ゲスト
(ka0000)
【東征】梓弓射る魂、救いあらば
マスター:狐野径

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- やや難しい
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在8人 / 4~8人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 多め
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2015/09/10 09:00
- リプレイ完成予定
- 2015/09/19 09:00
オープニング
●屍夢
夢の中の幼い大江紅葉は、妹・若葉を背負って歩いていた。妹は眠ってしまい重くなってくる。
『オガツ……一緒に来ればよかったのに』
鬼は異端。
『いい人なのにね』
怪我をしていたのかもしれない。
不意に心配になった。血のにおいを嗅いでいたかもしれない。深紅の背中を見たかもしれない。
――記憶を掘り返しても真実は出てこないのよ?
現実の紅葉は告げた。
不意に風景は変わる。振り返る道には屍が広がり、背中には死んだ若葉いる。
屍は笑う。
『姉上も一緒に行こう』
――私は弱い。私も歪虚と契約すれば強くなれるのかしら?
先日、思わず口を突いた言葉。誰にも聞こえていない言葉。
それがむなしい考えだと、陰陽寮にいる紅葉は知っている。
●境界
「松永殿」
松永光頼は紅葉を見てドキリとした。
噂には「黙っていれば美女」という物もあったが、美なんて人それぞれだし、外見ばかり気にしてもと現実的というか冷めているところはあった。が、しかし――であった。
紅葉はやつれてはいるが、ふっくらとした顔立ちに戻り、血色も良く、柔らかい笑みが浮かべる。
「どうしたんですか?」
困惑している光頼を心配して、首をかしげて覗き込んでくる。余計に緊張が走る。
「い、いやその……それより、大江殿、何か用があったのでは?」
「あ、そうでした。あなたは私を殺すためにいるんでしょ? これから鬼の歪虚と接触します」
「え? いえ、別に斬ることは主ではなく……え?」
「放っておいても死にますよ?」
あっけらかんとした言葉に光頼が理解するのに時間がかかった。
「い、いえいえ、待ってください。どういう意味です?」
「情報をもらえました」
鬼が政府側に付いたため情報が集まってきたと告げる。
「オガツは倒します。もちろん、私は何もできません。せいぜい、ハンターの皆さんへのおとりでしょう」
「どういう……」
光頼の口の中は渇いていき、声を出すのが難しくなる。
「以前会ったとき、私と妹を恨んでいるようなことを言っていました。だから、おとりになります」
「……そ、そんな……」
光頼は動揺し、紅葉の繊手を掴んだ。
「……?」
驚いた紅葉は足を止める。
光頼は自分がとった行動が予想外で、顔を真っ赤にして手を離した。
「申し訳ない……その大江殿があまりにも……」
儚く見えたので、とはいえず喉がひり付く。
「迷子になりそうで」
「……くすっ。大丈夫ですよ、さすがに天ノ都でそんなことになりませんから」
「そうですね」
ははと笑う光頼の手を紅葉は握った。
「こうすれば安心ですか?」
「……い、いやその……」
紅葉の手には洗っても落ちなかった墨がこびりついている。
「大江殿……何をするつもりなのですか?」
「……何をって?」
術者のことは良くわからない。手の事も尋ねたところで「前から」と言われそうであった。
「いえ」
紅葉を喪いたくないならば、手を離してはいけないと光頼は思った。
●依頼
「エトファリカの大江紅葉様よりのご依頼です」
ハンターオフィスに掲げられた依頼に興味を持った人に、職員は情報を話す。
「憤怒の歪虚である鬼のオガツを討つ手伝いだそうです。なお、おとりとして大江さまが前に立つそうですが……」
職員は言葉を濁した。促すと眉をひそめる。
「大江さま、前に出るのはいいのですが、魔術師タイプで多分一撃で死ぬんじゃないでしょうか……相手の強さは不明ですが記録からすると強いようですし……」
職員は首をひねる。鬼と言えば膂力は強いのが多いから不安が募る。
「どうもこの歪虚は大江様と因縁があるそうです。この歪虚が死ぬ前に会ったのが大江様らしく、大江様を恨んで殺そうとしているとのこと。確かに、大江様が前に立てば、ハンターの皆さんはフリーになりますが、範囲攻撃してきますので……どうなんでしょう?」
職員は作戦を決めるのはみなさんですと告げた。
夢の中の幼い大江紅葉は、妹・若葉を背負って歩いていた。妹は眠ってしまい重くなってくる。
『オガツ……一緒に来ればよかったのに』
鬼は異端。
『いい人なのにね』
怪我をしていたのかもしれない。
不意に心配になった。血のにおいを嗅いでいたかもしれない。深紅の背中を見たかもしれない。
――記憶を掘り返しても真実は出てこないのよ?
現実の紅葉は告げた。
不意に風景は変わる。振り返る道には屍が広がり、背中には死んだ若葉いる。
屍は笑う。
『姉上も一緒に行こう』
――私は弱い。私も歪虚と契約すれば強くなれるのかしら?
先日、思わず口を突いた言葉。誰にも聞こえていない言葉。
それがむなしい考えだと、陰陽寮にいる紅葉は知っている。
●境界
「松永殿」
松永光頼は紅葉を見てドキリとした。
噂には「黙っていれば美女」という物もあったが、美なんて人それぞれだし、外見ばかり気にしてもと現実的というか冷めているところはあった。が、しかし――であった。
紅葉はやつれてはいるが、ふっくらとした顔立ちに戻り、血色も良く、柔らかい笑みが浮かべる。
「どうしたんですか?」
困惑している光頼を心配して、首をかしげて覗き込んでくる。余計に緊張が走る。
「い、いやその……それより、大江殿、何か用があったのでは?」
「あ、そうでした。あなたは私を殺すためにいるんでしょ? これから鬼の歪虚と接触します」
「え? いえ、別に斬ることは主ではなく……え?」
「放っておいても死にますよ?」
あっけらかんとした言葉に光頼が理解するのに時間がかかった。
「い、いえいえ、待ってください。どういう意味です?」
「情報をもらえました」
鬼が政府側に付いたため情報が集まってきたと告げる。
「オガツは倒します。もちろん、私は何もできません。せいぜい、ハンターの皆さんへのおとりでしょう」
「どういう……」
光頼の口の中は渇いていき、声を出すのが難しくなる。
「以前会ったとき、私と妹を恨んでいるようなことを言っていました。だから、おとりになります」
「……そ、そんな……」
光頼は動揺し、紅葉の繊手を掴んだ。
「……?」
驚いた紅葉は足を止める。
光頼は自分がとった行動が予想外で、顔を真っ赤にして手を離した。
「申し訳ない……その大江殿があまりにも……」
儚く見えたので、とはいえず喉がひり付く。
「迷子になりそうで」
「……くすっ。大丈夫ですよ、さすがに天ノ都でそんなことになりませんから」
「そうですね」
ははと笑う光頼の手を紅葉は握った。
「こうすれば安心ですか?」
「……い、いやその……」
紅葉の手には洗っても落ちなかった墨がこびりついている。
「大江殿……何をするつもりなのですか?」
「……何をって?」
術者のことは良くわからない。手の事も尋ねたところで「前から」と言われそうであった。
「いえ」
紅葉を喪いたくないならば、手を離してはいけないと光頼は思った。
●依頼
「エトファリカの大江紅葉様よりのご依頼です」
ハンターオフィスに掲げられた依頼に興味を持った人に、職員は情報を話す。
「憤怒の歪虚である鬼のオガツを討つ手伝いだそうです。なお、おとりとして大江さまが前に立つそうですが……」
職員は言葉を濁した。促すと眉をひそめる。
「大江さま、前に出るのはいいのですが、魔術師タイプで多分一撃で死ぬんじゃないでしょうか……相手の強さは不明ですが記録からすると強いようですし……」
職員は首をひねる。鬼と言えば膂力は強いのが多いから不安が募る。
「どうもこの歪虚は大江様と因縁があるそうです。この歪虚が死ぬ前に会ったのが大江様らしく、大江様を恨んで殺そうとしているとのこと。確かに、大江様が前に立てば、ハンターの皆さんはフリーになりますが、範囲攻撃してきますので……どうなんでしょう?」
職員は作戦を決めるのはみなさんですと告げた。
解説
鬼の歪虚オガツの撃破。
●目的地の地形
天ノ都から馬で一日くらいの所です。
かつて砦だった場所です。
壊れた建物と塀が残っています。壁などが残っていますが、大きな武器も注意をすれば振るうことは可能です。
段差、遮蔽物は多くあります。
●敵勢力
・オガツ 憤怒の歪虚。
青い肌、腕は二対あります。二つの手には太刀を一本ずつ。胴体は軽鎧と服。
キメラ状態なのか、腹にも口らしい物があるらしく、時々声を出す。顔にある口は「大江姉妹を殺すこと」を告げ、腹にある口は「心配をしていること」をしゃべります。
前回の状況から、近距離への範囲攻撃、二回攻撃は確認されています。
・雑魔×6
オガツの闘気につられて、集まったモノたち。
動物の形をしているモノ。噛みつき、ひっかき、体当たりなどの攻撃が想定されます。
●味方勢力
・大江紅葉
依頼人であり、陰陽寮に所属する符術師の女性。
子どもの頃、妖怪に襲われていたところを鬼のオガツに助けられました。現在、あの時、別れたことを後悔しています。
・松永光頼
紅葉を監視する武人、闘狩人レベル15相当。
紅葉が妖怪に与するようなら斬るように言われていますが……。
●PL情報
紅葉は特殊な札を用意しています。
オガツの行動を1Rだけ無効にするものですが、紅葉も完全に行動はできません。
札の存在はPCさんに明かすことはありませんが、術の射程は2マスなので近づきます。
なお、オガツの技の一つは前方180度3マスまで届く範囲技を所有しています。
●目的地の地形
天ノ都から馬で一日くらいの所です。
かつて砦だった場所です。
壊れた建物と塀が残っています。壁などが残っていますが、大きな武器も注意をすれば振るうことは可能です。
段差、遮蔽物は多くあります。
●敵勢力
・オガツ 憤怒の歪虚。
青い肌、腕は二対あります。二つの手には太刀を一本ずつ。胴体は軽鎧と服。
キメラ状態なのか、腹にも口らしい物があるらしく、時々声を出す。顔にある口は「大江姉妹を殺すこと」を告げ、腹にある口は「心配をしていること」をしゃべります。
前回の状況から、近距離への範囲攻撃、二回攻撃は確認されています。
・雑魔×6
オガツの闘気につられて、集まったモノたち。
動物の形をしているモノ。噛みつき、ひっかき、体当たりなどの攻撃が想定されます。
●味方勢力
・大江紅葉
依頼人であり、陰陽寮に所属する符術師の女性。
子どもの頃、妖怪に襲われていたところを鬼のオガツに助けられました。現在、あの時、別れたことを後悔しています。
・松永光頼
紅葉を監視する武人、闘狩人レベル15相当。
紅葉が妖怪に与するようなら斬るように言われていますが……。
●PL情報
紅葉は特殊な札を用意しています。
オガツの行動を1Rだけ無効にするものですが、紅葉も完全に行動はできません。
札の存在はPCさんに明かすことはありませんが、術の射程は2マスなので近づきます。
なお、オガツの技の一つは前方180度3マスまで届く範囲技を所有しています。
マスターより
こんにちは。
大江紅葉の【東征】の締めシナリオです。
今回の討伐目標は「【東征】少年、梓弓いる迷い道」において出ていた鬼の歪虚で、再戦です。
強いですが戦って倒せない相手ではありません。
宜しくお願いします。
大江紅葉の【東征】の締めシナリオです。
今回の討伐目標は「【東征】少年、梓弓いる迷い道」において出ていた鬼の歪虚で、再戦です。
強いですが戦って倒せない相手ではありません。
宜しくお願いします。
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2015/09/14 21:34
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2015/08/30 23:52:28 |
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鬼退治(相談 龍崎・カズマ(ka0178) 人間(リアルブルー)|20才|男性|疾影士(ストライダー) |
最終発言 2015/09/09 23:44:51 |