ゲスト
(ka0000)
霧の先に浮かぶ何か
マスター:植田誠

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在8人 / 4~8人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2015/08/17 07:30
- リプレイ完成予定
- 2015/08/26 07:30
オープニング
●
「怪我の方はどうだい?」
「あぁ、問題ねぇよ。いつでも戦えるぜ」
「と言っても、しばらくは通常任務が主体になるけどね」
グライシュタットは南部国境要塞の師団長室。先日ブルーネンフーフにおける戦闘から帰還したロルフ・シュトライトとオットー・アルトリンゲン兵長が話をしていた。
二人の言う通り、彼らは当面通常任務に就くことになる。現在大きな戦場となっているのは東方の地。そちらにはサラ・グリューネマン兵長がおり、当地での支援任務などに当たっている。
「……そういや、最近ウェルナーのおっさんがいないみてぇだけどどうしたんだ?」
「あぁ、ウェルナーはちょっと特別な任務に……」
「特別!? ひょっとしてフリッツの追撃とかか!? それこそ俺にやらしてくれよ団長!」
「いやいや、ウェルナーに頼んでるのはそういう類のものじゃないんだ」
怪我が完治したばかりだというのに随分元気だ、等とロルフは思いつつそれを宥める。
「第一、あの様子じゃしばらくフリッツは姿を見せないんじゃないかな? 多分怪我が治るまではどこかに引きこもって出てこないはず……まぁ当分は安心してていいはずさ」
安心してていいはず……と、自分で言ったのはいいが、本当はそうでもない。フリッツを救いにきたのは間違いなくレオン・シュナイダー前副師団長だ。顔を包帯でくるんでいてはっきりとは見えないが、雰囲気で分かる。恐らくはフリッツの代わりに今後前線に出てくるのはレオンだろう。警戒を強める必要がある。
「それで、特別任務ってのは一体なんなんだよ」
「ん~……まぁいいか。これをちょっと見てくれるかい?」
食い下がるオットーに、ロルフは一枚の海図を差し出した。
「帝国東部近海の海図だ」
「んなの見りゃ分かるけど……ん? ここに書かれてる円はなんだ? この辺りには島も何もなさそうだけど……」
「じゃあこっちも見てくれ。陛下からの手紙だ」
続いて渡した手紙……皇帝ヴィルヘルミナ・ウランゲルからの親書だ。
尤も、内容的には半分以上どうでもいい世間話だったわけだが。要点としては……
『この辺りを調べるとヒンメルリッターにとってすごく良いことがあるので調べてみると良いんじゃないかな』
と、こういうことのようだ。
「オットーはこういう調査みたいなのは苦手だろ? だからウェルナーに頼んだんだ」
「確かに……これなら通常任務の方がマシだぜ……」
「そういうことだ。それじゃ、仕事もたくさんあるんだからしっかり頼むよ」
「へいへい。了解しましたよっと」
そう言って部屋を出ていくオットー。残されたロルフは親書と海図に目を落とし一人考える。
「……果たして、これは本当に陛下の指示なのだろうか」
確かにヴィルヘルミナは自由奔放。しょっちゅう帝都を抜け出しているそうだ。だが、一つの場所で長い調査を続けるという話もまた聞いたことは無い。
「なにも無い海の一定範囲まで当たりを付けるぐらいだからここに何かあるのは間違いない。が、そこまで絞る程の滞在時間があったのか……」
そう考えると、これはヴィルヘルミナによるものでは無いのでは……であれば誰の指示か。いや、それにもロルフは思い当たる節がある。
「……絶火隊が動いてるのか?」
だが、その呟きに対する回答を返してくれるものは誰もいなかった。
●
帝国東部海上に浮かぶ一隻の比較的大型の船。そこには第5師団から派遣されてきたウェルナー・ブラウヒッチの姿があった。
「かれこれ1か月、か……」
ウェルナーの言葉通り、調査を始めて1か月程経っている。サラなどがこの任務に当たっていたら早々に「時間の無駄です」と帰ってきていたかもしれない。もっとも、時間がかかるのも当然だ。第5師団は空が専門。ベテランであっても海の調査等したことは無い。
唯一の救いはそれが恐らくは海の上にあるだろうということだ。第5師団が調査を行うということは間違いなくグリフォンが関係してくることであり、グリフォンは海に潜るような幻獣ではないからだ。
「第4師団辺りに支援要請でも出せればよかったのだが……まぁ言っても仕方ないか」
第4師団は海に強い師団だ。当然海上調査もお手の物だったろう。だが、ロルフから『他の師団に迷惑をかけるのは情勢的に良くないので基本的に第5師団内部で片づけるように』通達があったため、支援要請ははばかられたのだ。
「……やれやれ、師団長も面倒なことをお頼みなさる」
今日もウェルナーは調査開始の指示を出す。1か月経っても調査を打ち切らないのは、この周囲に広がる濃い霧のせいだ。海図に従い一定の範囲まで近づくと、必ずこの霧が発生している。その霧が逆に、ここには何かあるというのを確信させた。
(だが、それが何なのか……)
それはまだウェルナーには分からなかった。
「怪我の方はどうだい?」
「あぁ、問題ねぇよ。いつでも戦えるぜ」
「と言っても、しばらくは通常任務が主体になるけどね」
グライシュタットは南部国境要塞の師団長室。先日ブルーネンフーフにおける戦闘から帰還したロルフ・シュトライトとオットー・アルトリンゲン兵長が話をしていた。
二人の言う通り、彼らは当面通常任務に就くことになる。現在大きな戦場となっているのは東方の地。そちらにはサラ・グリューネマン兵長がおり、当地での支援任務などに当たっている。
「……そういや、最近ウェルナーのおっさんがいないみてぇだけどどうしたんだ?」
「あぁ、ウェルナーはちょっと特別な任務に……」
「特別!? ひょっとしてフリッツの追撃とかか!? それこそ俺にやらしてくれよ団長!」
「いやいや、ウェルナーに頼んでるのはそういう類のものじゃないんだ」
怪我が完治したばかりだというのに随分元気だ、等とロルフは思いつつそれを宥める。
「第一、あの様子じゃしばらくフリッツは姿を見せないんじゃないかな? 多分怪我が治るまではどこかに引きこもって出てこないはず……まぁ当分は安心してていいはずさ」
安心してていいはず……と、自分で言ったのはいいが、本当はそうでもない。フリッツを救いにきたのは間違いなくレオン・シュナイダー前副師団長だ。顔を包帯でくるんでいてはっきりとは見えないが、雰囲気で分かる。恐らくはフリッツの代わりに今後前線に出てくるのはレオンだろう。警戒を強める必要がある。
「それで、特別任務ってのは一体なんなんだよ」
「ん~……まぁいいか。これをちょっと見てくれるかい?」
食い下がるオットーに、ロルフは一枚の海図を差し出した。
「帝国東部近海の海図だ」
「んなの見りゃ分かるけど……ん? ここに書かれてる円はなんだ? この辺りには島も何もなさそうだけど……」
「じゃあこっちも見てくれ。陛下からの手紙だ」
続いて渡した手紙……皇帝ヴィルヘルミナ・ウランゲルからの親書だ。
尤も、内容的には半分以上どうでもいい世間話だったわけだが。要点としては……
『この辺りを調べるとヒンメルリッターにとってすごく良いことがあるので調べてみると良いんじゃないかな』
と、こういうことのようだ。
「オットーはこういう調査みたいなのは苦手だろ? だからウェルナーに頼んだんだ」
「確かに……これなら通常任務の方がマシだぜ……」
「そういうことだ。それじゃ、仕事もたくさんあるんだからしっかり頼むよ」
「へいへい。了解しましたよっと」
そう言って部屋を出ていくオットー。残されたロルフは親書と海図に目を落とし一人考える。
「……果たして、これは本当に陛下の指示なのだろうか」
確かにヴィルヘルミナは自由奔放。しょっちゅう帝都を抜け出しているそうだ。だが、一つの場所で長い調査を続けるという話もまた聞いたことは無い。
「なにも無い海の一定範囲まで当たりを付けるぐらいだからここに何かあるのは間違いない。が、そこまで絞る程の滞在時間があったのか……」
そう考えると、これはヴィルヘルミナによるものでは無いのでは……であれば誰の指示か。いや、それにもロルフは思い当たる節がある。
「……絶火隊が動いてるのか?」
だが、その呟きに対する回答を返してくれるものは誰もいなかった。
●
帝国東部海上に浮かぶ一隻の比較的大型の船。そこには第5師団から派遣されてきたウェルナー・ブラウヒッチの姿があった。
「かれこれ1か月、か……」
ウェルナーの言葉通り、調査を始めて1か月程経っている。サラなどがこの任務に当たっていたら早々に「時間の無駄です」と帰ってきていたかもしれない。もっとも、時間がかかるのも当然だ。第5師団は空が専門。ベテランであっても海の調査等したことは無い。
唯一の救いはそれが恐らくは海の上にあるだろうということだ。第5師団が調査を行うということは間違いなくグリフォンが関係してくることであり、グリフォンは海に潜るような幻獣ではないからだ。
「第4師団辺りに支援要請でも出せればよかったのだが……まぁ言っても仕方ないか」
第4師団は海に強い師団だ。当然海上調査もお手の物だったろう。だが、ロルフから『他の師団に迷惑をかけるのは情勢的に良くないので基本的に第5師団内部で片づけるように』通達があったため、支援要請ははばかられたのだ。
「……やれやれ、師団長も面倒なことをお頼みなさる」
今日もウェルナーは調査開始の指示を出す。1か月経っても調査を打ち切らないのは、この周囲に広がる濃い霧のせいだ。海図に従い一定の範囲まで近づくと、必ずこの霧が発生している。その霧が逆に、ここには何かあるというのを確信させた。
(だが、それが何なのか……)
それはまだウェルナーには分からなかった。
解説
●目的
海上の調査を行いなんらかの成果を上げる。
●状況
PC達は第5師団兵長ウェルナー・ブラウヒッチから雇われたハンターとなる。
現在地は大型船の上。海上であり、周囲は濃い霧に包まれている。
●調査
目的とされる調査対象は不明。
ただ、一定範囲に濃い霧が発生しており、この中心部に向かっていけば何かあるのじゃないかと考えられている。
が、ただまっすぐ行っても何故だか霧を抜けてしまうのでお手上げ状態になっている。
空中からの調査もグリフォンを利用して行っているが霧で視界が悪く現状何も見つかっていない。
1人1艘小舟を準備しているので使用してよい。
※以下PL情報
何かがあるのは確定。
状況によっては水棲歪虚との戦闘が発生する場合があるが、強敵はいない。
海上の調査を行いなんらかの成果を上げる。
●状況
PC達は第5師団兵長ウェルナー・ブラウヒッチから雇われたハンターとなる。
現在地は大型船の上。海上であり、周囲は濃い霧に包まれている。
●調査
目的とされる調査対象は不明。
ただ、一定範囲に濃い霧が発生しており、この中心部に向かっていけば何かあるのじゃないかと考えられている。
が、ただまっすぐ行っても何故だか霧を抜けてしまうのでお手上げ状態になっている。
空中からの調査もグリフォンを利用して行っているが霧で視界が悪く現状何も見つかっていない。
1人1艘小舟を準備しているので使用してよい。
※以下PL情報
何かがあるのは確定。
状況によっては水棲歪虚との戦闘が発生する場合があるが、強敵はいない。
マスターより
お世話になっております、植田です。
今回は調査依頼です。第5師団の人達がずっと探しているようですが、見つかっていないようです。なので、見つける手伝いをお願いします。
ヒントって程ではないですが、第5師団が今迄にやっていない探し方をすると案外早く見つかるかもしれませんね。
それでは、皆様の参加お待ちいたしております。
今回は調査依頼です。第5師団の人達がずっと探しているようですが、見つかっていないようです。なので、見つける手伝いをお願いします。
ヒントって程ではないですが、第5師団が今迄にやっていない探し方をすると案外早く見つかるかもしれませんね。
それでは、皆様の参加お待ちいたしております。
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2015/08/25 14:49
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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相談卓 アレグラ・スパーダ(ka4360) 人間(クリムゾンウェスト)|21才|女性|猟撃士(イェーガー) |
最終発言 2015/08/17 01:00:50 |
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2015/08/16 07:45:52 |