ゲスト
(ka0000)
万霊節、芋につまった夢と料理パーティー
マスター:DoLLer

- シナリオ形態
- イベント
- 難易度
- やや易しい
- オプション
-
- 参加費
500
- 参加人数
- 現在25人 / 1~25人
- 報酬
- 無し
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2015/11/04 09:00
- リプレイ完成予定
- 2015/11/13 09:00
オープニング
※このシナリオは原則として戦闘が発生しない日常的なシナリオとして設定されています。
帝国のとある地方にある農村。
ピースホライズンに卸す食材を仕入れる為に立ち寄ったミネアの荷馬車の元に、農家のおばさん、そして子供たちが集まってくる。
「ミネアちゃん、いらっしゃい」
「おばさん、いつもありがとう。みんなぁ、今日も色々もってきたよ~」
ミネアは馬車を降りて丁寧にお辞儀すると、子供たちに野菜の端材で作ったお菓子をプレゼントした。
「やった、おやつ。ミネアお姉ちゃんありがとーっ!」
子供たちは大喝采。みんなで押すな押すなの取り合いが始まる。そんな様子を大人たちは眩しそうに見つめ、そしてどんな味なのかしら。などと話し合う。
「ほんの少し前までは、もう見捨てられた土地だと卑下していましたけどね。ミネアちゃんが来てくれて本当に良かった。みんなここで暮らすことに辛いと思わなくなったわ」
「そんなことないよ。ここのジャガイモは形が綺麗って、みんな褒めてくれるのよ。あたしもここに来れて嬉しい」
ミネアはそう言うと、街で仕入れて来た金物なども一緒に下ろす。本来は食品商だから金物など専門外ではあるが、街道から大きく離れたこの村は行商人も中々やって来れない。だからミネアがついでに仕入れてもってきたりもするのだ。
帝国の地方を活性化してほしい。
そのお願いから始まった商人の仕事だから、採算はとれなくとも笑顔のためなら頑張りたい。
「前に頼まれてた穴の開いたお鍋の修理のが……これ。新しい鉈がこれね。代わりにいい野菜ちょうだいね」
そんな努力の甲斐あってか、もうすっかり顔見知りばかりだ。誰が何を頼んだかも顔を見ただけで判別でき、ミネアは次々と品物を渡していく。そんな彼女に村人たちはまた微笑んでくれた。
「ねぇ、ミネアちゃん。今年試しに作った芋があるのよ。見てくれる?」
ひと段落してから、おもむろにおばさんが持ってきたのは、大き目の籠につめた芋だった。ジャガイモなのはミネアにはすぐ見て取れた。だが、他のジャガイモよりずっと丸々としていて色が濃い。すごく大事に育てたのだろうことはすぐわかる。
「これ凄い甘そう。形も綺麗だし……」
ミネアはそう言いながら、許可を貰って芋の一つを軽く小型包丁で割ってみた。中は思っていた以上に明るい赤が混ざっており、まるで夕陽のようだと思った。
これだけ味の濃そうな芋ならきっとどんな食材でも主役になっちゃう。スープにするとかだともったいないくらい。
「これいいよ。絶対高く売れるよ! みんな美味しいって言ってくれると思う」
「よかった。ミネアちゃんにそう言ってもらえるなら安心だ。是非持って行っておくれ」
と言って差し出されたのは同じジャガイモを入れた籠がもう一つ。合計して100個あるかないか。ピースホライズンでの卸し市場で扱うにはほぼギリギリのラインだ。普段のジャガイモとは明らかに違う扱いをされたそれにミネアはしばらく戸惑った。
「子供たちがみんな幸せになますようにって育ててくれたものさ。……お願い」
おばさんはそう言うと、ミネアの手をぎゅっと握り締めた。
ああ。ミネアは直感した。
また男手が減っている。若い男性はみんな実入りが良くて憧れの職業である兵士にと志願して消えていく。働き手が減り続ける村ではおばさんを始めとした女性陣と子供、そして老齢の人間しかいない。
子供たちがその中で一生懸命に取り組んだ結果なんだろう。畑仕事を手伝いながら、その上でもっとすごい、もっと立派なジャガイモを作るんだと手間暇かけ続けて。知恵を絞りあって。そんなことが伝わってくる。
気持ちを背負うのは、わたしなんかにはとてもできない。押しつぶされてしまいそうになる。
でも、託されたなら応えてあげたい。
「……わかった。いっぱい売るね。来年になったら別の商人が押しかけてやってくるくらいの大人気にするっ」
ミネアはおばさんの手を握り返した。
●
と言っても、卸し市場で売ってしまったら反響はわからないし、使いあぐねる料理人も多いはずだ。
その辺りは料理人としての経験でミネアはよくよく承知していた。
それにこんないい品物は、おばさんがそれでいいよ。と言ってくれた額のお金で済ませたくもない。
「あの村の子供たちの傑作だって、伝えるためには……」
やはりそこは料理しかない。料理を食べてもらって、食材の良さをアピールするのが一番だ。
でも問題はピースホライズン。流行り廃りの激しい市場。旅人だってそれを理解しているから、食べ物など美味しければそれでいい。明日出会えなくとも構わない、という人が多い。
そんな中で芋100個なんてほんの少しのことしかできない。
「記憶に留めてくれる人、記憶に残る出会いになること……」
ミネア今までの記憶で印象的だったことを手繰り始めた。
商人として駆けだしの時も、ちょうどこんな万霊節の時だった。ハンターがたくさん手伝ってくれた。
お菓子もみんなで作った。売り出しして大人気で村に持っていく分がなくなるくらい。
合コンなんてミネア的には前代未聞のことも。スズランも配ってみんな幸せそうだった。
ミネアのこれ以上ない大切な思い出。みんなと一緒ならミネアも楽しかったし、ピースホライズンの人々もなんだなんだと寄ってきてくれた。
何より大事な芋ってこと。ハンターの人ならきっと理解してくれる。
「ハンターのみんなと一緒に料理作って、楽しんだら……」
そうと決まれば。ミネアは立ち上がった。
この芋が最高の一時を作ってくれるってこと、みんなと分かち合いたい。
そしたら子供たちの気持ちもきっと伝わるはずだ。
帝国のとある地方にある農村。
ピースホライズンに卸す食材を仕入れる為に立ち寄ったミネアの荷馬車の元に、農家のおばさん、そして子供たちが集まってくる。
「ミネアちゃん、いらっしゃい」
「おばさん、いつもありがとう。みんなぁ、今日も色々もってきたよ~」
ミネアは馬車を降りて丁寧にお辞儀すると、子供たちに野菜の端材で作ったお菓子をプレゼントした。
「やった、おやつ。ミネアお姉ちゃんありがとーっ!」
子供たちは大喝采。みんなで押すな押すなの取り合いが始まる。そんな様子を大人たちは眩しそうに見つめ、そしてどんな味なのかしら。などと話し合う。
「ほんの少し前までは、もう見捨てられた土地だと卑下していましたけどね。ミネアちゃんが来てくれて本当に良かった。みんなここで暮らすことに辛いと思わなくなったわ」
「そんなことないよ。ここのジャガイモは形が綺麗って、みんな褒めてくれるのよ。あたしもここに来れて嬉しい」
ミネアはそう言うと、街で仕入れて来た金物なども一緒に下ろす。本来は食品商だから金物など専門外ではあるが、街道から大きく離れたこの村は行商人も中々やって来れない。だからミネアがついでに仕入れてもってきたりもするのだ。
帝国の地方を活性化してほしい。
そのお願いから始まった商人の仕事だから、採算はとれなくとも笑顔のためなら頑張りたい。
「前に頼まれてた穴の開いたお鍋の修理のが……これ。新しい鉈がこれね。代わりにいい野菜ちょうだいね」
そんな努力の甲斐あってか、もうすっかり顔見知りばかりだ。誰が何を頼んだかも顔を見ただけで判別でき、ミネアは次々と品物を渡していく。そんな彼女に村人たちはまた微笑んでくれた。
「ねぇ、ミネアちゃん。今年試しに作った芋があるのよ。見てくれる?」
ひと段落してから、おもむろにおばさんが持ってきたのは、大き目の籠につめた芋だった。ジャガイモなのはミネアにはすぐ見て取れた。だが、他のジャガイモよりずっと丸々としていて色が濃い。すごく大事に育てたのだろうことはすぐわかる。
「これ凄い甘そう。形も綺麗だし……」
ミネアはそう言いながら、許可を貰って芋の一つを軽く小型包丁で割ってみた。中は思っていた以上に明るい赤が混ざっており、まるで夕陽のようだと思った。
これだけ味の濃そうな芋ならきっとどんな食材でも主役になっちゃう。スープにするとかだともったいないくらい。
「これいいよ。絶対高く売れるよ! みんな美味しいって言ってくれると思う」
「よかった。ミネアちゃんにそう言ってもらえるなら安心だ。是非持って行っておくれ」
と言って差し出されたのは同じジャガイモを入れた籠がもう一つ。合計して100個あるかないか。ピースホライズンでの卸し市場で扱うにはほぼギリギリのラインだ。普段のジャガイモとは明らかに違う扱いをされたそれにミネアはしばらく戸惑った。
「子供たちがみんな幸せになますようにって育ててくれたものさ。……お願い」
おばさんはそう言うと、ミネアの手をぎゅっと握り締めた。
ああ。ミネアは直感した。
また男手が減っている。若い男性はみんな実入りが良くて憧れの職業である兵士にと志願して消えていく。働き手が減り続ける村ではおばさんを始めとした女性陣と子供、そして老齢の人間しかいない。
子供たちがその中で一生懸命に取り組んだ結果なんだろう。畑仕事を手伝いながら、その上でもっとすごい、もっと立派なジャガイモを作るんだと手間暇かけ続けて。知恵を絞りあって。そんなことが伝わってくる。
気持ちを背負うのは、わたしなんかにはとてもできない。押しつぶされてしまいそうになる。
でも、託されたなら応えてあげたい。
「……わかった。いっぱい売るね。来年になったら別の商人が押しかけてやってくるくらいの大人気にするっ」
ミネアはおばさんの手を握り返した。
●
と言っても、卸し市場で売ってしまったら反響はわからないし、使いあぐねる料理人も多いはずだ。
その辺りは料理人としての経験でミネアはよくよく承知していた。
それにこんないい品物は、おばさんがそれでいいよ。と言ってくれた額のお金で済ませたくもない。
「あの村の子供たちの傑作だって、伝えるためには……」
やはりそこは料理しかない。料理を食べてもらって、食材の良さをアピールするのが一番だ。
でも問題はピースホライズン。流行り廃りの激しい市場。旅人だってそれを理解しているから、食べ物など美味しければそれでいい。明日出会えなくとも構わない、という人が多い。
そんな中で芋100個なんてほんの少しのことしかできない。
「記憶に留めてくれる人、記憶に残る出会いになること……」
ミネア今までの記憶で印象的だったことを手繰り始めた。
商人として駆けだしの時も、ちょうどこんな万霊節の時だった。ハンターがたくさん手伝ってくれた。
お菓子もみんなで作った。売り出しして大人気で村に持っていく分がなくなるくらい。
合コンなんてミネア的には前代未聞のことも。スズランも配ってみんな幸せそうだった。
ミネアのこれ以上ない大切な思い出。みんなと一緒ならミネアも楽しかったし、ピースホライズンの人々もなんだなんだと寄ってきてくれた。
何より大事な芋ってこと。ハンターの人ならきっと理解してくれる。
「ハンターのみんなと一緒に料理作って、楽しんだら……」
そうと決まれば。ミネアは立ち上がった。
この芋が最高の一時を作ってくれるってこと、みんなと分かち合いたい。
そしたら子供たちの気持ちもきっと伝わるはずだ。
解説
ミネアからの依頼です。
品種改良された芋を入手したので、これで美味しい料理を作ってピースホライズンの一角でお料理を楽しむ会を開きます。
ハンター他、ピースホライズンの人々も自由に出入りできる形となっております。
●目的
1.特別な芋を使った料理を作る
2.料理をつつき、みんなで楽しむ
3.一般人を巻き込み、芋の美味しさを宣伝する
●舞台
ピースホライズンの一角。街角の料理店にある屋外です。
料理店内のキッチンを貸りて料理することができます。
屋外にはテーブルとパラソルがいくつも並んでいます。出入り自由(本来はロープで仕切ってます)
●料理について
料理をしたいという人は自由に調理できます。
参加者は全員食べていただけます。
可能ならば、普通の料理以外にも、旅人が記念に持って帰ることができる保存が効く料理もお願いします。
道具や、キッチン、調理補助にはミネアも参加しますので初心者でも安心です。
●芋について
甘味が非常に強い傾向があります。味は濃く、身もしっかりしています。
サツマイモとジャガイモの合いの子みたいなイメージでお願いします。
●成功判定
芋にあった料理をたくさん作る
一般人に巧みに宣伝する
料理会を楽しむ(参加した時点で達成してます、多分)
●その他
その他お問い合わせはNPCミネアが質疑応答いたします。
品種改良された芋を入手したので、これで美味しい料理を作ってピースホライズンの一角でお料理を楽しむ会を開きます。
ハンター他、ピースホライズンの人々も自由に出入りできる形となっております。
●目的
1.特別な芋を使った料理を作る
2.料理をつつき、みんなで楽しむ
3.一般人を巻き込み、芋の美味しさを宣伝する
●舞台
ピースホライズンの一角。街角の料理店にある屋外です。
料理店内のキッチンを貸りて料理することができます。
屋外にはテーブルとパラソルがいくつも並んでいます。出入り自由(本来はロープで仕切ってます)
●料理について
料理をしたいという人は自由に調理できます。
参加者は全員食べていただけます。
可能ならば、普通の料理以外にも、旅人が記念に持って帰ることができる保存が効く料理もお願いします。
道具や、キッチン、調理補助にはミネアも参加しますので初心者でも安心です。
●芋について
甘味が非常に強い傾向があります。味は濃く、身もしっかりしています。
サツマイモとジャガイモの合いの子みたいなイメージでお願いします。
●成功判定
芋にあった料理をたくさん作る
一般人に巧みに宣伝する
料理会を楽しむ(参加した時点で達成してます、多分)
●その他
その他お問い合わせはNPCミネアが質疑応答いたします。
マスターより
みんなでホームパーティーしようぜ。です。
その楽しい様子が人々の評価になり、芋にこもった想いも伝わっていくはずです!
ホームパーティー。作る人が延々キッチンにこもることになるので、みんな混じってワイワイできたらいいなと思います。
その楽しい様子が人々の評価になり、芋にこもった想いも伝わっていくはずです!
ホームパーティー。作る人が延々キッチンにこもることになるので、みんな混じってワイワイできたらいいなと思います。
関連NPC
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2015/11/10 04:38
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
---|---|---|---|
![]() |
相談もとい交流用雑談卓 ジュード・エアハート(ka0410) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|男性|猟撃士(イェーガー) |
最終発言 2015/11/04 08:02:42 |
|
![]() |
依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2015/11/04 00:05:30 |