ゲスト
(ka0000)
クルセイダーの挽回
マスター:秋風落葉

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在8人 / 4~8人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2015/08/17 09:00
- リプレイ完成予定
- 2015/08/26 09:00
オープニング
●
(あああああああああああああああああああああああ……暑いですわ……暑すぎますわ……)
グラズヘイム王国南部、シエラリオ地方。
今、ロザリーことロザリア=オルラランはとある依頼を受けてこの地におり、砂浜で敵と対峙していた。
しかし、ロザリーの振るうメイスは精彩を欠いている。それは彼女が全身にまとう鎧と夏の日差しが主な原因であった。
砂浜で蠢くのは、なぜか空を飛ぶ大きな魚の群れ。外見はマンボウに似たそれは、口から時折魔力によって球状になった水の弾を飛ばしてくる。もちろん雑魔である。
ロザリーはふらつきながらも武器を振るうが、魚の雑魔はそれを軽々とよけ、お返しとばかりに体当たりを繰り出す。からくも盾で受け止めるロザリー。
一旦バックステップで距離を取り、再度敵へと攻撃をしかけようとする彼女だったが……。
(あ……もう……駄目ですわ……)
ついに限界がきたのか、ばったりと後ろ向きに倒れるロザリー。幸い足元は砂浜な為、転倒による大きな怪我は無かった。
――ロザリーさん!?
仲間が自分の名を呼ぶ声が聞こえた気がしたが、ロザリーの意識は闇の中に落ちていった……。
――――――。
――――。
――。
「――はっ!?」
ロザリーが意識を取り戻したとき、ロザリーの目に仲間達の心配する顔が飛び込んできた。慌てて上半身を起こすロザリー。
「て、敵は!? 依頼は!?」
「大丈夫、ちゃんと俺達が追い払ったよ」
「そ、そうですか……良かったですわ……」
「ただ……結局倒せなかったから、また来るかもしれないけど……」
憂いの顔を見せる男の隣で、年若い女のハンターがロザリーに声をかける。
「ロザリーさんは大丈夫? 急に倒れるからびっくりしちゃった」
仲間の言葉にロザリーは顔を伏せる。
「も、申し訳ありません……夏の暑さを甘くみていたようです……」
「まあ、ロザリーさんの鎧は結構がっしりとしてるからねえ……」
ロザリーは言われて仲間達の姿を見返す。今気がついたが、彼らは夏場、かつ海辺に適していそうな軽装でこの戦いに臨んでいた。
「とにかくオフィスに報告に行こうか。追い払うことは出来たんだしな」
「そうね」
ひとまずの勝利を祝うハンター達。ロザリーも立ちあがるが、その表情はすぐれない。
「うう……今回は全くお役に立てませんでした……」
「気にするなよ。いつもは俺達がロザリーさんに迷惑かけてるしな」
「そうそう。たまにはいいじゃない?」
ロザリーとしばしばパーティーを組むハンター達は、彼女を元気付けようと様々な言葉をかける。
しかし、ロザリーの表情が晴れることは無かった。
●
「あああああああああああああああああ!!! やってしまいましたわ!」
大きな館の一室で。
野獣のような叫びと共に、大きなうさぎのぬいぐるみに拳がめりこんだ。
巨大な鮫さえ一撃でのしてしまいそうなパンチを繰り出しているのは、もちろん銀髪の淑女ロザリーである。
彼女は私物であるぬいぐるみのお腹にドスッ……ドスッ……、と重いパンチを何度も叩きこむが、その怒りが晴れた様子はない。逆に、久々に主人のお役に立てているぬいぐるみの顔はかすかに微笑んでいるように思えた。
「ああ……なんということでしょう……失態ですわ……頑丈な鎧が仇になるとは思ってもみませんでしたわ……」
全身を金属鎧で固め、左手の盾で敵の攻撃を受け流し、右手のメイスで的確に打つ。これがロザリーの得意な戦いのスタイルである。
しかし、海辺の、さらに真夏の暑さの中ではそれが逆効果となることもある。
「きっとまたあの魚の雑魔は襲撃をかけてくるに決まってますわ。こんどこそ、足を引っ張らないようにしなければ……しかし、どうすれば……」
呟きながらも拳を繰り出し続けているロザリーの目に、とあるモノが映る。
それは、過去にあるハンターからプレゼントで贈られた鎧であった。いや、かろうじて鎧と呼べるかなー、と言えるくらいの箇所しか守らない露出度の高いモノであったが。
名をビキニアーマーという。
「……」
ロザリーは恐る恐るといった様子で手に取り、かなりの長時間の葛藤の後、それを身につけてみる。なお、今までロザリーはこの鎧を身につけたことはない。
姿見にビキニアーマーを身につけた自分を映し、ロザリーの顔は即座にリンゴのように赤く染まった。
「……こ、これは……駄目ですわ……! 恥ずかしすぎますわ……! はしたないですわ……! オルララン家の者としてこのような姿を晒すわけにはいきませんわ……!」
その格好のまま再びうさぎのぬいぐるみを乱打するロザリー。夏場かつ海辺での戦いには適していそうな装備なのだが、ロザリーの羞恥心が耐えられないらしい。
ドスッ……ドスッ……、という衝撃が彼女の部屋を揺らし、そのせいかある装飾品が戸棚から落ちてきた。
ロザリーの視線がそれの上でとまり、同時に彼女の瞳は懐かしさを帯びたものになる。かつて、ロザリーがある依頼において身につけたアイテムだったからだ。
「はっ!! そうですわ!! いいことを思いつきましたわ!!」
なぜか、そのアイテムを見たロザリーはにこりと微笑んだ。
●
「空飛ぶ魚の群れが再び海岸に現れました! 大至急向かってください!」
ハンターオフィスにもたらされた、魚型雑魔出現の報告。
受付嬢はハンター達を新たに募集し、集まったメンバーは急ぎ現場に駆けつける。そこには続々と海上を飛翔してくる魚の群れがいた。数は20ほどであろうか。敵を見据え、中々手こずりそうだとハンターは思う。
そしてハンター達の中にはもう一つの気がかりがある。今回、依頼に参加するはずの一人の仲間がまだこの場にやってきていないのだ。その者はクルセイダーとして登録しており、パーティーにいるのといないのとでは大きな差となるであろう。
「お待たせしましたわ!」
砂を踏む音と共に背後からかけられた威勢のいい声。待ちわびていたメンバーは一斉に後ろを振り向き、即座に目を見開いたまま硬直する。
ハンター達の目の前に立っていたのは、ビキニアーマーと仮面を身につけ、メイスと盾で武装する女性だった……。
(あああああああああああああああああああああああ……暑いですわ……暑すぎますわ……)
グラズヘイム王国南部、シエラリオ地方。
今、ロザリーことロザリア=オルラランはとある依頼を受けてこの地におり、砂浜で敵と対峙していた。
しかし、ロザリーの振るうメイスは精彩を欠いている。それは彼女が全身にまとう鎧と夏の日差しが主な原因であった。
砂浜で蠢くのは、なぜか空を飛ぶ大きな魚の群れ。外見はマンボウに似たそれは、口から時折魔力によって球状になった水の弾を飛ばしてくる。もちろん雑魔である。
ロザリーはふらつきながらも武器を振るうが、魚の雑魔はそれを軽々とよけ、お返しとばかりに体当たりを繰り出す。からくも盾で受け止めるロザリー。
一旦バックステップで距離を取り、再度敵へと攻撃をしかけようとする彼女だったが……。
(あ……もう……駄目ですわ……)
ついに限界がきたのか、ばったりと後ろ向きに倒れるロザリー。幸い足元は砂浜な為、転倒による大きな怪我は無かった。
――ロザリーさん!?
仲間が自分の名を呼ぶ声が聞こえた気がしたが、ロザリーの意識は闇の中に落ちていった……。
――――――。
――――。
――。
「――はっ!?」
ロザリーが意識を取り戻したとき、ロザリーの目に仲間達の心配する顔が飛び込んできた。慌てて上半身を起こすロザリー。
「て、敵は!? 依頼は!?」
「大丈夫、ちゃんと俺達が追い払ったよ」
「そ、そうですか……良かったですわ……」
「ただ……結局倒せなかったから、また来るかもしれないけど……」
憂いの顔を見せる男の隣で、年若い女のハンターがロザリーに声をかける。
「ロザリーさんは大丈夫? 急に倒れるからびっくりしちゃった」
仲間の言葉にロザリーは顔を伏せる。
「も、申し訳ありません……夏の暑さを甘くみていたようです……」
「まあ、ロザリーさんの鎧は結構がっしりとしてるからねえ……」
ロザリーは言われて仲間達の姿を見返す。今気がついたが、彼らは夏場、かつ海辺に適していそうな軽装でこの戦いに臨んでいた。
「とにかくオフィスに報告に行こうか。追い払うことは出来たんだしな」
「そうね」
ひとまずの勝利を祝うハンター達。ロザリーも立ちあがるが、その表情はすぐれない。
「うう……今回は全くお役に立てませんでした……」
「気にするなよ。いつもは俺達がロザリーさんに迷惑かけてるしな」
「そうそう。たまにはいいじゃない?」
ロザリーとしばしばパーティーを組むハンター達は、彼女を元気付けようと様々な言葉をかける。
しかし、ロザリーの表情が晴れることは無かった。
●
「あああああああああああああああああ!!! やってしまいましたわ!」
大きな館の一室で。
野獣のような叫びと共に、大きなうさぎのぬいぐるみに拳がめりこんだ。
巨大な鮫さえ一撃でのしてしまいそうなパンチを繰り出しているのは、もちろん銀髪の淑女ロザリーである。
彼女は私物であるぬいぐるみのお腹にドスッ……ドスッ……、と重いパンチを何度も叩きこむが、その怒りが晴れた様子はない。逆に、久々に主人のお役に立てているぬいぐるみの顔はかすかに微笑んでいるように思えた。
「ああ……なんということでしょう……失態ですわ……頑丈な鎧が仇になるとは思ってもみませんでしたわ……」
全身を金属鎧で固め、左手の盾で敵の攻撃を受け流し、右手のメイスで的確に打つ。これがロザリーの得意な戦いのスタイルである。
しかし、海辺の、さらに真夏の暑さの中ではそれが逆効果となることもある。
「きっとまたあの魚の雑魔は襲撃をかけてくるに決まってますわ。こんどこそ、足を引っ張らないようにしなければ……しかし、どうすれば……」
呟きながらも拳を繰り出し続けているロザリーの目に、とあるモノが映る。
それは、過去にあるハンターからプレゼントで贈られた鎧であった。いや、かろうじて鎧と呼べるかなー、と言えるくらいの箇所しか守らない露出度の高いモノであったが。
名をビキニアーマーという。
「……」
ロザリーは恐る恐るといった様子で手に取り、かなりの長時間の葛藤の後、それを身につけてみる。なお、今までロザリーはこの鎧を身につけたことはない。
姿見にビキニアーマーを身につけた自分を映し、ロザリーの顔は即座にリンゴのように赤く染まった。
「……こ、これは……駄目ですわ……! 恥ずかしすぎますわ……! はしたないですわ……! オルララン家の者としてこのような姿を晒すわけにはいきませんわ……!」
その格好のまま再びうさぎのぬいぐるみを乱打するロザリー。夏場かつ海辺での戦いには適していそうな装備なのだが、ロザリーの羞恥心が耐えられないらしい。
ドスッ……ドスッ……、という衝撃が彼女の部屋を揺らし、そのせいかある装飾品が戸棚から落ちてきた。
ロザリーの視線がそれの上でとまり、同時に彼女の瞳は懐かしさを帯びたものになる。かつて、ロザリーがある依頼において身につけたアイテムだったからだ。
「はっ!! そうですわ!! いいことを思いつきましたわ!!」
なぜか、そのアイテムを見たロザリーはにこりと微笑んだ。
●
「空飛ぶ魚の群れが再び海岸に現れました! 大至急向かってください!」
ハンターオフィスにもたらされた、魚型雑魔出現の報告。
受付嬢はハンター達を新たに募集し、集まったメンバーは急ぎ現場に駆けつける。そこには続々と海上を飛翔してくる魚の群れがいた。数は20ほどであろうか。敵を見据え、中々手こずりそうだとハンターは思う。
そしてハンター達の中にはもう一つの気がかりがある。今回、依頼に参加するはずの一人の仲間がまだこの場にやってきていないのだ。その者はクルセイダーとして登録しており、パーティーにいるのといないのとでは大きな差となるであろう。
「お待たせしましたわ!」
砂を踏む音と共に背後からかけられた威勢のいい声。待ちわびていたメンバーは一斉に後ろを振り向き、即座に目を見開いたまま硬直する。
ハンター達の目の前に立っていたのは、ビキニアーマーと仮面を身につけ、メイスと盾で武装する女性だった……。
解説
ハンターの皆さんは魚の雑魔の群れが海岸に現れたという報告を聞き、討伐の依頼を受けて真夏の海辺にやってきています。
そこに、今回の仲間として登録していた一人の女性が到着しました。なぜか、ビキニアーマーに仮面という装備をしています……。
この仮面の人物はクルセイダーです。
彼女と一緒に戦いを無事乗り越えてください。
敵は空飛ぶ魚型の雑魔であり、20体ほどいます。
敵の数は多めですが、一体一体の強さはそれほどではありません。ただ、水属性の魔法攻撃を行いますので、それにだけは注意したほうがいいでしょう。
仮面の人物は名前を聞かれた場合、一瞬口ごもった後にローズマリーと名乗るでしょう。
彼女は特に指示が無ければ基本的に前に出て戦います。
彼女のスキルは以下の通りです。
ストライクブロウ×7
ヒール×6
プロテクション×3
なお、戦いがあっさり終わった場合、目の前に広がる海を自由に使っていただくことも可能です。
※関連シナリオ
『クルセイダーの憂鬱』など
そこに、今回の仲間として登録していた一人の女性が到着しました。なぜか、ビキニアーマーに仮面という装備をしています……。
この仮面の人物はクルセイダーです。
彼女と一緒に戦いを無事乗り越えてください。
敵は空飛ぶ魚型の雑魔であり、20体ほどいます。
敵の数は多めですが、一体一体の強さはそれほどではありません。ただ、水属性の魔法攻撃を行いますので、それにだけは注意したほうがいいでしょう。
仮面の人物は名前を聞かれた場合、一瞬口ごもった後にローズマリーと名乗るでしょう。
彼女は特に指示が無ければ基本的に前に出て戦います。
彼女のスキルは以下の通りです。
ストライクブロウ×7
ヒール×6
プロテクション×3
なお、戦いがあっさり終わった場合、目の前に広がる海を自由に使っていただくことも可能です。
※関連シナリオ
『クルセイダーの憂鬱』など
マスターより
こんにちは、こんばんは。秋風落葉(しゅうふうらくよう)です。
夏といえば水着です。
水着姿の女性と共に、雑魔を撃滅しましょう!
ご参加お待ちしております。
夏といえば水着です。
水着姿の女性と共に、雑魔を撃滅しましょう!
ご参加お待ちしております。
関連NPC
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2015/08/21 19:48
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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相談卓 ティス・フュラー(ka3006) エルフ|13才|女性|魔術師(マギステル) |
最終発言 2015/08/15 10:41:36 |
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2015/08/12 11:26:13 |