• 戦闘

すらいむっ! ~姉妹に迫る粘液触手の危機

マスター:柚烏

シナリオ形態
ショート
難易度
普通
参加費
1,000
参加人数
現在8人 / 4~8人
マテリアルリンク
報酬
普通
相談期間
5日
プレイング締切
2015/07/11 19:00
リプレイ完成予定
2015/07/20 19:00

オープニング

 村外れにある廃屋は、子供たちの格好の遊び場だった。やはり、こっそり秘密を共有して遊びたいという気持ちは、年頃の子であれば誰しも持っているもので――けれどそれは、時に事件の引き金になってしまったりもする。
「わ! ……お姉ちゃん?」
 そろそろと廃屋に足を踏み入れた少女の背中を、とんと叩く者が居た。振り向けば、其処に居たのは見知った彼女の姉の姿。きっと、ひとりでこっそり遊びに行く所を、付けて来られたのだろう。
「ほら、危ないから帰りましょう? 此処は確かに、あなた達の秘密の場所かもしれないけれど、最近良くない話も聞くんだから」
 えー、と口をとがらせる少女は、しかし思った以上に真剣な姉の表情を見て顔を曇らせた。確かに、最近は妙だなと思う事も、此処では確かにあったから。
「うん……なんか、誰も居ないはずなのに変な物音がしたりとか、床にねばねばした跡が付いてるとかは……知ってるけど」
 ――じゅるりじゅるり。ずるずるずる……。
「ええ、そうね。丁度こんな感じの……」
「って、お姉ちゃん!」
 何やら不穏な物音を聞きとった二人の顔が、さあっと青ざめる。するすると物陰から姿を現したのは、不気味に蠢く半透明の物体の群れ――粘液を滴らせてにじり寄って来るそれは、所謂スライムと言う奴だろうか。
「ひゃ……ぁ!」
 と、その時。ぴゅるぴゅると粘つく液体が、姉に向かって放たれた。それは見る間に彼女の服を汚し、ぐっしょりと濡れた場所がとろりと溶解していき――其処からは透き通るような肌が覗く。
「……逃げて、お願い……助けを、呼んできて……っ」
 がくりとその場に膝を付く姉を、じっくり味わおうとでも言うのだろうか――スライムは身体を嬉しそうに震わせると、粘液触手を作り出して彼女の柔肌を蹂躙し始めた。
「くっ……はぁぁ……ぁ!」
 あられもない悲鳴が廃墟に木霊し、其処で妹は弾かれた様に、外へ向かって駆け出していた。

「……以上が、依頼者である妹さんの話となります」
 ハンターオフィスの職員は、丁度その場に居合わせてくれたハンターらに向かい事情を説明した。村の廃屋にスライムが出現――恐らく雑魔であり――其処に少女の姉が、囚われの身となってしまっているのだと言う。
「どうやら雑魔は、お姉さんを廃屋の奥まで運んで行って、そこでゆっくりと手に掛けるようです。そう言う訳で、事態は一刻を争います。……お願い、出来ますか?」
 さて、問題のスライム雑魔だが、数は結構多くて8体ほど居るらしい。しかし、直ぐに姉の命をどうこうすると言う感じではなかった事から、余り強くはない個体のようだ。――ただし、一般人には恐るべき相手であるのは間違いないが。
「で、今回のスライムの特徴ですが……。溶解液を放って、服を溶かしてくるみたいですね。あと、身体を粘液触手のように変えて此方を無力化してくるようですから、充分に気を付けてください。やはり一気にかかられると危険ですので……」
 気を付けるべき点は、少女の姉が囚われていると言う事だろう。じわじわと戯れのように命を奪われ――粘液やら触手やらで、大変な目に遭っている筈だからだ。
「なので、先ずはお姉さんの救出を優先してください。たぶん、相手はより活きのいい獲物を狙ってくる筈ですから、皆さんが囮になって、敵を油断させる事が出来れば……!」
 ――ええと、つまり。身体を張ってスライムを引き付けろと、そう言う事になるのだろうか。粘液で服を溶かされたり、触手に絡まって悶えながら。
「お願いします、皆さんだけが頼りなんです!」
「お姉ちゃんを助けてくださいっ、ぐすっ……お願い、します」
 職員と妹の潤んだ瞳に見つめられて、ハンター達は腹を括った。こうなれば行くしかないだろう――スライム蠢く廃屋で、自らが触手の罠に飛び込んで行くのだ!

解説

●成功条件
廃屋に棲みついたスライム雑魔8体の撃破。囚われの姉の救出。

●スライム雑魔×8
スライムが雑魔化したもののようです。あまり強くないですが集団で行動し、獲物をじわじわといたぶる様子です。溶解液は服を溶かし防御が下がり、粘液触手は身体を縛り命中と回避が低下してしまうようです。

●お姉さん救出
スライム雑魔はお姉さんを捉え、ゆっくりといたぶろうとしていますので、先ずはこれをどうにかする必要があります。此方で獲物としてアピール、囮になって注意を向けるなどして、お姉さんをスライムから遠ざけて下さい。実際の方法はお任せしますが、時には敢えて触手に囚われる覚悟も必要になってくるかもしれません。

●で、粘液とか触手とか
この依頼の軸になりそうです。襲われたらこんな感じになります、とか。囮になる為にこんな演技をします、とか。こだわりがありましたらぶつけてください。
『運命の悪戯で何故かこんな依頼に』と言う方もいらっしゃる可能性がありますので、念の為大丈夫な方はすみっこに『おいろけOK』みたいな一文を入れておいてください。その場合、公序良俗に反しない程度に全力で弾けます。

マスターより

 柚烏と申します。人間誰しも、定期的に弾けたくなる時がありますよね。そんな感じの依頼となります。
 如何に見せ場を演出するかがポイントとなる、ある意味で覚悟が試される依頼です。ぜひ、皆様のキャラクターならではの行動を考えてみて下さい。それではよろしくお願いします。
リプレイ公開中

リプレイ公開日時 2015/07/21 21:32

参加者一覧

  • 荊の果実
    アミグダ・ロサ(ka0144
    人間(紅)|24才|女性|魔術師
  • 天罰を与えし聖女
    ティーナ・ウェンライト(ka0165
    人間(蒼)|28才|女性|聖導士
  • 爆炎を超えし者
    ネフィリア・レインフォード(ka0444
    エルフ|14才|女性|霊闘士
  • ヤンデレ☆ブリス
    ブリス・レインフォード(ka0445
    エルフ|12才|女性|魔術師
  • 風の紡ぎ手
    クラリッサ=W・ソルシエール(ka0659
    人間(蒼)|20才|女性|魔術師
  • はぷにんぐ神父
    エルディン(ka4144
    人間(紅)|28才|男性|聖導士
  • 猛炎の奏者
    八代 遥(ka4481
    人間(蒼)|16才|女性|魔術師
  • また、あなたと
    リナリス・リーカノア(ka5126
    人間(紅)|14才|女性|魔術師

マテリアルリンク参加者一覧

依頼相談掲示板
アイコン 相談卓
クラリッサ=W・ソルシエール(ka0659
人間(リアルブルー)|20才|女性|魔術師(マギステル)
最終発言
2015/07/10 23:35:05
アイコン 依頼前の挨拶スレッド
ミリア・クロスフィールド(kz0012
人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人
最終発言
2015/07/09 03:04:27