ゲスト
(ka0000)
【闇光】走れ魔導トラック! ご飯のために
マスター:馬車猪

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在8人 / 4~8人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2015/12/05 12:00
- リプレイ完成予定
- 2015/12/14 12:00
オープニング
後方もまた戦場だった。
陸路と海路で各国各地から膨大な量の物資が送り込まれてくる。
食糧、医薬品、清潔な容器に密封された水に、陣地建設のための木材や麻袋。
それらは大型の倉庫複数を満たすほど集まり、しかし前線に送り出される量は限られてしまっていた。
「班長、聖堂戦士団から問い合わせが」
若いエルフが申し訳なさそうに報告する。
「引っ込んでろと伝えろ!」
作業服が似合う元地球連合軍人は、遠くからでも分かるほど太い青筋を浮かべていた。
「で、ですが、自分で担いで持っていくとまで言われては」
金壺眼がエルフの青い目を覗き込む。
秀麗な線を描く頬に、ひと筋の汗が伝った。
「徒歩で運べる量ではどうにもならんと言ってやれ」
鼻を鳴らして倉庫の出入り口へ向かう。
エルフは深い安堵のため息をついてから、うんざりた顔でトランシーバーの操作を開始した。
「糞、大型なんて贅沢は言わん。せめて1トントラックが使えれば」
倉庫から出る。
コンクリにもアスファルトにも覆われていない平地が遠くまで続き、覚醒者を運んできたらしい馬が数十頭、のんびりと草をはんでいた。
「すみません、責任者の方ですか?」
上から下までクルセイダーにしか見えない少女が駆け寄ってくる。
「聖堂教会から派遣されたクルセイダー10人の代表です。あの」
老人の顔に、笑みのはずなのに迫力のありすぎる表情が浮かぶ。
イコニア・カーナボン(kz0040)が説教から解放されるまで、十数分の時間が必要だった。
●魔導トラック、発進?
集積所の片隅に人だかりで出来ていた。
椅子、ハンドル、アクセル、ブレーキ、複数の小型ディスプレイを組み合わせただけの運転シミュレーターだ。
安っぽいビープ音が響き、見るからに熟練のクルセイダーが1人、肩を落として椅子から立ち上がった。
「こいつも駄目か」
集積所責任者が鼻を鳴らす。
イコニアが肩を震わせ半歩離れる。
「少佐、我々が運転を行います」
班長の同国人らしき軍人が2人駆け寄ってきた。
「儂は民間人だ。ふん、ヴォイドがうろちょろする危険地帯に、CAMも無しに非覚醒者が入り込めば餌になるだけだ」
金壺眼に凝視され、軍人達は反論できずにうつむいた。
「そもそもお前等、あの妙ちきりんなトラックもどきを運転できるのか」
節くれ立つ指が示す先には、大部分が地球製パーツなのに妙に古めかしく見えるトラックが停められていた。
貴重きわまりない化石燃料を大食いするエンジンを取り外し、馬力は劣るが鉱物性マテリアルで動く魔導エンジンを組み込んだ、名付けて魔導トラック。
魔導エンジンを複数取り付けたため積載可能量が減少し、エンジンの性能が低くて加速性能が低く、実験室段階のエンジンなので熟練者で無い限りエンストが多発する超問題児だ。
「あの、よければ私達が馬で……」
おそるおそる発言するイコニアに、責任者がスマホ状のディスプレイを突きつける。
そこには歪虚王の攻勢によってキャンプを追い出された後、安全地帯に逃げずゲリラ戦を続ける人々の現在地が表示されていた。
「最低でも水と食糧、可能なら毛布とテント、熱い食い物を届けてやれたら最高だな?」
確認できるだけでも60人。
これだけ多いと、馬を使った輸送では間に合わない。
イコニアは、額に汗を浮かべて一歩下がってしまった。
どうしても運転手を確保できず、ハンターズソサエティに依頼がされるのはそれから1時間後のことであった。
●疲労する最前線
銃声が連続して響き、デュラハンの胸、腹、膝に弾痕が刻まれた。
腹の穴の1つの奥が鈍く光る。
「そこか!」
東方出身の舞刀士が刀を突き入る。硝子が割れるときに似た音が聞こえ、デュラハンの全身が急速に薄れて消えていった。
「隠れ家まで撤退するぞ」
「なあ、今日の飯は……」
「板きれっぽいパンに臭ぇ水1杯だ」
猟撃士と舞刀士が顔を見合わせ、同時に深いため息をついた。
双方熟練ハンター級の凄腕ではあるのだが、無補給で戦っていると肉体以上に精神が疲労する。
「酒飲みたい」
「俺は甘ったるい菓子がいいな」
2人してとぼとぼ歩き始める。
「急いでこの場から離れるわよそこの馬鹿2人」
女性魔術師が水筒を投げつける。
「ああもう埃っぽい。風呂なんて贅沢言わないからタオルで体拭きたいわ」
戦友の尻を蹴るようにして、数キロ先にある蛸壺へ慎重に移動していった。
陸路と海路で各国各地から膨大な量の物資が送り込まれてくる。
食糧、医薬品、清潔な容器に密封された水に、陣地建設のための木材や麻袋。
それらは大型の倉庫複数を満たすほど集まり、しかし前線に送り出される量は限られてしまっていた。
「班長、聖堂戦士団から問い合わせが」
若いエルフが申し訳なさそうに報告する。
「引っ込んでろと伝えろ!」
作業服が似合う元地球連合軍人は、遠くからでも分かるほど太い青筋を浮かべていた。
「で、ですが、自分で担いで持っていくとまで言われては」
金壺眼がエルフの青い目を覗き込む。
秀麗な線を描く頬に、ひと筋の汗が伝った。
「徒歩で運べる量ではどうにもならんと言ってやれ」
鼻を鳴らして倉庫の出入り口へ向かう。
エルフは深い安堵のため息をついてから、うんざりた顔でトランシーバーの操作を開始した。
「糞、大型なんて贅沢は言わん。せめて1トントラックが使えれば」
倉庫から出る。
コンクリにもアスファルトにも覆われていない平地が遠くまで続き、覚醒者を運んできたらしい馬が数十頭、のんびりと草をはんでいた。
「すみません、責任者の方ですか?」
上から下までクルセイダーにしか見えない少女が駆け寄ってくる。
「聖堂教会から派遣されたクルセイダー10人の代表です。あの」
老人の顔に、笑みのはずなのに迫力のありすぎる表情が浮かぶ。
イコニア・カーナボン(kz0040)が説教から解放されるまで、十数分の時間が必要だった。
●魔導トラック、発進?
集積所の片隅に人だかりで出来ていた。
椅子、ハンドル、アクセル、ブレーキ、複数の小型ディスプレイを組み合わせただけの運転シミュレーターだ。
安っぽいビープ音が響き、見るからに熟練のクルセイダーが1人、肩を落として椅子から立ち上がった。
「こいつも駄目か」
集積所責任者が鼻を鳴らす。
イコニアが肩を震わせ半歩離れる。
「少佐、我々が運転を行います」
班長の同国人らしき軍人が2人駆け寄ってきた。
「儂は民間人だ。ふん、ヴォイドがうろちょろする危険地帯に、CAMも無しに非覚醒者が入り込めば餌になるだけだ」
金壺眼に凝視され、軍人達は反論できずにうつむいた。
「そもそもお前等、あの妙ちきりんなトラックもどきを運転できるのか」
節くれ立つ指が示す先には、大部分が地球製パーツなのに妙に古めかしく見えるトラックが停められていた。
貴重きわまりない化石燃料を大食いするエンジンを取り外し、馬力は劣るが鉱物性マテリアルで動く魔導エンジンを組み込んだ、名付けて魔導トラック。
魔導エンジンを複数取り付けたため積載可能量が減少し、エンジンの性能が低くて加速性能が低く、実験室段階のエンジンなので熟練者で無い限りエンストが多発する超問題児だ。
「あの、よければ私達が馬で……」
おそるおそる発言するイコニアに、責任者がスマホ状のディスプレイを突きつける。
そこには歪虚王の攻勢によってキャンプを追い出された後、安全地帯に逃げずゲリラ戦を続ける人々の現在地が表示されていた。
「最低でも水と食糧、可能なら毛布とテント、熱い食い物を届けてやれたら最高だな?」
確認できるだけでも60人。
これだけ多いと、馬を使った輸送では間に合わない。
イコニアは、額に汗を浮かべて一歩下がってしまった。
どうしても運転手を確保できず、ハンターズソサエティに依頼がされるのはそれから1時間後のことであった。
●疲労する最前線
銃声が連続して響き、デュラハンの胸、腹、膝に弾痕が刻まれた。
腹の穴の1つの奥が鈍く光る。
「そこか!」
東方出身の舞刀士が刀を突き入る。硝子が割れるときに似た音が聞こえ、デュラハンの全身が急速に薄れて消えていった。
「隠れ家まで撤退するぞ」
「なあ、今日の飯は……」
「板きれっぽいパンに臭ぇ水1杯だ」
猟撃士と舞刀士が顔を見合わせ、同時に深いため息をついた。
双方熟練ハンター級の凄腕ではあるのだが、無補給で戦っていると肉体以上に精神が疲労する。
「酒飲みたい」
「俺は甘ったるい菓子がいいな」
2人してとぼとぼ歩き始める。
「急いでこの場から離れるわよそこの馬鹿2人」
女性魔術師が水筒を投げつける。
「ああもう埃っぽい。風呂なんて贅沢言わないからタオルで体拭きたいわ」
戦友の尻を蹴るようにして、数キロ先にある蛸壺へ慎重に移動していった。
解説
トラックでかっ飛ばし、ギター演奏をしたりヒャッハーと火炎放射したりする依頼……でもあるかもしれません。
試作魔導トラック2台が貸し出されます。
友軍としてクルセイダー10名がついてきますが、戦闘未経験者や体力のない者ばかりなので、荷物と回復薬として扱うのがお勧めです。
依頼の目的は、最前線付近の友軍の援護、または撤退援護です。
トラックは戦闘に向かず、速度や射程に優れる歪虚に襲われると、ハンターや友軍は無事でもトラックが破壊されるという展開になりかねません。
現時点では貴重な装備ですので有効に使うと関係各所が喜びます。
●トラック
元はガソリンで動く2トントラック。2両
●予め準備される荷物
・テント
・毛布
・水(新鮮密封済)
・生鮮食品各種
・保存と栄養に優れ味は普通なレーション
・燃料(薪、炭)
・建築資材各種
・弾薬等(銃弾各種と矢)
・火種(マッチと非戦闘用火炎放射器)
・野外用オーディオセット(ギター有り)
・仮設トイレ
・仮設風呂
※いずれも大量にあり、1種類の品でトラック1台満載することが可能です。
●荷物番外
・クルセイダー10名
イコニア以下10名のクルセイダーです。ハンターが指定する通りのスキルを準備してきます。指定しない場合、スキルは全てヒールです
15歳未満5名、60歳以上4名
●友軍
総勢70名。全員覚醒者で練度者が多い
通信機は、全員会わせてトランシーバー4つのみ
精神の疲弊が深刻
重傷者は2桁に達していないと思われる
●登場するかもしれない歪虚
・ワイバーン
飛ぶ。速い。強い。近接攻撃のみ
頭脳は獣程度
危険地帯で登場するかも
・デュラハン
移動力3。強い。近接攻撃のみ。止めにはコツが必要
結構賢い
要警戒地帯と危険地帯で登場するかも
・スケルトン
移動力3。回避40。弱い。近接攻撃と射程10メートルの骨投げ可
知性無。徘徊するか近くの人間を襲うか
全ての場所で登場する可能性有り
試作魔導トラック2台が貸し出されます。
友軍としてクルセイダー10名がついてきますが、戦闘未経験者や体力のない者ばかりなので、荷物と回復薬として扱うのがお勧めです。
依頼の目的は、最前線付近の友軍の援護、または撤退援護です。
トラックは戦闘に向かず、速度や射程に優れる歪虚に襲われると、ハンターや友軍は無事でもトラックが破壊されるという展開になりかねません。
現時点では貴重な装備ですので有効に使うと関係各所が喜びます。
●トラック
元はガソリンで動く2トントラック。2両
●予め準備される荷物
・テント
・毛布
・水(新鮮密封済)
・生鮮食品各種
・保存と栄養に優れ味は普通なレーション
・燃料(薪、炭)
・建築資材各種
・弾薬等(銃弾各種と矢)
・火種(マッチと非戦闘用火炎放射器)
・野外用オーディオセット(ギター有り)
・仮設トイレ
・仮設風呂
※いずれも大量にあり、1種類の品でトラック1台満載することが可能です。
●荷物番外
・クルセイダー10名
イコニア以下10名のクルセイダーです。ハンターが指定する通りのスキルを準備してきます。指定しない場合、スキルは全てヒールです
15歳未満5名、60歳以上4名
●友軍
総勢70名。全員覚醒者で練度者が多い
通信機は、全員会わせてトランシーバー4つのみ
精神の疲弊が深刻
重傷者は2桁に達していないと思われる
●登場するかもしれない歪虚
・ワイバーン
飛ぶ。速い。強い。近接攻撃のみ
頭脳は獣程度
危険地帯で登場するかも
・デュラハン
移動力3。強い。近接攻撃のみ。止めにはコツが必要
結構賢い
要警戒地帯と危険地帯で登場するかも
・スケルトン
移動力3。回避40。弱い。近接攻撃と射程10メートルの骨投げ可
知性無。徘徊するか近くの人間を襲うか
全ての場所で登場する可能性有り
マスターより
1台で友軍の補給を行い、もう1台でヒャッハーするのも可能です。
1台だけ使ってもOK。
馬やバイクや自転車を使っても問題なし。
●地図
abcdefg
あ危危危危危危危 □=荒野。縦横それぞれ1キロメートル、比較的安全
い警警警警警警警 危=荒野。危険地帯。徒歩で目立たず動いても頻繁に歪虚と遭遇
う警警警警警警警 警=荒野。要警戒地帯。目立つ行動をとると歪虚に発見され襲われるかも
え□拠□拠□□拠 拠=荒野。比較的安全。目立たない塹壕が20以上掘られ、同数の覚醒者が活動中
お□□□□□□□ ハ=ハンター初期位置
き□□□ハ□□□
関連NPC
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2015/12/08 17:26
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
---|---|---|---|
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相談用スレッド エルバッハ・リオン(ka2434) エルフ|12才|女性|魔術師(マギステル) |
最終発言 2015/12/05 10:14:43 |
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![]() |
質問卓 ボルディア・コンフラムス(ka0796) 人間(クリムゾンウェスト)|23才|女性|霊闘士(ベルセルク) |
最終発言 2015/12/04 09:29:05 |
|
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2015/12/01 06:20:40 |