ゲスト
(ka0000)
農園を守れ!
マスター:北生見理一

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在6人 / 4~6人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 寸志
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2015/07/18 09:00
- リプレイ完成予定
- 2015/07/27 09:00
オープニング
●炎上
深夜、けたたましく騒ぐ犬の吠え声に、ルリエは起こされた。
弟たちも起きてきて、二段ベッドから顔をのぞかせる。
「ちょっと見てくる。貴方たちは外に出ないで」
と、ルリエは寝間着のまま外に出た。
戸を開けた瞬間、息を呑む。
北の空が真っ赤になっていた。
ルリエたちが働く農園は、東西南北にそれぞれ畑が広がる。もともとは村人に見向きもされない荒れ地に過ぎなかった。
それを、ようやく収穫できるまでにしたというのに。
一体なにが、とルリエは目を凝らす。
ルリエと弟たちの汗を吸い込んだ畑。
それが、燃えていた。
●依頼内容
「依頼が入っています」
ハンターソサエティ本部の一室。
円卓の正面の壁に見慣れない地図が貼られてあった。
職員が事務的な口調で述べる。
「依頼人はルリエ嬢、18歳。農園の責任者です。彼女は弟たちと一緒に荒れ地を開墾。ようやく今年、収穫が見込めるようになったのだとか。しかし、そこをゴブリンに狙われてしまいました」
ゴブリンが農作物を盗むのはよくある話だ。
しかし、ルリエたちが抱える事情は、少々深刻だった。
「ルリエ嬢たちの父親は、歪虚との戦いで兵士として出征しました。しかし、彼は戦いの中、逃亡してしまったのです。以来、行方が知れません。保護者を失ったルリエ嬢たちに村長が与えたのが、荒れ地だったというわけです」
ひどい話だ。
職員も怒りをにじませる。
「私も、村長の対応は度が過ぎていると思います」
職員はテーブルの上で拳を強く握った。
「歪虚との戦いで兵士が逃亡することはざらにあることです。それほど歪虚とは恐ろしいもの。だというのに、村長はその責任を子供たちに負わせたのです。人間として、村長はどうかしていると言わざるを得ません」
職員がそう語るのも無理はないだろう。
この職員は淡々としていながらも、いつもより熱が入っているように見えた。
声音はいつもように硬いが。
次いで、職員は実務的な話に移った。
「襲われたのは北の畑です。ゴブリンは粗方、農作物を盗み、持ちきれないものは焼き払ってしまいました。残るのは、東、西、南の畑です。この三つも危険にされされていると見ていいでしょう」
地形についてもご説明します、と職員は席を立って地図に歩み寄る。
農園を荒れ果てた土地が囲む。
「北から東にかけて、沼地が広がっています。西には森。南には村に通じる道が伸びていますね」
それと、と職員は北の畑を指差した。
「北の畑から沼地にかけて、泥の付いたゴブリンたちの足跡が残っていたそうです。人数は10匹前後。驚くべきことですが、ゴブリンたちは沼地を越えて農園を襲っているようですね。みなさんはくれぐれも真似をしないでください。下手をしたら、沼に沈んでしまいます」
沼に沈めば、いかにハンターといえども助からない。
職員の懸念はもっともだった。
そこで職員は私見を述べる。
「ゴブリンが沼地から来ており、北の畑が真っ先に襲われたというのは、おそらく距離的に近いからでしょう。となると、次に襲われるのは東にあるトウモロコシ畑と考えるのが自然でしょう」
ゴブリンは悪知恵が働くものの、その知恵は総じて浅い。
職員の推測はあながち間違いではないだろう。
次に、職員はトウモロコシ畑について説明する。
「御存知の通り、トウモロコシは成長すると2メートルに達します。そこにゴブリンが入り込めば、見つけるのは容易ではありません。ゴブリンがトウモロコシ畑に入る前に捕捉する必要があるでしょう」
だが、一体どうやって?
その方法について、職員はハンターたちに示唆を与えた。
「ルリエ嬢たちが飼っている犬は、父親がゴブリン討伐に使っていた軍用犬で、ゴブリンの臭いを嗅ぎ取ることができるそうです。年老いて軍務から引退した犬ですが、まだ役に立つかもしれませんね」
最後に職員は一通の手紙を取り出す。
「ルリエ嬢から手紙を預かっています。これを読んで、依頼を受けるかどうか考えてみてください」
●ルリエからの手紙
――ハンター様へ。
私はルリエと申します。
今回、みなさんにお願いしたいことがあって筆を執りました。
ゴブリンに狙われ、私たちの農園は危機に陥っています。
私は弟たちと一緒に、必死になって荒れ地を開墾しました。その収穫がようやく見込めるというのに、私たちの努力は灰になろうとしているのです。弟たちの中にはゴブリンと戦うと息巻いている子もいます。必死で止めていますが、いつまで抑えられるか不安です。
弟たちはたくましくなりましたが、やはりまだ子供です。
ゴブリンには敵わないでしょう。
力を持った人でないとゴブリンには敵わないと思います。
そう、貴方のような。
私たちには貴方が必要です。
貧しい私たちには貴方を満足させる報酬は用意できません。それでも私たちは貴方が到着されるのを待っています。
お願いします。
私たちを助けて下さい。
深夜、けたたましく騒ぐ犬の吠え声に、ルリエは起こされた。
弟たちも起きてきて、二段ベッドから顔をのぞかせる。
「ちょっと見てくる。貴方たちは外に出ないで」
と、ルリエは寝間着のまま外に出た。
戸を開けた瞬間、息を呑む。
北の空が真っ赤になっていた。
ルリエたちが働く農園は、東西南北にそれぞれ畑が広がる。もともとは村人に見向きもされない荒れ地に過ぎなかった。
それを、ようやく収穫できるまでにしたというのに。
一体なにが、とルリエは目を凝らす。
ルリエと弟たちの汗を吸い込んだ畑。
それが、燃えていた。
●依頼内容
「依頼が入っています」
ハンターソサエティ本部の一室。
円卓の正面の壁に見慣れない地図が貼られてあった。
職員が事務的な口調で述べる。
「依頼人はルリエ嬢、18歳。農園の責任者です。彼女は弟たちと一緒に荒れ地を開墾。ようやく今年、収穫が見込めるようになったのだとか。しかし、そこをゴブリンに狙われてしまいました」
ゴブリンが農作物を盗むのはよくある話だ。
しかし、ルリエたちが抱える事情は、少々深刻だった。
「ルリエ嬢たちの父親は、歪虚との戦いで兵士として出征しました。しかし、彼は戦いの中、逃亡してしまったのです。以来、行方が知れません。保護者を失ったルリエ嬢たちに村長が与えたのが、荒れ地だったというわけです」
ひどい話だ。
職員も怒りをにじませる。
「私も、村長の対応は度が過ぎていると思います」
職員はテーブルの上で拳を強く握った。
「歪虚との戦いで兵士が逃亡することはざらにあることです。それほど歪虚とは恐ろしいもの。だというのに、村長はその責任を子供たちに負わせたのです。人間として、村長はどうかしていると言わざるを得ません」
職員がそう語るのも無理はないだろう。
この職員は淡々としていながらも、いつもより熱が入っているように見えた。
声音はいつもように硬いが。
次いで、職員は実務的な話に移った。
「襲われたのは北の畑です。ゴブリンは粗方、農作物を盗み、持ちきれないものは焼き払ってしまいました。残るのは、東、西、南の畑です。この三つも危険にされされていると見ていいでしょう」
地形についてもご説明します、と職員は席を立って地図に歩み寄る。
農園を荒れ果てた土地が囲む。
「北から東にかけて、沼地が広がっています。西には森。南には村に通じる道が伸びていますね」
それと、と職員は北の畑を指差した。
「北の畑から沼地にかけて、泥の付いたゴブリンたちの足跡が残っていたそうです。人数は10匹前後。驚くべきことですが、ゴブリンたちは沼地を越えて農園を襲っているようですね。みなさんはくれぐれも真似をしないでください。下手をしたら、沼に沈んでしまいます」
沼に沈めば、いかにハンターといえども助からない。
職員の懸念はもっともだった。
そこで職員は私見を述べる。
「ゴブリンが沼地から来ており、北の畑が真っ先に襲われたというのは、おそらく距離的に近いからでしょう。となると、次に襲われるのは東にあるトウモロコシ畑と考えるのが自然でしょう」
ゴブリンは悪知恵が働くものの、その知恵は総じて浅い。
職員の推測はあながち間違いではないだろう。
次に、職員はトウモロコシ畑について説明する。
「御存知の通り、トウモロコシは成長すると2メートルに達します。そこにゴブリンが入り込めば、見つけるのは容易ではありません。ゴブリンがトウモロコシ畑に入る前に捕捉する必要があるでしょう」
だが、一体どうやって?
その方法について、職員はハンターたちに示唆を与えた。
「ルリエ嬢たちが飼っている犬は、父親がゴブリン討伐に使っていた軍用犬で、ゴブリンの臭いを嗅ぎ取ることができるそうです。年老いて軍務から引退した犬ですが、まだ役に立つかもしれませんね」
最後に職員は一通の手紙を取り出す。
「ルリエ嬢から手紙を預かっています。これを読んで、依頼を受けるかどうか考えてみてください」
●ルリエからの手紙
――ハンター様へ。
私はルリエと申します。
今回、みなさんにお願いしたいことがあって筆を執りました。
ゴブリンに狙われ、私たちの農園は危機に陥っています。
私は弟たちと一緒に、必死になって荒れ地を開墾しました。その収穫がようやく見込めるというのに、私たちの努力は灰になろうとしているのです。弟たちの中にはゴブリンと戦うと息巻いている子もいます。必死で止めていますが、いつまで抑えられるか不安です。
弟たちはたくましくなりましたが、やはりまだ子供です。
ゴブリンには敵わないでしょう。
力を持った人でないとゴブリンには敵わないと思います。
そう、貴方のような。
私たちには貴方が必要です。
貧しい私たちには貴方を満足させる報酬は用意できません。それでも私たちは貴方が到着されるのを待っています。
お願いします。
私たちを助けて下さい。
解説
・農園を囲む地形について。
北:沼地
東:沼地
西:森
南:荒れ地+道
・畑について
北:炎上
東:トウモロコシ畑
西:小麦畑
南:ジャガイモ畑
・トウモロコシ畑について。
成長したトウモロコシは2メートルに達しています。
その畑にゴブリンが入り込んだら、見つけるのは困難でしょう。
もちろん、ハンターも隠れることができるわけですが。
・沼地について。
もし深みにはまってしまったら、抜け出せなくなるかもしれません。
くれぐれも気をつけてください。
・ゴブリンが襲ってくる時間帯について。
前回は夜でした。
確かに夜の方が隠密行動には適していますよね。
そのくらいの知恵はゴブリンにもあるのでしょう。
・農園で飼われている犬について。
襲い掛かってくるゴブリンの臭いを嗅ぎつけられるかもしれませんね。
番犬として役立てれば、犬も嬉しいかも。
北:沼地
東:沼地
西:森
南:荒れ地+道
・畑について
北:炎上
東:トウモロコシ畑
西:小麦畑
南:ジャガイモ畑
・トウモロコシ畑について。
成長したトウモロコシは2メートルに達しています。
その畑にゴブリンが入り込んだら、見つけるのは困難でしょう。
もちろん、ハンターも隠れることができるわけですが。
・沼地について。
もし深みにはまってしまったら、抜け出せなくなるかもしれません。
くれぐれも気をつけてください。
・ゴブリンが襲ってくる時間帯について。
前回は夜でした。
確かに夜の方が隠密行動には適していますよね。
そのくらいの知恵はゴブリンにもあるのでしょう。
・農園で飼われている犬について。
襲い掛かってくるゴブリンの臭いを嗅ぎつけられるかもしれませんね。
番犬として役立てれば、犬も嬉しいかも。
マスターより
北生見です。
二回目の依頼となります。
今回もゴブリンが登場するOPを書いてみました。
今回の依頼人、ずいぶんと苦労しているようですね。
みなさんの助けがなければ、彼女たちの生活は立ち行かなくなるでしょう。
なんとか助けてあげてください。
ところで、ゴブリンたちが次に狙うのはトウモロコシ畑だそうですが、
入り込まれたら討伐は容易ではありません。
なんとか、その前に捕捉する手段を考えてみてください。
二回目の依頼となります。
今回もゴブリンが登場するOPを書いてみました。
今回の依頼人、ずいぶんと苦労しているようですね。
みなさんの助けがなければ、彼女たちの生活は立ち行かなくなるでしょう。
なんとか助けてあげてください。
ところで、ゴブリンたちが次に狙うのはトウモロコシ畑だそうですが、
入り込まれたら討伐は容易ではありません。
なんとか、その前に捕捉する手段を考えてみてください。
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2015/07/20 16:39
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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作戦相談卓 アズリア=バルナック(ka4002) 人間(クリムゾンウェスト)|20才|女性|闘狩人(エンフォーサー) |
最終発言 2015/07/17 23:36:17 |
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2015/07/16 01:27:22 |