低い声で抜け目なさそうに言ったベンドの様子にはっとするモータル。今自分が裏稼業にいることを改めて思い知る。
「誰にも足取りを分からないようにして……こんなところに?」
モータル、自分が雇われているベンド商会――その代表たるこの男の動きについて聞いてみた。
「リアルブルーの言葉に、『丑の刻参りは誰にも見つからずに』というのがある。バレるとまずいものも……おっと、降りるで」
ベンドが降りたのは、とある宝石商の店だった。
●広大な街で
「お待たせや」
喫茶店で待っていたモータルのもとに、商談を終えたベンドが戻って来た。早速店員に紅茶を頼む。
「一体、今まで何を運んでたんですか? あんな小さな片田舎の町に預けていたものが、そんな高価な……」
聞いたモータルをベンドが口元に人差し指を立てて黙らせる。
そして身を乗り出すと、ちょいと指を曲げた。モータル、顔を近付ける。
「あの赤い宝石は、呪いの宝石でな」
ひひひ、と陰湿に笑い、言う。
「非常に美しく大きいが、持ち主やその血筋や周りから必ず三人、死人が出る」
「ホントですか?」
さすがに眉を顰めるモータル。
聞けば歴史は古く、血のように赤い宝石の来歴は、正に血の歴史だった。
「奪い合いや、その奪い合いをけん制する意味もあるんやろ。直近では……ホレ、これを受け取りに行った田舎村で一人死んどる」
「な、何ですって?」
がた、と思わず立ったモータルをなだめるベンド。
「今回、わしらがこの宝石をここに運んだのは、予定通りこれを肌身離さずつけておいた女性が死んだからや。……おっと、気ぃ悪ぅすな。不治の病にかかっとった女児に、せめてきれいなモン持たせて、喜ばしたいう理由もあるんや」
つまり、厄落とし。購入予定者がベンドに「確実な死を待つ三人に預けたあと、持って来るように」という注文を付けていたのだ。闇の仕事である。
「宝石の呪いで死んだ例はいずれも一瞬の苦しみが多いんや。……せめて、病でなごぅ苦しまんように、ちゅう思いもあるんやけどな」
どうやらしばらく患った末、死んだらしい。
「……で、これで手に入れた持ち主は、死ぬことはないんですね?」
「さあ。それはその富豪の人生を賭けた博打やな」
「え?」
どうやらその富豪、腹心の部下の中に裏切り者がいるらしい。商売敵と通じている節があるのだという。
「宝石の呪いで死ぬ可能性があれば自滅待ちで動きも鈍るわ。何より、周囲から死人が出ると聞けば真っ先に離れるやろ? 何せ、暗殺されても呪いで済まされる可能性もあんねや」
ひひひ、と笑うベンド。もちろん富豪も暗殺されないよう細心の注意を払うらしいがの、とも。
「で、新たな仕事も入った。その富豪の娘がこの件もあって家出してな。……どうやら前から家出したかったらしい」
「前から? 理由は?」
「政略結婚」
「ああ……」
「そんで、すぐ探し出してくれ、と。ハンターオフィスで覚醒者となった後、同行していた執事係の青年を振り切って逃げたらしい」
で、これがその時脱げた靴、と白い布をリボンにして可愛らしく飾り付けた黒い靴の片方を差し出す。
「名前は、『アムアリス・マッケレル』。手掛かりは『帽子が欲しい』としきりに言っていたこと。急きょ雇ったハンターがもうすぐ来る。身柄を確保し、しばらく預かるよう言われとる。モータルも一緒に探すんや」
こうしてモータル、紫の瞳で紫色の髪を左サイドアップにしたツンツン娘を探すことになる。
ちなみに、「しばらく預かるよう言われている」のは、やはり宝石の呪いが完全に厄払いされてなかった場合を考え、最愛の娘だけは巻き込むまいとベンドに身柄を預けることになっているからである。
というわけで、家出した娘を探す人、求ム。
解説
※この依頼のOPは連作となっていますが、あくまで単発の依頼です。これまでの要素は今回の依頼の達成度などには関係しません。
同盟領一の都会「ヴァリオス」で、家出娘の「アムアリス・マッケレル」を探し出してください。
描写のスタートは、喫茶店でモータルたちと合流したところからです。執事係もいて、遺留品もそこで確認できるでしょう。
実は娘の発見は、ある理由もあり難易度は低いです。手堅く粘り強く探せば必ず発見されますし、劇的にあっさりと発見する手段もあります。余裕があれば、「いい匂いがする……(ふらふらっと屋台に行きそうになる)……けど、今は我慢我慢」など、参加するPCさんらしさを出しつつ捜索するのもいいですね。
スマートに発見するとより成功度が上がり、後に「アム」とだけ名乗ることとなる娘から感心されます。
ベンドの受けた依頼は、しばらく預かるとのことで、旅の道連れ(モータルと同じ護衛)となります。
そのための買い物を楽しんでもいいでしょう。
14歳程度のツン娘です。旅には不向きなゴスロリワンピースを着ています。
戦闘もできますが、まだどういった武器を使うか決めてません。
ツン娘ですが、経験者のアドバイスにはちゃんと耳を傾ける良い娘です。
執事係の青年の名は「バモス」。背が高く線の細い陰気な印象の青年です。覚醒者。
同盟領一の都会「ヴァリオス」で、家出娘の「アムアリス・マッケレル」を探し出してください。
描写のスタートは、喫茶店でモータルたちと合流したところからです。執事係もいて、遺留品もそこで確認できるでしょう。
実は娘の発見は、ある理由もあり難易度は低いです。手堅く粘り強く探せば必ず発見されますし、劇的にあっさりと発見する手段もあります。余裕があれば、「いい匂いがする……(ふらふらっと屋台に行きそうになる)……けど、今は我慢我慢」など、参加するPCさんらしさを出しつつ捜索するのもいいですね。
スマートに発見するとより成功度が上がり、後に「アム」とだけ名乗ることとなる娘から感心されます。
ベンドの受けた依頼は、しばらく預かるとのことで、旅の道連れ(モータルと同じ護衛)となります。
そのための買い物を楽しんでもいいでしょう。
14歳程度のツン娘です。旅には不向きなゴスロリワンピースを着ています。
戦闘もできますが、まだどういった武器を使うか決めてません。
ツン娘ですが、経験者のアドバイスにはちゃんと耳を傾ける良い娘です。
執事係の青年の名は「バモス」。背が高く線の細い陰気な印象の青年です。覚醒者。
マスターより
まだ寝ないならこんばんは、深夜真世です。
人探し依頼です。
覚醒者であることをなんとなく自分で分かっていたため、親の屋敷に閉じ込められているのに不満を感じていた籠の中の小鳥の旅立ちに手を貸してください。
OP長くてスイマセン。実質、依頼遂行に必要な情報は後半部分と解説のみです。そのほかは、ベンドの善意の闇商人っぷりとかNPCの織り成す物語としてお楽しみください。
では、楽しくいってみましょう♪
人探し依頼です。
覚醒者であることをなんとなく自分で分かっていたため、親の屋敷に閉じ込められているのに不満を感じていた籠の中の小鳥の旅立ちに手を貸してください。
OP長くてスイマセン。実質、依頼遂行に必要な情報は後半部分と解説のみです。そのほかは、ベンドの善意の闇商人っぷりとかNPCの織り成す物語としてお楽しみください。
では、楽しくいってみましょう♪
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2015/07/20 17:01
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2015/07/10 08:58:32 |
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相談卓だよ。 天竜寺 詩(ka0396) 人間(リアルブルー)|18才|女性|聖導士(クルセイダー) |
最終発言 2015/07/13 01:51:27 |