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【聖呪】ウィーダの街の戦い

マスター:赤山優牙

このシナリオは5日間納期が延長されています。

シナリオ形態
ショート
難易度
普通
参加費
1,000
参加人数
現在5人 / 4~6人
マテリアルリンク
報酬
多め
相談期間
5日
プレイング締切
2015/09/15 22:00
リプレイ完成予定
2015/09/29 22:00

オープニング

●王国北部の山中にて
 大柄のゴブリンが2体、これまた、普通の大きさのゴブリンに囲まれながら面向かっている。
 取り囲んでいるゴブリンの数は圧倒的な数だった。
「ゴラグオ、貴様ハ我ガ傘下ニハハイラナイトイウノカ!」
 その様に叫ばれた大柄の亜人は、「そうだ」と堂々と発言すると、これまた、大型のラプターに飛び乗った。
「交渉はここまでだ。俺と俺の軍団は関係ない」
「強ガッタ事ヲ後デ後悔スルトイイ。ゴラグオ」
「人間を甘くみない方がいい事だな」
 それだけ告げると、ゴラグオと彼の軍団は、亜人の囲みから離脱して行く。
 リトルラプターに騎乗した普通の大きさの亜人――エネミン――がゴラグオに話しかけた。
「ニンゲンガ、カツト、ミマシタカ」
 王国北部各地で広げられる大規模な戦い。
 ゴブリン達亜人と人間との戦いは今の所、亜人の方が優勢だ。特に、異形と呼ばれる力を手にしたゴブリン達は驚くべき程、力を手にしている。
 それでも、ゴラグオは人間が勝つと思っていた。
「人間が王国だけに存在しているわけではないからな」
 ゴラグオは知っていた。
 取引した人間から得た情報だ。魔導技術を駆使した兵器、別の世界から飛来した巨大な船。亜人と人間は違うのだ。
 だから、ゴラグオは人間と取引をした。お互い、不干渉していた頃に戻るという取引だ。それは、長年、亜人と王国北部に住む人間が暗黙の了解として行ってきていた事ではあるのだが……。
「ウィーダノマチノ、ニンゲン、イナクナルト、ヤクソク、イミガナイ」
「その通りだ。いざとなれば、手助けする必要もある。その為の条件も決まっている」
 ラプターを駆るゴラグオ達は、山の奥深くへと消えて行った。

●ウィーダの街にて
「移転完了しました」
 領主に報告したのは、『軍師騎士』と呼ばれる一人の騎士であった。
 満足そうな表情で、領主は騎士の腕を掴む。
「西部戦線から貴公を引き抜いた意味はあったという事だ。ありがとう。青の隊の騎士、ノセヤよ」
 騎士ノセヤは、ウィーダの街の移転を無事に完了させる任務を領主から要請されていたのだ。
「私の力ではありません。ハンター達の活躍あってこそです」
 パルシア村を繋ぐ街道の保持、北の山脈に潜む亜人の把握、亜人ゴラグオと彼の軍団との取引、『北の戦乙女』との関わり等、重要な局面で、ハンター達は良い結果を残した。
 その結果、『軍師騎士』が計画した通り、事は進み、亜人達の襲撃が続くこの時期に、ほぼ無傷で街の移転が完了したのだ。
「それに、今は危惧すべき状態に陥っています」
 王国北部の地図を広げるノセヤ。
「茨小鬼の南下か」
「パルシア村と移転先の街が抜かれると、王国中央に亜人達が殺到する事になります」
「どう見る?」
 覗きこむように領主は地図に身体を乗り出しながら訊ねる。
「いずれ、決戦が発生すると思います。双方が望んでいる事ですので」
「……亜人にとっては、王都に攻め入る前に戦力を壊滅させておきたいし、我々人間にとっては、亜人を元の勢力域まで追い返す必要があるからか」
 考えるような仕草と溜め息をついて、領主は乗り出していた身体を戻した。
 ノセヤは領主の言葉に頷いた。
「移転の最後の仕上げを行う必要があります」
「そうだったな。周辺の亜人の殲滅させねば、な」
 領主は顔を上げて、まったく人が居なくなった街を窓越しに眺める。
「私は……『軍師騎士』と呼ばれるのが恥ずかしいです。この様な美しい街を破壊しようとしているのですから」
 領主の背に向けてノセヤはそんな言葉を発した。
「最終的な責任は全て、私にある。貴公は提案をしただけだ。『街』自体を囮と罠にしようというその発想、実に見事だったぞ」
「……ありがとうございました。また、いずれ、どこかで」
 ノセヤは一礼をして、静かに部屋から去って行った。

●郊外の山中
 亜人達が意気揚々とウィーダの街に向かっていた。
 500体前後はいるので、かなりの戦力だ。率いるのは、茨の力に見せられた100体程のゴブリンの群れのボスだった。ボスは周辺の群れで、まだ、茨の力を得ていない群れを呼び掛けて集めた。
 そして、茨の力を持つ者と取引したのだ。今だ健在であるウィーダの街を攻め落とした暁には、茨の力を得る事が約束されている。
「人間ノ街襲イ、全テを、奪イ取ル!」
 振り上げた槍を街に向けると、亜人達は叫び声を上げながら街に向かって行った。
 全てを奪い、そして、茨の力を手にする為に……。


 だが、亜人達は知るよしもなかった。
 既にウィーダの街には誰も、何も残っていない事を。


 街に攻め入る事自体が、罠であった事を。


 そして、罠を発動させる為に、ハンター達が街に潜伏している事を。

解説

●目的
ウィーダの街に侵攻した亜人軍団を混乱させ、敗走させる。

●内容
街に侵入した亜人集団の行動を、街を破壊する事で撹乱し、分断、混乱させて、亜人達を街から敗走させる。

●状況
ウィーダの街は既に移転が完了し、救助対象や護衛対象は存在しません。
亜人達が街の中心部まで侵入した所を見計らって、ハンター達は破壊活動を開始します。

●街
活動の目安として街を以下の地区に分けます。
大通り
宿場町
繁華街
領主館付近
市場
住宅街

●破壊活動
亜人達を混乱させ、かつ、分断する為に、道路などに障害物を発生させる必要があります。
便宜上、特別ルールを用います。
ハンターの攻撃で、建物等にダメージを与え、その地区の累積ダメージが1000+α点を越えた時点で、充分な障害物等を発生させたとみなします。
作戦開始から20ラウンド以内に全ての地区で累積ダメージを越えたら作戦成功と判定します。

地区を破壊するのに必要なダメージ数は、その地区の建物の素材等にも影響します。
また、工夫の仕方によっては、追加ダメージ等も発生します。

街の中は亜人もいるので、遭遇戦もランダムで発生します。2ラウンドごとに判定し、遭遇した場合は、【1D6】体が、破壊活動の邪魔をしてきます。
破壊活動の最中に、亜人を襲撃する事も可能です(連動内容になります)。その際は、強制的に遭遇し、かつ、【2D6】体の亜人と戦います。

なお、脱出手段ですが、街の真横を流れる河を下り、脱出する事になります。
脱出地点には、軍師騎士が用意した特製脱出ボートが隠されています(計4人乗りが3つ)。

●亜人
普通のゴブリン。

●その他
ハンター達が作戦に失敗しても、亜人を混乱させて敗走させる事はできますので、余程の事がない限り、シナリオが「失敗」になる事はありません。
(その場合は、連動シナリオ<【聖呪】世の中は『厳しさ』に溢れている>が相当、厳しい状態になります)

マスターより

●ご挨拶
皆さん、こんばんわ。赤山です! 【聖呪】連動の最中、個人連動となります。
本日リリースの作品は諸事情があり、納期が最大延長されていますが、ご理解の程、よろしくお願いします。

●攻略のヒント
自分達の任務の完遂だけみれば、シナリオ自体は難しくないかもしれませんが……挑む以上、最善を目指したいですよね?
連動シナリオ<【聖呪】世の中は『厳しさ』に溢れている>のシナリオも確認いただければと思います。
リプレイ公開中

リプレイ公開日時 2015/09/23 01:02

参加者一覧

  • 雄弁なる真紅の瞳
    エヴァ・A・カルブンクルス(ka0029
    人間(紅)|18才|女性|魔術師
  • 花言葉の使い手
    カーミン・S・フィールズ(ka1559
    人間(紅)|18才|女性|疾影士
  • 紫煙の守護翼
    シガレット=ウナギパイ(ka2884
    人間(紅)|32才|男性|聖導士
  • 瑞鬼「白澤」
    鬼百合(ka3667
    エルフ|12才|男性|魔術師
  • 自在の弾丸
    キャリコ・ビューイ(ka5044
    人間(紅)|18才|男性|猟撃士
依頼相談掲示板
アイコン 依頼前の挨拶スレッド
ミリア・クロスフィールド(kz0012
人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人
最終発言
2015/09/13 22:55:09
アイコン 相談卓
シガレット=ウナギパイ(ka2884
人間(クリムゾンウェスト)|32才|男性|聖導士(クルセイダー)
最終発言
2015/09/15 20:54:46