ゲスト
(ka0000)
モンスタードール
マスター:KINUTA

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在8人 / 4~8人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 6日
- プレイング締切
- 2015/10/25 19:00
- リプレイ完成予定
- 2015/11/03 19:00
オープニング
● 一週間前
10人の男の子達が墓地にいる。
昼でも人気のないこの場所は、最近彼らの集会場となっていた。
「持ってきたか」
「もちろん、今日は負けないぞ。装備を強化したんだ」
「ジョイ来てないね」
「ああ、あいつかーちゃんにモンスタードール取り上げられちゃったんだって」
モンスタードールというのは、30センチ大の人形だ。といって女の子がままごと遊びに使うようなものとは全く違う。顔に縫い目があったり頭に針が刺さっていたりへしゃげていたり……ノコギリだの大鋏だの金づちだのいった物騒な代物も持っている。
男の子たちは組になって、手持ちのそれを向かい合わせた。
「よーし、それ行けチャーリー! バラバラにしちゃえ!」
「行け、負けるなジャック! あいつの首をちょん切れ!」
けしかけられた人形たちの目が赤く光り、相手の人形に襲いかかる。
「いいぞ、行け、そこだ!」
「馬鹿、あーもうなんだよ! こんなに早くやられんなよ、もー!」
「まだ武器はあるぞ、最後まで諦めるな!」
たちまちボロボロになっていくモンスタードールたち。
でも大丈夫。散った部品を集めて箱に入れておけば、一晩で元に戻る。
どんな理屈でそうなっているのか、男の子たちは全く知らない。これを道端で売っていた行商人は『最新型のおもちゃ』であり『今日ここだけの特別販売品』である、ということだけしか言っていなかったので。
● 五日前
「『モンスタードール?』」
「はい。一部の子供の間ではやってるおもちゃだそうです。号令をかければ勝手に戦い合うとか。ここにある一体は、教育上よろしくないということで親が取り上げ、持ち込んできたもので……」
警察署長は部下から手渡された不気味な人形をしげしげ眺め、それが手にしている千枚通しを引っ張った。
「離れないね」
「はい、接着でもしてあるようで。自己修復というんですか、そんな能力もあるそうです」
「それはすごいね。どこの工房がこんなものを作ったんだ?」
「それが、どこを見ても印章がありませんで」
「ふーん……流通経路は?」
「それも定かではありませんでした。なんでも行商人が売っていたそうですが、該当者と思われる人物は、とうにこの町を引き払っておりまして」
「そうか。まあ……念のため、錬成工房に送って調べてもらうか。認可を得てない魔導商品は、問題が起きることが多いからね」
● 一昨日
夜の町を野良犬が歩いて行く。家と家との隙間、裏道の裏道を進んで行く。
その足が不意に止まった。
行く手の暗がりに無数の赤い光が見える。
犬はくんくん鼻をひくつかせた。
一体何だろう。人間でないのはもちろん、猫でもネズミでもなさそうだが――。
● 一昨日
飲み友達と飲み屋をハシゴしていた男は、足を止め振り向いた。
「え、何だ今のはよう。犬の声じゃねえか」
「だな。どっかで蹴っ飛ばされたかな――おいおい、お前どこに行くんだ」
「いや、気になってな。ちっと見に行ってみようや」
「物好きだね。どうでもいいじゃねえか、犬なんざ。女の悲鳴ならともかく」
ほろ酔い加減で裏通りの裏通りへと首を突っ込んだ彼らは、一気に酔いを冷ました。
そこには犬がバラバラにされていた。頭部、四肢、尾の離れた胴の部分は縦に割られ内蔵が飛び出している。頭部も耳や鼻が切り落とされ、目玉がえぐり出されている……。
● 一昨日
闇の中ひそひそと家路へ――箱の中へ戻って行く人形たちは思っていた。
生き物をバラバラにするのは案外簡単だ。
お互い同士で切り刻みあうのもつまらなくなってきた。
生き物は刻むと大声を上げいろんなものを撒き散らすのでおもしろい。
● 今日
署長は、送られてきた錬成工房からの回答書に目を見張った。
『鑑定を依頼された品についてですが、恐らくいずこかの地下工房で作られた商品かと思われます。ですので、正直相当な粗悪品です。マテリアル機関を稼働させる際生じる瘴気の分解装置さえ、つけられておりません。使用を続けていれば何らかの問題が起きる可能性があります。最悪歪虚化もしかねません。私共といたしましては、速やかに回収破棄することをお勧めいたします。』
彼の脳裏に浮かぶのは、今朝方部下が告げてきた野良犬の惨殺事件である。現場には血まみれの小さな足跡が、幾つも残っていたそうだが……。
「……まさかな……いや、しかし……」
● 今日
男の子たちは墓地に来ていた。
「今日こそ僕が勝つからな」
「へーん。どうせすぐ負けるさ。いつものことじゃん」
いつものように組になり、人形を向かい合わせる。号令をかける。
「行け、アーサー!」
「やれ、腹斬丸!」
人形たちは目を赤く光らせた。そして――いつもと違ってじっと子供たちを見上げ――いっせいに飛びかかってきた。
10人の男の子達が墓地にいる。
昼でも人気のないこの場所は、最近彼らの集会場となっていた。
「持ってきたか」
「もちろん、今日は負けないぞ。装備を強化したんだ」
「ジョイ来てないね」
「ああ、あいつかーちゃんにモンスタードール取り上げられちゃったんだって」
モンスタードールというのは、30センチ大の人形だ。といって女の子がままごと遊びに使うようなものとは全く違う。顔に縫い目があったり頭に針が刺さっていたりへしゃげていたり……ノコギリだの大鋏だの金づちだのいった物騒な代物も持っている。
男の子たちは組になって、手持ちのそれを向かい合わせた。
「よーし、それ行けチャーリー! バラバラにしちゃえ!」
「行け、負けるなジャック! あいつの首をちょん切れ!」
けしかけられた人形たちの目が赤く光り、相手の人形に襲いかかる。
「いいぞ、行け、そこだ!」
「馬鹿、あーもうなんだよ! こんなに早くやられんなよ、もー!」
「まだ武器はあるぞ、最後まで諦めるな!」
たちまちボロボロになっていくモンスタードールたち。
でも大丈夫。散った部品を集めて箱に入れておけば、一晩で元に戻る。
どんな理屈でそうなっているのか、男の子たちは全く知らない。これを道端で売っていた行商人は『最新型のおもちゃ』であり『今日ここだけの特別販売品』である、ということだけしか言っていなかったので。
● 五日前
「『モンスタードール?』」
「はい。一部の子供の間ではやってるおもちゃだそうです。号令をかければ勝手に戦い合うとか。ここにある一体は、教育上よろしくないということで親が取り上げ、持ち込んできたもので……」
警察署長は部下から手渡された不気味な人形をしげしげ眺め、それが手にしている千枚通しを引っ張った。
「離れないね」
「はい、接着でもしてあるようで。自己修復というんですか、そんな能力もあるそうです」
「それはすごいね。どこの工房がこんなものを作ったんだ?」
「それが、どこを見ても印章がありませんで」
「ふーん……流通経路は?」
「それも定かではありませんでした。なんでも行商人が売っていたそうですが、該当者と思われる人物は、とうにこの町を引き払っておりまして」
「そうか。まあ……念のため、錬成工房に送って調べてもらうか。認可を得てない魔導商品は、問題が起きることが多いからね」
● 一昨日
夜の町を野良犬が歩いて行く。家と家との隙間、裏道の裏道を進んで行く。
その足が不意に止まった。
行く手の暗がりに無数の赤い光が見える。
犬はくんくん鼻をひくつかせた。
一体何だろう。人間でないのはもちろん、猫でもネズミでもなさそうだが――。
● 一昨日
飲み友達と飲み屋をハシゴしていた男は、足を止め振り向いた。
「え、何だ今のはよう。犬の声じゃねえか」
「だな。どっかで蹴っ飛ばされたかな――おいおい、お前どこに行くんだ」
「いや、気になってな。ちっと見に行ってみようや」
「物好きだね。どうでもいいじゃねえか、犬なんざ。女の悲鳴ならともかく」
ほろ酔い加減で裏通りの裏通りへと首を突っ込んだ彼らは、一気に酔いを冷ました。
そこには犬がバラバラにされていた。頭部、四肢、尾の離れた胴の部分は縦に割られ内蔵が飛び出している。頭部も耳や鼻が切り落とされ、目玉がえぐり出されている……。
● 一昨日
闇の中ひそひそと家路へ――箱の中へ戻って行く人形たちは思っていた。
生き物をバラバラにするのは案外簡単だ。
お互い同士で切り刻みあうのもつまらなくなってきた。
生き物は刻むと大声を上げいろんなものを撒き散らすのでおもしろい。
● 今日
署長は、送られてきた錬成工房からの回答書に目を見張った。
『鑑定を依頼された品についてですが、恐らくいずこかの地下工房で作られた商品かと思われます。ですので、正直相当な粗悪品です。マテリアル機関を稼働させる際生じる瘴気の分解装置さえ、つけられておりません。使用を続けていれば何らかの問題が起きる可能性があります。最悪歪虚化もしかねません。私共といたしましては、速やかに回収破棄することをお勧めいたします。』
彼の脳裏に浮かぶのは、今朝方部下が告げてきた野良犬の惨殺事件である。現場には血まみれの小さな足跡が、幾つも残っていたそうだが……。
「……まさかな……いや、しかし……」
● 今日
男の子たちは墓地に来ていた。
「今日こそ僕が勝つからな」
「へーん。どうせすぐ負けるさ。いつものことじゃん」
いつものように組になり、人形を向かい合わせる。号令をかける。
「行け、アーサー!」
「やれ、腹斬丸!」
人形たちは目を赤く光らせた。そして――いつもと違ってじっと子供たちを見上げ――いっせいに飛びかかってきた。
解説
補足説明
これはモンスタードールを倒し、子供たちを救うことを目的とするシナリオです。
『錬成工房』からの連絡を受けことの重大性を認識した署長が、今回の依頼を出しています。OPに出ている情報――モンスタードールで男の子たちが遊んでいること、どうやら遊び場所が墓地周辺らしいこと、モンスタードールが欠陥商品であること、昨日野良犬の惨殺事件が起きたこと――は、彼を経由しPCに伝わっているという前提の元、プレイングをかけてください。
ドール情報
数:10体。
大きさ:30センチ。
見た目:凶悪。
中身:凶悪。
武器:一体につき一つずつ所有。大鋏、ノコギリ、金づち、鉄パイプ、アイスピック、バール、包丁、飛び出しナイフ、バイクのチェーン、フォーク。
動き:素早い
力:犬と子供には勝てるがハンターには勝てない。そんな程度。
頭:そこそこ回る。
時系列としては、ドールが子供たちを襲うより、ハンターたちが依頼を受ける方が先、となります。
ですので、現場にたどり着いたときには既に……ということにはならないかと思います。全速力で駆けつける、という条件を満たした上でのことですが。
これはモンスタードールを倒し、子供たちを救うことを目的とするシナリオです。
『錬成工房』からの連絡を受けことの重大性を認識した署長が、今回の依頼を出しています。OPに出ている情報――モンスタードールで男の子たちが遊んでいること、どうやら遊び場所が墓地周辺らしいこと、モンスタードールが欠陥商品であること、昨日野良犬の惨殺事件が起きたこと――は、彼を経由しPCに伝わっているという前提の元、プレイングをかけてください。
ドール情報
数:10体。
大きさ:30センチ。
見た目:凶悪。
中身:凶悪。
武器:一体につき一つずつ所有。大鋏、ノコギリ、金づち、鉄パイプ、アイスピック、バール、包丁、飛び出しナイフ、バイクのチェーン、フォーク。
動き:素早い
力:犬と子供には勝てるがハンターには勝てない。そんな程度。
頭:そこそこ回る。
時系列としては、ドールが子供たちを襲うより、ハンターたちが依頼を受ける方が先、となります。
ですので、現場にたどり着いたときには既に……ということにはならないかと思います。全速力で駆けつける、という条件を満たした上でのことですが。
マスターより
KINUTAです。
〇ャイルドプレイの〇ャッキーが10体で襲ってくるイメージです。
粗悪品は買うべきではなかった。
〇ャイルドプレイの〇ャッキーが10体で襲ってくるイメージです。
粗悪品は買うべきではなかった。
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2015/10/31 02:33
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2015/10/23 06:31:01 |
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相談卓 ユーリ(ka5364) 人間(クリムゾンウェスト)|24才|男性|舞刀士(ソードダンサー) |
最終発言 2015/10/25 10:33:02 |