ゲスト
(ka0000)
魂の礎
マスター:鷹羽柊架

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在6人 / 4~6人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2016/02/10 12:00
- リプレイ完成予定
- 2016/02/19 12:00
オープニング
『赤き大地を継ぐ者にこの力を託す』
力とは武器や技を振るい、敵を屠るだけのものではない。
知識もまた力である。
シバが遺したメモには蛇の窟と言われる場所が記されていた。
長い道の先にあったのは膨大な量の情報。
目を引いたのはクリムゾンウェストでは今まで見た事がないほど詳細な地図。
ファリフが手に取った手記は御伽噺に対するメモ書きであった。
●
一方、シバの死の間際に放出されたマテリアルに気づいた者は他にいた。
黒衣を身に纏った男は目的の場所に立つ。
目的はごろりと寝そべっていたが、黒衣の男の気配には気づいていたようであり、視線は男の方へと向けている。
「これはこれは。貴方ほどの方がこのような場所に何用で?」
きらりと金の目が愉しそうに煌めき、三日月のように目を細めてにんまりと口端を引いて笑みの形を作るのは少年の姿をしていた。
「辺境のシバが死んだそうだ」
「聞いてますよ。なにやら、見たこともない大量のマテリアルを放出されたとか」
「ハンターが動き出すだろう」
「私には……特に魅力がありませんが……」
再び転がる少年は黒衣の男の言葉に心底どうでもよく、だるそうにしている。
「スコール族長は強くなっていると聞く」
黒衣の男は少年が転がっても特に気にしてなく話を続けていた。
「ああ……あのお子様ですか……」
「伝説の入墨をもち、幻獣フェンリルを従わせている。まだ子供じみているが、辺境戦士としての誇りは高いとも聞く」
そろそろ成人するころだなと付け加えると、少年はゆっくりと上体を起こした。
「確かに、スコール族は辺境では有力部族が一つ。さぞ辺境戦士としての誇りは高いでしょう」
先ほどの怠惰っぷりはどこへやら、少年はスイッチが入ったかのように楽しそうに笑い、跳躍して黒衣の男の鼻先に触れるほどの至近距離に着地する。
諂うように少年は右手を左胸に当てる。
「ファリフ姫に会うのが愉しみになってきましたよ。青木燕太郎閣下」
黒衣の男……青木はついて来いと言わんばかりに踵を返した。
●
ホープに戻ったファリフは「ううーん」と、唸っていた。
胡坐をかいてぐらぐらと揺れる姿はリアルブルー出身で一部の地域の出身者であれば「達磨のよう」と思える。
こんな姿をスコール族長代理であるカオンに見られたら「お行儀が悪い!」と叱られるが、今はファリフとフェンリルしかいない。
ファリフは遠慮なくフェンリルを背もたれにしてぐらぐらと揺れていた。
「お嬢ちゃんは上の空か。最近のお嬢ちゃんは悩んでいるばかりで恋に悩む一端のレディのようだな。今日はなんの悩み事だ」
「こないだ行ったところのことだよー」
ほぼ上の空となっているファリフだが、フェンリルの言葉はほぼほぼスルーしてきちんと返す。
「あの手記か」
「うん」
ファリフは生まれた時からトリシュヴァーナの祝福を受けた刺青を持つ子であり、物心ついたときには族長として様々な知識や武術を仕込まれていた。
知識の中では赤き大地に伝わる伝承や土地を叩き込まれており、老人くらいしか分からない古い土地も教えられていた。
そして、手記には昔聞いた御伽噺の事。
失伝しつつある御伽噺であり、例え知っていても、シバの年代くらいだ。
どこの地方に伝わっていたのかは忘れて去られており、太古の霊闘士の英雄が祖霊そのものに変化し、赤き大地に侵攻する数多の敵を倒していったという英雄譚の御伽噺。
霊闘士は祖霊の力を借り受けて敵と戦う。
「祖霊そのものへと変身できる話なんか聞いたことないよー」
幼子がぐずるように天井を仰ぎ見て前後に身体を揺らしているファリフを見下ろすようにカオンの顔がのぞきこんできた。
「ファーリーフーーー」
儚げな美少女はどこへやら、スコール族長代理であるカオン・スコールが怒っている。
「わ、カオン! わ、わ!」
体勢を崩したファリフはフェンリルへ倒れこんでしまう。
「どうしたの?」
「……ファリフに部族なき部族の報告に参りましたの。まったくもぉ、お行儀が悪いですよ」
叱られたファリフは俯いて「ごめんなさい」と謝る。
「ねぇ、カオンは霊闘士が祖霊そのものに変身できると思う?」
見上げるファリフにカオンはうーんと困った顔をしてしまう。
「そうなると、人ではなくなると思いますわ。ですが、シバ様は死の間際に大量のマテリアルを放出し、見たことも無い技をハンターの皆様へ繰り広げたと伺ってます」
シバがハンターと死合いをした時に見せた時、大量のマテリアルはシバの部族が崇める蛇の姿へと変化したという。
「カオンの言う通り、祖霊となるには一度、己を失う事だろうな」
フェンリルは「俺も詳しくは分からんが」と付け加える。
「実際にシバさんは体現できたんだよね」
「そう聞いているな」
それがあの御伽噺に通じたものなのかは分からないが、確かめる価値はあるとファリフは判断する。
「もう一度、確かめに行きたい。ボクもシバさんのようなあの技をできるようになりたい……!」
この身に降りかかる試練がいかなるものであろうとも。
「ボク、山羊さんに行っていいか聞いてくる!」
鉄砲玉宜しくファリフは部屋を出て行ってしまい、フェンリルとカオンがその後を追った。
力とは武器や技を振るい、敵を屠るだけのものではない。
知識もまた力である。
シバが遺したメモには蛇の窟と言われる場所が記されていた。
長い道の先にあったのは膨大な量の情報。
目を引いたのはクリムゾンウェストでは今まで見た事がないほど詳細な地図。
ファリフが手に取った手記は御伽噺に対するメモ書きであった。
●
一方、シバの死の間際に放出されたマテリアルに気づいた者は他にいた。
黒衣を身に纏った男は目的の場所に立つ。
目的はごろりと寝そべっていたが、黒衣の男の気配には気づいていたようであり、視線は男の方へと向けている。
「これはこれは。貴方ほどの方がこのような場所に何用で?」
きらりと金の目が愉しそうに煌めき、三日月のように目を細めてにんまりと口端を引いて笑みの形を作るのは少年の姿をしていた。
「辺境のシバが死んだそうだ」
「聞いてますよ。なにやら、見たこともない大量のマテリアルを放出されたとか」
「ハンターが動き出すだろう」
「私には……特に魅力がありませんが……」
再び転がる少年は黒衣の男の言葉に心底どうでもよく、だるそうにしている。
「スコール族長は強くなっていると聞く」
黒衣の男は少年が転がっても特に気にしてなく話を続けていた。
「ああ……あのお子様ですか……」
「伝説の入墨をもち、幻獣フェンリルを従わせている。まだ子供じみているが、辺境戦士としての誇りは高いとも聞く」
そろそろ成人するころだなと付け加えると、少年はゆっくりと上体を起こした。
「確かに、スコール族は辺境では有力部族が一つ。さぞ辺境戦士としての誇りは高いでしょう」
先ほどの怠惰っぷりはどこへやら、少年はスイッチが入ったかのように楽しそうに笑い、跳躍して黒衣の男の鼻先に触れるほどの至近距離に着地する。
諂うように少年は右手を左胸に当てる。
「ファリフ姫に会うのが愉しみになってきましたよ。青木燕太郎閣下」
黒衣の男……青木はついて来いと言わんばかりに踵を返した。
●
ホープに戻ったファリフは「ううーん」と、唸っていた。
胡坐をかいてぐらぐらと揺れる姿はリアルブルー出身で一部の地域の出身者であれば「達磨のよう」と思える。
こんな姿をスコール族長代理であるカオンに見られたら「お行儀が悪い!」と叱られるが、今はファリフとフェンリルしかいない。
ファリフは遠慮なくフェンリルを背もたれにしてぐらぐらと揺れていた。
「お嬢ちゃんは上の空か。最近のお嬢ちゃんは悩んでいるばかりで恋に悩む一端のレディのようだな。今日はなんの悩み事だ」
「こないだ行ったところのことだよー」
ほぼ上の空となっているファリフだが、フェンリルの言葉はほぼほぼスルーしてきちんと返す。
「あの手記か」
「うん」
ファリフは生まれた時からトリシュヴァーナの祝福を受けた刺青を持つ子であり、物心ついたときには族長として様々な知識や武術を仕込まれていた。
知識の中では赤き大地に伝わる伝承や土地を叩き込まれており、老人くらいしか分からない古い土地も教えられていた。
そして、手記には昔聞いた御伽噺の事。
失伝しつつある御伽噺であり、例え知っていても、シバの年代くらいだ。
どこの地方に伝わっていたのかは忘れて去られており、太古の霊闘士の英雄が祖霊そのものに変化し、赤き大地に侵攻する数多の敵を倒していったという英雄譚の御伽噺。
霊闘士は祖霊の力を借り受けて敵と戦う。
「祖霊そのものへと変身できる話なんか聞いたことないよー」
幼子がぐずるように天井を仰ぎ見て前後に身体を揺らしているファリフを見下ろすようにカオンの顔がのぞきこんできた。
「ファーリーフーーー」
儚げな美少女はどこへやら、スコール族長代理であるカオン・スコールが怒っている。
「わ、カオン! わ、わ!」
体勢を崩したファリフはフェンリルへ倒れこんでしまう。
「どうしたの?」
「……ファリフに部族なき部族の報告に参りましたの。まったくもぉ、お行儀が悪いですよ」
叱られたファリフは俯いて「ごめんなさい」と謝る。
「ねぇ、カオンは霊闘士が祖霊そのものに変身できると思う?」
見上げるファリフにカオンはうーんと困った顔をしてしまう。
「そうなると、人ではなくなると思いますわ。ですが、シバ様は死の間際に大量のマテリアルを放出し、見たことも無い技をハンターの皆様へ繰り広げたと伺ってます」
シバがハンターと死合いをした時に見せた時、大量のマテリアルはシバの部族が崇める蛇の姿へと変化したという。
「カオンの言う通り、祖霊となるには一度、己を失う事だろうな」
フェンリルは「俺も詳しくは分からんが」と付け加える。
「実際にシバさんは体現できたんだよね」
「そう聞いているな」
それがあの御伽噺に通じたものなのかは分からないが、確かめる価値はあるとファリフは判断する。
「もう一度、確かめに行きたい。ボクもシバさんのようなあの技をできるようになりたい……!」
この身に降りかかる試練がいかなるものであろうとも。
「ボク、山羊さんに行っていいか聞いてくる!」
鉄砲玉宜しくファリフは部屋を出て行ってしまい、フェンリルとカオンがその後を追った。
解説
依頼内容
これは調査依頼です。
シバが放った技とファリフが見つけた手記についての確認。
ファリフは前回の「魂の残滓」である手記を読んでおり、自分が昔聞いた御伽噺に似ており、とても
気にしています。
おとぎ話の内容は、太古の霊闘士の英雄が試練に打ち克ち、祖霊そのものに変化し、赤き大地に侵攻する数多の敵をちぎっては投げ、ちぎっては投げて赤き大地を守ったというお話です。
どこかの土地にまつわる話のようですが、よく思い出せてないそうです。
今回ホープでその話を聞いたことがありそうな人に聞き込みをしようと考えてます。
挙げられるのは以下の者
大巫女
チューダ
山羊(部族なき部族のメンバー)
そのあとで、蛇の窟に赴き、他に情報がないか探してほしいそうです。
今回、蛇の窟で見聞きした事は他言無用です。
資料はファリフより持ち出しが止められております。
メモも出来る限り遠慮願います。
同行NPC:ファリフ・スコール
青木も暗躍してますが、オープニングのみとなり、リプレイには出てきません。
これは調査依頼です。
シバが放った技とファリフが見つけた手記についての確認。
ファリフは前回の「魂の残滓」である手記を読んでおり、自分が昔聞いた御伽噺に似ており、とても
気にしています。
おとぎ話の内容は、太古の霊闘士の英雄が試練に打ち克ち、祖霊そのものに変化し、赤き大地に侵攻する数多の敵をちぎっては投げ、ちぎっては投げて赤き大地を守ったというお話です。
どこかの土地にまつわる話のようですが、よく思い出せてないそうです。
今回ホープでその話を聞いたことがありそうな人に聞き込みをしようと考えてます。
挙げられるのは以下の者
大巫女
チューダ
山羊(部族なき部族のメンバー)
そのあとで、蛇の窟に赴き、他に情報がないか探してほしいそうです。
今回、蛇の窟で見聞きした事は他言無用です。
資料はファリフより持ち出しが止められております。
メモも出来る限り遠慮願います。
同行NPC:ファリフ・スコール
青木も暗躍してますが、オープニングのみとなり、リプレイには出てきません。
マスターより
お世話になっております。
鷹羽柊架(たかば・しゅうか)です。
今回はホープで聞き込みと蛇の窟への確認です。
よろしくお願いします。
鷹羽柊架(たかば・しゅうか)です。
今回はホープで聞き込みと蛇の窟への確認です。
よろしくお願いします。
関連NPC
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2016/02/12 23:26
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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調査相談 エアルドフリス(ka1856) 人間(クリムゾンウェスト)|30才|男性|魔術師(マギステル) |
最終発言 2016/02/08 21:51:51 |
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2016/02/05 11:21:58 |