ゲスト
(ka0000)
ブリと渡り鳥の騎士 後編
マスター:朝臣あむ

- シナリオ形態
- シリーズ(続編)
関連ユニオン
APV- 難易度
- やや難しい
- オプション
-
- 参加費
1,300
- 参加人数
- 現在6人 / 4~6人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2016/02/12 12:00
- リプレイ完成予定
- 2016/02/21 12:00
オープニング
●錬魔院ブリジッタ研究室
「……緊急停止装置の確認良し……装甲の軽量化も問題なし……あ、ここの塗装が剥げてるのよ」
呟き、仕上げに青のペンキを塗りたくるのは、約ひと月ばかり研究室に篭りっぱなしだったブリジッタ・ビットマン (kz0119)だ。
彼女は不精に伸びた髪を掻きながら自身の魔導アーマーの細部を確認してゆく。
そうして見栄えを確認するためにマネキンにアーマーを装着すると、ご満悦に表情を崩した。
「できた……ついに、あたしの騎士……ナイトフォぉぉおお――げふんげふん。渡り鳥の騎士なのよッ!」
頭と腕、胴と脚をカバーする部分甲冑方式魔導アーマーは、当初の予定よりも装甲を少なく設定することができた。
それを可能としたのは先の暴走騒動の後にハンターが口にした避弾経始の採用だ。
あの後死に物狂いでCAMとリアルブルーの戦車の知識を詰め込み、独自に計算を重ねて設計図を作り直した。その結果、見た目にもややスマートになった訳だ。
「ブリジッタ。今叫び声が聞こえたけど……あら、完成したのね?」
悦に入って魔導アーマーをじっくり眺めていたブリジッタは、研究室の中に入ってきたヤンを見ると「ふふん」と胸を張った。
「これで残すは試運転と言う名の人体実験だけなのよ」
「人体実験ねぇ……まあ、今回は助言通り外からでも操作可能な停止装置もつけてるみたいだし大丈夫でしょう。で、何をする気なのよ?」
「う? 何って戦闘を」
「馬鹿言うんじゃないわよ! いくら完成したからって試運転で即戦闘なんて、ハンターを殺すつもりなの?」
安全面や装甲に自身があると言っても戦場に即投下するのは無謀と言うもの。
「そうね~」
ヤンは最近目にした資料を頭の中で展開させると「そう言えば!」とブリジッタを見た。
「あんたは研究室に篭ってたから良く知らないかもしれないけど、今帝国は大変なのよ。簡単に説明すると陛下が記憶喪失でナサニエルは引っ張りだこ。終いにCAMや魔導アーマーがかなりの数使い物にならなくなったりして大変なのよ」
「ふぉあ!? オカマなに魔導アーマーとCAMをぞんざいに扱ったのよさ!?」
「あたしじゃないわよ! って言うか、驚く部分がやっぱりおかしいわね、この子。……まあ良いわ、今言ったことを踏まえて錬魔院に使い物にならなくなったCAMと魔導アーマーの回収要請が来てるのよ」
なるほど。と目を瞬くブリジッタにヤンは言う。
「あんたの魔導アーマーはパワーアシスト装備が元でしょ。だったらCAMの運搬をして性能を計るってのはどうかしら?」
確かにブリジッタの魔導アーマーの元はリーゼロッテの考案したパワーアシスト装備だ。
元々の役割を考えればうってつけの内容かもしれない。
それに彼女の魔導アーマーは人体に直接着込むため従来の魔導アーマーよりも狭い場所での作業効率が良くなっている。その辺も合わせて確認できるのであればやってみる価値はあるだろう。
「オカマがそこまで言うならやってやらなくもないのよさ! そうと決まればオカマ! あともう1個魔導アーマーを用意するのよさ!」
「はああ!??!」
●フレーベルニンゲン平原
「やっぱりリンドヴルムは力持ちだ。私だけでなくキヨモリやその部下を連れても落ちないとは。流石だね!」
そう言いながら、コートを羽織った巨大なゾンビの手を借りてリンドヴルムから降りてきたのは絶世と称してもおこがましくない美青年だ。
彼はなびく金色の髪をかき上げると、平原で動き始める複数のゾンビに目を向けた。
「ではゾンビの諸君。美しく気高いあのお方のご命令、ガムとやらの回収を頑張ろう!」
「ガムじゃなイヨ……キャム、だヨ?」
「ん? ぎゃむ、かい?」
「イヤ、キャムだヨ」
何が違うんだ? そう首を傾げる青年に必死に言葉を教えるゾンビ。
傍から見ているとややおかしい図柄だが、青年は特に気にした様子もなく微笑むと、リンドヴルムから下がるワイヤーに目を向けた。
「そう言えばキヨモリ、帰りもリンドヴルムに乗れるんだよね?」
「乗れナイ。帰りハ走ル」
「ああ、そうなのか……え゛?! わ、私も走るのかい? しかし私は走ったら死んで……」
「ダイジョウブ。オデが、運ブ」
「ああ、流石はキヨモリだ! やはりこのタムレッド・マリアーディの相棒はキヨモリしかいない!」
感極まって目に涙をためるタムレッドとか言う青年は、眩しそうに天を仰ぐと――唐突に吹き飛んだ。
「がっ……な、何が……」
平原の土を大量に食って顔を上げた青年の前には巨大なゾンビことキヨモリがいる。
どうやら危険を察知したキヨモリが青年を吹き飛ばしたのだ。
「そぉこぉのぉ~ふとどきものー! CAMを放棄してとっとと去れなのよーー!!」
拡声器を使って響く声。
音を辿って目を向けた先には魔導トラックとその荷台に乗る複数の人間が。
「CAMを歪虚に渡すなんてもったいない真似、誰がさせるのよさ……そもそもっ、CAMすらいえないアホに大事な部品渡せるかぁあああ!!」
くあっと目を見開き叫んだのは金髪の少女、ブリジッタだ。
彼女はハンターを振り返ると、血走った目で叫んだ。
「あんたたちに緊急任務なのよ! あたしの騎士を使っていいから、あのバカでアホな歪虚を追い返すのよ!! CAMはぜったいに渡さんーーっ!!!」
「……タマ。戦闘、準備スル」
「き、キヨモリ……私はまったく状況が呑み込めないのだが……とりあえず、強化すれば良いのかい?」
コクリ。頷くキヨモリに砂を吐き捨てて青年――タマが立ち上がる。
そして彼はCAMに群がっていたゾンビたちに向かって指を鳴らすと爽やかに微笑んで命じた。
「なんだか良くわからないけど戦いだ。私はここで見ているから頑張るんだよ!」
「……緊急停止装置の確認良し……装甲の軽量化も問題なし……あ、ここの塗装が剥げてるのよ」
呟き、仕上げに青のペンキを塗りたくるのは、約ひと月ばかり研究室に篭りっぱなしだったブリジッタ・ビットマン (kz0119)だ。
彼女は不精に伸びた髪を掻きながら自身の魔導アーマーの細部を確認してゆく。
そうして見栄えを確認するためにマネキンにアーマーを装着すると、ご満悦に表情を崩した。
「できた……ついに、あたしの騎士……ナイトフォぉぉおお――げふんげふん。渡り鳥の騎士なのよッ!」
頭と腕、胴と脚をカバーする部分甲冑方式魔導アーマーは、当初の予定よりも装甲を少なく設定することができた。
それを可能としたのは先の暴走騒動の後にハンターが口にした避弾経始の採用だ。
あの後死に物狂いでCAMとリアルブルーの戦車の知識を詰め込み、独自に計算を重ねて設計図を作り直した。その結果、見た目にもややスマートになった訳だ。
「ブリジッタ。今叫び声が聞こえたけど……あら、完成したのね?」
悦に入って魔導アーマーをじっくり眺めていたブリジッタは、研究室の中に入ってきたヤンを見ると「ふふん」と胸を張った。
「これで残すは試運転と言う名の人体実験だけなのよ」
「人体実験ねぇ……まあ、今回は助言通り外からでも操作可能な停止装置もつけてるみたいだし大丈夫でしょう。で、何をする気なのよ?」
「う? 何って戦闘を」
「馬鹿言うんじゃないわよ! いくら完成したからって試運転で即戦闘なんて、ハンターを殺すつもりなの?」
安全面や装甲に自身があると言っても戦場に即投下するのは無謀と言うもの。
「そうね~」
ヤンは最近目にした資料を頭の中で展開させると「そう言えば!」とブリジッタを見た。
「あんたは研究室に篭ってたから良く知らないかもしれないけど、今帝国は大変なのよ。簡単に説明すると陛下が記憶喪失でナサニエルは引っ張りだこ。終いにCAMや魔導アーマーがかなりの数使い物にならなくなったりして大変なのよ」
「ふぉあ!? オカマなに魔導アーマーとCAMをぞんざいに扱ったのよさ!?」
「あたしじゃないわよ! って言うか、驚く部分がやっぱりおかしいわね、この子。……まあ良いわ、今言ったことを踏まえて錬魔院に使い物にならなくなったCAMと魔導アーマーの回収要請が来てるのよ」
なるほど。と目を瞬くブリジッタにヤンは言う。
「あんたの魔導アーマーはパワーアシスト装備が元でしょ。だったらCAMの運搬をして性能を計るってのはどうかしら?」
確かにブリジッタの魔導アーマーの元はリーゼロッテの考案したパワーアシスト装備だ。
元々の役割を考えればうってつけの内容かもしれない。
それに彼女の魔導アーマーは人体に直接着込むため従来の魔導アーマーよりも狭い場所での作業効率が良くなっている。その辺も合わせて確認できるのであればやってみる価値はあるだろう。
「オカマがそこまで言うならやってやらなくもないのよさ! そうと決まればオカマ! あともう1個魔導アーマーを用意するのよさ!」
「はああ!??!」
●フレーベルニンゲン平原
「やっぱりリンドヴルムは力持ちだ。私だけでなくキヨモリやその部下を連れても落ちないとは。流石だね!」
そう言いながら、コートを羽織った巨大なゾンビの手を借りてリンドヴルムから降りてきたのは絶世と称してもおこがましくない美青年だ。
彼はなびく金色の髪をかき上げると、平原で動き始める複数のゾンビに目を向けた。
「ではゾンビの諸君。美しく気高いあのお方のご命令、ガムとやらの回収を頑張ろう!」
「ガムじゃなイヨ……キャム、だヨ?」
「ん? ぎゃむ、かい?」
「イヤ、キャムだヨ」
何が違うんだ? そう首を傾げる青年に必死に言葉を教えるゾンビ。
傍から見ているとややおかしい図柄だが、青年は特に気にした様子もなく微笑むと、リンドヴルムから下がるワイヤーに目を向けた。
「そう言えばキヨモリ、帰りもリンドヴルムに乗れるんだよね?」
「乗れナイ。帰りハ走ル」
「ああ、そうなのか……え゛?! わ、私も走るのかい? しかし私は走ったら死んで……」
「ダイジョウブ。オデが、運ブ」
「ああ、流石はキヨモリだ! やはりこのタムレッド・マリアーディの相棒はキヨモリしかいない!」
感極まって目に涙をためるタムレッドとか言う青年は、眩しそうに天を仰ぐと――唐突に吹き飛んだ。
「がっ……な、何が……」
平原の土を大量に食って顔を上げた青年の前には巨大なゾンビことキヨモリがいる。
どうやら危険を察知したキヨモリが青年を吹き飛ばしたのだ。
「そぉこぉのぉ~ふとどきものー! CAMを放棄してとっとと去れなのよーー!!」
拡声器を使って響く声。
音を辿って目を向けた先には魔導トラックとその荷台に乗る複数の人間が。
「CAMを歪虚に渡すなんてもったいない真似、誰がさせるのよさ……そもそもっ、CAMすらいえないアホに大事な部品渡せるかぁあああ!!」
くあっと目を見開き叫んだのは金髪の少女、ブリジッタだ。
彼女はハンターを振り返ると、血走った目で叫んだ。
「あんたたちに緊急任務なのよ! あたしの騎士を使っていいから、あのバカでアホな歪虚を追い返すのよ!! CAMはぜったいに渡さんーーっ!!!」
「……タマ。戦闘、準備スル」
「き、キヨモリ……私はまったく状況が呑み込めないのだが……とりあえず、強化すれば良いのかい?」
コクリ。頷くキヨモリに砂を吐き捨てて青年――タマが立ち上がる。
そして彼はCAMに群がっていたゾンビたちに向かって指を鳴らすと爽やかに微笑んで命じた。
「なんだか良くわからないけど戦いだ。私はここで見ているから頑張るんだよ!」
解説
●状況説明
ハンターのみなさんは魔導アーマーの試運転のために召集されました。
当初はジャンク品と化したCAMを回収するのが目的でしたが、現場に敵のCAM回収部隊がいたこともあり目的を変更しています。
みなさんの現在の目的は「新型魔導アーマーを着て敵部隊を撃退すること」です。
用意された魔導アーマーは2機。生身のほうが強い可能性もありますが……。
●周辺状況
フレーベルニンゲン平原。
見通しも良く遮蔽物も破損したCAMや魔導アーマーくらい。
●敵情報
『ゾンビ』
普通のゾンビ。数は不明。
特殊能力もない雑魚だが作業用に装備していた工具が今回の武器。
『タムレッド・マリアーディ』
たぶん歪虚。
良いのは顔だけで、体力・筋力・お頭共に殆ど無し。あるのはゾンビを操り強化する能力くらい。
愛称は「タマ」。
『タイラント=キヨモリ』
タマの専属ボディーガード兼、相棒。
コートを着たタイランド型ゾンビで体力・筋力はかなりのもの。
『リンドヴルム』
CAM運搬用に借り出され、上空から見ているだけだが攻撃されれば反撃してくる。
●NPC
・ブリジッタ
生意気天才少女にして今魔導アーマーの生みの親。
戦闘不参加。
▼渡り鳥の騎士(仮)
部分甲冑方式のパワーアシスト機能を重視した魔導アーマー。
各部位に小型魔導エンジンを採用。背に加速装置を搭載し、足パーツに脱着可能な車輪を着けている。
※車輪は1度外すと自然装着は出来ない
■基本ステータス
移動速度:30km/h
サイズ:2
筋力:50 瞬発:50 器用:50 耐久:40
知識: 0 直感:20 精神:0
近接命中:70 近接威力:60
射撃命中:10 射撃威力:10
魔法命中:60 魔法威力:60
回避:45 受け:35 抵抗:20
生命力:260 装備力:120
移動力:4
防御(急所/頭/腕/胴/脚/足):0/30/60/30/30/60
装備枠:武器1、防具、アクセサリ1、アクセサリ2
※スキル未定
■武器
アーマーソード
ハンターのみなさんは魔導アーマーの試運転のために召集されました。
当初はジャンク品と化したCAMを回収するのが目的でしたが、現場に敵のCAM回収部隊がいたこともあり目的を変更しています。
みなさんの現在の目的は「新型魔導アーマーを着て敵部隊を撃退すること」です。
用意された魔導アーマーは2機。生身のほうが強い可能性もありますが……。
●周辺状況
フレーベルニンゲン平原。
見通しも良く遮蔽物も破損したCAMや魔導アーマーくらい。
●敵情報
『ゾンビ』
普通のゾンビ。数は不明。
特殊能力もない雑魚だが作業用に装備していた工具が今回の武器。
『タムレッド・マリアーディ』
たぶん歪虚。
良いのは顔だけで、体力・筋力・お頭共に殆ど無し。あるのはゾンビを操り強化する能力くらい。
愛称は「タマ」。
『タイラント=キヨモリ』
タマの専属ボディーガード兼、相棒。
コートを着たタイランド型ゾンビで体力・筋力はかなりのもの。
『リンドヴルム』
CAM運搬用に借り出され、上空から見ているだけだが攻撃されれば反撃してくる。
●NPC
・ブリジッタ
生意気天才少女にして今魔導アーマーの生みの親。
戦闘不参加。
▼渡り鳥の騎士(仮)
部分甲冑方式のパワーアシスト機能を重視した魔導アーマー。
各部位に小型魔導エンジンを採用。背に加速装置を搭載し、足パーツに脱着可能な車輪を着けている。
※車輪は1度外すと自然装着は出来ない
■基本ステータス
移動速度:30km/h
サイズ:2
筋力:50 瞬発:50 器用:50 耐久:40
知識: 0 直感:20 精神:0
近接命中:70 近接威力:60
射撃命中:10 射撃威力:10
魔法命中:60 魔法威力:60
回避:45 受け:35 抵抗:20
生命力:260 装備力:120
移動力:4
防御(急所/頭/腕/胴/脚/足):0/30/60/30/30/60
装備枠:武器1、防具、アクセサリ1、アクセサリ2
※スキル未定
■武器
アーマーソード
マスターより
こんにちは、大変お待たせいたしました朝臣あむです。
シリーズ第2話にして後編をお届けいたします。
今回は前回実験を失敗した魔導アーマーの試運転を兼ねた戦闘です。
解説にあるとおり武器は「アーマーソード」のみ。スキルは未搭載。
生身のハンターのほうが強い可能性もある。と言う情けない魔導アーマーですがぜひ上手いこと使って敵を追っ払ってください。
尚、ご質問にはブリジッタがお答えいたします。
皆さまのご参加とプレイングを心よりお待ちしております!
シリーズ第2話にして後編をお届けいたします。
今回は前回実験を失敗した魔導アーマーの試運転を兼ねた戦闘です。
解説にあるとおり武器は「アーマーソード」のみ。スキルは未搭載。
生身のハンターのほうが強い可能性もある。と言う情けない魔導アーマーですがぜひ上手いこと使って敵を追っ払ってください。
尚、ご質問にはブリジッタがお答えいたします。
皆さまのご参加とプレイングを心よりお待ちしております!
関連NPC
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2016/02/20 10:02
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
---|---|---|---|
![]() |
依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2016/02/09 08:17:10 |
|
![]() |
質問卓 守原 有希遥(ka4729) 人間(リアルブルー)|19才|男性|舞刀士(ソードダンサー) |
最終発言 2016/02/11 19:50:03 |
|
![]() |
ぶっつけ本番戦闘試験会議 守原 有希遥(ka4729) 人間(リアルブルー)|19才|男性|舞刀士(ソードダンサー) |
最終発言 2016/02/11 21:50:15 |