ゲスト
(ka0000)
【東征】その人の未来
マスター:のどか

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- オプション
-
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在6人 / 4~6人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 無し
- 相談期間
- 4日
- プレイング締切
- 2015/09/16 12:00
- リプレイ完成予定
- 2015/09/25 12:00
オープニング
※このシナリオは原則として戦闘が発生しない日常的なシナリオとして設定されています。
――歪虚王・九尾討伐。
その事実は、多かれ少なかれ、東方という地に確かな衝撃となって響き渡った。
その事実によって歪虚におびえる生活が劇的に変わるわけではなかったが、この地を統べる敵の大将を討ち取ったというのであれば民衆の心持も大きく変わるというものである。
偉業を成し遂げたその晩から、都では呑めや歌えやの大騒ぎ。
それは三日三晩、いや一週間だって、一ヶ月だって続く勢いで。
自分達がどれだけのことを成し遂げたのかの充実感を、作戦に従事した者たちはしみじみと感じ入っていた。
符術師・汀田明壬もまた、陰陽寮の自らに宛がわれた部屋の縁からその喧騒を遠耳に聞き覚え、静かに笑みを漏らす。
本来であればすぐにでも駆け出してその喧騒に加担しようというものであったのだが、それよりも先に行わなければならない仕事を前に、こうして自室で硯に向かう事を余儀なくされていた。
「しかし、こうしてこの賑やかな都のを音に聞いておれば、ほんに生きているのだと言うことを実感できるというものじゃ」
明壬は鼻歌交じりに筆を走らせると、ことりと、すずりの脇にそれを立て置いた。
そうして完成した書状を折りたたみ、一回り大きな紙で包むと、館の奥へ向かって声を張り上げる。
「おおい、誰ぞ、宮中の者はおらぬか!」
その声に呼応してか否か、どたどたと足早に迫る足音が一つ。
ひょこりと顔を出した宮殿使いの者の顔を見て、明壬は一層目を細めて見せた。
「おお、良い所に」
「良い所もなにも、明壬殿がお呼びになったのではありませんか」
「おや、そうであったかな」
嘘か真かとぼけてみせる明壬を前に、大きくため息をつく宮使い。
「それで、用事と言うのはその書状にございますか?」
「おお、そうじゃそうじゃ。これをスメラギ様へ――」
口にして、差し出そうとした書状をひたりと止める明壬。
首を傾げる宮使いを前に、視線をあさっての方向へ向けて何事か思案する。
「どうなされました?」
「いや、そうじゃな……やっぱり、ワシ自ら持って行くことにする」
そう口にして、明壬は書状を懐へと仕舞う。
「すまぬが、後ほど汀田がお伺い致すと、帝にお伝え願えぬだろうか」
「それは構いませぬが、共に参った方が早いのでは?」
「気の利かぬヤツじゃな。野暮用があるのじゃよ、野暮用が」
そう悪戯っぽく口にした明壬に、宮使いは再び大きなため息を一つ。
「分かりました。ではその旨、立花院様を通じてお伝え申し上げます」
「頼んだ。では、ワシは出かける」
それだけ口にして、宮使いが出るよりも先に陰陽寮を後にする明壬。
外へ出ると、縁で聞こえていた祭の賑わいが一層近く、そして盛大に耳へと入って来た。
至るところで酌み交わされる酒。
囃子の音に合わせて好き勝手に踊り、謳う者達。
真の平和には程遠いのかもしれないが、それでも確かな平和への礎がそこには広がっていた。
それらの光景を一通り目にして明壬は何度が頷くと、一度、陰陽寮を振り返ってその屋敷を眩しく見上げる。
ふと、そんな視線の端に幾人かの人影を捉えた。
それは東方の民や兵とはまたちょっと違った出で立ちの、この祭の立役者、ハンター達であった。
明壬は彼らの様子を遠巻きに見据え、先ほどもそうしたようにあさっての方向に視線を向けて何事か思案すると、ぽんと手を打って大きく頷く。
そうして、ひたひたと、草履の音を響かせて彼らの元へと歩み寄って行くのであった。
「そこなる御仁方よ、少しワシに付き合ってくらださらんか」
唐突に声を掛けられ戸惑うハンター達を前に、明壬は笑い飛ばすように声を上げる。
「なぁに、取って食おうというわけではない。少し散歩に付き合ってもらおうと思うてな。独りではつまらぬものよ」
そう口にする彼に強引に誘われるようにして、奇妙な行き合わせの一行は、都の中をぶらりと散策に出るのであった。
――歪虚王・九尾討伐。
その事実は、多かれ少なかれ、東方という地に確かな衝撃となって響き渡った。
その事実によって歪虚におびえる生活が劇的に変わるわけではなかったが、この地を統べる敵の大将を討ち取ったというのであれば民衆の心持も大きく変わるというものである。
偉業を成し遂げたその晩から、都では呑めや歌えやの大騒ぎ。
それは三日三晩、いや一週間だって、一ヶ月だって続く勢いで。
自分達がどれだけのことを成し遂げたのかの充実感を、作戦に従事した者たちはしみじみと感じ入っていた。
符術師・汀田明壬もまた、陰陽寮の自らに宛がわれた部屋の縁からその喧騒を遠耳に聞き覚え、静かに笑みを漏らす。
本来であればすぐにでも駆け出してその喧騒に加担しようというものであったのだが、それよりも先に行わなければならない仕事を前に、こうして自室で硯に向かう事を余儀なくされていた。
「しかし、こうしてこの賑やかな都のを音に聞いておれば、ほんに生きているのだと言うことを実感できるというものじゃ」
明壬は鼻歌交じりに筆を走らせると、ことりと、すずりの脇にそれを立て置いた。
そうして完成した書状を折りたたみ、一回り大きな紙で包むと、館の奥へ向かって声を張り上げる。
「おおい、誰ぞ、宮中の者はおらぬか!」
その声に呼応してか否か、どたどたと足早に迫る足音が一つ。
ひょこりと顔を出した宮殿使いの者の顔を見て、明壬は一層目を細めて見せた。
「おお、良い所に」
「良い所もなにも、明壬殿がお呼びになったのではありませんか」
「おや、そうであったかな」
嘘か真かとぼけてみせる明壬を前に、大きくため息をつく宮使い。
「それで、用事と言うのはその書状にございますか?」
「おお、そうじゃそうじゃ。これをスメラギ様へ――」
口にして、差し出そうとした書状をひたりと止める明壬。
首を傾げる宮使いを前に、視線をあさっての方向へ向けて何事か思案する。
「どうなされました?」
「いや、そうじゃな……やっぱり、ワシ自ら持って行くことにする」
そう口にして、明壬は書状を懐へと仕舞う。
「すまぬが、後ほど汀田がお伺い致すと、帝にお伝え願えぬだろうか」
「それは構いませぬが、共に参った方が早いのでは?」
「気の利かぬヤツじゃな。野暮用があるのじゃよ、野暮用が」
そう悪戯っぽく口にした明壬に、宮使いは再び大きなため息を一つ。
「分かりました。ではその旨、立花院様を通じてお伝え申し上げます」
「頼んだ。では、ワシは出かける」
それだけ口にして、宮使いが出るよりも先に陰陽寮を後にする明壬。
外へ出ると、縁で聞こえていた祭の賑わいが一層近く、そして盛大に耳へと入って来た。
至るところで酌み交わされる酒。
囃子の音に合わせて好き勝手に踊り、謳う者達。
真の平和には程遠いのかもしれないが、それでも確かな平和への礎がそこには広がっていた。
それらの光景を一通り目にして明壬は何度が頷くと、一度、陰陽寮を振り返ってその屋敷を眩しく見上げる。
ふと、そんな視線の端に幾人かの人影を捉えた。
それは東方の民や兵とはまたちょっと違った出で立ちの、この祭の立役者、ハンター達であった。
明壬は彼らの様子を遠巻きに見据え、先ほどもそうしたようにあさっての方向に視線を向けて何事か思案すると、ぽんと手を打って大きく頷く。
そうして、ひたひたと、草履の音を響かせて彼らの元へと歩み寄って行くのであった。
「そこなる御仁方よ、少しワシに付き合ってくらださらんか」
唐突に声を掛けられ戸惑うハンター達を前に、明壬は笑い飛ばすように声を上げる。
「なぁに、取って食おうというわけではない。少し散歩に付き合ってもらおうと思うてな。独りではつまらぬものよ」
そう口にする彼に強引に誘われるようにして、奇妙な行き合わせの一行は、都の中をぶらりと散策に出るのであった。
解説
▼目的
戦勝ムードで賑わう都内を明壬と共に散策する
▼解説
歪虚王討伐の戦勝ムード漂う都にて、その様子をNPCと共に見物してください。
主なルートとしては一般市民の住宅街を練り歩き、その後に戦いに加担した兵士達の賑わいを通り抜け、龍尾城の前までの散歩道となります。
その間に、市民や兵士達などの色々な光景を目にする事ができるでしょう。
基本的に呑めや歌えやの宴会が大半ですが、商魂強い者たちによる出店なんかもあるようです。
東方の食文化や酒をはじめとした飲み物を楽しみながら、世紀の大勝利の余韻をお楽しみつつ、今後の東方・西方のあり方に想いを馳せてみてください。
この先に続いてゆくのは他の誰でもない、あなたの未来です。
▼NPC
汀田明壬(みぎわだのみょうじん)
朝廷お抱えの符術師集団「陰陽寮」に属する符術師。
【東征】に於ける憤怒との決戦の最中では、拠点の制圧関係を中心とした縁の下を支える任務の従事していた。
髷で結った白髪に烏帽子、狩衣といかにもな風貌の男性です。
傍若無人な子供っぽい性格で、その実子供からは好かれやすいよう。
戦勝ムードで賑わう都内を明壬と共に散策する
▼解説
歪虚王討伐の戦勝ムード漂う都にて、その様子をNPCと共に見物してください。
主なルートとしては一般市民の住宅街を練り歩き、その後に戦いに加担した兵士達の賑わいを通り抜け、龍尾城の前までの散歩道となります。
その間に、市民や兵士達などの色々な光景を目にする事ができるでしょう。
基本的に呑めや歌えやの宴会が大半ですが、商魂強い者たちによる出店なんかもあるようです。
東方の食文化や酒をはじめとした飲み物を楽しみながら、世紀の大勝利の余韻をお楽しみつつ、今後の東方・西方のあり方に想いを馳せてみてください。
この先に続いてゆくのは他の誰でもない、あなたの未来です。
▼NPC
汀田明壬(みぎわだのみょうじん)
朝廷お抱えの符術師集団「陰陽寮」に属する符術師。
【東征】に於ける憤怒との決戦の最中では、拠点の制圧関係を中心とした縁の下を支える任務の従事していた。
髷で結った白髪に烏帽子、狩衣といかにもな風貌の男性です。
傍若無人な子供っぽい性格で、その実子供からは好かれやすいよう。
マスターより
おはようございます、のどかです。
【東征】最後となります今回の、東方では初めてとなる日常依頼です。
過去と未来との狭間で皆様は何を想い、どんな未来を描くのでしょう。
想いの丈を、プレイングにぶつけてくだされば、NPCや他の参加者の皆様が返事を返してくださる事でしょう。
もちろん、「今」を楽しむと言うのもアリだと思います。
ロールプレイ依頼のため、相談期間が若干短めになっております。
プレイングの提出日はお間違えの無いよう、よろしくお願いいたします。
皆様のご参加をお待ちしております。
【東征】最後となります今回の、東方では初めてとなる日常依頼です。
過去と未来との狭間で皆様は何を想い、どんな未来を描くのでしょう。
想いの丈を、プレイングにぶつけてくだされば、NPCや他の参加者の皆様が返事を返してくださる事でしょう。
もちろん、「今」を楽しむと言うのもアリだと思います。
ロールプレイ依頼のため、相談期間が若干短めになっております。
プレイングの提出日はお間違えの無いよう、よろしくお願いいたします。
皆様のご参加をお待ちしております。
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2015/10/09 17:42