ゲスト
(ka0000)
下水道のケモノ
マスター:草之佑人

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在8人 / 4~8人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2014/06/16 12:00
- リプレイ完成予定
- 2014/06/25 12:00
オープニング
「本当にここにいるのか?」
都市の地下、その下に整備された下水道が走っている。
街を守る軍の警備隊は、武装し下水道の中を探索していた。
「ああ、街の人間が下水道へ逃げ込む影を見たって話だ」
「魔獣って話だよな?」
「おそらくは、な。大きさから言えば、もしかしたら野生の熊かもしれんが」
「……下水に逃げ込む熊がいるのかよ」
男はやや呆れた口調で肩を竦める。
目撃者の話によれば、その獣は体長2mほどのでかぶつで四つ足で走って逃げたらしかった。
このあたりの動物で体長2mに及ぶ生き物はいない。それこそ、熊などの大きな動物や幻獣もこの辺りで見かけられたことはなかった。
そのことから、軍は、この生物を魔獣と推定。警備隊をその生物が逃げ込んだ下水道へと探索に送り込んだ。
「しかし……魔獣ならハンターにでも頼めば良かったんじゃないか?」
服の袖の辺りを嗅ぎ、溜め息を吐く。
下水道に入り込んで半時間ほど。鼻は下水の臭いに慣れたが、体に染み着いたであろう臭いが気になる。
家に帰って嫁に何を言われるかと思えば、気分も沈もうというものだ。
「仕方ないだろう。食料庫が再度襲われる可能性があるんだ。これ以上の被害を増やさないためにも、早急に退治しなけりゃならない」
それに、と男の相方が続けようとしたとき――突如、下水道の通路中央を流れる水路の水が膨れる。
「な、なんだ!?」
大きく膨れ上がったかと思われた水路の水は、屹立した水柱となる。
汚水の混じった水が流れ落ちると共に、周囲に鼻を曲げるような臭いが充満する。
そいつは姿を現した。
ちうう?
「で、出たぞ!」
「うお!?」
慌てた相方の男がランタンを取り落とし、後ずさる。
通路に落ちたランタンの灯りが化け物の姿を下から照らしあげる。
「なっ……」
照らし出されたその姿に、男は息を呑んだ。
「あああ!? ハ、ハムスターだ! でっかいハムスターだ!!」
ゾンネンシュトラール帝国、そのとある地方都市で、一つの問題が起こっていた。
街の食料庫のジャガイモが軒並み巨大ハムスターに食べられる事件が発生したのだった。
●
「……魔獣の仕業、ですか?」
「えっと、はい、どうもそのようなんです」
問い返した少女とそれに歯切れ悪く答えた青年。
二人は共に帝国軍の軍人であったが、青年よりも少女の方が立場が上のように、青年は下手に出ていた。
「それで、うちの部隊にその魔獣を退治してほしい、と」
「ええ、私達だけでは追い込むところまでしかできず、ハンターにでも依頼を掛けようかと思っていたところ、あなた達が来られていると伺ったものでして。出来れば、次の被害が出る前に退治したいのです」
少女は思案顔になった。助けてはあげたい……だが、
「んんん、といってもうちの部隊も戦闘力がない後方部隊なんですよね。残念なことに錬金術師組合にでも助っ人を頼む方がよっぽど心強いと思います」
「……第八師団の方なのに?」
青年の問いに、少女は苦笑で返した。
「とりあえず、任務がありますので、ここで食料を調達できないようなら、あたし達は早急に東へ向かい別の都市で調達しないといけません。駐屯地に戻ったら報告は上げておきます。ですが、動くまでに時間はかかるのであまり期待しないでください」
申し訳なさそうに少女は頭を下げると、後ろに控えていた隊員達に出発の準備を伝えていく。
到着したばかりなので移動の準備は整っており、今日中には街を出ていけるようだ。
慌ただしく出て行く準備に取りかかった少女の部隊を、青年は頭を掻いて見送る。
「弱ったな。今からハンターに依頼を掛けても、到着は明日以降だろうけど……しょうがないか」
青年はため息を一つ。
説得に失敗したことを上官に伝える憂鬱さに苛まれながら、街の軍駐在所まで足取り重く戻っていった。
都市の地下、その下に整備された下水道が走っている。
街を守る軍の警備隊は、武装し下水道の中を探索していた。
「ああ、街の人間が下水道へ逃げ込む影を見たって話だ」
「魔獣って話だよな?」
「おそらくは、な。大きさから言えば、もしかしたら野生の熊かもしれんが」
「……下水に逃げ込む熊がいるのかよ」
男はやや呆れた口調で肩を竦める。
目撃者の話によれば、その獣は体長2mほどのでかぶつで四つ足で走って逃げたらしかった。
このあたりの動物で体長2mに及ぶ生き物はいない。それこそ、熊などの大きな動物や幻獣もこの辺りで見かけられたことはなかった。
そのことから、軍は、この生物を魔獣と推定。警備隊をその生物が逃げ込んだ下水道へと探索に送り込んだ。
「しかし……魔獣ならハンターにでも頼めば良かったんじゃないか?」
服の袖の辺りを嗅ぎ、溜め息を吐く。
下水道に入り込んで半時間ほど。鼻は下水の臭いに慣れたが、体に染み着いたであろう臭いが気になる。
家に帰って嫁に何を言われるかと思えば、気分も沈もうというものだ。
「仕方ないだろう。食料庫が再度襲われる可能性があるんだ。これ以上の被害を増やさないためにも、早急に退治しなけりゃならない」
それに、と男の相方が続けようとしたとき――突如、下水道の通路中央を流れる水路の水が膨れる。
「な、なんだ!?」
大きく膨れ上がったかと思われた水路の水は、屹立した水柱となる。
汚水の混じった水が流れ落ちると共に、周囲に鼻を曲げるような臭いが充満する。
そいつは姿を現した。
ちうう?
「で、出たぞ!」
「うお!?」
慌てた相方の男がランタンを取り落とし、後ずさる。
通路に落ちたランタンの灯りが化け物の姿を下から照らしあげる。
「なっ……」
照らし出されたその姿に、男は息を呑んだ。
「あああ!? ハ、ハムスターだ! でっかいハムスターだ!!」
ゾンネンシュトラール帝国、そのとある地方都市で、一つの問題が起こっていた。
街の食料庫のジャガイモが軒並み巨大ハムスターに食べられる事件が発生したのだった。
●
「……魔獣の仕業、ですか?」
「えっと、はい、どうもそのようなんです」
問い返した少女とそれに歯切れ悪く答えた青年。
二人は共に帝国軍の軍人であったが、青年よりも少女の方が立場が上のように、青年は下手に出ていた。
「それで、うちの部隊にその魔獣を退治してほしい、と」
「ええ、私達だけでは追い込むところまでしかできず、ハンターにでも依頼を掛けようかと思っていたところ、あなた達が来られていると伺ったものでして。出来れば、次の被害が出る前に退治したいのです」
少女は思案顔になった。助けてはあげたい……だが、
「んんん、といってもうちの部隊も戦闘力がない後方部隊なんですよね。残念なことに錬金術師組合にでも助っ人を頼む方がよっぽど心強いと思います」
「……第八師団の方なのに?」
青年の問いに、少女は苦笑で返した。
「とりあえず、任務がありますので、ここで食料を調達できないようなら、あたし達は早急に東へ向かい別の都市で調達しないといけません。駐屯地に戻ったら報告は上げておきます。ですが、動くまでに時間はかかるのであまり期待しないでください」
申し訳なさそうに少女は頭を下げると、後ろに控えていた隊員達に出発の準備を伝えていく。
到着したばかりなので移動の準備は整っており、今日中には街を出ていけるようだ。
慌ただしく出て行く準備に取りかかった少女の部隊を、青年は頭を掻いて見送る。
「弱ったな。今からハンターに依頼を掛けても、到着は明日以降だろうけど……しょうがないか」
青年はため息を一つ。
説得に失敗したことを上官に伝える憂鬱さに苛まれながら、街の軍駐在所まで足取り重く戻っていった。
解説
●軍からの依頼内容
ジャガイモを狙うハムスター退治の手伝い
●概要
帝国の地方都市で、街の食料が獣に食い荒らされる事件が発生した。
都市の駐在部隊で獣に対して包囲を敷くも突破されて逃げられた。
獣はその異形から魔獣ではないかということで、暫定的に魔獣として認定。
魔獣による包囲の突破時に負傷者がでており、今回その人員の穴を埋める目的で、
●主情報
・都市
食料庫は街の北に集められている。
下水道は、街の中央から東西南北の四方へ十字に伸びている。
・下水道
深さ50センチ幅2mほどの水路が地下下水道の中央を流れ、左右を足場となる通路が通っている。足場は幅1mほど。
・作戦
軍から示された作戦では、下水道の四方の端から入り、中央に追いつめて十字砲火にて仕留める。
東西南北いずれを担当するかは、ハンターの要望を聞くとのこと。
●敵情報
▽巨大ハムスター
・げっし類 歯がすごくかたくて何でもかみ砕くよ!
・おっきい 体長2mとすごくおっきいよ!
・ほおばる ほっぺたにいっぱい物を詰め込めるよ!
・つぶらな瞳 まんまるでくりんくりんしててカワイイよ!
・小さい手足 ちっちゃな手足でいっしょうけんめい走るよ!
ジャガイモを狙うハムスター退治の手伝い
●概要
帝国の地方都市で、街の食料が獣に食い荒らされる事件が発生した。
都市の駐在部隊で獣に対して包囲を敷くも突破されて逃げられた。
獣はその異形から魔獣ではないかということで、暫定的に魔獣として認定。
魔獣による包囲の突破時に負傷者がでており、今回その人員の穴を埋める目的で、
●主情報
・都市
食料庫は街の北に集められている。
下水道は、街の中央から東西南北の四方へ十字に伸びている。
・下水道
深さ50センチ幅2mほどの水路が地下下水道の中央を流れ、左右を足場となる通路が通っている。足場は幅1mほど。
・作戦
軍から示された作戦では、下水道の四方の端から入り、中央に追いつめて十字砲火にて仕留める。
東西南北いずれを担当するかは、ハンターの要望を聞くとのこと。
●敵情報
▽巨大ハムスター
・げっし類 歯がすごくかたくて何でもかみ砕くよ!
・おっきい 体長2mとすごくおっきいよ!
・ほおばる ほっぺたにいっぱい物を詰め込めるよ!
・つぶらな瞳 まんまるでくりんくりんしててカワイイよ!
・小さい手足 ちっちゃな手足でいっしょうけんめい走るよ!
マスターより
初めまして、または、お久しぶりです。草之 佑人です。
帝国はシリアスな国家なので、敵がハムスターでもシリアスなはずです。
たぶん。きっと。……シリアスだといいなぁ……。
下水にはお気をつけて行ってらっしゃいませ。
帝国はシリアスな国家なので、敵がハムスターでもシリアスなはずです。
たぶん。きっと。……シリアスだといいなぁ……。
下水にはお気をつけて行ってらっしゃいませ。
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2014/06/26 01:34
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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相談卓 シルヴェーヌ=プラン(ka1583) 人間(クリムゾンウェスト)|15才|女性|魔術師(マギステル) |
最終発言 2014/06/15 23:45:17 |
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2014/06/11 09:14:52 |