ゲスト
(ka0000)
【聖呪】明日に咲く花の為
マスター:鹿野やいと

このシナリオは4日間納期が延長されています。
- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- やや難しい
- オプション
-
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在8人 / 4~8人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2015/10/17 22:00
- リプレイ完成予定
- 2015/10/30 22:00
オープニング
※このシナリオは難易度が高く設定されています。所持金の大幅な減少や装備アイテムの損失、場合によっては、再起不能、死亡判定が下される可能性があります。
再起不能、死亡判定の下されたキャラクターはログイン、及びコンテンツへのアクセスが制限されます。
茨の王、ゴブリンロードが率いるゴブリン軍団との戦いは、両者痛みわけのまま決着を迎えた。ゴブリン軍団は北へ、諸貴族連合軍は南へと陣を引きなおし、後に始まるであろう決戦に備えている。互いの動きを見ながら膠着した両軍の間では、偵察部隊や先行する部隊同士での小競り合いが頻発していた。敵軍には何かしらの戦力増強の動きも見られたが、人類側にはその当てはなく、不利な形で決戦へと雪崩れ込むであろうと思われた。
この頃、人類側にはおそらく最後になるかもしれない増援が届いていた。一騎当千の覚醒者であるアランとリルエナ。そして法術陣の研究者であるオーランである。
「オーランの話ではここから少し下がったあたりを戦場にするらしい」
「ここを? アークエルスに近すぎない?」
アランとリルエナの2人は後方に設置された物見台の上から戦場を俯瞰していた。遠くには茨小鬼達の軍勢が蠢いているのがよく見える。ここは開けた戦場だ。大軍を動かすには都合が良い。
「俺もそれは聞いたが、それが必要なことらしい」
「ふーん……」
オーランが言うのならば、そして青の隊のゲオルギウスが承認したのであれば必要なのであろう。アランは残念なことに魔術にも戦術にも疎い。それが可能かどうかも必要かどうかも、聞いても理解はできないだろう。だから不要な細部までは聞かされていないというのはリルエナにもわかった。
どのみち、アランとリルエナにとって必要なことは一つだけだ。
「エリカの残したものを、ここで終わらせる。その為に必要らしい」
「……エリカ姉さんの……」
エリカ。そう口にするアランの口調に鬼気迫るような執念は無かった。オーランの名前であってもそうだ。
「……リルエナ?」
「何でもない」
リルエナは遠い戦場に視線を向けたまま、やや肌寒い朝の風を受けている。何かもっと言うべき言葉があったはずだが、何を言うべきかわからなくなっていた。終わっても無いのに終わりを語るようで、気が進まなかったのかもしれない。お互い気恥ずかしさもあったろう。結局、死んだ人間に喧嘩を仲裁してもらったようなものだ。
「リルエナ、一つ頼みがあるんだ」
「……な、何?」
リルエナは慌てて意識を戻し、アランに向き直る。アランもリルエナと同じく正面を見ていた。視線の先にはゴブリンの軍勢がいる。
「俺たちには追うべきものが二つある。茨の王と、エリカの亡霊だ。茨の王が死んでもエリカの亡霊が残っていれば同じことが繰り返される可能性がある。しかし、目の前にいる茨の王も放置はできない。だから……」
「私は、茨の王を殺る」
リルエナは内心で、気負い無くその言葉が言えた自分に驚いていた。姉にあれだけ躊躇していた自分がである。もう少し躊躇すると思ったが案外あっけない。アランも同じように考えていたのか、驚いたように目を見開いている。
「いいのか?」
「最後まで姉さんの側に居てあげて」
「…………ありがとう。今、王国の騎士達がエリカの亡霊を追っている。見つかり次第、俺は戦場を抜けてそちらに向かう」
リルエナは無言で頷く。姉のことをあっさり譲ったのはアランの目を見てしまったからでもある。エリカの魂が消えた今、亡霊はエリカの形と負の感情を引きずるだけの歪虚にすぎない。しかし姿形はそのままの敵を、果たして自分は切ることが出来るのか。そう思い至った時、僅かに逡巡する自分に気づいた。そしてアランは斬れるのだろうと、根拠無い確信を抱いた。
理由は本当に良くわからないし説明しづらい。愛だ、なんていう詮無い答えが一番しっくり来るのが少し悔しかった。
「……気をつけて」
「リルエナもな」
気安い言葉だ。結局何を言うべきかわからない。でもそれでも良いと思えた。
言葉で補えることでもなく、言葉で補う必要も無かった。2人はしばらくの間、風を受けながら戦場となる平原を眺めていた。
■
元々短気な気性のゴブリン達が膠着状態に満足できるわけもなく、戦端は思いのほかあっさりと開かれてしまった。平原に陣を敷き構えるのは諸貴族連合軍と王国騎士団青の隊の混成部隊。大挙して押し寄せるゴブリンを、兵士達が槍衾で迎え撃つ。
ハンター含む覚醒者はその陣のあちらこちらにチームで散らばり、兵士達の壁を突き破る可能性のある敵を迎撃する役目を担っていた。
戦場にはアランも姿を見せていた。武器を再び大剣に持ち替え、当たるを幸いにゴブリンを薙ぎ払っていたが……。
「うおおおおお!!??」
前衛に居たはずのアランが矢に追われるようにして一目散に逃げてきた。退却が選択肢に入るなんてこいつも成長したな、などと思う暇もない。並べた木製の盾の後ろに引き込みつつ、ハンター達は弓矢や銃で追いかけてくるゴブリンを始末した。
一体何があったのか。アランは息を整えると盾の陰からゴブリンの集団を確認した。
「いやそれが、よくわからんがどうもゴブリン達が俺を狙ってるみたいでな」
確かに前線の戦力が偏っている。アランに目掛けてと考えればその並びの不自然さも納得だった。今まではそんなことはなかったはずだ。側に居たハンターはひとまず心をあたりを聞いてみた。
「茨だ。……俺の力は聖女の茨と共にある。多分それだろう」
アランのマテリアルはゴブリンロードの茨の力と同質だ。同量ではないものの、ゴブリンからすれば明確な脅威に見えるのだろう。
実際にアランは規格外に強い。納得の行くような行かないような話だが、狙われているのは事実だ。
「なんとか利用できないか?」
ハンター達は考えた。幸いにも近くには逃げ込むのに丁度良い林がある。馬で走るには足場も悪く障害物も多いが、迎撃するにも撒いて逃げ切るにも丁度良い。敵の勢いを味方の本隊から逸らせば、格段に部隊は動きやすくなる。あとは本隊の指揮官が上手くやってくれるだろう。
逆にアランの強さを信じてこちらも戦力を送り込み、群がる敵を切り開くのも良いだろう。どちらにせよ危険を伴うがやってみる価値はある。問題はそれを実行に移すための戦力だ。ハンター達は近くに居る仲間の顔を見渡した。このメンバーなら何が出来るだろうか。
アランを交え、ハンター達の短いミーティングが始まった。
再起不能、死亡判定の下されたキャラクターはログイン、及びコンテンツへのアクセスが制限されます。
茨の王、ゴブリンロードが率いるゴブリン軍団との戦いは、両者痛みわけのまま決着を迎えた。ゴブリン軍団は北へ、諸貴族連合軍は南へと陣を引きなおし、後に始まるであろう決戦に備えている。互いの動きを見ながら膠着した両軍の間では、偵察部隊や先行する部隊同士での小競り合いが頻発していた。敵軍には何かしらの戦力増強の動きも見られたが、人類側にはその当てはなく、不利な形で決戦へと雪崩れ込むであろうと思われた。
この頃、人類側にはおそらく最後になるかもしれない増援が届いていた。一騎当千の覚醒者であるアランとリルエナ。そして法術陣の研究者であるオーランである。
「オーランの話ではここから少し下がったあたりを戦場にするらしい」
「ここを? アークエルスに近すぎない?」
アランとリルエナの2人は後方に設置された物見台の上から戦場を俯瞰していた。遠くには茨小鬼達の軍勢が蠢いているのがよく見える。ここは開けた戦場だ。大軍を動かすには都合が良い。
「俺もそれは聞いたが、それが必要なことらしい」
「ふーん……」
オーランが言うのならば、そして青の隊のゲオルギウスが承認したのであれば必要なのであろう。アランは残念なことに魔術にも戦術にも疎い。それが可能かどうかも必要かどうかも、聞いても理解はできないだろう。だから不要な細部までは聞かされていないというのはリルエナにもわかった。
どのみち、アランとリルエナにとって必要なことは一つだけだ。
「エリカの残したものを、ここで終わらせる。その為に必要らしい」
「……エリカ姉さんの……」
エリカ。そう口にするアランの口調に鬼気迫るような執念は無かった。オーランの名前であってもそうだ。
「……リルエナ?」
「何でもない」
リルエナは遠い戦場に視線を向けたまま、やや肌寒い朝の風を受けている。何かもっと言うべき言葉があったはずだが、何を言うべきかわからなくなっていた。終わっても無いのに終わりを語るようで、気が進まなかったのかもしれない。お互い気恥ずかしさもあったろう。結局、死んだ人間に喧嘩を仲裁してもらったようなものだ。
「リルエナ、一つ頼みがあるんだ」
「……な、何?」
リルエナは慌てて意識を戻し、アランに向き直る。アランもリルエナと同じく正面を見ていた。視線の先にはゴブリンの軍勢がいる。
「俺たちには追うべきものが二つある。茨の王と、エリカの亡霊だ。茨の王が死んでもエリカの亡霊が残っていれば同じことが繰り返される可能性がある。しかし、目の前にいる茨の王も放置はできない。だから……」
「私は、茨の王を殺る」
リルエナは内心で、気負い無くその言葉が言えた自分に驚いていた。姉にあれだけ躊躇していた自分がである。もう少し躊躇すると思ったが案外あっけない。アランも同じように考えていたのか、驚いたように目を見開いている。
「いいのか?」
「最後まで姉さんの側に居てあげて」
「…………ありがとう。今、王国の騎士達がエリカの亡霊を追っている。見つかり次第、俺は戦場を抜けてそちらに向かう」
リルエナは無言で頷く。姉のことをあっさり譲ったのはアランの目を見てしまったからでもある。エリカの魂が消えた今、亡霊はエリカの形と負の感情を引きずるだけの歪虚にすぎない。しかし姿形はそのままの敵を、果たして自分は切ることが出来るのか。そう思い至った時、僅かに逡巡する自分に気づいた。そしてアランは斬れるのだろうと、根拠無い確信を抱いた。
理由は本当に良くわからないし説明しづらい。愛だ、なんていう詮無い答えが一番しっくり来るのが少し悔しかった。
「……気をつけて」
「リルエナもな」
気安い言葉だ。結局何を言うべきかわからない。でもそれでも良いと思えた。
言葉で補えることでもなく、言葉で補う必要も無かった。2人はしばらくの間、風を受けながら戦場となる平原を眺めていた。
■
元々短気な気性のゴブリン達が膠着状態に満足できるわけもなく、戦端は思いのほかあっさりと開かれてしまった。平原に陣を敷き構えるのは諸貴族連合軍と王国騎士団青の隊の混成部隊。大挙して押し寄せるゴブリンを、兵士達が槍衾で迎え撃つ。
ハンター含む覚醒者はその陣のあちらこちらにチームで散らばり、兵士達の壁を突き破る可能性のある敵を迎撃する役目を担っていた。
戦場にはアランも姿を見せていた。武器を再び大剣に持ち替え、当たるを幸いにゴブリンを薙ぎ払っていたが……。
「うおおおおお!!??」
前衛に居たはずのアランが矢に追われるようにして一目散に逃げてきた。退却が選択肢に入るなんてこいつも成長したな、などと思う暇もない。並べた木製の盾の後ろに引き込みつつ、ハンター達は弓矢や銃で追いかけてくるゴブリンを始末した。
一体何があったのか。アランは息を整えると盾の陰からゴブリンの集団を確認した。
「いやそれが、よくわからんがどうもゴブリン達が俺を狙ってるみたいでな」
確かに前線の戦力が偏っている。アランに目掛けてと考えればその並びの不自然さも納得だった。今まではそんなことはなかったはずだ。側に居たハンターはひとまず心をあたりを聞いてみた。
「茨だ。……俺の力は聖女の茨と共にある。多分それだろう」
アランのマテリアルはゴブリンロードの茨の力と同質だ。同量ではないものの、ゴブリンからすれば明確な脅威に見えるのだろう。
実際にアランは規格外に強い。納得の行くような行かないような話だが、狙われているのは事実だ。
「なんとか利用できないか?」
ハンター達は考えた。幸いにも近くには逃げ込むのに丁度良い林がある。馬で走るには足場も悪く障害物も多いが、迎撃するにも撒いて逃げ切るにも丁度良い。敵の勢いを味方の本隊から逸らせば、格段に部隊は動きやすくなる。あとは本隊の指揮官が上手くやってくれるだろう。
逆にアランの強さを信じてこちらも戦力を送り込み、群がる敵を切り開くのも良いだろう。どちらにせよ危険を伴うがやってみる価値はある。問題はそれを実行に移すための戦力だ。ハンター達は近くに居る仲間の顔を見渡した。このメンバーなら何が出来るだろうか。
アランを交え、ハンター達の短いミーティングが始まった。
解説
■状況解説
敵本隊の先鋒と小規模な戦闘が発生中です
部隊はゲオルギウス、オーランの作戦に従い、
敵をアークエルス近郊の指定地点まで引き込みます
■PCの状況
敵に狙われたアランが慌てて前線から帰って来ました
どうやら前線の敵はアランを見つけると集団で狙ってくるようです
・近くの林へ逃げる場合
アランを見たゴブリンは追いかけてきます
結果として敵は分断されるので、追跡者を倒さなくても問題ありません
分断の状況を成功度に加点します
・前線へ戻る場合
とにかく数が多い上に集まってくるので危険です
戦闘を凌ぐことも大事ですが、最終的にはこの場は撤退しますので
作戦とばれないように気を使う必要はあります
ゴブリンが疑いなくついてきたら成功です
・その他
これ以外の作戦も可能です
部隊指揮官の騎士はどの場合でもハンターに合わせて行動してくれます
どの場合も部隊の損耗が少なさと、ゴブリンの撃破数は加点となります
■敵
・ゴブリン軍団
茨の王に合流したゴブリンが無数にいます
一番弱いのは茨小鬼でないゴブリンで、
剣・斧・棍棒・弓など粗末な武器で武装しています
指揮官であるゴブリンリーダー、狼や小型の竜にのったライダー、魔法を操るシャーマン
茨小鬼であれば一回り以上強く、茨小鬼のリーダーとなれば騎士団でも苦戦するでしょう
普通のゴブリン>茨小鬼
普通のゴブリン>ライダー、シャーマン>リーダー
の順で数が少なくなっています
ちなみに、隊列とかいうものはありません
あれはデルギン他の賢いリーダーのおかげです
茨小鬼のリーダーもドンナァとかダバデリみたいなエース級はここにはいません
■味方
アランはPCに追随します
PC以外のハンターはそのまま軍と行動します
アランは今回ボスアタックや雑魚散らし要員として配置されているので
周りの勧めから武器に大剣を選んでいます
敵本隊の先鋒と小規模な戦闘が発生中です
部隊はゲオルギウス、オーランの作戦に従い、
敵をアークエルス近郊の指定地点まで引き込みます
■PCの状況
敵に狙われたアランが慌てて前線から帰って来ました
どうやら前線の敵はアランを見つけると集団で狙ってくるようです
・近くの林へ逃げる場合
アランを見たゴブリンは追いかけてきます
結果として敵は分断されるので、追跡者を倒さなくても問題ありません
分断の状況を成功度に加点します
・前線へ戻る場合
とにかく数が多い上に集まってくるので危険です
戦闘を凌ぐことも大事ですが、最終的にはこの場は撤退しますので
作戦とばれないように気を使う必要はあります
ゴブリンが疑いなくついてきたら成功です
・その他
これ以外の作戦も可能です
部隊指揮官の騎士はどの場合でもハンターに合わせて行動してくれます
どの場合も部隊の損耗が少なさと、ゴブリンの撃破数は加点となります
■敵
・ゴブリン軍団
茨の王に合流したゴブリンが無数にいます
一番弱いのは茨小鬼でないゴブリンで、
剣・斧・棍棒・弓など粗末な武器で武装しています
指揮官であるゴブリンリーダー、狼や小型の竜にのったライダー、魔法を操るシャーマン
茨小鬼であれば一回り以上強く、茨小鬼のリーダーとなれば騎士団でも苦戦するでしょう
普通のゴブリン>茨小鬼
普通のゴブリン>ライダー、シャーマン>リーダー
の順で数が少なくなっています
ちなみに、隊列とかいうものはありません
あれはデルギン他の賢いリーダーのおかげです
茨小鬼のリーダーもドンナァとかダバデリみたいなエース級はここにはいません
■味方
アランはPCに追随します
PC以外のハンターはそのまま軍と行動します
アランは今回ボスアタックや雑魚散らし要員として配置されているので
周りの勧めから武器に大剣を選んでいます
マスターより
ゲオ爺「君、いままで「こうげき」「かばう」しか考えたことないやろ?」
アラン「はい、おっしゃるとおりです」
そんな遣り取りがあったとかなかったとか
今回はそこそこ大人数での戦闘です
全てを自分たちでまかなうことはできません
どうやって仲間にバトンを託すかが大事になるでしょう
皆様の渾身のプレイングをお待ちしております
アラン「はい、おっしゃるとおりです」
そんな遣り取りがあったとかなかったとか
今回はそこそこ大人数での戦闘です
全てを自分たちでまかなうことはできません
どうやって仲間にバトンを託すかが大事になるでしょう
皆様の渾身のプレイングをお待ちしております
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2015/10/28 11:34
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2015/10/17 18:55:25 |
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相談所 アイ・シャ(ka2762) エルフ|18才|女性|疾影士(ストライダー) |
最終発言 2015/10/17 21:46:44 |