ゲスト
(ka0000)
魔術師の弟子、豆で鬼を倒したこと
マスター:狐野径

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在6人 / 4~6人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2016/02/23 19:00
- リプレイ完成予定
- 2016/03/03 19:00
オープニング
●去年のある日
グラズヘイム王国の中央より東北寄り小さい町で、ルゥルは悲鳴を上げた。
「先生ぇ、みぎゃあああああああああああ」
「……うるさいぞ」
居間で資料と戦っていた魔術師のマーナは顔を上げずに、ルゥルに声だけかける。
「聞いてください! ルゥルは、鬼さんを架空の存在だと思っていました。リアルブルーの悪い物の概念だと聞いていたんです」
マーナは顔を上げて、ルゥルを見る。
「ああ、なるほど」
「それで、ルゥルは豆まきしました」
「ああ、したらしいな」
その上、雑魔に襲われたと後で話を聞いた。
「……謝らないといけません」
「いや、別に謝らんでいいだろう」
マーナは苦笑する。
「で、でも」
「いいか。鬼は確かに我らの世界では概念の名ではなく、種族として存在していた。もしかしたら別の世界では『エルフ』は邪悪な概念かもしれぬぞ。その者がおぬしがエルフだと知って驚いても、観察して違う者なのだと思う。それと同じだろう」
「そ、そうでしょうか?」
「別に主が鬼の誰かを指さして、悪しざまに言ったわけではあるまいし」
「……そ、そうですね」
マーナはルゥルの頭をなでる。脇の下に両手をいれ、抱き上げると膝に乗せた。
「……先生どうしたんですか?」
「いや、なんとなくな。やっぱり重くはなってきているな」
「……重くではなく、大きくなったと言ってください」
「……ははっ、そうだな」
マーナの膝から降りたルゥルは安堵から笑みを浮かべる。遊びに行くと出かけて行った。
「……いや、身長、一センチ伸びたらいい方じゃないのか……」
弟子育て放棄気味のマーナであるが、マーナなりに心配はしていた。
「まあ、育てるのはマークがいるから問題ない。エクラは偉大なり」
笑いながら資料に戻った。
●今年
豆まきをして騒動になったのは去年だなと、エクラ教の司祭であるマークは微笑む。
あれから一年、ルゥルは成長……したはずだ。
相変わらず師匠である魔術師のマーナはほとんどいない。いや、ルゥルがだいぶしっかりしてきてから、外泊が増えたのかもしれない。それに、マークの気のせいかもしれない。
「……さて、ルゥルちゃんは一人で奥の村に行きましたが……そろそろ帰ってくる頃ですね」
奥という表現もおかしいが、大きい町から離れると奥になると考えてしまう。
「し、司祭様、大変です」
「ルゥルちゃんが何かしましたか」
駆け込んだ町の人はきょとんとして、事情を知っているため破顔した。
「ルゥルちゃんは何もしてませんよ」
「……いや、失礼」
「実は街道に狼の群れがいたんですよ」
「は?」
「先日、追い出された奴らが戻ってきているのかもしれません」
「……なるほど」
近くの林に丘があり、その上に歪虚が住み着いていたのだった。そのせいか、動物がいくらか逃げ出していたらしい。
「別に注意するといっても大事ではないでしょう。夜でなければ、適度に元に戻る、それだけの気がします」
「そうですね、注意は促しましょう。ありがとうございます」
「いえいえ。あ、丘の上に登る道は少しずつですができていますよ」
「良かったです。その内、屋敷も調査したほうがいいですね」
その丘の上にあった古い屋敷があったのでそのことを告げる。道ができたらどうにかしようというのが町での方針だ。
「ん? 狼が出た街道?」
いくつかあるので確かめる、丘を挟んでどちらかと。
「はい、そうですよ?」
「ルゥルちゃん……馬ですし……」
マークと町の人はちょっと心配した。
通りがかったハンターにお願いをして余裕があるなら見てもらってくることにしたほうが良いかもしれない。
●街道
エルフの女の子であるけど秘密にしているルゥル。幅広いヘアバンドが特徴だが、今回は町の外を行くため、マークにきぐるみを着せられている。ちゃんと魔法使えるようワンドと何かあったらのためのナイフも持たされており、一応危険を承知で出ていた。
「お豆さんもらいました」
馬の上でポリポリ食べる。
それをペットのパルム時々食べる。フェレットは興味を一回示したが後は何もなし。
「あ、どなたかいます」
緊張して近くをすれ違う。
大きなその影に驚いて思わずルゥルは豆を投げつけた。
「イタッ」
大きな影は倒れた。
その頭には角があった。
「……みぎゃ、みぎゃあああああああああああああああ。お、鬼さんがお豆さんでお亡くなりにっ。ルゥル、そんなつもりじゃなかったんですぅ、みぎゃああああああああ」
ルゥルは馬から降りて倒れた人物に近寄る。
「息はしています。脈はっ!」
一生懸命判断しようとする。
「きゅ」
「しゃあああ」
突然、パルムとフェレットが威嚇を始めた。
ルゥルはそれにより、何か危険がやってきたと察知する。
「……みぎゃ?」
道の脇にある茂みが揺れていた。
「……た、大変です。何かいるですか?」
ルゥルはワンドを握り締めると震えながら立ち上がった。
「ル、ルゥルは強い子ですぅ! ポルムとフレオと鬼さんとお馬さんをちゃんと守るんですっ」
強い光を放つ目であるが、涙はあふれ、震えていた。
グラズヘイム王国の中央より東北寄り小さい町で、ルゥルは悲鳴を上げた。
「先生ぇ、みぎゃあああああああああああ」
「……うるさいぞ」
居間で資料と戦っていた魔術師のマーナは顔を上げずに、ルゥルに声だけかける。
「聞いてください! ルゥルは、鬼さんを架空の存在だと思っていました。リアルブルーの悪い物の概念だと聞いていたんです」
マーナは顔を上げて、ルゥルを見る。
「ああ、なるほど」
「それで、ルゥルは豆まきしました」
「ああ、したらしいな」
その上、雑魔に襲われたと後で話を聞いた。
「……謝らないといけません」
「いや、別に謝らんでいいだろう」
マーナは苦笑する。
「で、でも」
「いいか。鬼は確かに我らの世界では概念の名ではなく、種族として存在していた。もしかしたら別の世界では『エルフ』は邪悪な概念かもしれぬぞ。その者がおぬしがエルフだと知って驚いても、観察して違う者なのだと思う。それと同じだろう」
「そ、そうでしょうか?」
「別に主が鬼の誰かを指さして、悪しざまに言ったわけではあるまいし」
「……そ、そうですね」
マーナはルゥルの頭をなでる。脇の下に両手をいれ、抱き上げると膝に乗せた。
「……先生どうしたんですか?」
「いや、なんとなくな。やっぱり重くはなってきているな」
「……重くではなく、大きくなったと言ってください」
「……ははっ、そうだな」
マーナの膝から降りたルゥルは安堵から笑みを浮かべる。遊びに行くと出かけて行った。
「……いや、身長、一センチ伸びたらいい方じゃないのか……」
弟子育て放棄気味のマーナであるが、マーナなりに心配はしていた。
「まあ、育てるのはマークがいるから問題ない。エクラは偉大なり」
笑いながら資料に戻った。
●今年
豆まきをして騒動になったのは去年だなと、エクラ教の司祭であるマークは微笑む。
あれから一年、ルゥルは成長……したはずだ。
相変わらず師匠である魔術師のマーナはほとんどいない。いや、ルゥルがだいぶしっかりしてきてから、外泊が増えたのかもしれない。それに、マークの気のせいかもしれない。
「……さて、ルゥルちゃんは一人で奥の村に行きましたが……そろそろ帰ってくる頃ですね」
奥という表現もおかしいが、大きい町から離れると奥になると考えてしまう。
「し、司祭様、大変です」
「ルゥルちゃんが何かしましたか」
駆け込んだ町の人はきょとんとして、事情を知っているため破顔した。
「ルゥルちゃんは何もしてませんよ」
「……いや、失礼」
「実は街道に狼の群れがいたんですよ」
「は?」
「先日、追い出された奴らが戻ってきているのかもしれません」
「……なるほど」
近くの林に丘があり、その上に歪虚が住み着いていたのだった。そのせいか、動物がいくらか逃げ出していたらしい。
「別に注意するといっても大事ではないでしょう。夜でなければ、適度に元に戻る、それだけの気がします」
「そうですね、注意は促しましょう。ありがとうございます」
「いえいえ。あ、丘の上に登る道は少しずつですができていますよ」
「良かったです。その内、屋敷も調査したほうがいいですね」
その丘の上にあった古い屋敷があったのでそのことを告げる。道ができたらどうにかしようというのが町での方針だ。
「ん? 狼が出た街道?」
いくつかあるので確かめる、丘を挟んでどちらかと。
「はい、そうですよ?」
「ルゥルちゃん……馬ですし……」
マークと町の人はちょっと心配した。
通りがかったハンターにお願いをして余裕があるなら見てもらってくることにしたほうが良いかもしれない。
●街道
エルフの女の子であるけど秘密にしているルゥル。幅広いヘアバンドが特徴だが、今回は町の外を行くため、マークにきぐるみを着せられている。ちゃんと魔法使えるようワンドと何かあったらのためのナイフも持たされており、一応危険を承知で出ていた。
「お豆さんもらいました」
馬の上でポリポリ食べる。
それをペットのパルム時々食べる。フェレットは興味を一回示したが後は何もなし。
「あ、どなたかいます」
緊張して近くをすれ違う。
大きなその影に驚いて思わずルゥルは豆を投げつけた。
「イタッ」
大きな影は倒れた。
その頭には角があった。
「……みぎゃ、みぎゃあああああああああああああああ。お、鬼さんがお豆さんでお亡くなりにっ。ルゥル、そんなつもりじゃなかったんですぅ、みぎゃああああああああ」
ルゥルは馬から降りて倒れた人物に近寄る。
「息はしています。脈はっ!」
一生懸命判断しようとする。
「きゅ」
「しゃあああ」
突然、パルムとフェレットが威嚇を始めた。
ルゥルはそれにより、何か危険がやってきたと察知する。
「……みぎゃ?」
道の脇にある茂みが揺れていた。
「……た、大変です。何かいるですか?」
ルゥルはワンドを握り締めると震えながら立ち上がった。
「ル、ルゥルは強い子ですぅ! ポルムとフレオと鬼さんとお馬さんをちゃんと守るんですっ」
強い光を放つ目であるが、涙はあふれ、震えていた。
解説
いくつか街道が走っているところなので、通りすがりで町に住む司祭マークにお願いされた形です。
街道を少し行くと林の先で次のような状況を確認できます。
報酬が出るのは、安全確保に努めたという後付けですのでご安心ください。
●現場の様子
PCさんは「町」側から来ます。また、茂みの先は木です。
↑村
茂□□□□茂
茂ル□□□茂 ル=ルゥルと守るべき者たち
茂□□□□茂
茂□□狼□茂
茂狼□狼□茂
↓町
●NPC
・ルゥル エルフのだけどエルフじゃないと言い張る女の子の魔術師。装備はきぐるみとフェレット(名前フレオ)とパルム(名前ポルム)にワンドとナイフ。一応、マジックアローとマテリアルヒーリング使用可能。強さ=狼>ルゥル。
身長が低いため、馬の背中に乗るに台がないと無理。
・鬼 ルゥルが豆でダメージを与えたため、道で倒れてます。
(PL情報)東方解放後グラズヘイムに渡ってきた鬼です。名前は「ヒウチ」年齢は15歳、男。以前、ハンターからもらったマカロンがおいしかったので、また食べてみたいと思っています。
ここを通ったのは偶然、行き倒れ寸前。
●狼たち
林のあたりに普通に暮らしていたんですが、丘の上に歪虚が住んだりゴブリンがいたりで追い出されていました。集団で戻ってきている最中です。
狐や狸たちはそれほど集団移動しても問題は、大きくないのですが、いかんせん狼……で。
街道を少し行くと林の先で次のような状況を確認できます。
報酬が出るのは、安全確保に努めたという後付けですのでご安心ください。
●現場の様子
PCさんは「町」側から来ます。また、茂みの先は木です。
↑村
茂□□□□茂
茂ル□□□茂 ル=ルゥルと守るべき者たち
茂□□□□茂
茂□□狼□茂
茂狼□狼□茂
↓町
●NPC
・ルゥル エルフのだけどエルフじゃないと言い張る女の子の魔術師。装備はきぐるみとフェレット(名前フレオ)とパルム(名前ポルム)にワンドとナイフ。一応、マジックアローとマテリアルヒーリング使用可能。強さ=狼>ルゥル。
身長が低いため、馬の背中に乗るに台がないと無理。
・鬼 ルゥルが豆でダメージを与えたため、道で倒れてます。
(PL情報)東方解放後グラズヘイムに渡ってきた鬼です。名前は「ヒウチ」年齢は15歳、男。以前、ハンターからもらったマカロンがおいしかったので、また食べてみたいと思っています。
ここを通ったのは偶然、行き倒れ寸前。
●狼たち
林のあたりに普通に暮らしていたんですが、丘の上に歪虚が住んだりゴブリンがいたりで追い出されていました。集団で戻ってきている最中です。
狐や狸たちはそれほど集団移動しても問題は、大きくないのですが、いかんせん狼……で。
マスターより
こんにちは。
鬼には豆が効きますっ! 嘘です。もちろんタイミング悪く倒れただけです。
狼を追い払おうと倒そうとするのは簡単で、問題は「鬼の子をどうするか」です。
なお、ヒウチは「【東征】鬼の子らとフッコーとあめだま」に出ている鬼の子です、読んでも読まなくても問題はありません。
よろしくお願いします。
鬼には豆が効きますっ! 嘘です。もちろんタイミング悪く倒れただけです。
狼を追い払おうと倒そうとするのは簡単で、問題は「鬼の子をどうするか」です。
なお、ヒウチは「【東征】鬼の子らとフッコーとあめだま」に出ている鬼の子です、読んでも読まなくても問題はありません。
よろしくお願いします。
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2016/02/29 17:51
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2016/02/23 08:37:26 |
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相談場所よー アルスレーテ・フュラー(ka6148) エルフ|27才|女性|格闘士(マスターアームズ) |
最終発言 2016/02/23 13:47:58 |