ゲスト
(ka0000)
お風呂パニック!? 消えたスライム
マスター:ミノリアキラ

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 易しい
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在6人 / 4~6人
- サポート
- 現在0人 / 0~5人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2015/07/17 12:00
- リプレイ完成予定
- 2015/07/26 12:00
オープニング
●おフロに潜むモノ
ここは自由都市同盟北部の、とある小さな町……。
時刻は夕方、紅く輝く太陽が、西に向かって落ちようとしている頃合いだ。
一日の仕事を終えた人々は、ほんのりオレンジ色に染まった石畳を歩いて、町の中心部にある建物に集まってくる。
若者は友達どうし連れ立って、父親は子の手を引いて、孫は祖父母をせかしながら……それはのどかで平和そのものの光景だ。
この町では、労働を終えた人々が家の玄関をくぐるまでに、もうひとつやることがある。
それは、公共浴場で身体にしみついた汗や汚れを洗い落すことだ。
河川の近くにあり水資源に恵まれたこの町には、昔から労働者たちの汗を流す浴場があり、人々の憩いの場として親しまれていた。
今も、ひとりの若い女性が楽しげに女性用の浴場の入り口に入って行った。
この町の浴場は男性用と女性用で建物が分かれており、ふたつは全く別の建物として隣どうしに並んでいる。
入ってすぐにカウンターがあり、その隣の入り口を入ると、脱衣場兼休憩所がある。
彼女はそこで衣服を脱ぎ、鏡台の前で長い髪を結いあげ、いざ、浴室へと向かった。
湯煙のただよう洗い場であたりを見回して、彼女は満足そうにうなずいた。
しめしめ。
タイル張りの洗い場にはまだ五人ほどしか客がいない。
この分なら、新しい湯を一番乗りで楽しめそうだ。
「~~~♪」
タイル張りの浴場で、さっと汗を流して体を洗い、鼻歌まじりにいざ、湯船へ――。
細く引き締まった足を湯に下ろした瞬間、彼女は異常をさとって身震いした。
『にゅるうううううん!』
そうとしか形容のできない奇妙な感触が、彼女の脚にからみついたのだ。
「な、なに……!?」
おそるおそる湯の中を見てみるが、透明なお湯が湛えられているだけで、これといった異変はない。
ただ、感触だけが異様だった。
しかも……。
『もにょおおん!』
その、ぬるぬるしたモノは、動いているではないか!
彼女はすぐに湯船から飛び出した。
「きゃっ……きゃあああああ!」
気持ち悪さに堪え切れず、悲鳴を上げた。
湯煙によって視界も悪く、それが何なのかまではわからない。
「どうしたの!? 大丈夫?」
他の客がかけよってくる。
そして、ほどなくあちこちから悲鳴があがった。
「お湯の中に何かいるわ!!」
「そんなの見えないわよ!?」
「い、いやあ、湯船から何か出てきたわっ! 逃げて!!」
その場は一気にパニックへと突入していったのだった。
●湯煙に消えたモンスター?
翌日。
事件の調査のためにハンターズソサエティからひとりの係員が派遣された。
「ようこそおいでくださいました、ハンターさん」
町長と思しきおじいさんは、事件のあらましを一通り語ってくれた。
女湯の浴槽に潜んでいたものはほぼ目には見えなかったものの、その後、湯船から飛び出した姿を目撃した者がいること。
それは『ぶにょぶにょ』『ぷるぷる』した、透明な生き物であったこと。
はじめにそれをみつけた女性は、周囲が助け出したので無事で、幸運にもけが人は出なくて済んだ。
そしてプルプルしたものは、湯の中から飛び出すと、パニックになった人々をすり抜けて『男湯』に向かったという。
(どうやらスライムみたいだな。水中に潜むと、屈折率の問題で確かに見えにくくなり、危険だろう……)
調査員はすぐにその正体を察知した。
問題の男湯は、入口を厳重に閉じ、窓には分厚い板が打ちつけてあった。
「夜間、換気のために窓を開けていることが多いので、そこから迷い込んだんでしょうな。現在はこのようにその生物を中に閉じ込めたままにしてあります」
「なるほど。数はわかりますか?」
「みんな混乱していましたので正確ではありませんが、1匹だけだったはずです」
調査員はうなずきながら手帳に書き写した。
今はまだ一体でも、分裂をすると厄介かもしれない。
建物の裏手に回ると、年季が入っているが丁寧にメンテナンスされている、ごく単純な構造のボイラーがとりつけられていた。
「オンボロでしょう? しっかり見ていてやらないと、調子にのって熱湯にしてしまう困りものです」
そう言いながらも、町長は微笑んでいた。
「ですが、ここは昔、町がまだちいさな農村だったころ、農作業の泥を落とすためにお金を出し合って作った浴場でしてな……。みんなが復旧を待ち望んでいるのですよ」
それだけ、この町や、浴場に対する思い入れが強いのだろう。
公共浴場は、町の歴史や思い出がつまった大事な場所なのだ。
町長は、こうも付け加えた。
「解決の暁には、ハンターさんたちの浴場の使用料を無料にさせて頂きます。皆さんにも浴場のよさをわかっていただきたいですからな」
どうやら、この広い風呂は町の自慢でもあるらしい。
(なるべく早急に、浴場を使えるようにしなくては。この人たちにいつもの日常が戻ってくるといい……)
調査員は調査を終えると、町を後にした。
ここは自由都市同盟北部の、とある小さな町……。
時刻は夕方、紅く輝く太陽が、西に向かって落ちようとしている頃合いだ。
一日の仕事を終えた人々は、ほんのりオレンジ色に染まった石畳を歩いて、町の中心部にある建物に集まってくる。
若者は友達どうし連れ立って、父親は子の手を引いて、孫は祖父母をせかしながら……それはのどかで平和そのものの光景だ。
この町では、労働を終えた人々が家の玄関をくぐるまでに、もうひとつやることがある。
それは、公共浴場で身体にしみついた汗や汚れを洗い落すことだ。
河川の近くにあり水資源に恵まれたこの町には、昔から労働者たちの汗を流す浴場があり、人々の憩いの場として親しまれていた。
今も、ひとりの若い女性が楽しげに女性用の浴場の入り口に入って行った。
この町の浴場は男性用と女性用で建物が分かれており、ふたつは全く別の建物として隣どうしに並んでいる。
入ってすぐにカウンターがあり、その隣の入り口を入ると、脱衣場兼休憩所がある。
彼女はそこで衣服を脱ぎ、鏡台の前で長い髪を結いあげ、いざ、浴室へと向かった。
湯煙のただよう洗い場であたりを見回して、彼女は満足そうにうなずいた。
しめしめ。
タイル張りの洗い場にはまだ五人ほどしか客がいない。
この分なら、新しい湯を一番乗りで楽しめそうだ。
「~~~♪」
タイル張りの浴場で、さっと汗を流して体を洗い、鼻歌まじりにいざ、湯船へ――。
細く引き締まった足を湯に下ろした瞬間、彼女は異常をさとって身震いした。
『にゅるうううううん!』
そうとしか形容のできない奇妙な感触が、彼女の脚にからみついたのだ。
「な、なに……!?」
おそるおそる湯の中を見てみるが、透明なお湯が湛えられているだけで、これといった異変はない。
ただ、感触だけが異様だった。
しかも……。
『もにょおおん!』
その、ぬるぬるしたモノは、動いているではないか!
彼女はすぐに湯船から飛び出した。
「きゃっ……きゃあああああ!」
気持ち悪さに堪え切れず、悲鳴を上げた。
湯煙によって視界も悪く、それが何なのかまではわからない。
「どうしたの!? 大丈夫?」
他の客がかけよってくる。
そして、ほどなくあちこちから悲鳴があがった。
「お湯の中に何かいるわ!!」
「そんなの見えないわよ!?」
「い、いやあ、湯船から何か出てきたわっ! 逃げて!!」
その場は一気にパニックへと突入していったのだった。
●湯煙に消えたモンスター?
翌日。
事件の調査のためにハンターズソサエティからひとりの係員が派遣された。
「ようこそおいでくださいました、ハンターさん」
町長と思しきおじいさんは、事件のあらましを一通り語ってくれた。
女湯の浴槽に潜んでいたものはほぼ目には見えなかったものの、その後、湯船から飛び出した姿を目撃した者がいること。
それは『ぶにょぶにょ』『ぷるぷる』した、透明な生き物であったこと。
はじめにそれをみつけた女性は、周囲が助け出したので無事で、幸運にもけが人は出なくて済んだ。
そしてプルプルしたものは、湯の中から飛び出すと、パニックになった人々をすり抜けて『男湯』に向かったという。
(どうやらスライムみたいだな。水中に潜むと、屈折率の問題で確かに見えにくくなり、危険だろう……)
調査員はすぐにその正体を察知した。
問題の男湯は、入口を厳重に閉じ、窓には分厚い板が打ちつけてあった。
「夜間、換気のために窓を開けていることが多いので、そこから迷い込んだんでしょうな。現在はこのようにその生物を中に閉じ込めたままにしてあります」
「なるほど。数はわかりますか?」
「みんな混乱していましたので正確ではありませんが、1匹だけだったはずです」
調査員はうなずきながら手帳に書き写した。
今はまだ一体でも、分裂をすると厄介かもしれない。
建物の裏手に回ると、年季が入っているが丁寧にメンテナンスされている、ごく単純な構造のボイラーがとりつけられていた。
「オンボロでしょう? しっかり見ていてやらないと、調子にのって熱湯にしてしまう困りものです」
そう言いながらも、町長は微笑んでいた。
「ですが、ここは昔、町がまだちいさな農村だったころ、農作業の泥を落とすためにお金を出し合って作った浴場でしてな……。みんなが復旧を待ち望んでいるのですよ」
それだけ、この町や、浴場に対する思い入れが強いのだろう。
公共浴場は、町の歴史や思い出がつまった大事な場所なのだ。
町長は、こうも付け加えた。
「解決の暁には、ハンターさんたちの浴場の使用料を無料にさせて頂きます。皆さんにも浴場のよさをわかっていただきたいですからな」
どうやら、この広い風呂は町の自慢でもあるらしい。
(なるべく早急に、浴場を使えるようにしなくては。この人たちにいつもの日常が戻ってくるといい……)
調査員は調査を終えると、町を後にした。
解説
・お風呂に閉じ込めているスライムを倒し、銭湯の平和を取り戻すことが目的の戦闘&銭湯シナリオです。
・スライムは湯船に隠れており、水中にいる間は肉眼では捉えられず、いつ、どこから襲ってくるかわかりません。
・湯船は大人が十人入っても余裕がある大きさ(7スクエア相当、14×14メートル)で、洗い場の一番奥にあります。この中に隠れてしまったスライムはPCからの働きかけがなければ、みずから安全な水中から出てくることはありません。排水口も湯船の中にあります。(ちなみに、排水口の下にはろ過装置があるので蓋を外してもスライムが流れることはありません。)洗い場は15スクエア相当、30×30メートルほどの大きさです。建物裏手にある、お湯をわかすためのボイラーなどの装置は使用可能で燃料も用意されています。
・町長を代表とする町の人々は、はやく浴場を使えるようにしてもらいたいと考えています。町の真ん中に紛れ込んだスライムを倒してくれるハンターの到着を待ち望んでおり、助力は惜しみません。
・なお、町長さんのはからいにより、任務終了後の公共浴場の利用は自由です。ぜひ、広いお風呂を思いっきり楽しんでいってください。
・スライムは湯船に隠れており、水中にいる間は肉眼では捉えられず、いつ、どこから襲ってくるかわかりません。
・湯船は大人が十人入っても余裕がある大きさ(7スクエア相当、14×14メートル)で、洗い場の一番奥にあります。この中に隠れてしまったスライムはPCからの働きかけがなければ、みずから安全な水中から出てくることはありません。排水口も湯船の中にあります。(ちなみに、排水口の下にはろ過装置があるので蓋を外してもスライムが流れることはありません。)洗い場は15スクエア相当、30×30メートルほどの大きさです。建物裏手にある、お湯をわかすためのボイラーなどの装置は使用可能で燃料も用意されています。
・町長を代表とする町の人々は、はやく浴場を使えるようにしてもらいたいと考えています。町の真ん中に紛れ込んだスライムを倒してくれるハンターの到着を待ち望んでおり、助力は惜しみません。
・なお、町長さんのはからいにより、任務終了後の公共浴場の利用は自由です。ぜひ、広いお風呂を思いっきり楽しんでいってください。
マスターより
水中にガラスのコップなどを沈めると見えなくなる、という実験を実際に経験された方は多いと思います。
それを応用したかのようなスライムの行動……きっと、生存本能に忠実なのでしょう。
しかし立ち向かうハンターにとって、お湯がはられた湯船の中はあまり戦闘に適した場所とはいえなさそうです。銭湯だけに。
思いがけない方向からやってくる不意打ち攻撃は、状況を不利にしてしまいます。
この状況を打開して、どうか、町の人々に平和な湯船を取り戻してください。
それを応用したかのようなスライムの行動……きっと、生存本能に忠実なのでしょう。
しかし立ち向かうハンターにとって、お湯がはられた湯船の中はあまり戦闘に適した場所とはいえなさそうです。銭湯だけに。
思いがけない方向からやってくる不意打ち攻撃は、状況を不利にしてしまいます。
この状況を打開して、どうか、町の人々に平和な湯船を取り戻してください。
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2015/07/24 20:15
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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銭湯でスライム退治 柏部 狭綾(ka2697) 人間(リアルブルー)|17才|女性|猟撃士(イェーガー) |
最終発言 2015/07/17 08:11:47 |
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2015/07/14 09:15:26 |