• 戦闘

知追う者、鬼が来ぬ不安を醸し出す

マスター:狐野径

シナリオ形態
ショート
難易度
普通
参加費
1,000
参加人数
現在6人 / 4~6人
マテリアルリンク
報酬
普通
相談期間
5日
プレイング締切
2015/12/01 19:00
リプレイ完成予定
2015/12/10 19:00

オープニング

●出かけたい
 復興の槌音響くエトファリカ連邦国天ノ都で、大江 紅葉(kz0163)は自宅の縁側でぼんやりと西の方角を眺めていた。
「出かけたい……」
 怨嗟の呻きのような声でつぶやく。
 本来なら家臣を安心させるための護衛や屋敷警護のための人員を雇って、仕事以外の外出三昧を送るつもりだった。
 その行動が失敗したため、知り合いである武人の松永光頼やハンターたちを巻き込んでしまった。こっぴどく叱られたのは言うまでもない。
 もちろん、家臣は宗主である紅葉を頭ごなしに怒ったりはしないが、古くからの人達は淡々と現実を述べて紅葉を黙らせた。
 彼らが心配する理由は良くわかる。一族を支えていたのは彼らであり、宗家の彼女は微々たるもの。
「それにしてもあの人たち遅いですねぇ」
 雇った鬼の三人は一度天ノ都に来ていた。三人や家臣の反応を見つつ、正式に雇うかを保留にしていた。
 結果、正式に住み込みで働いてもらうこととなる。一度、里に戻って家族に話をするということで三人を見送った。
 帰ってくるはずだったのだが、帰ってこない。
「……嫌われたんですかねぇ?」
 紅葉は寂しくなった。
「感触は悪くないと思ったんですけど……」
 確認に行くにも一人で行けば、再び周りに心配をかける為、ハンターに依頼しようと考えた。

●依頼
 ハンターズソサエティ支部にて紅葉は依頼を出す。
 仕事帰りであり、きちんとした服を纏っていたため、役人来たという印象がオフィス内に緊張感を漂わせた。
 もちろん中立を是非としているため、役人が来ようと平等に扱えばいいだけの話なのだが、職員は緊張もする。
「……お願いです、私の家のどこが嫌だったのか、鬼の里まで行って善木さんと五来さん、テユカさんに話を聞いてきてください」
 紅葉は淡々と依頼を述べる。
 職員は淡々とはいえ、悲しそうな表情の紅葉に同情の念が湧いた。
(本当に雇うと思っているし、鬼を役人さんが雇うって相当面倒だよね、気持ち的に。あれ、この人……)
 職員は紅葉の名乗りに噂と事実を思い出す。
(前の戦いの時に妖怪に与しようとしたとか、第二の山本になるかもしれないとかいろいろ悪口叩かれた巫子じゃない? う、うわ、普通の人だ)
 勝手な想像で、悪女からはかなげな美女まで様々噂は飛び交っていたが、目の前にいる紅葉は普通だった。
(近所にこういうお姉さんがいたら、小さい頃一緒に遊んでもらえそうな雰囲気?)
 職員は依頼を受理しつつ、想像する。
「それにしても、どうして帰ってこないのか? 家の人が怪我したとか病気したとか? でも、あの里、往復可能だよね、その日のうちに」
 交通手段が徒歩、馬、バイクなど差があれど、平均速度で歩ければ往復可能である。先に戻れるなら戻ってきてその旨を誰かが告げてもいいはずだ。
 もちろん、道中が絶対安全とは限らないため、テユカ一人で行き来は絶対させないだろうが。
「大江様の所に戻りたいけれど戻れないならいいけれど」
 職員は紅葉の焦燥が移ったようにそわそわした。

●道がふさがった?
「ぬーえー」
「ひーよー」
 天ノ都と鬼の里をつなぐ道に、妖怪が現れたのは三日前。最初、ずんぐりむっくりした鵺ぽいものが日向ぼっこしており、その後、これぞ鵺というものが現れてにらみ合いが続いている。
 五来と善木とテユカ、だけではなく、鬼の里からも数人確認のために来ていた。。
 戦うにしても、相手がどういう連携を取ってくるのか、それ以外に何がいるのか分からないため動けないでいた。
「うわあああああん、お姉さんの所に行きたいよぉぉぉ」
 テユカが発作のように泣いた。都に向えず、何度目かの涙。
「うんうん、あの通りをふさぐ妖怪をどうにかしないと危なくていけねぇよ?」
 善木が溜息を洩らした。戦うことができるとはいえ、里の戦力でどうにかなるか分からないが、二匹が何を思って対峙しているのか。
「運よく、都からの人が来れば、ハンターに頼むと言った協力もできるのだがな」
 五来は里の者を眺め首をひねる。
「一番来そうなのが我らが主となるご宗主様なんだが?」
「……来てもらうと困る人でもある」
「松永殿がおれば、問題なし」
 先日見た限りでは、武人でも良識と現実をきちんと見つめる人物に見えた。
「それはそうと……どうしたものか?」
 五来は眺める。
「このまま、にらみ合いを見ているわけにもなぁ」
 善木はこの横をすり抜けて、都に行ってみようかと提案を行った。
「いいが……危険だぞ?」
「危険じゃないかもしれねぇよ? ほれ、あいつら自分たちの事でいっぱいだし。
「むぅ、分かった」
 五来は身軽な善木を見送る。
 テユカは「独りで行かないでよぉ」と泣いて手を振って見送っていた。

解説

 大江家に雇われるはずの人達が来ないので安否確認。
 皆さんがたどり着いた頃、善木が道の下をじわじわと進んでいるところでしょう。

●敵勢力
 共通事項=サイズ1、尻尾も独自に動くぽい。

 ・妖怪鵺、憤怒の歪虚。
 鳴き声が「ひーよー」と笛の音のような方。
 頭は猿、胴は狸、尾は蛇、手足は虎、鳴き声はトラツグミに似ている。
 スタイリッシュで素早く動けそうな雰囲気な歪虚。獣のような行動。
 観察していると炎を吐きそうな感じ。

 ・妖怪鵺もどき、憤怒の歪虚。
 鳴き声が「ぬーえー」という微妙な雰囲気な方。
 頭は猿、胴体は真ん丸な狸、尾は蛇、手足は虎……と一応鵺の姿はしている。全体的に真ん丸で愛嬌がある感じ。
 移動は四本足で攻撃は後ろ足で立っての行動。
 観察していると電気を纏っている感じ。

●NPC
 ・大江紅葉 符術師の女性。とりあえず、天ノ都でそわそわして待っています。
 ・善木 格闘士ぽい。ターバンで巻いて髪と角がなんかミックスされている。
 ・五来 舞刀士ぽい。鬼としては細身で小柄とはいえ、結構背は高い。
 ・テユカ 元気いっぱいな少女。好奇心はあるが勉強嫌い。

●現場の様子
←都       里→
          岩
□□□□□鵺□□□□□
※1文字分=10×10m

 幅10メートルほどの道。
 二体道をふさぐように対峙。
 道の脇は45度の角度で50センチほど下っており、草地になっている。道沿いに木も所々生えている。
 善木はそこから道の下を通り都方面にむかっている。道沿いに進む理由は、草地の中に沼地もあり、足を泥に取られる危険性や何が潜んでいるか分からない理由もあり、道を歩くのが正しいルートである。
 おおむね道から下ったところ2マスほどは安全である、それ以上は沼の可能性もある。

マスターより

 こんにちは。
 調査依頼に見えて、実質戦闘です。
 大江紅葉の不安解消やテユカ達の前進のために力を貸してください。
 よろしくお願いします。

関連NPC

  • 知追う者
    大江 紅葉(kz0163
    人間(クリムゾンウェスト)|22才|女性|符術師(カードマスター)
リプレイ公開中

リプレイ公開日時 2015/12/06 19:33

参加者一覧

  • 支援巧者
    ロニ・カルディス(ka0551
    ドワーフ|20才|男性|聖導士
  • 師岬の未来をつなぐ
    ミオレスカ(ka3496
    エルフ|18才|女性|猟撃士
  • 冒険者
    雪継・白亜(ka5403
    人間(紅)|14才|女性|猟撃士
  • 鬼メイド
    エスクラーヴ(ka5688
    鬼|15才|女性|格闘士
  • 豪儀なる槍撃
    キリエ(ka5695
    鬼|27才|男性|闘狩人
  • 撃退士
    百鬼 雷吼(ka5697
    鬼|24才|男性|符術師
依頼相談掲示板
アイコン 依頼前の挨拶スレッド
ミリア・クロスフィールド(kz0012
人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人
最終発言
2015/11/28 21:46:11
アイコン 相談卓
百鬼 雷吼(ka5697
鬼|24才|男性|符術師(カードマスター)
最終発言
2015/11/30 23:14:53