ゲスト
(ka0000)
クルセイダーの懇願
マスター:秋風落葉

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- やや難しい
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在8人 / 4~8人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2016/01/19 19:00
- リプレイ完成予定
- 2016/01/28 19:00
オープニング
二人の女性ハンターが、石畳の上で用心深く歩を進めていた。
一人は長い銀髪の持ち主であり、紫色の瞳を周囲へと油断なく投げかけている。もう一人は彼女より年下の、青い髪を肩のあたりまで伸ばした少女であった。
ロザリア=オルラランことロザリーと、彼女の友人のテレスである。
二人は依頼を受け、グラズヘイム王国内のとある遺跡へとやって来ていた。彼女達が持つランタンに照らされるのは物言わぬ石の床と壁のみ。しかし、二人は注意を怠らずに進む。
彼女達が部屋の中央付近までたどり着いた時、ロザリーは不意に圧迫感を感じ、天井を見上げた。わずかな光源に照らされて薄暗い天井の一部が、不気味に蠢いている……!
「テレス! 飛びなさい!」
ロザリーの警告にテレスは咄嗟に横へと跳躍した。
間一髪、今まで彼女がいた場所に巨大な生物が降って来る。
床に落ちたそれは悔しげに体を揺らめかせた。
擬態していたのか石造りの遺跡と同系色の不定形の生き物――いわゆるスライムである。
テレスは魔法の行使に入り、ロザリーはすかさず間合いを詰めた。
「はああああああああああああ!!」
愛用のメイスを構え、勢い良く振りかぶると強く踏み込む。
「ストラァァァィクブロウ!」
メイスの柄頭が流星のように振り下ろされた。
ロザリーはこのメイスで数多の敵を葬ってきた。敵は所詮スライム。今回もかつての魔物達と同じ運命を辿ることになるであろう。
ロザリーはそう信じ、そのまま叩き付ける。
しかし……。
ぬと。
「――え?」
いつもと違う手応えにロザリーは自分が叩き込んだ鈍器に視線を向ける。彼女の武器の柄頭が、スライムの肉体に深く埋まっていた。ロザリーの目が驚愕に見開かれる。
スライムは身体を震わせると、ロザリーのメイスを飲み込もうとするかのように胴体の一部を自分にくいこんだ異物に這わせた。
「ちょっ……待っ……」
慌ててメイスを引き抜こうとしたロザリーだったが、叶わない。
「ロザリーさん! 危ない!」
今度はテレスの声がロザリーの危機を救った。
ロザリーは慌てて武器の柄から手を離し、背後へと飛ぶ。今まで彼女がいた空間を、スライムの体から新たに生えた複数の触手が薙いでいった。
距離を取ったロザリーにテレスが駆け寄った。
「ロザリーさん! 大丈夫ですか!?」
「ええ……しかし、わたくしの大事な……」
ロザリーはくやしげにスライムの胴体を睨みつけている。空の右手を強く握り締めながら。
ロザリーの視線の先では、まるで琥珀に閉じ込められた昆虫のように、彼女のメイスが丸ごとスライムの体内に取りこまれていた。
ハンターになった時から、少しずつ強化しながら使い続けていた愛用の武器。なんとしてでも取り返さなければ、と決意したロザリーをあざ笑うような出来事が起きた。
いくつもの不快な音と共に、小さな衝撃が遺跡を揺らす。
新たなスライムが数体、同じように天井から降ってきたのである。さきほどロザリーのメイスを奪った敵と同じような形状だ。
「くっ……これは……」
「引くしかないようですね……」
幸い、まだ囲まれてはいない。
ロザリーとテレスは素早く判断を下し、スライム達に背を向けて駆け出した。
●
石の廊下を走る二人。ロザリーの瞳はぶつけ先のない怒りに燃えていた。
「許せませんわ! あのスライム!」
「街で協力者を募りましょう。さすがに、あたし達二人じゃ……」
相手が並のスライムではなかったことを、二人のハンターはすでに看破していた。ロザリーはテレスの言葉に頷く。
「そうですわね……急ぎませんと……」
スライムの体は酸性を帯びていることが多い。先ほどのスライムがそうであった場合、彼女のメイスはやがて魔物の体の中で鉄くずとなってしまうであろう。
口では急ごうと言っていたものの、街で援軍を頼んで戻ってきたとしても、武器が無事である可能性は低いことをロザリーも薄々は気付いていた。
やがて遺跡の入り口から外へと出た二人。ここに来る際に利用した転移門がある場所へと向かうが……天の助けか、彼女達の視線の先に数人の人影が見えた。様々な武器や鎧を身につけているのが遠目でも分かる。
武装し、こんな辺鄙な場所を歩く人種などそうはいない。そう、ロザリー達と同じハンターだ。
ロザリーとテレスは顔を見合わせると、一団の方へと駆け寄った。
「そこのハンターの方々! ちょっとお話を聞いていただけませんか!?」
一人は長い銀髪の持ち主であり、紫色の瞳を周囲へと油断なく投げかけている。もう一人は彼女より年下の、青い髪を肩のあたりまで伸ばした少女であった。
ロザリア=オルラランことロザリーと、彼女の友人のテレスである。
二人は依頼を受け、グラズヘイム王国内のとある遺跡へとやって来ていた。彼女達が持つランタンに照らされるのは物言わぬ石の床と壁のみ。しかし、二人は注意を怠らずに進む。
彼女達が部屋の中央付近までたどり着いた時、ロザリーは不意に圧迫感を感じ、天井を見上げた。わずかな光源に照らされて薄暗い天井の一部が、不気味に蠢いている……!
「テレス! 飛びなさい!」
ロザリーの警告にテレスは咄嗟に横へと跳躍した。
間一髪、今まで彼女がいた場所に巨大な生物が降って来る。
床に落ちたそれは悔しげに体を揺らめかせた。
擬態していたのか石造りの遺跡と同系色の不定形の生き物――いわゆるスライムである。
テレスは魔法の行使に入り、ロザリーはすかさず間合いを詰めた。
「はああああああああああああ!!」
愛用のメイスを構え、勢い良く振りかぶると強く踏み込む。
「ストラァァァィクブロウ!」
メイスの柄頭が流星のように振り下ろされた。
ロザリーはこのメイスで数多の敵を葬ってきた。敵は所詮スライム。今回もかつての魔物達と同じ運命を辿ることになるであろう。
ロザリーはそう信じ、そのまま叩き付ける。
しかし……。
ぬと。
「――え?」
いつもと違う手応えにロザリーは自分が叩き込んだ鈍器に視線を向ける。彼女の武器の柄頭が、スライムの肉体に深く埋まっていた。ロザリーの目が驚愕に見開かれる。
スライムは身体を震わせると、ロザリーのメイスを飲み込もうとするかのように胴体の一部を自分にくいこんだ異物に這わせた。
「ちょっ……待っ……」
慌ててメイスを引き抜こうとしたロザリーだったが、叶わない。
「ロザリーさん! 危ない!」
今度はテレスの声がロザリーの危機を救った。
ロザリーは慌てて武器の柄から手を離し、背後へと飛ぶ。今まで彼女がいた空間を、スライムの体から新たに生えた複数の触手が薙いでいった。
距離を取ったロザリーにテレスが駆け寄った。
「ロザリーさん! 大丈夫ですか!?」
「ええ……しかし、わたくしの大事な……」
ロザリーはくやしげにスライムの胴体を睨みつけている。空の右手を強く握り締めながら。
ロザリーの視線の先では、まるで琥珀に閉じ込められた昆虫のように、彼女のメイスが丸ごとスライムの体内に取りこまれていた。
ハンターになった時から、少しずつ強化しながら使い続けていた愛用の武器。なんとしてでも取り返さなければ、と決意したロザリーをあざ笑うような出来事が起きた。
いくつもの不快な音と共に、小さな衝撃が遺跡を揺らす。
新たなスライムが数体、同じように天井から降ってきたのである。さきほどロザリーのメイスを奪った敵と同じような形状だ。
「くっ……これは……」
「引くしかないようですね……」
幸い、まだ囲まれてはいない。
ロザリーとテレスは素早く判断を下し、スライム達に背を向けて駆け出した。
●
石の廊下を走る二人。ロザリーの瞳はぶつけ先のない怒りに燃えていた。
「許せませんわ! あのスライム!」
「街で協力者を募りましょう。さすがに、あたし達二人じゃ……」
相手が並のスライムではなかったことを、二人のハンターはすでに看破していた。ロザリーはテレスの言葉に頷く。
「そうですわね……急ぎませんと……」
スライムの体は酸性を帯びていることが多い。先ほどのスライムがそうであった場合、彼女のメイスはやがて魔物の体の中で鉄くずとなってしまうであろう。
口では急ごうと言っていたものの、街で援軍を頼んで戻ってきたとしても、武器が無事である可能性は低いことをロザリーも薄々は気付いていた。
やがて遺跡の入り口から外へと出た二人。ここに来る際に利用した転移門がある場所へと向かうが……天の助けか、彼女達の視線の先に数人の人影が見えた。様々な武器や鎧を身につけているのが遠目でも分かる。
武装し、こんな辺鄙な場所を歩く人種などそうはいない。そう、ロザリー達と同じハンターだ。
ロザリーとテレスは顔を見合わせると、一団の方へと駆け寄った。
「そこのハンターの方々! ちょっとお話を聞いていただけませんか!?」
解説
貴方達は遺跡の側で、ロザリーとテレスからスライム討伐に協力して欲しいと頼まれました。また、可能ならスライムの体内に取りこまれた武器を取り返すのを手伝って欲しいとのことです。
舞台となる遺跡は石造りです。
ロザリー達がスライムと遭遇した部屋は大きく、特に障害物はありません。
・スライムについて
数は5体。
高さは2メートルほどで、お椀を伏せたような形状をしています。
体の一部を触手のように複数伸ばし、攻撃することが可能です。獲物を捕まえた場合、体内に取りこもうとすることもあります。
武器による攻撃にかなりの耐性を持っています。
中でもメイスなどの鈍器に強く、打撃をほぼ無効化します。運が悪いとOPのロザリーのように武器を奪われる形となるでしょう。
また、傷を負っても命がある限り、時間とともに少しずつ生命力が回復してしまいます。
分裂はしません。
取り込まれた武器に関してですが、討伐に時間がかかるとおそらく無事ではすまないでしょう。しかし、メイスを取り戻すことは二次的なものであり、あくまでスライム討伐が主目的になります。
・ロザリーについて
ロザリーのスキルは以下の通りです。
ストライクブロウ×7
ヒール×6
プロテクション×3
特に指示が無ければ、今回はバックアップに務めます。
武器を失っているため、ストライクブロウは使用できません。
・テレスについて
テレスのスキルは以下の通りです。
ホーリーライト×8
ヒール×6
キュア×6
基本的にはホーリーライトでの攻撃を行います。
舞台となる遺跡は石造りです。
ロザリー達がスライムと遭遇した部屋は大きく、特に障害物はありません。
・スライムについて
数は5体。
高さは2メートルほどで、お椀を伏せたような形状をしています。
体の一部を触手のように複数伸ばし、攻撃することが可能です。獲物を捕まえた場合、体内に取りこもうとすることもあります。
武器による攻撃にかなりの耐性を持っています。
中でもメイスなどの鈍器に強く、打撃をほぼ無効化します。運が悪いとOPのロザリーのように武器を奪われる形となるでしょう。
また、傷を負っても命がある限り、時間とともに少しずつ生命力が回復してしまいます。
分裂はしません。
取り込まれた武器に関してですが、討伐に時間がかかるとおそらく無事ではすまないでしょう。しかし、メイスを取り戻すことは二次的なものであり、あくまでスライム討伐が主目的になります。
・ロザリーについて
ロザリーのスキルは以下の通りです。
ストライクブロウ×7
ヒール×6
プロテクション×3
特に指示が無ければ、今回はバックアップに務めます。
武器を失っているため、ストライクブロウは使用できません。
・テレスについて
テレスのスキルは以下の通りです。
ホーリーライト×8
ヒール×6
キュア×6
基本的にはホーリーライトでの攻撃を行います。
マスターより
こんにちは、こんばんは。秋風落葉(しゅうふうらくよう)です。
今回は少々面倒なことになってしまいました。
ぜひとも、彼女達に力を貸してあげてください。
ただ、メイスを取り戻すために仲間の命を危険にさらすのはロザリーも望んでおりません。
『命大事に』でいきましょう。
今回は少々面倒なことになってしまいました。
ぜひとも、彼女達に力を貸してあげてください。
ただ、メイスを取り戻すために仲間の命を危険にさらすのはロザリーも望んでおりません。
『命大事に』でいきましょう。
関連NPC
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2016/01/25 10:26
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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スライム退治&メイス奪還相談卓 神楽(ka2032) 人間(リアルブルー)|15才|男性|霊闘士(ベルセルク) |
最終発言 2016/01/17 18:14:21 |
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2016/01/15 21:26:55 |