• 闇光
  • 日常

【闇光】見えない戦い

マスター:猫又ものと

このシナリオは5日間納期が延長されています。

シナリオ形態
ショート
難易度
やや難しい
オプション
参加費
1,000
参加人数
現在6人 / 4~6人
マテリアルリンク
報酬
普通
相談期間
5日
プレイング締切
2015/12/23 09:00
リプレイ完成予定
2016/01/06 09:00

オープニング

※このシナリオは原則として戦闘が発生しない日常的なシナリオとして設定されています。

●巨人の弓撃
 ノアーラ・クンタウに衝撃が広がる。十三魔ハイルタイが率いる巨人部隊の弓撃はが次々に長城へと突き刺さった。
「ヴェルナー様、正門が破られました! 敵が侵入してきます!」
 巨人の槌で半分破壊された正門からどっとスケルトンが雪崩れ込んでくる。
 城内では既に白兵戦が始まっているが、敵の戦力は圧倒的に多く、ノアーラ・クンタウの陥落はこのままでは時間の問題だった。
 突如巻き起こった衝撃波は要塞全域に響き渡る程で、要塞内を走っていたイズン・コスロヴァ(kz0144)も思わずよろめく。
「何事ですか……!?」
「暴食王の攻撃です! ハイルタイの狙撃も相まってこのままでは……ぐわっ!」
 背後からスケルトンに斬りつけられた部下が倒れると、イズンは拳銃を抜いて素早く敵の頭蓋骨を撃ち抜く。
「おぉ~い、お嬢ちゃん! 要塞の一部が完全に貫通された! 敵が押し寄せてくるぞお! 俺らはこれから穴を塞ぎに行く! お嬢ちゃんはどうする!?」
「第六師団もお手伝いします! 道具をお借りしても!?」
「ヴェドルのドワーフはこういう作業が大得意だからな。キュジィ、道具と煉瓦ありったけ持ってこぉい!」
 ヨアキム(kz0011)の声に応えるようにバタバタと走り出すドワーフと第六師団の者達。
 ――辺境領と帝国領を隔てる長城ノアーラ・クンタウで、激しい攻防戦が始まろうとしていた。


●見えない戦い
 ノアーラ・クンタウの一室。時々ぐらぐらと揺れて、壁が軋む。
「……とうとう始まりやがったか」
 バタバタと走り回る兵士達の足音が聞こえる中、スメラギ(kz0158)は天を仰ぐ。
 スメラギは歪虚王2体が突如襲って来たことによって起こった決死撤退戦の時には、後方で浄化キャンプを作成していたので、比較的早い段階で撤収を開始していた。
 歪虚に追われるように南に逃れた結果、ノアーラ・クンタウで保護された。
 そのまま逗留し、怪我人の治療などを手伝っていたのだが、まさかここが戦場になるとは……。
 ノアーラ・クンタウの陥落は時間の問題と言われている。
 ハンターは眉間に皺を寄せているスメラギの顔をそっと覗き込む。
「……なあ、スメラギ。あの東方で使ってた結界術は使えないのか? あれがあれば、ノアーラ・クンタウも守れるんじゃ……」
「……無理だ。歪虚の侵入を拒む結界を張るのには龍脈と、黒龍の力が必要だ。……黒龍の力がありゃ、ここを守るのもなんてことなかったのに……! くそったれ!!」
 ガンッ! と勢い良く壁に拳を叩きつけるスメラギ。
 ――東方の国で、『御柱』としての役割を果たしていた頃は、本当に様々なことが出来た。
 歪虚の進入を防ぐのも朝飯前だったし、結界に触れた歪虚の強さなども、ある程度測ることができた。
 だが、あれは黒龍の力があってこそのものだ。
 黒龍を喪った今の自分は、引きこもっていたが故に実践経験の足りない、ただの符術師だ。
 ヨアキムも、帝国の軍人達も、自分なりの戦い方でこの砦を守ろうとしている。
 そして、辺境の戦士であるバタルトゥも、オイマト族の戦士を連れて救援に来ていて――。
 幻獣の森の戦いで怪我を負ったらしいが……あの仏頂面のことだ。怪我が完治していなくても涼しい顔で戦い続けるのだろう。

 ――この状況で、俺様は何が出来る?

 ――スメラギ様。戦いというのは、武力を行使することだけではありません。
 人命を守る為に何が出来るのか。それを考えることが出来てこそ、一人前の王というものですよ……。

 脳裏を過ぎる、立花院紫草の言葉。父であり、兄でもあるあの男は、いつだって正しい。

 ――そうだ。今、俺様が出来る最大限を考えるんだ……!

「……こっちだって長年無駄に引きこもってた訳じゃねえ。これでも回復スキルは得意なんだっつーのよ」
「……スメラギ?」
「前線に出て戦いたいてぇのは山々だが、この状況で足手まといじゃ笑えねえ。俺様は引き続き怪我人の救護に回る。ここが戦場になるってこた、これからじゃんじゃん怪我人増えっからな! 人手が足りねえ! おめえらも手伝え!」
「怪我人だ! 歪虚に背中を切られて意識がない! 優先度赤! 受け入れを頼む!」
「……! 早速来たわね。勿論手伝うわ。あなた達、包帯をありったけ借りるわよ! あとガーゼも!」
「お湯もじゃんじゃん沸かせ! 回復スキル持ってる奴も呼んで来い!」
 時折感じる衝撃。ミシミシと揺れる壁。
 緊迫した情勢の中で、スメラギとハンター達の見えない戦いが始まる。

解説

■依頼内容
十三魔ハイルタイが率いる巨人部隊が迫るノアーラ・クンタウの中で、敵の攻撃を受けて倒れた者達の救援と支援をお願いします。
皆さんはノアーラ・クンタウに何らかの理由で逗留していて、この状況に巻き込まれた形となります。
緊急事態ですので砦の中にある物は好きに使って戴いて構いません。
勿論、ハンターさん達が持ち込めるものがあれば持ち込んでいたことにして戴いて大丈夫です。
戦いが激化していくにつれ、怪我人がどんどん増えていくことが予想されます。
ここでの対応がしっかり行えると、怪我人が回復したことによる戦力の増加と、全体への士気向上が見込めます。
裏方の地味な戦いとなりますが、皆様の努力によって好転するものは必ずあります。頑張ってください。

■NPCについて
今回はスメラギが同行しております。
彼は強めの範囲回復スキルが使用できます。東方で引きこもっている間に修行していたようです。
放っておいても勝手に怪我人救護に回りますが、やる気が空回りしている状態なので注意が必要です。

■ノアーラ・クンタウについて
ノアーラ・クンタウは帝国領と辺境領の間に作られた長城を含む要塞です。
かつてまだ帝国が歪虚との戦いに消極的で、保守的であった時代に作られたこの長城は、帝国と辺境との確執を現したものとも言えますが、現状は歪虚進入を阻む盾としてその役割を果たしています。
現在は帝国軍の駐留部隊と第二、第六師団の兵力、辺境部族、そしてヴェドルのドワーフ達が協力して戦っています。
第六師団は工兵部隊であり、ドワーフ達と共に大砲の準備や要塞の修繕を行っているようです。

■ご注意
OP中にてヨアキム達が砦の修復に当たっていますが、当シナリオでそれを手伝うことはできません。

■その他
分からないことがありましたら、スメラギが返答しますので質問板を立ててご質問下さい。
質問は依頼出発1日前までにお願いします。
白紙プレイングは描写できません。

マスターより

お世話になっております。猫又です。
皆様に、【闇光】の連動シナリオをお届けします。
激しい戦いの中で、砦の中の人たちはどうしているのか、倒れた者達の行く末は……そんな武器を持たぬ戦いを垣間見られるような依頼にしたいと思っております。

【闇光】が良く分からない方、戦闘は苦手な方、レベル的に不安でシナリオに参加しにくいな~という方、裏方大好き! という方、怪我人は放っておけない! という方、ぜひご参加くださいませ。

それでは、皆様のプレイングをお待ちしています。

関連NPC

  • 東方帝
    スメラギ(kz0158
    人間(クリムゾンウェスト)|16才|男性|符術師(カードマスター)
リプレイ公開中

リプレイ公開日時 2016/01/10 09:06

参加者一覧

  • 黒竜との冥契
    黒の夢(ka0187
    エルフ|26才|女性|魔術師
  • 東方帝の正室
    アシェ-ル(ka2983
    人間(紅)|16才|女性|魔術師
  • 白狐の癒し手
    時雨 凪枯(ka3786
    人間(蒼)|24才|女性|聖導士
  • 想いの奏で手
    リラ(ka5679
    人間(紅)|16才|女性|格闘士
  • 豪放なる慈鬼
    文挟 ニレ(ka5696
    鬼|23才|女性|符術師
  • 聖堂教会司祭
    エステル(ka5826
    人間(紅)|17才|女性|聖導士
依頼相談掲示板
アイコン 質問卓
黒の夢(ka0187
エルフ|26才|女性|魔術師(マギステル)
最終発言
2015/12/21 20:51:00
アイコン 依頼前の挨拶スレッド
ミリア・クロスフィールド(kz0012
人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人
最終発言
2015/12/19 02:42:51
アイコン 相談卓
文挟 ニレ(ka5696
鬼|23才|女性|符術師(カードマスター)
最終発言
2015/12/23 08:07:10