ゲスト
(ka0000)
レベルアップだ、ミネアの馬車
マスター:DoLLer

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- オプション
-
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在8人 / 4~8人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 少なめ
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2016/01/17 19:00
- リプレイ完成予定
- 2016/01/26 19:00
オープニング
※このシナリオは原則として戦闘が発生しない日常的なシナリオとして設定されています。
地名を示す標識の傍を馬車はゆっくり抜けていくと、レンガの赤が草原の中にぽつぽつ姿を現し、寒風にも負けない子供たちの賑やかな声も届くようになると、寒風で冷えた胸を温かくしてくれる。
「ミネアお姉ちゃんだ!」
ボール遊びしていた子供が馬蹄の音を聞くと振り返ったかと思えば、みんな揃ってミネアの馬車に駆け寄ってくる。そして馬の歩みと一緒になって進みながら、御者台に乗るミネアに話しかけたり、幌の奥を覗いたり。
「お芋、どうだった?」
「お姉ちゃんドーナツ作ってよ」
「オモチャ、オモチャ!」
子供たちがあれやこれやとミネアを取り囲んで話しかけて来て、ミネアは誰に返事したものか。とりあえずうんうん頷きながら微笑みだけを返しては広場を目指す。
広場に近づくにつれ、レンガ造りの家々から大人たちが扉から顔をだし「あら来たわ」「まあまあ、急がなきゃ」と声を掛け合って広場に集まってくるのが窺える。
「みんな、ただいまーっ!! あけましておめでとー!!!」
みんなが手を振って迎えてくれるのが嬉しくて。ミネアは御者台に立って両手を大きく振った。
「「おめでとーーーーーっ」」
村人それぞれが手を振ってこたえてくれた。
「みんなが作ってくれた新種の芋がね、来年できたら是非欲しいっていう人がたくさんできたの。名前も『たいよう』しようって決めてくれたんだよ」
わぁっと一斉に歓声が上がった。
「よくやってくれたね。本当にありがとう」
村にいるおばさんがミネアの手をしっかり握りしめて、微笑んでくれた。皮膚の固くなったその手がちくちくがミネアの胸に刺さる。
ミネアは少しだけ俯いた後、ぐっと歯を食いしばると、また何事もなかったかのように「ああ、そうだ」と話を切り替えると、馬車の御者台から重たい袋をおばさんに預けた。
「これ芋の代金」
「こんなに……? どうやって」
おばさんが驚いた顔を見てミネアは歯を見せて笑顔を見せた。
「うん、芋はそのままじゃ箱いくらで買われるのよね。でも、あたし元はリゼリオの料理人だし。ちょっと時間はかかったけど、色んなお料理にしたんだ」
村に相変わらず男性は少ない。
帝国は今、歪虚との戦いの正念場だ。兵士となって出て行った男性が帰って来る保証はどこにもない。
この村の人。いや、地方の人はそのまま耐え忍び続けている。
それに比べれば、料理の手間暇くらい惜しいとは思わない。
生まれも育ちも同盟の人間だけど、商人としてこうして縁が出た以上、無視することなんてできない。
「あんたって子はもう……」
おばさんはそれ以上何も言わずにミネアを抱きしめながら、そして握手した手を何度もさすった。
あ、しまった。おばさんの手のことばかり気にしていたけれど、自分の手もたいていひどくなっていたことをそれで思い出してしまった。
ついでに年末年始は随分無理していることも。
●
「こんなお金そのまま貰うわけ、いかないじゃないか」
ミネアが疲れてすやすやと眠る部屋の向こうで、おばさんは村の女衆や老人たちにそう言った。
「儲け過ぎたら、バチがあたる。この金の本来持つのはさ、料理の腕を振るったミネアちゃんなんだ」
その言葉にもちろん誰も文句は言わない。貧乏は苦しいこともあるが、誰も明日をも困るような生活をしているわけではないのだから。
「でも、そのまま返しても、何かの品物に変えたって受け取ってくれるかね? あの子はワシらより目利きはようしよる」
「難しいだろうね。だけど世の中にゃ金の定規ではかれないものもあるもんだよ」
老人の問いかけにおばさんはそう答えると、今日握手したミネアの手を思い出した。
「あの子、今は商人してるけど本当は料理したいんだと思うんだ……あの子の手は荷物の上げ下ろしする手じゃないもの」
「子供らが育てた芋も料理して振る舞ったと言っておったしの」
「だからさ商人しながら料理屋の夢も叶えられるように、ね」
おばさんはそう言うと、外に止めてあるミネアの馬車に視線を送った。
立派な馬車だし、馬の毛並みもそこらの荷馬よりずっと良い。普通の荷馬車より数段良いのは村から出たことのない人間でも想像がつく。商人になる時にもらい受けたと言っていた。
「あの馬車じゃできない彼女の夢、プレゼントしようじゃないか。大きな幸せもらったあたし達からのお年賀としてね」
ミネアは年末年始も働きづめだったのだからと、この村でしばらく静養、とは言っている。
期間はそれほどないがハンターにならきっとうまくやってくれるはず。
地名を示す標識の傍を馬車はゆっくり抜けていくと、レンガの赤が草原の中にぽつぽつ姿を現し、寒風にも負けない子供たちの賑やかな声も届くようになると、寒風で冷えた胸を温かくしてくれる。
「ミネアお姉ちゃんだ!」
ボール遊びしていた子供が馬蹄の音を聞くと振り返ったかと思えば、みんな揃ってミネアの馬車に駆け寄ってくる。そして馬の歩みと一緒になって進みながら、御者台に乗るミネアに話しかけたり、幌の奥を覗いたり。
「お芋、どうだった?」
「お姉ちゃんドーナツ作ってよ」
「オモチャ、オモチャ!」
子供たちがあれやこれやとミネアを取り囲んで話しかけて来て、ミネアは誰に返事したものか。とりあえずうんうん頷きながら微笑みだけを返しては広場を目指す。
広場に近づくにつれ、レンガ造りの家々から大人たちが扉から顔をだし「あら来たわ」「まあまあ、急がなきゃ」と声を掛け合って広場に集まってくるのが窺える。
「みんな、ただいまーっ!! あけましておめでとー!!!」
みんなが手を振って迎えてくれるのが嬉しくて。ミネアは御者台に立って両手を大きく振った。
「「おめでとーーーーーっ」」
村人それぞれが手を振ってこたえてくれた。
「みんなが作ってくれた新種の芋がね、来年できたら是非欲しいっていう人がたくさんできたの。名前も『たいよう』しようって決めてくれたんだよ」
わぁっと一斉に歓声が上がった。
「よくやってくれたね。本当にありがとう」
村にいるおばさんがミネアの手をしっかり握りしめて、微笑んでくれた。皮膚の固くなったその手がちくちくがミネアの胸に刺さる。
ミネアは少しだけ俯いた後、ぐっと歯を食いしばると、また何事もなかったかのように「ああ、そうだ」と話を切り替えると、馬車の御者台から重たい袋をおばさんに預けた。
「これ芋の代金」
「こんなに……? どうやって」
おばさんが驚いた顔を見てミネアは歯を見せて笑顔を見せた。
「うん、芋はそのままじゃ箱いくらで買われるのよね。でも、あたし元はリゼリオの料理人だし。ちょっと時間はかかったけど、色んなお料理にしたんだ」
村に相変わらず男性は少ない。
帝国は今、歪虚との戦いの正念場だ。兵士となって出て行った男性が帰って来る保証はどこにもない。
この村の人。いや、地方の人はそのまま耐え忍び続けている。
それに比べれば、料理の手間暇くらい惜しいとは思わない。
生まれも育ちも同盟の人間だけど、商人としてこうして縁が出た以上、無視することなんてできない。
「あんたって子はもう……」
おばさんはそれ以上何も言わずにミネアを抱きしめながら、そして握手した手を何度もさすった。
あ、しまった。おばさんの手のことばかり気にしていたけれど、自分の手もたいていひどくなっていたことをそれで思い出してしまった。
ついでに年末年始は随分無理していることも。
●
「こんなお金そのまま貰うわけ、いかないじゃないか」
ミネアが疲れてすやすやと眠る部屋の向こうで、おばさんは村の女衆や老人たちにそう言った。
「儲け過ぎたら、バチがあたる。この金の本来持つのはさ、料理の腕を振るったミネアちゃんなんだ」
その言葉にもちろん誰も文句は言わない。貧乏は苦しいこともあるが、誰も明日をも困るような生活をしているわけではないのだから。
「でも、そのまま返しても、何かの品物に変えたって受け取ってくれるかね? あの子はワシらより目利きはようしよる」
「難しいだろうね。だけど世の中にゃ金の定規ではかれないものもあるもんだよ」
老人の問いかけにおばさんはそう答えると、今日握手したミネアの手を思い出した。
「あの子、今は商人してるけど本当は料理したいんだと思うんだ……あの子の手は荷物の上げ下ろしする手じゃないもの」
「子供らが育てた芋も料理して振る舞ったと言っておったしの」
「だからさ商人しながら料理屋の夢も叶えられるように、ね」
おばさんはそう言うと、外に止めてあるミネアの馬車に視線を送った。
立派な馬車だし、馬の毛並みもそこらの荷馬よりずっと良い。普通の荷馬車より数段良いのは村から出たことのない人間でも想像がつく。商人になる時にもらい受けたと言っていた。
「あの馬車じゃできない彼女の夢、プレゼントしようじゃないか。大きな幸せもらったあたし達からのお年賀としてね」
ミネアは年末年始も働きづめだったのだからと、この村でしばらく静養、とは言っている。
期間はそれほどないがハンターにならきっとうまくやってくれるはず。
解説
村人からの依頼です。
調理ができるような車体を作ってください。
資金は皆さんの報酬を覗いて8万Gが貸与されます。
ベースとなる車体(中古のボロボロのものですが)はありますので、ここに機材などを購入、もしくは製作ください。
●参考
車体内の広さ2畳程度
小型釜 2万くらい(村の鍛冶屋さんご協力により)
木板 材質・大きさにもよるが1畳分5000G程度
(※このシナリオにおける独自の価格です。他のシナリオの参考とはなりませんのでご注意ください)
●NPC
ミネアが質疑応答いたします。
が、彼女には内緒にしているのでお気を付けください。
ばれた時点で成功判定が一段階下がります。
調理ができるような車体を作ってください。
資金は皆さんの報酬を覗いて8万Gが貸与されます。
ベースとなる車体(中古のボロボロのものですが)はありますので、ここに機材などを購入、もしくは製作ください。
●参考
車体内の広さ2畳程度
小型釜 2万くらい(村の鍛冶屋さんご協力により)
木板 材質・大きさにもよるが1畳分5000G程度
(※このシナリオにおける独自の価格です。他のシナリオの参考とはなりませんのでご注意ください)
●NPC
ミネアが質疑応答いたします。
が、彼女には内緒にしているのでお気を付けください。
ばれた時点で成功判定が一段階下がります。
マスターより
あけましておめでとうございます。
キッチンカーがあったらいいよね。でもアイデアを色々詰め込んだ闇鍋ならぬ闇馬車も楽しいかもという発想に落ち着きました。
是非色んなアイデアをお試しください。
以後もがんばってミネアがそのキッチン馬車を利用させていただきます。
キッチンカーがあったらいいよね。でもアイデアを色々詰め込んだ闇鍋ならぬ闇馬車も楽しいかもという発想に落ち着きました。
是非色んなアイデアをお試しください。
以後もがんばってミネアがそのキッチン馬車を利用させていただきます。
関連NPC
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2016/01/25 00:04
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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相談しましょー! カリン(ka5456) エルフ|17才|女性|機導師(アルケミスト) |
最終発言 2016/01/17 18:33:10 |
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ミネアさんと雑談(質問)卓 エステル・クレティエ(ka3783) 人間(クリムゾンウェスト)|17才|女性|魔術師(マギステル) |
最終発言 2016/01/17 21:21:36 |
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2016/01/13 19:39:22 |