ゲスト
(ka0000)
鬼、愛づる乙女
マスター:紺堂 カヤ

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在8人 / 6~8人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 13日
- プレイング締切
- 2015/09/10 12:00
- リプレイ完成予定
- 2015/09/17 12:00
オープニング
君子危うきに近寄らず、という言葉が、かの世界にはあるということである。
賢い人は自ら危険を冒すようなことはしない、という意味だ。
では私は賢い人ではないのだな、と乙女は思った。それでいい、とも思った。あの愛しき存在の近くにいられるのであれば、賢さを手放すのに躊躇いはしない。
黄色い瞳。緑の肌。意味をなさない呻きと咆哮。
どこがいいのか、などと誰にも問われたくはない。わかってもらおうなどと、最初から考えていないのだから。
乙女の心を一瞬にして奪った存在。
それは。
ゴブリンタイプの雑魔が出た、という知らせを受けて、ハンターたちはその町へ急行した。どうやら、町のはずれに捨て置かれた空き屋敷に潜んでいるらしい。荷車で通りかかった宿屋の主人が姿を見かけ、驚き慌てふためいてハンターに依頼をしたのだ。
つまりは、そいつを退治すればいいわけか、と支度をし始めたハンターたちであったが、事態はそう単純なものではないらしいことがわかった。
「実は……」
おそるおそる声をかけてきたのは、まだ年端もゆかぬ少年であった。
「ゴブリンの潜んでいる屋敷の中、もしくは屋敷の近くに、たぶん、僕の姉さんもいると思うのです」
聞けば、少年の姉は昨日、ひどく嬉しそうに勤め先の花屋から帰ってきたという。少年が話しかけてもうわのそらで、双眸は常時うっとりととろけていた。これはきっと、誰か素敵なお客さんにでも恋をしたのに違いない、と思った弟は、今朝、相手を確かめるべく、姉の後をつけたらしい。
「からかってやろう、とかそういうつもりはなくて、ただ、興味本位で……。そうしたら……」
姉はその空き屋敷の敷地内に入っていったのだ。
「僕が生まれる前から空き家になっていたのだそうです。盗賊のような人たちがねぐらにしていたという噂も、前はありました。姉さんは、そういう悪い人達にかかわってしまったんじゃないかと、僕、怖くて……」
驚きふためいてすっ飛んで帰ってはきたものの、下手に騒げば姉の為にならないかもしれない、と思うと両親にも言えずにいたところ、ゴブリンが目撃されたのだ。
「お願いです! 姉さんを、連れて帰ってきてください!!!」
大きな目にいっぱい、涙をためて、少年は頭を下げたのだった。
賢い人は自ら危険を冒すようなことはしない、という意味だ。
では私は賢い人ではないのだな、と乙女は思った。それでいい、とも思った。あの愛しき存在の近くにいられるのであれば、賢さを手放すのに躊躇いはしない。
黄色い瞳。緑の肌。意味をなさない呻きと咆哮。
どこがいいのか、などと誰にも問われたくはない。わかってもらおうなどと、最初から考えていないのだから。
乙女の心を一瞬にして奪った存在。
それは。
ゴブリンタイプの雑魔が出た、という知らせを受けて、ハンターたちはその町へ急行した。どうやら、町のはずれに捨て置かれた空き屋敷に潜んでいるらしい。荷車で通りかかった宿屋の主人が姿を見かけ、驚き慌てふためいてハンターに依頼をしたのだ。
つまりは、そいつを退治すればいいわけか、と支度をし始めたハンターたちであったが、事態はそう単純なものではないらしいことがわかった。
「実は……」
おそるおそる声をかけてきたのは、まだ年端もゆかぬ少年であった。
「ゴブリンの潜んでいる屋敷の中、もしくは屋敷の近くに、たぶん、僕の姉さんもいると思うのです」
聞けば、少年の姉は昨日、ひどく嬉しそうに勤め先の花屋から帰ってきたという。少年が話しかけてもうわのそらで、双眸は常時うっとりととろけていた。これはきっと、誰か素敵なお客さんにでも恋をしたのに違いない、と思った弟は、今朝、相手を確かめるべく、姉の後をつけたらしい。
「からかってやろう、とかそういうつもりはなくて、ただ、興味本位で……。そうしたら……」
姉はその空き屋敷の敷地内に入っていったのだ。
「僕が生まれる前から空き家になっていたのだそうです。盗賊のような人たちがねぐらにしていたという噂も、前はありました。姉さんは、そういう悪い人達にかかわってしまったんじゃないかと、僕、怖くて……」
驚きふためいてすっ飛んで帰ってはきたものの、下手に騒げば姉の為にならないかもしれない、と思うと両親にも言えずにいたところ、ゴブリンが目撃されたのだ。
「お願いです! 姉さんを、連れて帰ってきてください!!!」
大きな目にいっぱい、涙をためて、少年は頭を下げたのだった。
解説
□成功条件
雑魔(ゴブリンタイプ)の退治、および、少年の姉を無事に帰還させること。
□雑魔
ゴブリンタイプ1体。
むやみに暴れるタイプではないが、自分に向けられる敵意には敏感。
攻撃力は平均並み。ただし、大変すばしっこく、剣はもちろん、飛び道具でも捉えるのはかなり困難。武器は斧。刃の切れ味は悪いが重量があるため、まともな打ち合いは危険であると思われる。
□少年の姉
花屋で働く十八歳の娘。これまでに特異な言動をしたことはなく、いたって大人しい性格だが、思い込みの激しい一面がある。
ゴブリン雑魔にひとめぼれし、空き屋敷へ近付いて行った。宿屋の主人がゴブリンを見かけたのは、その直後とみられる。
□空き屋敷
二十年来空き家になっている屋敷。(平屋建て)
間取りは玄関、応接間、キッチン、広間、寝室が二つ。窓はほとんどが割れており、床も抜けている部分が多くある。大きな庭もあるが、まったく手入がされていないため草むらも同然の状態である。
雑魔(ゴブリンタイプ)の退治、および、少年の姉を無事に帰還させること。
□雑魔
ゴブリンタイプ1体。
むやみに暴れるタイプではないが、自分に向けられる敵意には敏感。
攻撃力は平均並み。ただし、大変すばしっこく、剣はもちろん、飛び道具でも捉えるのはかなり困難。武器は斧。刃の切れ味は悪いが重量があるため、まともな打ち合いは危険であると思われる。
□少年の姉
花屋で働く十八歳の娘。これまでに特異な言動をしたことはなく、いたって大人しい性格だが、思い込みの激しい一面がある。
ゴブリン雑魔にひとめぼれし、空き屋敷へ近付いて行った。宿屋の主人がゴブリンを見かけたのは、その直後とみられる。
□空き屋敷
二十年来空き家になっている屋敷。(平屋建て)
間取りは玄関、応接間、キッチン、広間、寝室が二つ。窓はほとんどが割れており、床も抜けている部分が多くある。大きな庭もあるが、まったく手入がされていないため草むらも同然の状態である。
マスターより
こんにちは。紺堂カヤでございます。
蓼食う虫も好き好き、と申します。何に魅力を感じるかは人それぞれでございましょう。また、恋は盲目、とも申します。恋する乙女の目を、開かせることができるのかどうか……、お手並み、拝見させていただきます。
蓼食う虫も好き好き、と申します。何に魅力を感じるかは人それぞれでございましょう。また、恋は盲目、とも申します。恋する乙女の目を、開かせることができるのかどうか……、お手並み、拝見させていただきます。
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2015/09/16 03:29
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2015/08/31 12:54:31 |
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相談場所 的場 小夜(ka5056) 人間(クリムゾンウェスト)|16才|女性|舞刀士(ソードダンサー) |
最終発言 2015/09/09 23:01:30 |