ゲスト
(ka0000)
【闇光】戦略的御使行為
マスター:墨上古流人

- シナリオ形態
- ショート
関連ユニオン
APV- 難易度
- やや難しい
- オプション
-
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在8人 / 4~8人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2015/10/23 19:00
- リプレイ完成予定
- 2015/11/01 19:00
オープニング
◆
「お祭りしたかったなぁ……」
深く湿り気を帯びて白い息が地表に落ちてゆく。
帝国第九師団――救援部隊の師団長、ユウ=クヴァールは大きく広げた地図の上で頬杖を突き、
駒を指の腹で弄び何度目かの溜息を吐いた。
「汗と威勢が飛び交うならまだしも、あいにく飛び交うのは血と涙と来たもんだ……サボってねーで働け」
バン、とユウの目の前に書類の束を叩き付けるのは、副師団長のリベルトだ。
傷こと深いものはないものの、身に纏う装備は既にぼろぼろだ。
現在、帝国第九師団は自身らの皇帝であるヴィルヘルミナが唱えた北狄侵攻の為に、
後方にて支援部隊を展開していた。
ある程度の想定はしていたものの、乱発する強敵との戦闘や慣れない寒冷地での継戦により、
常にキャンプはフル稼働をしていた。
「帰って落ち着いたら、絶対ラオネンでやるよ、お祭り」
「戦場での約束はやめとけ、地獄までレッドカーペットで案内されるぞ」
「大丈夫だよ、僕ら白衣の天使だから、行先は地獄じゃないハズだよ」
「サボってないって言いながら祭りの企画書書いちゃうような、白衣のペテン師の行先はこちらでーす」
徐にユウが据わっていたテントの後ろをめくると、鋭い寒気がここぞとばかりに簡易指令室の中へと入り込んできた。
「わ、わ、待って、待って、持ってきてたのちょっと見てただけだってー」
「俺だからよかったものの、部下とか怪我人に見られたら示しがつかねーだろーが! このまま頭冷やしやがれ!」
テントの裾を下げようとするユウと上げようとするリベルトの攻防が続く。
よれよれになったテント地は、報告に来た師団の者の入室によって、何事もなかったように瞬時に元に戻された。
「なんでテント捲ってたんですか……?」
『メクッテナイヨ』
「いや、だって寒いですよ……?」
『サムクナイヨ』
妙に仲良く声をそろえる二人に『?』を浮かべながら、女性の師団員は口を開こうとした。
「何台分ぐらい足りないの?」
ユウが先に突いた言葉に、今度はリベルトが『?』を浮かべるが、師団員は開きかけの口を驚いたようにそのままにしていた。
「魔導トラックいっぱいに、3台分ぐらいです……」
「そう思って、補給に回せるのを3台表に回しておいたよ、物資の手配もしておいた。問題は受け取り先が少し遠いのと、誰を行かせるかだね」
「おい、何の話だよ」
「物資の使い方見てたらね、当初の想定より明らかに減りが早いんだ」
困ったもんだね、と口をとがらせて、魔導トラックを模した駒を地図の上に3台配置する。
「は? おい、ちょっと待てよ。ちょっとした村なら2週間働かなくても贅沢に過ごせる量だったハズだぞ」
「粗悪品の混入や虚偽の数の申請は確認されませんでした、物品の仕入れにも信頼できる『事務所』を使ったので、恐らく師団内の担当の数字の確認ミスか……」
「うーん……その可能性も否定できないけど、単純に、慣れない戦闘にやられたんだと思うよ」
コツコツ、とペン先を紙に打ち付けながら、ユウが複雑な顔をする。
「もちろん一番は剣妃のオルクスや十三魔のレチタティーヴォの部隊が強いっていうのがあると思うよ。ただ、領域の汚染の影響は高くない、とはいえ影響が全く無い訳でもない。併せて寒冷地、万全に対策したとはいえ、実際に動いてみると違ったってことなんじゃないかな……特に僕らは、救援という特性上戦場はあっちこっち行き来するし、看護の為に非覚醒者も多いから、そういう人たちがフル稼働したら『救護役という自分達を保つ』ためにもの多く分も使っちゃうだろうし……」
「俺だってその辺は織り込んでこの物資量で承認上げたんだぜ? それほどこの戦いは厳しいって事かよ……」
いらついたように後頭部を掻くと、部屋の隅の箱を漁りだすリベルト。
「とりあえず俺がいくぜ、後は……うちのメンバーが抜けたらそれこそ負荷かかっちまうな、ハンター何人か連れてくぞ」
「うん、お願いね」
ナイフを何本かホルスターに収め、残る2人を一瞥してからテントを出ていくリベルト。
「険しい顔してましたね……よほど思いつめているのでしょうか」
「いや、どうせ捲るならこの子のスカートの方が、いや、そのスカートにしまったシャツの裾というのも捨てがたい……帰ったら絶対口説いてやる、とか思ってたんじゃないかなぁ」
「やっぱりテント捲ってたんじゃないですか。それに、ダメですよ。戦場での約束は、縁起が悪いです」
師団員にへらっ、と笑いかけてから、ユウはその顔を伏せるように地図へと向けた。
戦いへの憂いを、顔に出さないように。
「お祭りしたかったなぁ……」
深く湿り気を帯びて白い息が地表に落ちてゆく。
帝国第九師団――救援部隊の師団長、ユウ=クヴァールは大きく広げた地図の上で頬杖を突き、
駒を指の腹で弄び何度目かの溜息を吐いた。
「汗と威勢が飛び交うならまだしも、あいにく飛び交うのは血と涙と来たもんだ……サボってねーで働け」
バン、とユウの目の前に書類の束を叩き付けるのは、副師団長のリベルトだ。
傷こと深いものはないものの、身に纏う装備は既にぼろぼろだ。
現在、帝国第九師団は自身らの皇帝であるヴィルヘルミナが唱えた北狄侵攻の為に、
後方にて支援部隊を展開していた。
ある程度の想定はしていたものの、乱発する強敵との戦闘や慣れない寒冷地での継戦により、
常にキャンプはフル稼働をしていた。
「帰って落ち着いたら、絶対ラオネンでやるよ、お祭り」
「戦場での約束はやめとけ、地獄までレッドカーペットで案内されるぞ」
「大丈夫だよ、僕ら白衣の天使だから、行先は地獄じゃないハズだよ」
「サボってないって言いながら祭りの企画書書いちゃうような、白衣のペテン師の行先はこちらでーす」
徐にユウが据わっていたテントの後ろをめくると、鋭い寒気がここぞとばかりに簡易指令室の中へと入り込んできた。
「わ、わ、待って、待って、持ってきてたのちょっと見てただけだってー」
「俺だからよかったものの、部下とか怪我人に見られたら示しがつかねーだろーが! このまま頭冷やしやがれ!」
テントの裾を下げようとするユウと上げようとするリベルトの攻防が続く。
よれよれになったテント地は、報告に来た師団の者の入室によって、何事もなかったように瞬時に元に戻された。
「なんでテント捲ってたんですか……?」
『メクッテナイヨ』
「いや、だって寒いですよ……?」
『サムクナイヨ』
妙に仲良く声をそろえる二人に『?』を浮かべながら、女性の師団員は口を開こうとした。
「何台分ぐらい足りないの?」
ユウが先に突いた言葉に、今度はリベルトが『?』を浮かべるが、師団員は開きかけの口を驚いたようにそのままにしていた。
「魔導トラックいっぱいに、3台分ぐらいです……」
「そう思って、補給に回せるのを3台表に回しておいたよ、物資の手配もしておいた。問題は受け取り先が少し遠いのと、誰を行かせるかだね」
「おい、何の話だよ」
「物資の使い方見てたらね、当初の想定より明らかに減りが早いんだ」
困ったもんだね、と口をとがらせて、魔導トラックを模した駒を地図の上に3台配置する。
「は? おい、ちょっと待てよ。ちょっとした村なら2週間働かなくても贅沢に過ごせる量だったハズだぞ」
「粗悪品の混入や虚偽の数の申請は確認されませんでした、物品の仕入れにも信頼できる『事務所』を使ったので、恐らく師団内の担当の数字の確認ミスか……」
「うーん……その可能性も否定できないけど、単純に、慣れない戦闘にやられたんだと思うよ」
コツコツ、とペン先を紙に打ち付けながら、ユウが複雑な顔をする。
「もちろん一番は剣妃のオルクスや十三魔のレチタティーヴォの部隊が強いっていうのがあると思うよ。ただ、領域の汚染の影響は高くない、とはいえ影響が全く無い訳でもない。併せて寒冷地、万全に対策したとはいえ、実際に動いてみると違ったってことなんじゃないかな……特に僕らは、救援という特性上戦場はあっちこっち行き来するし、看護の為に非覚醒者も多いから、そういう人たちがフル稼働したら『救護役という自分達を保つ』ためにもの多く分も使っちゃうだろうし……」
「俺だってその辺は織り込んでこの物資量で承認上げたんだぜ? それほどこの戦いは厳しいって事かよ……」
いらついたように後頭部を掻くと、部屋の隅の箱を漁りだすリベルト。
「とりあえず俺がいくぜ、後は……うちのメンバーが抜けたらそれこそ負荷かかっちまうな、ハンター何人か連れてくぞ」
「うん、お願いね」
ナイフを何本かホルスターに収め、残る2人を一瞥してからテントを出ていくリベルト。
「険しい顔してましたね……よほど思いつめているのでしょうか」
「いや、どうせ捲るならこの子のスカートの方が、いや、そのスカートにしまったシャツの裾というのも捨てがたい……帰ったら絶対口説いてやる、とか思ってたんじゃないかなぁ」
「やっぱりテント捲ってたんじゃないですか。それに、ダメですよ。戦場での約束は、縁起が悪いです」
師団員にへらっ、と笑いかけてから、ユウはその顔を伏せるように地図へと向けた。
戦いへの憂いを、顔に出さないように。
解説
不足している補給物資の輸送をしてもらいます。
目的地はユウが物資の手配を要請した街。
片道約350kmを往復して、第九師団のキャンプに戻ってきてください。
本作戦『北狄』における予測戦闘域は出発地点のキャンプより50㎞の道のりで、
一番戦闘の可能性が考えられる範囲となります。
それ以外の道のりは、作戦戦闘域外となるので少しはマシになりますが、
野盗や歪虚との遭遇の可能性も考慮しつつ、移動してください。
魔導トラックが3台貸与されます。
なお、運転士はついていませんのでご注意ください。
NPCとして副師団長にして疾影士のリベルトが付きます。なお、彼に運転をさせる事も可能です。
質問卓を立てて頂いた際は、ユウがお応え致します。
目的地はユウが物資の手配を要請した街。
片道約350kmを往復して、第九師団のキャンプに戻ってきてください。
本作戦『北狄』における予測戦闘域は出発地点のキャンプより50㎞の道のりで、
一番戦闘の可能性が考えられる範囲となります。
それ以外の道のりは、作戦戦闘域外となるので少しはマシになりますが、
野盗や歪虚との遭遇の可能性も考慮しつつ、移動してください。
魔導トラックが3台貸与されます。
なお、運転士はついていませんのでご注意ください。
NPCとして副師団長にして疾影士のリベルトが付きます。なお、彼に運転をさせる事も可能です。
質問卓を立てて頂いた際は、ユウがお応え致します。
マスターより
少し出遅れちゃいましたが、第九師団こんなことしてます。
是非、皆さまのお力をお借り出来れば幸いです。
是非、皆さまのお力をお借り出来れば幸いです。
関連NPC
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2015/10/31 02:47
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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御使いするよ! ソフィア =リリィホルム(ka2383) ドワーフ|14才|女性|機導師(アルケミスト) |
最終発言 2015/10/22 23:34:54 |
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2015/10/21 18:27:14 |
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師団長殿に質問☆ アルヴィン = オールドリッチ(ka2378) エルフ|26才|男性|聖導士(クルセイダー) |
最終発言 2015/10/22 03:14:10 |