ゲスト
(ka0000)
珈琲サロンとぱぁずと恋人
マスター:佐倉眸

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在6人 / 4~6人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2015/09/22 09:00
- リプレイ完成予定
- 2015/10/01 09:00
オープニング
●
ティータイムを終えてカウンター席に座る常連の青年の他は引けた店内、まだ暑いけれど、なんて笑いながら、店長代理のユリアは、最近仕事が板に付いてきたウェイトレスのモニカに手伝わせながらテーブルクロスを秋色の物に換えていく。
カウンターの中で店員のローレンツがいつもと変わらない白磁のティーカップを磨いていた。
常連の青年のカップにはコーヒーが半分冷め切っていて、その水面を眺めて項垂れている。
いつも熱い内に飲み干して仕事へ戻っていく彼だけに、そんな姿は珍しい。
「元気ないですねー」
日毎週毎に合うような顔ぶれは覚えたらしいモニカが、隣に座ってひらひらと手を揺らしながら話し掛けた。
「コーヒー、冷めちゃってますよ?」
「ああ……悪いね。ついでに、なんだけどさ。ここ新聞って置いてた?」
「はぁい。 持ってきますねー」
モニカがカウンター横のラックへ向かい、今日の新聞を1冊手にして戻る。テーブルクロスを抱えたユリアが青年の傍で足を止めた。
「あの子が来てからなんです。お祖父ちゃん……店長が、読みたい客は自分で持ってくるさって……ねえ、ロロさん?」
カウンターの中ローレンツが仏頂面で頷いた。
「モニカちゃんが来てもう二ヶ月か……ユリアさんが戻ってからはかれこれ、一年になるんだよね……」
青年がしみじみと呟き、ユリアはクロスを抱えてカウンターの奥へ、モニカが新聞を差し出して、ローレンツは入れ立てのコーヒーを天板に置いた。
有り難うございますと熱いコーヒーで口を湿しながら、青年は新聞を数枚捲った。
そして、深々と溜息を吐いた。
●
遠方に住む恋人が病に罹ったらしい。
報せの手紙によると今は小康を保っているが、次に症状が出てしまえば保たないだろうとのことだ。
慌てて旅の支度を整え、馬車を手配し仕事の休みを取った。
彼女を知るものから見舞いの品も託され、それを抱えて街道へ向かったところゴブリンが出たらしいと引き留められた。
引き返して当てもなく行き着いたいつもの店でコーヒーを啜り、
「ああ、これだな」
捲った新聞に、此度のゴブリンの群の出没を纏めた記事が載っていた。
その記事を横から覗き込んでいたモニカが声を掛けた。
モニカ自身も、ヴァリオスからここフマーレへの移動の最中に、ゴブリンの群に行き合っている。
「私は、ハンターさんに守って貰いながらここに来たんですよ。私とちっちゃい弟も一緒に……私は弟を抱えているしか出来なかったので、全部倒してくれて……それで、なんとか。危ないこともあったみたいなんですけど、私は、怖くなかったです」
夏の頃を思い出すようにゆっくりと喋る。
青年が、頷いた。
「頼んでみようかな」
ハンターさん、と尋ねながらモニカは奥の広いテーブルを見る。その天板には地図が貼られて、これまでこの店に持ち込まれた悩みごとの数だけピンが立てられている。
その中にはここへ来るモニカの護衛を頼んだユリアが立てた物も有った。
「きっと、引き受けてくれます。だから恋人さんが元気になるまで、あなたも頑張って下さいね」
●※※※
モニカが依頼をオフィスへ届け、ローレンツがコーヒー豆を買い出しに。空いた店内の床にモップを掛けていると、一人の来客があった。
華やかな和装、底の厚い下駄は刳り抜いて鈴を仕込み、歩く度にしゃん、しゃんと小さな音を鳴らす。
引き摺りそうな袂を引き上げながらカウンターに掛けたその女性は、ユリアを見詰めてうっそりと微笑んだ。
「ねえ、貴女の名前。まだ聞いていなかったわね」
ここにはよく来るのにね。青い双眸がユリアを見ている。
ユリアは掃除の手を止めて、向き直ると首を傾げながら、
「私の名前? ユリアよ」
そう言って黒いドレスの裾を整えた。
ティータイムを終えてカウンター席に座る常連の青年の他は引けた店内、まだ暑いけれど、なんて笑いながら、店長代理のユリアは、最近仕事が板に付いてきたウェイトレスのモニカに手伝わせながらテーブルクロスを秋色の物に換えていく。
カウンターの中で店員のローレンツがいつもと変わらない白磁のティーカップを磨いていた。
常連の青年のカップにはコーヒーが半分冷め切っていて、その水面を眺めて項垂れている。
いつも熱い内に飲み干して仕事へ戻っていく彼だけに、そんな姿は珍しい。
「元気ないですねー」
日毎週毎に合うような顔ぶれは覚えたらしいモニカが、隣に座ってひらひらと手を揺らしながら話し掛けた。
「コーヒー、冷めちゃってますよ?」
「ああ……悪いね。ついでに、なんだけどさ。ここ新聞って置いてた?」
「はぁい。 持ってきますねー」
モニカがカウンター横のラックへ向かい、今日の新聞を1冊手にして戻る。テーブルクロスを抱えたユリアが青年の傍で足を止めた。
「あの子が来てからなんです。お祖父ちゃん……店長が、読みたい客は自分で持ってくるさって……ねえ、ロロさん?」
カウンターの中ローレンツが仏頂面で頷いた。
「モニカちゃんが来てもう二ヶ月か……ユリアさんが戻ってからはかれこれ、一年になるんだよね……」
青年がしみじみと呟き、ユリアはクロスを抱えてカウンターの奥へ、モニカが新聞を差し出して、ローレンツは入れ立てのコーヒーを天板に置いた。
有り難うございますと熱いコーヒーで口を湿しながら、青年は新聞を数枚捲った。
そして、深々と溜息を吐いた。
●
遠方に住む恋人が病に罹ったらしい。
報せの手紙によると今は小康を保っているが、次に症状が出てしまえば保たないだろうとのことだ。
慌てて旅の支度を整え、馬車を手配し仕事の休みを取った。
彼女を知るものから見舞いの品も託され、それを抱えて街道へ向かったところゴブリンが出たらしいと引き留められた。
引き返して当てもなく行き着いたいつもの店でコーヒーを啜り、
「ああ、これだな」
捲った新聞に、此度のゴブリンの群の出没を纏めた記事が載っていた。
その記事を横から覗き込んでいたモニカが声を掛けた。
モニカ自身も、ヴァリオスからここフマーレへの移動の最中に、ゴブリンの群に行き合っている。
「私は、ハンターさんに守って貰いながらここに来たんですよ。私とちっちゃい弟も一緒に……私は弟を抱えているしか出来なかったので、全部倒してくれて……それで、なんとか。危ないこともあったみたいなんですけど、私は、怖くなかったです」
夏の頃を思い出すようにゆっくりと喋る。
青年が、頷いた。
「頼んでみようかな」
ハンターさん、と尋ねながらモニカは奥の広いテーブルを見る。その天板には地図が貼られて、これまでこの店に持ち込まれた悩みごとの数だけピンが立てられている。
その中にはここへ来るモニカの護衛を頼んだユリアが立てた物も有った。
「きっと、引き受けてくれます。だから恋人さんが元気になるまで、あなたも頑張って下さいね」
●※※※
モニカが依頼をオフィスへ届け、ローレンツがコーヒー豆を買い出しに。空いた店内の床にモップを掛けていると、一人の来客があった。
華やかな和装、底の厚い下駄は刳り抜いて鈴を仕込み、歩く度にしゃん、しゃんと小さな音を鳴らす。
引き摺りそうな袂を引き上げながらカウンターに掛けたその女性は、ユリアを見詰めてうっそりと微笑んだ。
「ねえ、貴女の名前。まだ聞いていなかったわね」
ここにはよく来るのにね。青い双眸がユリアを見ている。
ユリアは掃除の手を止めて、向き直ると首を傾げながら、
「私の名前? ユリアよ」
そう言って黒いドレスの裾を整えた。
解説
目的 青年の護衛
●エネミー
ゴブリンの群(5匹~)×2
どちらも1匹のリーダーに従う数匹により構成されています。
群1
脆い革の鎧を纏い、棍棒を振り回す。
稀に石を投げるものもいる。
リーダーは剣を持っている。
群2
襤褸を纏い、石を投げる。
稀に革鎧を着たものもいる。
リーダーは弓を持っている。
群は馬車で30分程度離れていますが、戦闘発生後、加勢に加わろうと移動を開始します。
フマーレ出発後、先に群1に遭遇します。
●街道
開けた道、両サイドは茂みで、その奥は森。
4人程度は横に広がって戦うことが出来ます。
●その他
常連の青年 護衛対象。指示には従いますが、戦闘は出来ません。
(恋人 ヴァリオスで床に伏せています)
珈琲サロンとぱぁず 常連で賑わう商業区の喫茶店
ユリア 店長代理、妙齢の女性。夫と死別して実家に戻ったところ、怪我の勢いで隠居した祖父に、店を任されることになった模様。
モニカ ウェイトレス、ユリアよりも10程若い少女。元店長の隠居先で幼い弟とともに保護され、とぱぁずでの仕事を斡旋された。
ロロ ローレンツ・ロンベルグ。珈琲担当。元店長と同年代、ユリアやモニカを心配しているが、素直になれない。
●エネミー
ゴブリンの群(5匹~)×2
どちらも1匹のリーダーに従う数匹により構成されています。
群1
脆い革の鎧を纏い、棍棒を振り回す。
稀に石を投げるものもいる。
リーダーは剣を持っている。
群2
襤褸を纏い、石を投げる。
稀に革鎧を着たものもいる。
リーダーは弓を持っている。
群は馬車で30分程度離れていますが、戦闘発生後、加勢に加わろうと移動を開始します。
フマーレ出発後、先に群1に遭遇します。
●街道
開けた道、両サイドは茂みで、その奥は森。
4人程度は横に広がって戦うことが出来ます。
●その他
常連の青年 護衛対象。指示には従いますが、戦闘は出来ません。
(恋人 ヴァリオスで床に伏せています)
珈琲サロンとぱぁず 常連で賑わう商業区の喫茶店
ユリア 店長代理、妙齢の女性。夫と死別して実家に戻ったところ、怪我の勢いで隠居した祖父に、店を任されることになった模様。
モニカ ウェイトレス、ユリアよりも10程若い少女。元店長の隠居先で幼い弟とともに保護され、とぱぁずでの仕事を斡旋された。
ロロ ローレンツ・ロンベルグ。珈琲担当。元店長と同年代、ユリアやモニカを心配しているが、素直になれない。
マスターより
初めてモニカが取り次ぐ依頼となります。
よろしくお願いします。
よろしくお願いします。
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2015/09/30 21:50
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2015/09/20 16:58:09 |
|
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【相談】護衛任務 一川 海子(ka2129) 人間(リアルブルー)|23才|女性|疾影士(ストライダー) |
最終発言 2015/09/21 23:34:48 |