ゲスト
(ka0000)
放置屋敷と歪虚たち
マスター:狐野径

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在8人 / 4~8人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2016/01/19 12:00
- リプレイ完成予定
- 2016/01/28 12:00
オープニング
●怯えるパルム、同胞に助けを求める
グラズヘイム王国の中央北東寄りに位置する小さな町。
その町を通り過ぎようと街道を行く旅人の前に、瀕死に見えるパルムが一体転がっていた。旅人はパルムを拾うと、あわててエクラ教会に駆け込み見た状況をそのまま告げる。
困った司祭はひとまず水を張った皿にパルムを浸けてみた。
そもそも精霊で植物ではないから関係ないと思うが試さずにはいられない。試に『ヒール』もかけてみたが、効いているのか分からない。司祭が尽くせる手は尽くした。
パルムを水に浸けた後、司祭は隣に住む魔術師の手を借りようと走った。しかし、魔術師は留守で応対に出たのは弟子だった。それでもいいのかと司祭は思う。彼女が連れているペットのパルムがひょっとしたら対応してくれるかもしれないと、淡い期待があったからだった。
魔術師の弟子と共に教会に戻り一時間。
拾われたパルムは人心地付いたのか、皿の上でごろごろしていた。
「……助かったんですか?」
魔術師の弟子であるルゥルが舌足らず気味な口調で尋ねる。
「おそらくは……干からびがなくなっていますから」
司祭であるマークが答える。
ルゥルのペットのパルム……名前はポルムという、はテーブルの上でパルムと会話をしている。
「きゅ」
「きゅゆ?」
「きゅきゅきききゅ」
ルゥルもマークもルゥルのもう一匹のペットのフェレットもその会話は分からない。ただ、じっと聞いている。
どうやら話がまとまったようなのは理解した。
パルムは感涙にむせびながら小さな手を打ち鳴らし、ポルムが胸を張って拳を打ちつけたから。
「ありがとう、きっと応じてくれると思ったよ……です」
「任せておけ……と言うところでしょうか?」
ルゥルとマークはアテレコをしたが、『何を』『どうする』がさっぱり分からない。
ポルムはルゥルに向かって何かを一生懸命言っている。
――立ちはだかる言葉の壁。
「ためしに紙とペンを渡してみます」
ルゥルがポルムに手渡した。
「……」
ルゥルとマークは息をのんで様子をうかがう。ポルムは書き終え、理解したかとでも言うように期待を込めてルゥルとマークを見ている。
「……」
「えと……、もこもこさんがいたんですか?」
ポルムは燃え尽きた、ルゥルは友達きっと分かってくれると信じていたから。
「もこもこは歪虚ですか?」
マークの追加情報にポルムはうなずいた。
ルゥルは嫉妬する、友達の気持ちがマークに分かって自分に分からないはずはないと。
「このもこもこを退治すればいいんですね!」
「きゅー」
「私も理解できました」
マークは思った、推測であって理解ではないと。でも、大人だし、エクラ教の司祭だし、色々考えて黙った。
「ハンターさんに頼むです」
「……待ってください。その費用も考えて、調査を行います。領主に請求です」
「……マークさん、ジャイルズさんみたいですよ……」
ジャイルズとは同じ町に住む薬草園の主であり、合理主義なところがある。彼は依頼するならまとめてかつ領主に請求書を回すということを的確にやってきた。
「……褒め言葉です」
「私はそんなに頼りなかったですか」
今度はマークが落ち込んだ。
●怒りのルゥル、事務所で熱弁を振るう
隣の大きな町にあるハンターズソサエティの支部で、ルゥルは怒りと涙の大演説をした。
「ロビンさん、いいですか! 今回、ハンターさんが来てくれないと、ルゥルがお出かけするところが減ってしまうです。それにあの林は子どもたちの遊び場ですし、茸に木の実に、恵みを受け取るところでもあるんでぃーーーーす! 林は街道に隣接しているのですから、安全でないと町が寂れるです。そして、グラズヘイム王国も寂しくなります! 国の問題です! ですから、ロビンさんがこう、力説して、是非とも依頼を魅力的に見せてもらって……みぎゃあああああ」
「……ご、ごめん、ルゥルちゃん、泣かないで。ほ、ほら、これ、炭酸飲料といってリアルブルーの飲み物だって。あ、これポテトチップスで……」
いつも来訪者との会話を楽しんでいる二枚目半の受付男子ロビン・ドルトスは、本当に困っていた。周りにある誰かが持ち込んだおやつを並べて機嫌を取ることを始める。
「しゃー」
「きゅきゅきゅ」
ルゥルが泣き始めたことで、ペットであるフェレットとパルムが一斉にロビンに抗議をしている。
「いや、うん、僕のせいなのかな?」
語尾が上がり、周囲に助けを求めるロビン。同僚はにこにことして「がんばれ」と告げ、通りがかったハンターも笑っていた。
珍事だ、助けはなし。
「ル、ルゥルは、悲しいです。丘の上でパルムを食べるイベントが催されているなんて! みぎゃあああああああああああああああああああああああああああ」
「……え? え? そういう内容だったっけ?」
「ぎゅううううううううううう」
ポルムが怒りの声を上げたため、どうやら本当にあったことらしかった。
「……わ、分かった、分かったよ! ルゥルちゃん、君の可愛らしいお目が溶けてなくなってしまうから、それ以上は泣いてはいけない」
きょとんとしたルゥルはひとまず泣き止んだ。
「ところで、丘にはどうやって登るのか知っているかい?」
「のり面をえっちらおっちら」
「……木が茂っているあそこ?」
「はい。あの街道歩いていると石が飛んできたこともあると聞きましたよ?」
「その通りです、情報通ですね、ルゥルちゃん」
「任せてください」
「では、ハンターの募集を掛けますね」
「費用は領主さまにお願いします」
「……その交渉は」
ルゥルの目はキラキラとロビンに向かい、こくんと首を縦に振った。
グラズヘイム王国の中央北東寄りに位置する小さな町。
その町を通り過ぎようと街道を行く旅人の前に、瀕死に見えるパルムが一体転がっていた。旅人はパルムを拾うと、あわててエクラ教会に駆け込み見た状況をそのまま告げる。
困った司祭はひとまず水を張った皿にパルムを浸けてみた。
そもそも精霊で植物ではないから関係ないと思うが試さずにはいられない。試に『ヒール』もかけてみたが、効いているのか分からない。司祭が尽くせる手は尽くした。
パルムを水に浸けた後、司祭は隣に住む魔術師の手を借りようと走った。しかし、魔術師は留守で応対に出たのは弟子だった。それでもいいのかと司祭は思う。彼女が連れているペットのパルムがひょっとしたら対応してくれるかもしれないと、淡い期待があったからだった。
魔術師の弟子と共に教会に戻り一時間。
拾われたパルムは人心地付いたのか、皿の上でごろごろしていた。
「……助かったんですか?」
魔術師の弟子であるルゥルが舌足らず気味な口調で尋ねる。
「おそらくは……干からびがなくなっていますから」
司祭であるマークが答える。
ルゥルのペットのパルム……名前はポルムという、はテーブルの上でパルムと会話をしている。
「きゅ」
「きゅゆ?」
「きゅきゅきききゅ」
ルゥルもマークもルゥルのもう一匹のペットのフェレットもその会話は分からない。ただ、じっと聞いている。
どうやら話がまとまったようなのは理解した。
パルムは感涙にむせびながら小さな手を打ち鳴らし、ポルムが胸を張って拳を打ちつけたから。
「ありがとう、きっと応じてくれると思ったよ……です」
「任せておけ……と言うところでしょうか?」
ルゥルとマークはアテレコをしたが、『何を』『どうする』がさっぱり分からない。
ポルムはルゥルに向かって何かを一生懸命言っている。
――立ちはだかる言葉の壁。
「ためしに紙とペンを渡してみます」
ルゥルがポルムに手渡した。
「……」
ルゥルとマークは息をのんで様子をうかがう。ポルムは書き終え、理解したかとでも言うように期待を込めてルゥルとマークを見ている。
「……」
「えと……、もこもこさんがいたんですか?」
ポルムは燃え尽きた、ルゥルは友達きっと分かってくれると信じていたから。
「もこもこは歪虚ですか?」
マークの追加情報にポルムはうなずいた。
ルゥルは嫉妬する、友達の気持ちがマークに分かって自分に分からないはずはないと。
「このもこもこを退治すればいいんですね!」
「きゅー」
「私も理解できました」
マークは思った、推測であって理解ではないと。でも、大人だし、エクラ教の司祭だし、色々考えて黙った。
「ハンターさんに頼むです」
「……待ってください。その費用も考えて、調査を行います。領主に請求です」
「……マークさん、ジャイルズさんみたいですよ……」
ジャイルズとは同じ町に住む薬草園の主であり、合理主義なところがある。彼は依頼するならまとめてかつ領主に請求書を回すということを的確にやってきた。
「……褒め言葉です」
「私はそんなに頼りなかったですか」
今度はマークが落ち込んだ。
●怒りのルゥル、事務所で熱弁を振るう
隣の大きな町にあるハンターズソサエティの支部で、ルゥルは怒りと涙の大演説をした。
「ロビンさん、いいですか! 今回、ハンターさんが来てくれないと、ルゥルがお出かけするところが減ってしまうです。それにあの林は子どもたちの遊び場ですし、茸に木の実に、恵みを受け取るところでもあるんでぃーーーーす! 林は街道に隣接しているのですから、安全でないと町が寂れるです。そして、グラズヘイム王国も寂しくなります! 国の問題です! ですから、ロビンさんがこう、力説して、是非とも依頼を魅力的に見せてもらって……みぎゃあああああ」
「……ご、ごめん、ルゥルちゃん、泣かないで。ほ、ほら、これ、炭酸飲料といってリアルブルーの飲み物だって。あ、これポテトチップスで……」
いつも来訪者との会話を楽しんでいる二枚目半の受付男子ロビン・ドルトスは、本当に困っていた。周りにある誰かが持ち込んだおやつを並べて機嫌を取ることを始める。
「しゃー」
「きゅきゅきゅ」
ルゥルが泣き始めたことで、ペットであるフェレットとパルムが一斉にロビンに抗議をしている。
「いや、うん、僕のせいなのかな?」
語尾が上がり、周囲に助けを求めるロビン。同僚はにこにことして「がんばれ」と告げ、通りがかったハンターも笑っていた。
珍事だ、助けはなし。
「ル、ルゥルは、悲しいです。丘の上でパルムを食べるイベントが催されているなんて! みぎゃあああああああああああああああああああああああああああ」
「……え? え? そういう内容だったっけ?」
「ぎゅううううううううううう」
ポルムが怒りの声を上げたため、どうやら本当にあったことらしかった。
「……わ、分かった、分かったよ! ルゥルちゃん、君の可愛らしいお目が溶けてなくなってしまうから、それ以上は泣いてはいけない」
きょとんとしたルゥルはひとまず泣き止んだ。
「ところで、丘にはどうやって登るのか知っているかい?」
「のり面をえっちらおっちら」
「……木が茂っているあそこ?」
「はい。あの街道歩いていると石が飛んできたこともあると聞きましたよ?」
「その通りです、情報通ですね、ルゥルちゃん」
「任せてください」
「では、ハンターの募集を掛けますね」
「費用は領主さまにお願いします」
「……その交渉は」
ルゥルの目はキラキラとロビンに向かい、こくんと首を縦に振った。
解説
頑張って登る、歪虚たちを倒す、その他。
●地形
小さい町を出て街道を進むとY字になっているところに出ます。
二股に分かれた道の間には魔術師の研究所と林があります。
林の中を進むと崖があり、登るのは困難の場所に出ます。
一方街道を行くと片側に丘があります。そこは木々が茂っており、頂上が見えません。
時々、石が街道めがけて飛んでくることがあると言います。
(PL情報)
街道から登るのは急な坂でも、木が生えているため比較的登りやすいです。20mくらい登ると平地に出ます。
平地は四角より五角形に近いです。約100m四方で真ん中に建物が一軒有ります。
放置されて結構長い間立つ建物です。
●敵勢力
・憤怒の歪虚×1
猿のような顔、虎のような足、狸のような胴体、蛇の尻尾を持ちます。虎の足には羽があり、少しなら飛べるみたいです。
ゴブリンズに負けないだけの力を有しており、バリバリと電撃を飛ばすこともあるようです。
・歪虚化ゴブリン×5
ゴブリンやゴブリンソルジャーだったようですが、何かあって死んで歪虚化しました。
建物にいる憤怒の歪虚は敵であり、街道を行くものは敵です。
物を投げ落とすことはよくしています。
パルムを捕まえていたとか……。
●NPC
・ルゥル 小さい町に住むエルフの女の子だが、エルフだと言うことは秘密のつもり。でも、知り合いはみんな知っているエルフ。ペットにパルムとフェレットがいます。
魔術師レベル1相当。マジックアローとマテリアルヒーリングが使えます。
うまく言いくるめて町に留め置くのも、行くと言いはるのを連れて行くのもかまいません。
※場所の関連リプレイは狐野径の「怪鳥に遭遇する?」「美容のために」ですが、読まなくても問題ありません。
●地形
小さい町を出て街道を進むとY字になっているところに出ます。
二股に分かれた道の間には魔術師の研究所と林があります。
林の中を進むと崖があり、登るのは困難の場所に出ます。
一方街道を行くと片側に丘があります。そこは木々が茂っており、頂上が見えません。
時々、石が街道めがけて飛んでくることがあると言います。
(PL情報)
街道から登るのは急な坂でも、木が生えているため比較的登りやすいです。20mくらい登ると平地に出ます。
平地は四角より五角形に近いです。約100m四方で真ん中に建物が一軒有ります。
放置されて結構長い間立つ建物です。
●敵勢力
・憤怒の歪虚×1
猿のような顔、虎のような足、狸のような胴体、蛇の尻尾を持ちます。虎の足には羽があり、少しなら飛べるみたいです。
ゴブリンズに負けないだけの力を有しており、バリバリと電撃を飛ばすこともあるようです。
・歪虚化ゴブリン×5
ゴブリンやゴブリンソルジャーだったようですが、何かあって死んで歪虚化しました。
建物にいる憤怒の歪虚は敵であり、街道を行くものは敵です。
物を投げ落とすことはよくしています。
パルムを捕まえていたとか……。
●NPC
・ルゥル 小さい町に住むエルフの女の子だが、エルフだと言うことは秘密のつもり。でも、知り合いはみんな知っているエルフ。ペットにパルムとフェレットがいます。
魔術師レベル1相当。マジックアローとマテリアルヒーリングが使えます。
うまく言いくるめて町に留め置くのも、行くと言いはるのを連れて行くのもかまいません。
※場所の関連リプレイは狐野径の「怪鳥に遭遇する?」「美容のために」ですが、読まなくても問題ありません。
マスターより
こんにちは。
町の林にゴブリンが出たり、雑魔が出たり、ちょっとスリリングな状況でした。林は封鎖されて立腹しているルゥルは根本を解決したいと乗り出しました。
登るのがちょっと大変でしょうが、きっと皆さんなら解決すると信じています。
よろしくお願いします。
町の林にゴブリンが出たり、雑魔が出たり、ちょっとスリリングな状況でした。林は封鎖されて立腹しているルゥルは根本を解決したいと乗り出しました。
登るのがちょっと大変でしょうが、きっと皆さんなら解決すると信じています。
よろしくお願いします。
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2016/01/26 00:43
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2016/01/16 23:42:18 |
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![]() |
相談卓 外待雨 時雨(ka0227) 人間(リアルブルー)|17才|女性|聖導士(クルセイダー) |
最終発言 2016/01/19 07:10:16 |