●海開きに邪魔者が……
　夏も近づき、天気も良好。打ち寄せてくる波がなんともさわやかな気持ちにさせる。
　そこは砂浜なのだ。陽射しも強くなり、そろそろ海開きという季節。海の家を営む男性、レイトがその砂浜にやってきて、準備に取り掛かろうとしていたのだが……。
「なんだ、これは……」
　海岸にいたのは、巨大なカニ。普通の人間では両手で抱えられないくらいの大きさをしたカニが５体、砂浜にいて動かずに何やら穴を掘っているようにも見える。
　レイトにとって、これはたまらない。穴ぼこだらけで危険な砂浜に誰が来るというのか。それを止めようとレイトは砂浜へと歩いていくのだが……。カニ達がものすごい速さで彼に迫ってきた。
　まず、１体がレイトへと泡を吹きつける。それによって体に麻痺を覚えた彼の頭を、別の１体がハサミで殴りかかってきたのだ。
　レイトは傷を負いながらも命からがら海岸から逃げていく。対して、カニ達は何事もなかったように元の場所に戻り、穴を掘り始める。
　これでは、どうしようもないと考えたレイトは助けを呼ぶべく、この場から引き上げていくのだった。

「……ってなことがあってな」
　レイトはハンターズソサエティの受付のお姉さんへと溜息をつきながら語る。彼の頭と肩には、包帯が巻かれてあった。
「全治一週間だと。ったく、迷惑なカニどもめ……」
　彼はそう愚痴りながらも、依頼申請を行う。砂浜のカニ型雑魔を倒してくれ、と。
　何が目的なのかは不明だが、カニ達はとある砂浜をひたすら掘っているのだという。１つの穴を深く掘り進めるわけではなく、ある程度掘るとまた別の場所を掘っているようだ。このままでは、海水浴場として一般客を迎え入れることができない。被害が軽微なうちにカニ型雑魔を退治しておきたいのだ。
「できるなら、掘り起こされた穴を埋めてくれると助かる、ま、それは俺もやるからよ」
　ともあれ、雑魔を退治しないことには始まらない。彼はそう依頼し、カニから受けた傷を庇うようにしてソサエティを後にしていった。

　海岸に現れたカニ型雑魔の討伐を願います。

●目的
　カニ型雑魔の討伐。

●敵
　カニ型雑魔……５体。
　体型、能力に差はないようです。砂浜で穴を掘る理由は不明です。
　泡を吹き付けて相手に麻痺を与え、大きなハサミで殴りかかり、あるいは切断しようとしてきます。

●状況
　ギンギラギンに輝く太陽の下、ハンターの皆様には汗だくになりながらも敵の討伐、および作業をお願いします。
　砂浜は、全長３００メートルくらい。そこで、カニ達はひたすら穴掘りをしております。ある程度の穴を掘ったら、また次の穴を掘るという作業を繰り返しているようです。
　討伐後は、できれば、レイトの頼みを聞いて穴を受ける作業をお願いします。炎天下なので、海の家にあるような飲み物、料理（カレーなど、一部を除く）の差し入れはあるようです。

　初めましての方も、どこかでお会いしたことのある方もこんにちは。なちゅいです。
　カニ型雑魔の討伐を願います。今回は残念ながら海に入ることはできません。海が広がっているのに、仕事をしなければならない残念さをプレイングにぶつけていただければと思います。
　それでは、今回も楽しんでいただければ幸いです。よろしくお願いいたします！