そこは、誰も訪れる事がなかった。

人が遠のき、建物は崩れ、自然と廃墟になった場所。

今回、彼らが赴くのはそんな場所だった。

※※※

「今回、皆様に赴いて頂くのは下水道です」

「下水道に雑魔が現れた可能性が高いと、こちらに連絡が届いております」

ハンターオフィスの案内係が、幾つかの資料を彼らに渡す。

資料の中に含まれているのは、地図や写真、など今回の討伐に役立つような、そうでないような、というものばかり。

「写真は町が健在だったころのものですから、今とはきっと変わってしまっているでしょう」

「ですから、それをアテにはしないでくださいね」

にっこりと笑顔で言う彼女に、彼らは苦笑を漏らす。

「自然発生した雑魔ですから、さほどの強さはないと思いますが、油断は禁物です」

「おまけに足場も悪いでしょうから、滑って怪我なんてしないでくださいね？」

心配する割には、具体的過ぎる。

「ちなみに、ハンターオフィスに知らせて下さった方は、もうここにはいないので、色々と現地確認になると思います」

「……え、他に資料は？」

「ないですよ？　私も聞くのを忘れていましたし」

さらりと言われた言葉に、僅かな苛立ちが募る。

悪気がないとわかっているからこそ、余計に苛立つという事もある――と討伐に参加する覚醒者達は心の中で呟く。

「さて、それでは皆さん！　行ってらっしゃい！」

明るすぎる案内人の声に背中を押され、彼らは雑魔を討伐すべく、ハンターオフィスを後にした。

・今回は【雑魔の討伐】シナリオです。
・雑魔に関しては以下をご参照ください。
　☆外見はドロドロしたスライムのような感じ。
　☆攻撃方法は殴るのみ。
　☆ですが体がドロドロなので、雑魔に近寄ると、足を滑らせる可能性があります。
（雑魔の体もドロドロですが、動くたびにドロドロが飛散するので）
・結果的に雑魔を倒せば、依頼成功になります。
・場所が下水道なので、ちょっと臭い、足場悪い、と問題がありますが、雑魔そのものは弱い方です。
・下水道の広さはそれなりにありますので、弱った雑魔が逃げないよう、ご注意ください。

こんにちは、水貴透子です。
透子と打ち込もうとして、梅子と打ち込んだのは私です。
……水貴梅子、うん、悪くないかもしれない、梅干し大好きだもの。
と、関係ない話はここまでにしておいて、今回は雑魔討伐になります。
解説にもありますが【倒せば成功】なので、頑張って下さいませ……！

それでは、皆様のご参加を心よりお待ちしております。