ゲスト
(ka0000)
【闇光】因果の迎撃戦
マスター:T谷

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- やや難しい
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在8人 / 4~8人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2015/12/28 19:00
- リプレイ完成予定
- 2016/01/06 19:00
オープニング
黒煙を上げて、サルヴァトーレ・ロッソが墜ちていく。アニタ・カーマイン(kz0005)は、遠くそれを眺めていた。
咄嗟に高度、速度を目測する。見たところ、エンジンが不調なようだ。そうすると、落下速度はどれくらいだろうか。
地図を広げ、距離を考え、落下地点の予測を立てる。
しばらく地図とにらめっこし、ある程度の当たりをつけると早速、彼女は行動に移っていた。
身を低く、飛ぶように地面を蹴って最寄りの転移門へと急ぐ。
あの艦はマテリアルの塊で、それが無防備に墜ちたとなればどれだけの歪虚が喜々として集るか知れたものではない。アリの巣にあめ玉を放るようなものだろう。
「……ま、あの艦には恩もあるしねぇ」
言い訳するようにぽつりと呟く。
義務ではなく義憤によって動くことに、軽く気恥ずかしさを覚えていた。
●
壮絶な光景だった。
大地は巨大なスプーンで掬ったように彼方まで抉れ、捲れ上がった地表は堆く、莫大な風圧は木々を薙ぎ倒し、巻き上がった噴煙は遠景を未だ薄く濁している。進路上に存在した村が何とか未だ存在しているのは、神の思し召しだろうか。
しかし辺りに響くのは、興奮冷めやらぬ猛り狂った羊の羊らしからぬ剣呑な鳴き声と、必死にそれを宥める村人の姿。それを見てしまえば――これが無事だったと、素直には言い難い。
「連合軍のアニタ・カーマインだ。状況は……ま、あんまり良くはないみたいだねえ」
「は、はい。負傷者の搬送は、区切りをつけたのですが……」
答えたのは、サルヴァトーレ・ロッソの乗組員の一人だ。
艦の落下地点から、最も近い村。そこに当たりをつけ、ハンター達と共に訪れたアニタの勘は正しかった。
大きく傾いた艦の中で、負傷者の万全な治療は難しい。そこで、特に容態の悪い患者を一度、安全な平地に移動することにした。それがこの村だ。
不運にも消滅しかけた村に更なる迷惑をかけるのは躊躇われたが、それでも人の命には代えられない。比較的無傷に近かった乗組員が平身低頭頼み込んで何とか小屋一棟の使用許可を得たらしいが……それが、また大きな災難を村に呼び込んでしまった。
この騒ぎを嗅ぎつけたのは、アニタ達だけではなかったらしい。
「全く、ハイエナかっての。いや、似たようなものか?」
村の周りに、どこから沸いて出たのか無数の歪虚が現れたのだ。
大きなマテリアルを感じたのか、人間の血の臭いを嗅いだのか。何にせよ、まともな戦力も持たない村が襲われれば、ただでは済まない。
「村人も負傷者も、全員を一つの建物に集めな。丁度良い、あの程度、殲滅しちまえば憂いもなくなるだろうよ」
艦の方は、何かあっても乗艦していた実力者達が何とかするだろう。それよりも、今そこにある危機が先決だ。
アニタは挑発的な笑みを浮かべ、ライフルの安全装置を外した。
咄嗟に高度、速度を目測する。見たところ、エンジンが不調なようだ。そうすると、落下速度はどれくらいだろうか。
地図を広げ、距離を考え、落下地点の予測を立てる。
しばらく地図とにらめっこし、ある程度の当たりをつけると早速、彼女は行動に移っていた。
身を低く、飛ぶように地面を蹴って最寄りの転移門へと急ぐ。
あの艦はマテリアルの塊で、それが無防備に墜ちたとなればどれだけの歪虚が喜々として集るか知れたものではない。アリの巣にあめ玉を放るようなものだろう。
「……ま、あの艦には恩もあるしねぇ」
言い訳するようにぽつりと呟く。
義務ではなく義憤によって動くことに、軽く気恥ずかしさを覚えていた。
●
壮絶な光景だった。
大地は巨大なスプーンで掬ったように彼方まで抉れ、捲れ上がった地表は堆く、莫大な風圧は木々を薙ぎ倒し、巻き上がった噴煙は遠景を未だ薄く濁している。進路上に存在した村が何とか未だ存在しているのは、神の思し召しだろうか。
しかし辺りに響くのは、興奮冷めやらぬ猛り狂った羊の羊らしからぬ剣呑な鳴き声と、必死にそれを宥める村人の姿。それを見てしまえば――これが無事だったと、素直には言い難い。
「連合軍のアニタ・カーマインだ。状況は……ま、あんまり良くはないみたいだねえ」
「は、はい。負傷者の搬送は、区切りをつけたのですが……」
答えたのは、サルヴァトーレ・ロッソの乗組員の一人だ。
艦の落下地点から、最も近い村。そこに当たりをつけ、ハンター達と共に訪れたアニタの勘は正しかった。
大きく傾いた艦の中で、負傷者の万全な治療は難しい。そこで、特に容態の悪い患者を一度、安全な平地に移動することにした。それがこの村だ。
不運にも消滅しかけた村に更なる迷惑をかけるのは躊躇われたが、それでも人の命には代えられない。比較的無傷に近かった乗組員が平身低頭頼み込んで何とか小屋一棟の使用許可を得たらしいが……それが、また大きな災難を村に呼び込んでしまった。
この騒ぎを嗅ぎつけたのは、アニタ達だけではなかったらしい。
「全く、ハイエナかっての。いや、似たようなものか?」
村の周りに、どこから沸いて出たのか無数の歪虚が現れたのだ。
大きなマテリアルを感じたのか、人間の血の臭いを嗅いだのか。何にせよ、まともな戦力も持たない村が襲われれば、ただでは済まない。
「村人も負傷者も、全員を一つの建物に集めな。丁度良い、あの程度、殲滅しちまえば憂いもなくなるだろうよ」
艦の方は、何かあっても乗艦していた実力者達が何とかするだろう。それよりも、今そこにある危機が先決だ。
アニタは挑発的な笑みを浮かべ、ライフルの安全装置を外した。
解説
・概要
非戦闘員の集まる小屋を守りながら、襲い来る歪虚を殲滅せよ。
・敵
小屋の正面からゾンビ犬が十頭、上空から猛禽類型のゾンビ鳥が十羽襲ってきます。
犬の中に二頭、鳥の中に二羽の、他の倍ほどの体躯を持つ大型種が混ざっており、それらは小屋を一息に破壊するだけの力を持っています。
・場所
元のどかな農村です。地形の起伏は少なく、視界は開けています。
小屋は平屋建てで、幅五メートル、縦十メートルほどの大きさです。木製であり、耐久度は高くありません。
・アニタ
犬の方はハンター達に任せ、銃を用いて鳥の撃破を狙います。
ただし、ハンター達の提案があれば、快くそれに応じてくれるでしょう。
非戦闘員の集まる小屋を守りながら、襲い来る歪虚を殲滅せよ。
・敵
小屋の正面からゾンビ犬が十頭、上空から猛禽類型のゾンビ鳥が十羽襲ってきます。
犬の中に二頭、鳥の中に二羽の、他の倍ほどの体躯を持つ大型種が混ざっており、それらは小屋を一息に破壊するだけの力を持っています。
・場所
元のどかな農村です。地形の起伏は少なく、視界は開けています。
小屋は平屋建てで、幅五メートル、縦十メートルほどの大きさです。木製であり、耐久度は高くありません。
・アニタ
犬の方はハンター達に任せ、銃を用いて鳥の撃破を狙います。
ただし、ハンター達の提案があれば、快くそれに応じてくれるでしょう。
マスターより
久しぶりに動物系を出す気がしますT谷です。
村人や乗組員に戦闘力は殆どありません。ゾンビの餌としては、これ以上ないと思います。
村人や乗組員に戦闘力は殆どありません。ゾンビの餌としては、これ以上ないと思います。
関連NPC
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2016/01/05 14:40
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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相談卓 エラ・“dJehuty”・ベル(ka3142) 人間(リアルブルー)|30才|女性|機導師(アルケミスト) |
最終発言 2015/12/28 10:08:11 |
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2015/12/24 19:39:16 |