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【深棲】買い出しに行ってくる

マスター:石田まきば

シナリオ形態
ショート
難易度
やや易しい
オプション
参加費
1,000
参加人数
現在8人 / 4~8人
マテリアルリンク
報酬
不明
相談期間
3日
プレイング締切
2014/07/23 07:30
リプレイ完成予定
2014/08/01 07:30

オープニング

※このシナリオは原則として戦闘が発生しない日常的なシナリオとして設定されています。

●物資が足りない

「同盟からの物資がなかなか入ってこないとは、どういうことだ」
 エルヴィンバルト要塞の伝話室で、どこかと連絡をとる女が一人。名をカミラ・ゲーベルと言う。
 ゾンネンシュトラール帝国は、軍事国家だ。歪虚に対する人類の盾を公言し国命と掲げるこの国は、いろいろな物資を他勢力からの購入によって賄っていた。そしてその購入などの物流は、それぞれの勢力に近い場所で居を構える師団が、業務の一部として担っている。
 王国側からの物資は第三師団、同盟側からの物資は第四師団といった具合だ。
 そしてこのエルヴィンバルト要塞は、王国との架け橋ピースホライズンの近くに建てられた要塞……つまり、第三師団シュラーフドルンの居城ということなのだった。
「詳しく説明しろ」
 伝話は第四師団につながっている。
 リゼリオや自由都市同盟の沿岸で歪虚の被害が頻発していることくらいは彼女も知っている。しかし、より詳しい情報が知りたくて直接伝話をかけたのだ。
「……こちらにも応援を頼みたい? ……君は勘違いしていないか。そちらの物流が減ったら、うちの物流が増えるんだ。似た業務もあるからこそ、君達の分をかぶっているんだからな?」
 語気を抑えた口調。だが相手の言葉を差し挟む隙を与えず立て続けに話すことで会話の主導権を握っていく。
「特にこちらの方が陸続きの場所が多い。物流が増えたら他の業務も増えるんだ……察してほしい。情報は感謝するが、こちらも対応やら組みなおさねばならないしな、ではまた」
 カチャン。

●職権乱用?

 バタン!
「まずは買い出しと輸送まわりの人数強化、スケジュールの組み直しと周知を頼む、テオ」
「そう言うだろうと思って、はじめてますよ。もう少しで終わりますから、他の指示も今出しちゃってください」
 執務室に飛び込みざま指示を出すカミラに、机に向かって書き物をしていたテオバルトは少しだけ顔をあげ、すぐに戻した。これと言って特徴のない男だが、事務仕事に定評がある。
「不機嫌の理由はなんですか、ゲーベリ師団長?」
 手は止めぬまま、それとなく話しかける。上司の機嫌を取るのも仕事のうちだ。
「それも君はわかっているんだろ、私の『奇跡の電卓』は? ……こちらに協力要請を出そうとしてきた。もう少し下出に出てくれば考えたかもしれないのに、言い方がいけないな、あれは」
「またその呼び名ですか。貴女が何度も言うせいで、師団中に広まってしまい困りますよ」
「いいだろう、事実君が居るから成り立っているんだから」
「……ともかく、あちらもそれだけ困っているんでしょうよ、察してあげればよかったのでは?」
「向こうが察してくれないものを、察してやる義理はないな」
 カミラが腕を組み座り込んだところで、再びドアが豪快に開けられた。
「第四師団はどうだったんだ、カミラの嬢ちゃん!」
 体格のいい男が入ってくる。3つあるうちの最後の椅子にどかりと座った。
「ハウプトマン副長、ノックをしてください」
「ここは俺の部屋でもあるんだからいいだろう! で、どうなんだ?」
「しばらく忙しくなるぞ。モーリにも出てもらう事があるかもな。……派遣の類は陛下次第だが」
「あまり人手は貸せないと思いますけどね。できました」
 カミラとモーリッツの近くまで来たテオバルトが、書類を差し出した。
「流石だなテオ坊!」
 背中をバンバン叩かれ眉をしかめたものの、テオバルトは小言を飲み込んだ。どうせノック同様、何度言っても直らないのだ。
「……」
 意にも介さず、じっと書類を見つめるカミラ。目を細めて何やら頷いている。
「これならしばらくもつな。ああでもこの日だけ、第四師団に少し人を寄越してくれればもっといい」
「手伝いに貸すんですか? 断ったのでは?」
「いや、断った詫び代わりの応援物資を運ばせるだけだ。帰りは私と一緒に帰る」
 カミラは帰り『は』と言った。行きは一緒ではないと言うことだ。
「また行くんですか。流石に一人で行くには情勢が良くないですよ」
「リゼリオに転移してしまえばハンターが居るじゃないか。私はまだ彼らに会ってないし、彼らなら面白い料理も知っていそうだ」
 料理好きのカミラは、こと料理と食材のことになると見境がなくなることがある。
「同盟には珍しい食材も揃うしな。滅多に行けないから、今度はどんな出会いがあるか‥…♪」
 既にうっとりとした視線を虚空に向けていた。こうなると頑固だ。
(これがなければ普通に美人なんですけどね)
(まあ面白いからいいけどな)
「モーリッツ・ハウプトマン副長、テオバルト・デッセル副長。これから私は一般兵として、買い出しに行ってくる。あとは宜しく頼んだ!」
 副長二人が視線で会話していることなど気付かず、カミラは簡単な旅支度を揃えて執務室を出ていくのだった。

解説

*状況
カミラと一緒にリゼリオにある市場を巡ります
珍しいもの、特に同盟らしいものを薦めたりすると喜んで食いつきます

市場で買い物を楽しむシナリオですが、アイテムが付与されるわけではないことを予めご了承ください

*判定目安
カミラはハンター達がどんな人間なのか見極めるためとやっていていますが
「料理」「食材」といった私的な理由でもハンター達の知識を狙っています
ともかく、彼女が満足したら成功です

*市場
一般的なものならば売っていることにいたします
あまりにも特殊なものは『見つからなかった』となりますのでご注意ください
リアルブルーの高度な技術に関する品は、ガラクタレベルならば露店で売っているかもしれません

カミラは食料関連の市場や軽食の露店に行きたがります
ハンターの誘導がうまければ、別の場所もついていきます

*報酬について
案内等をしてくださる場合は寸志が出ます
一緒に食事等をする場合はおごってくれます
皆さんにお支払する分は帝国からの経費ではなく、カミラの自腹です

*NPC
カミラ・ゲーベルが同行します
クール系美女、種族は人間です
第三師団の師団長ですが、皆さんには一般兵だと自己紹介します
帝国兵の格好もしていません、私服に武器を持っている程度です
「うちの師団長が料理好きで……」
「師団長の代理で、料理の心得のある私が代理で買い出しに来た」
というようなことを言いますが、全部本人のことです
雑談をふった場合、機密に触れない程度のことならば「うちの師団長ならば……」と答えてくれるでしょう

*注意
白紙はリプレイに描写できません、ご注意くださいませ
参加したらとりあえず『一緒に買い物』とでも送信しておきましょう

マスターより

こんにちは、それともこんばんは、石田まきばです。

大規模イベント【深棲】が始まりますね!
クリムゾンウエストは大規模作戦前という慌ただしい状況下ですが、帝国はいつも通りです。
だって、いつも歪虚と戦うことをお仕事にしていますから、揺るぐことはないのです。

大規模作戦の前に気力を養うなり、リゼリオでの普段の生活を楽しむなり。
カミラというおまけが存在していますが、いつものハンター生活を満喫していただけたらと思います。

スケジュールの調整のため、相談期間が通常より短くなっておりますのでご注意ください。

それでは、よろしくお願い致します。
リプレイ公開中

リプレイ公開日時 2014/07/24 23:37

参加者一覧

  • 真珠星料理人
    スピカ・チェリーブロッサム(ka0118
    人間(紅)|17才|女性|機導師
  • うさぎのどうけし
    リズリエル・ュリウス(ka0233
    人間(紅)|16才|女性|疾影士

  • エイルズレトラ・マステリオ(ka0689
    人間(紅)|10才|男性|疾影士

  •  (ka0824
    人間(蒼)|16才|女性|疾影士

  • 最上 風(ka0891
    人間(蒼)|10才|女性|聖導士
  • 未来に贈る祈りの花
    ビスマ・イリアス(ka1701
    人間(紅)|32才|男性|疾影士
  • 白煙の狙撃手
    伊勢 渚(ka2038
    人間(紅)|25才|男性|猟撃士
  • ジルボ伝道師
    マルカ・アニチキン(ka2542
    人間(紅)|20才|女性|魔術師

マテリアルリンク参加者一覧

依頼相談掲示板
アイコン 依頼前の挨拶スレッド
ミリア・クロスフィールド(kz0012
人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人
最終発言
2014/07/22 23:15:36
アイコン 相談卓
最上 風(ka0891
人間(リアルブルー)|10才|女性|聖導士(クルセイダー)
最終発言
2014/07/22 01:00:48