ゲスト
(ka0000)
傷ついた幻獣を救え!
マスター:sagitta

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在10人 / 4~10人
- サポート
- 現在0人 / 0~10人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 7日
- プレイング締切
- 2015/11/23 12:00
- リプレイ完成予定
- 2015/12/02 12:00
オープニング
冒険都市リゼリオにほど近い小さな森の外れ。エルフの集落からも少し離れた、背の高い木々が重なりあうやや薄暗いところに、周囲の木と一体化してしまったような、古びた小屋があった。
小屋の主はリアルブルー出身の動物行動学者、あらためクリムゾンウェストの「幻獣学者」リン・カーソン博士。分厚いめがねと、丈の長すぎるぼろぼろの白衣がトレードマークの、幼さを残した少女のような外見。
二年ほど前、リアルブルーからやってきたばかりのリン博士は、「リアルブルーには決して存在しなかった奇妙な生きものたち」、すなわち幻獣が多数生息するこの森を見つけて狂喜した。彼女にとって、まだまだ謎につつまれた幻獣を目の前にして研究ができることは、望外の喜びだった。
当初は放棄された小屋に「勝手に住み着いた」リン博士であったが、研究の成果とハンターたちの尽力もあり、つい先日、このあたりを治める領主、ベスティア卿から正式に幻獣研究の許可をとりつけた。それだけでなく、領主はこの森の中での幻獣の殺傷・捕獲を禁止する『幻獣保護令』まで出してくれたのだ。それ以来、リン博士は前にも増して、精力的に幻獣の調査に打ち込んでいる。
そんな小屋の主だが、現在は不在のようだ。リン博士が、小屋を空けることはめずらしくない。暇さえあれば森に出て、フィールドワークに余念がないからだ。
「いた!……カクレトラだ」
森の奥、茂みの中に身を潜めて様子をうかがっていたリン博士が、興奮したつぶやきを漏らす。
「トラだって? いったいどこにそんなの……」
不思議そうにつぶやいたのは、リンの隣で身を潜める狩人のゲイツだ。もともとは幻獣を狩りにこの森にやってきたのだが、いつの間にやらリン博士の助手としてベスティア卿から委任された、雇われ狩人となっていた。まったく人生、何が起こるかわからない。だが、実は動物が好きで、狩りをするたびに苦しむ獲物を見て心を痛めていた彼には、今の仕事は天職かもしれなかった。
「カクレトラは、周囲の環境に合わせて毛皮の色を変えることができる。だから、簡単に森の中の風景に溶け込むことができるんだ。ほら、あの木の陰、じっくり目をこらしてみろ」
リンのアドバイスにしたがって、ゲイツが目をこらし、――息をのむ。
「……ほんとだ。こんなに近くにあんなでっかいトラがいて、気づかないとは……信じられねぇ」
ゲイツだって仮にも狩人だ。目の良さには自信がある。だが、「保護色」とかいうレベルを超えた、自在に毛皮の色を変える幻獣には、舌を巻くばかりだ。
「見ろ、足下に幼獣がいる――この子は母親か」
リンがそう言って、目を細める。どちらかと言えば無愛想で、冗談のひとつも言わないリンだが、幻獣が相手のときは別だ。驚くほど穏やかな表情で、ときどきこうして微笑むことさえある。そして、笑顔の彼女は、かなりの美人――というより美少女といった方がいいかもしれないが。
「む……あの幼獣、怪我をしているぞ!」
リンの緊迫した声に、思わず見とれていたゲイツがはっと我に返った。
あわてて目をこらすと、母親トラの足下に、普通の猫くらいの大きさの幼獣がいた。確かに、言われてみれば、後ろ足を引きずっているようだ。
「まずいな……傷口が化膿しはじめている。急いで消毒・治療しないと」
手にした双眼鏡をのぞき込みながら、リンがつぶやく。
「ゲイツ、あの幼獣を、捕獲できるか?」
「……無理だ。母親にやられちまう」
成体のカクレトラは、体長が人間の身長の2倍近くはある巨大な獣だ。そして、子供を連れた母親というのは、概して気が立っていて、凶暴である。とてもじゃないが、人間がかなう相手ではない。もちろん、遠方から銃を撃ち込めば、対処できないことはないが……。
「母親も子供も、絶対に傷つけずに、だろ?」
「もちろんだ」
ゲイツの問いに、リンが間髪入れずに答える。
「正直、俺にはお手上げだな」
「わかった」
ゲイツの言葉に、リンがうなずいた。
「ハンターに依頼しよう」
小屋の主はリアルブルー出身の動物行動学者、あらためクリムゾンウェストの「幻獣学者」リン・カーソン博士。分厚いめがねと、丈の長すぎるぼろぼろの白衣がトレードマークの、幼さを残した少女のような外見。
二年ほど前、リアルブルーからやってきたばかりのリン博士は、「リアルブルーには決して存在しなかった奇妙な生きものたち」、すなわち幻獣が多数生息するこの森を見つけて狂喜した。彼女にとって、まだまだ謎につつまれた幻獣を目の前にして研究ができることは、望外の喜びだった。
当初は放棄された小屋に「勝手に住み着いた」リン博士であったが、研究の成果とハンターたちの尽力もあり、つい先日、このあたりを治める領主、ベスティア卿から正式に幻獣研究の許可をとりつけた。それだけでなく、領主はこの森の中での幻獣の殺傷・捕獲を禁止する『幻獣保護令』まで出してくれたのだ。それ以来、リン博士は前にも増して、精力的に幻獣の調査に打ち込んでいる。
そんな小屋の主だが、現在は不在のようだ。リン博士が、小屋を空けることはめずらしくない。暇さえあれば森に出て、フィールドワークに余念がないからだ。
「いた!……カクレトラだ」
森の奥、茂みの中に身を潜めて様子をうかがっていたリン博士が、興奮したつぶやきを漏らす。
「トラだって? いったいどこにそんなの……」
不思議そうにつぶやいたのは、リンの隣で身を潜める狩人のゲイツだ。もともとは幻獣を狩りにこの森にやってきたのだが、いつの間にやらリン博士の助手としてベスティア卿から委任された、雇われ狩人となっていた。まったく人生、何が起こるかわからない。だが、実は動物が好きで、狩りをするたびに苦しむ獲物を見て心を痛めていた彼には、今の仕事は天職かもしれなかった。
「カクレトラは、周囲の環境に合わせて毛皮の色を変えることができる。だから、簡単に森の中の風景に溶け込むことができるんだ。ほら、あの木の陰、じっくり目をこらしてみろ」
リンのアドバイスにしたがって、ゲイツが目をこらし、――息をのむ。
「……ほんとだ。こんなに近くにあんなでっかいトラがいて、気づかないとは……信じられねぇ」
ゲイツだって仮にも狩人だ。目の良さには自信がある。だが、「保護色」とかいうレベルを超えた、自在に毛皮の色を変える幻獣には、舌を巻くばかりだ。
「見ろ、足下に幼獣がいる――この子は母親か」
リンがそう言って、目を細める。どちらかと言えば無愛想で、冗談のひとつも言わないリンだが、幻獣が相手のときは別だ。驚くほど穏やかな表情で、ときどきこうして微笑むことさえある。そして、笑顔の彼女は、かなりの美人――というより美少女といった方がいいかもしれないが。
「む……あの幼獣、怪我をしているぞ!」
リンの緊迫した声に、思わず見とれていたゲイツがはっと我に返った。
あわてて目をこらすと、母親トラの足下に、普通の猫くらいの大きさの幼獣がいた。確かに、言われてみれば、後ろ足を引きずっているようだ。
「まずいな……傷口が化膿しはじめている。急いで消毒・治療しないと」
手にした双眼鏡をのぞき込みながら、リンがつぶやく。
「ゲイツ、あの幼獣を、捕獲できるか?」
「……無理だ。母親にやられちまう」
成体のカクレトラは、体長が人間の身長の2倍近くはある巨大な獣だ。そして、子供を連れた母親というのは、概して気が立っていて、凶暴である。とてもじゃないが、人間がかなう相手ではない。もちろん、遠方から銃を撃ち込めば、対処できないことはないが……。
「母親も子供も、絶対に傷つけずに、だろ?」
「もちろんだ」
ゲイツの問いに、リンが間髪入れずに答える。
「正直、俺にはお手上げだな」
「わかった」
ゲイツの言葉に、リンがうなずいた。
「ハンターに依頼しよう」
解説
幻獣学者のリン博士とともに、森の中に生息する幻獣の一種「カクレトラ」の親子を探し出し、傷ついている子供を捕獲してください。
リン博士の護衛が必要ですが、いかなる場合においても生き物や森を傷つけてはいけません。あらかじめ、傷つけずに博士の安全を守る方法を考えておいてください。森には、狼やイノシシのほか、小型の熊もすんでいることがわかっています。また、危険な幻獣もいるかもしれません。カクレトラ自体も、凶暴ではありませんが、強力な幻獣です。
リン博士の護衛が必要ですが、いかなる場合においても生き物や森を傷つけてはいけません。あらかじめ、傷つけずに博士の安全を守る方法を考えておいてください。森には、狼やイノシシのほか、小型の熊もすんでいることがわかっています。また、危険な幻獣もいるかもしれません。カクレトラ自体も、凶暴ではありませんが、強力な幻獣です。
マスターより
幻獣学者リン博士、三たびの登場です。(もちろん、これまでの依頼に参加していなくても、問題なく参加していただけます)
今回は、実際の動物学者にもよくある、「怪我を治すための決死の捕獲」というやつです。手に汗握る大捕物、幻獣の素敵な生態とともに、存分に味わってくださいませ。
今回は、実際の動物学者にもよくある、「怪我を治すための決死の捕獲」というやつです。手に汗握る大捕物、幻獣の素敵な生態とともに、存分に味わってくださいませ。
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2015/12/01 03:26
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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【相談】幻獣治療作戦 ミオレスカ(ka3496) エルフ|18才|女性|猟撃士(イェーガー) |
最終発言 2015/11/23 11:33:21 |
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2015/11/22 19:03:25 |