• 無し

何とかがひくとは言うけれど

マスター:四月朔日さくら

シナリオ形態
ショート
難易度
普通
オプション
参加費
1,000
参加人数
現在8人 / 4~8人
マテリアルリンク
報酬
普通
相談期間
5日
プレイング締切
2014/07/30 12:00
リプレイ完成予定
2014/08/08 12:00

オープニング

※このシナリオは原則として戦闘が発生しない日常的なシナリオとして設定されています。


 辺境という場所はその地理条件ゆえ、王国や帝国、同盟などとはずいぶん異なる文化を持つ。 
 ――医療も、その一つだ。


 さてここに、一人の青年がいる。
 ユーリィ・キジャン、年は若いがこれでも一部族の族長として部族を切り盛りしている頑張り屋だ。
 年齢が若いというのは、この地ではいいわけに出来ない。
 何しろ判断をひとつ間違えれば、部族ともども死に至る可能性がある。しっかりとした知識や判断が常に求められるのだ。
 むろん、失敗することもある。
 彼としては、更に努力をしなければならないと想う部分であるが……若さゆえの無鉄砲なところはだれにでもあること。それはどんな立場にあっても、だ。


 そんなある日。
「ユーリィ、アンタ今日妙に顔が赤くないかい?」
 部族のものにそう言われて、彼は妙に体がほてっていることに気づいた。
 考えが今ひとつまとまらない、集中力が途切れる……そして何より身体が重い。彼はいつもよりかすれた声で、努めて明るく言う。
「なに、少し疲れているだけさ」
 しかし自分よりも年かさの女性の手が額に当てられ、そして言われる。
「なに言ってんだい。こりゃあ、ひどい熱があるじゃないか」
 夏風邪は何とかがひく――なんて言葉がこの地で通用するかはともかくとして。そう、彼は確実に発熱していた。ここのところの気候のせいかもしれない。
「そんなことないよ。大丈夫」
 そう言っても、おせっかいなおばさんというのは多くて、ユーリィはたちまちテントに連れて行かれ、半ば無理やり横たわらされた。
「ああ、こりゃあひどい。ただの風邪ならいいんだけど」
「とはいえ、ちょうど薬師も買い出しに行って留守なんだよねぇ……。病気を診てもらえるアテなんてあるかねぇ……」
 移動生活の多いキジャン族は、すぐに手を貸してくれる部族が近くにいると限らない。タイミングが悪いとはよく言ったものだ。
 ……と、悩んでいるキジャンの民だったが、一人がふと思いついた。
「あのさ……ハンターに頼んでみたらどうかな。医術の心得がなくても、何かしら助言はもらえるかもしれない」
「そうか、ハンターなら」
 彼らの知らぬ知識を持っているかもしれない。
「とりあえず、ハンターズソサエティに急ぐんだ。族長に万が一のことがあったら、まずいからな」
 キジャンの民の誰もが頷く。なにしろ、キジャン族の前族長――ユーリィの母は、病で命を落としていたのだ。

 ――ユーリィはそれを、ぼんやりと聞いていた。
 意識してしまったぶん、頭がいっそうぼんやりする。
「……あまいものが、ほしいな」
 つい子どもの頃のように、そんな言葉を漏らしてしまった。すると仲間はクスクスと笑う。
「そうさね、見舞いの菓子も頼んでみようか」

 そんなわけで、ハンターズソサエティに急ぎの連絡が届いた。
 病人の看病をしてくれる人を求めるという、ちょっと変わった依頼の――。

解説

キジャン族の族長、ユーリィ・キジャン(21・男)が発熱をして臥せってしまいました。
折り悪く今部族では病気を診ることの出来る人がいません。
そこでハンターの皆さんには、ユーリィの面倒を見ていただきたく思います。

●前提
辺境は元来、医術の進んだ場所ではありません。
リアルブルーの知識はもとより、帝国や同盟などで一定以上の知識を持っている方なら、今回の場合の対処は可能とさせてもらいます。

●ユーリィの容態について
依頼書から伝えられている症状としては高熱と頭痛、節々の痛み。喉の調子もよくありません。
便通もやや緩いようです。
また、熱のせいか、精神的に少し参っているそうですので、励ましてくれる方も歓迎です。
(PL情報:ぶっちゃけ夏風邪ですが、容態としては芳しくありません。本人は気づいていませんが肺炎になりかねない状態です)

●キジャン族とユーリィについて
キジャン族は鹿をトーテムとした部族です。規模としては中規模。
亡き母から族長の座を世襲したユーリィですが、まだ若いので無茶もしばしば。
今回の病気も、初期症状の頃に気づかず族長としての責務を果たそうとした結果ここまで悪化したと考えて下さい。
キジャン族全体のイメージは、北アメリカ大陸のネイティブに近いです。
・ちなみにユーリィのスペックとしては茶色い髪に黒い瞳のベルセルク、体格は細マッチョ系で中性的な面立ちをした青年です。独身です。

●注意
サルヴァトーレ・ロッソからの医薬品の持ち出しは貴重ということもあり、基本的に禁止されていると思ってください。
熱さましなどの薬の材料はリゼリオなどでも入手可能ですので、実際に持っているアイテムを除きクリムゾンウェストで入手可能な物品を使って看病にあたってください。

では長くなりましたが、どうかよろしくお願いします。

マスターより

こんにちは、四月朔日です。
辺境の医療事情は他の地域より遅れていますので、それを皆さんにも実感していただきたいな、と。

では、参加をお待ちしております。
リプレイ公開中

リプレイ公開日時 2014/08/07 00:09

参加者一覧

  • 黒猫エイプリルの親友
    シルフェ・アルタイル(ka0143
    人間(紅)|10才|女性|疾影士
  • 支援巧者
    ロニ・カルディス(ka0551
    ドワーフ|20才|男性|聖導士

  • ジョン・フラム(ka0786
    人間(紅)|28才|男性|霊闘士

  • ヒスイ・グリーンリバー(ka0913
    人間(蒼)|10才|女性|聖導士
  • 妖怪スイカヘッド
    ラグナ・グラウシード(ka1029
    エルフ|16才|男性|闘狩人
  • おどおど一生懸命
    スウェル・ローミオン(ka1371
    エルフ|24才|男性|霊闘士
  • →Alchemist
    イェルバート(ka1772
    人間(紅)|15才|男性|機導師
  • 消火マスター
    コーデリア・カラーズ(ka2721
    人間(紅)|14才|女性|疾影士

マテリアルリンク参加者一覧

依頼相談掲示板
アイコン 依頼前の挨拶スレッド
ミリア・クロスフィールド(kz0012
人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人
最終発言
2014/07/27 22:18:14
アイコン 辺境的病気の治し方
シルフェ・アルタイル(ka0143
人間(クリムゾンウェスト)|10才|女性|疾影士(ストライダー)
最終発言
2014/07/30 07:31:36