ゲスト
(ka0000)
鬼が豆まき
マスター:からた狐

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在6人 / 4~6人
- サポート
- 現在0人 / 0~20人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 3日
- プレイング締切
- 2016/02/25 12:00
- リプレイ完成予定
- 2016/03/05 12:00
オープニング
ゾンネンシュトラール帝国の片隅。とある街。
冬の寒さに凍えながらも、人々は生活していた。
寒風にさらされ人々の足は鈍るが、旅芸人や商人の交通などの出入りはまだある。なので、最初は見かけたその影をそういった出入りだと考えていた。
けれど人影が近付くにつれて、人の形はしているが何かおかしいと気付く。
遠目でも、三人ほどで何かを載せた荷車を引いていると分かる。マントを頭から被るのは冬では珍しくないが、正体を隠しているようにも見える。
そもそも街まで距離があるというのに、その人影は鍛えた大人よりも大きく見えた。道沿いに植わっている木々を通過するタイミングを見ても、大荷物を持った人が走るにしてはずいぶん速い。
警戒するには十分だった。街に入る者をせかし、出ようとする者を押し留め、街の門番は不審者を見張る。
正体はすぐに分かった。神か精霊か。幸運な突風が、奴らの一体のマントを翻し、正体を暴きだした。
慌ててそいつはマントを被るが、はみ出た角が正体を語る。
しかも、その顔面は崩れている。生気あるようには見えない。
「オーガの死体だ!! 門を閉めろ!!」
襲撃を知らせる鐘を鳴らすと、騒然となった人たちをとりあえず街に入れ、急いで門扉を閉ざしにかかる。
その動きに気付いたようで、オーガたちがさらに必死に走り込んでくる。
けれども、門番たちが敵わないまでも弓や鉄砲で迎撃すれば、多少はひるんだ。その間に街の門を閉ざすことに成功する。
分厚い門と壁に阻まれてはさすがのオーガたちも手も足も出ない……はずだった。
「ウガアアアア!!」
怒りの声を上げて、オーガたちはマントをはぎとり正体をさらけ出した。三体全て、体に欠損が見られるのに動いている。
運んできた荷車には一抱えほどある大樽が山と詰まれている。彼らは傷んだ体を気にせず、それを軽々と持ち上げると、街に向かってぶん投げてきた。
樽がぶつかったぐらいで壊れる防壁ではない。門番たちは火薬を警戒したが、予想に反し、樽は単に砕けただけ。中からは大量の豆が散らばった。
ただそれは壁に張り付いたまま落ちもしない。それどころか、ゆっくりと壁を這い登って来る。
樽の破片は薄い糸を引いて落ちていく。やたらねばっこい豆の塊は悪臭を漂わせ、明らかに一つの意志めいたものをもって動いていた。
「スライムか!? しかも腐ってやがる」
門番が正体に気付き、矢を射かける。矢は刺さったが、腐豆スライムは痛がる素振りもなく。その矢もじっくりと豆の塊の中に呑まれていく。
さらに、腐オーガたちは次々と樽を投げてきた。それらが破裂するたびに、中から新たなスライムが壁にはりつき、よじ登って来る。
あっという間に、スライムの数は三十ほど。一体や二体なら普通の人間でも数を頼みに何とか出来たかもしれないが、ここまで数が多いとさすがに手に余る。門を閉ざしていても意味が無く、壁を越えてスライムが街の中へと落ちてきた。
一部は門扉にとりついたまま動かなくなる。時折、妙な液体が噴出すると、何かが沸くような音が門から上がる。
「奴ら、腐敗液で門扉を壊すつもりだ」
「門が壊れたらオーガが入って来るぞ。何とかしないと」
「その前にこのスライムたちをどうにかしなければ、街に被害が!!」
地上に落ちたスライムは二十体ほどか。そのまま人のいる方へとそれぞれ散らばっていく。
門番たちは喰いとめようと努力するが、吐き出された液が体にかかれば、ただちに皮膚がただれて酷い怪我を負う。
スライムの移動は歩く程度。接近に気付いて、走って逃げることは出来そうだ。しかし、数の多さで囲まれればどうにもならない。隙間からも入り込めるスライムたちを警戒し続けるには、神経をとがらせ続けなければならない。
時間が経てば、門も壊れて腐オーガたちも入って来る。もちろん避難経路は確保されているが、街の人数全員が逃げ出すにはさらに時間がかかるだろうし、追って来られては意味がない。
「ハンターオフィスに早く連絡を。伝話は無いのか。だったら鳥を飛ばせ!」
有志の強者を集めて何とかスライムたちを食い止めようとしながら、人々は必死にあがく。
そして、ハンターオフィスに連絡が届く。
「とある街が襲撃を受けております。オーガとスライム。どちらも死して歪虚化していると思われます。その内、スライムは街の中に入り込んで暴れ、すでに怪我人も多数出ているようです」
ハンターにとって、スライムは歪虚化しても雑魚に過ぎない。けれど、力を持たない人にとっては危険を伴う。
「オーガの脅威もさることながら、スライムも放置すれば倍々に数を増やし、いずれ街を呑み込みかねません。ただちに現場に赴き、これらの討伐をお願いいたします」
オフィスの係員の言葉に、ハンターたちは顔を見合わせた。
冬の寒さに凍えながらも、人々は生活していた。
寒風にさらされ人々の足は鈍るが、旅芸人や商人の交通などの出入りはまだある。なので、最初は見かけたその影をそういった出入りだと考えていた。
けれど人影が近付くにつれて、人の形はしているが何かおかしいと気付く。
遠目でも、三人ほどで何かを載せた荷車を引いていると分かる。マントを頭から被るのは冬では珍しくないが、正体を隠しているようにも見える。
そもそも街まで距離があるというのに、その人影は鍛えた大人よりも大きく見えた。道沿いに植わっている木々を通過するタイミングを見ても、大荷物を持った人が走るにしてはずいぶん速い。
警戒するには十分だった。街に入る者をせかし、出ようとする者を押し留め、街の門番は不審者を見張る。
正体はすぐに分かった。神か精霊か。幸運な突風が、奴らの一体のマントを翻し、正体を暴きだした。
慌ててそいつはマントを被るが、はみ出た角が正体を語る。
しかも、その顔面は崩れている。生気あるようには見えない。
「オーガの死体だ!! 門を閉めろ!!」
襲撃を知らせる鐘を鳴らすと、騒然となった人たちをとりあえず街に入れ、急いで門扉を閉ざしにかかる。
その動きに気付いたようで、オーガたちがさらに必死に走り込んでくる。
けれども、門番たちが敵わないまでも弓や鉄砲で迎撃すれば、多少はひるんだ。その間に街の門を閉ざすことに成功する。
分厚い門と壁に阻まれてはさすがのオーガたちも手も足も出ない……はずだった。
「ウガアアアア!!」
怒りの声を上げて、オーガたちはマントをはぎとり正体をさらけ出した。三体全て、体に欠損が見られるのに動いている。
運んできた荷車には一抱えほどある大樽が山と詰まれている。彼らは傷んだ体を気にせず、それを軽々と持ち上げると、街に向かってぶん投げてきた。
樽がぶつかったぐらいで壊れる防壁ではない。門番たちは火薬を警戒したが、予想に反し、樽は単に砕けただけ。中からは大量の豆が散らばった。
ただそれは壁に張り付いたまま落ちもしない。それどころか、ゆっくりと壁を這い登って来る。
樽の破片は薄い糸を引いて落ちていく。やたらねばっこい豆の塊は悪臭を漂わせ、明らかに一つの意志めいたものをもって動いていた。
「スライムか!? しかも腐ってやがる」
門番が正体に気付き、矢を射かける。矢は刺さったが、腐豆スライムは痛がる素振りもなく。その矢もじっくりと豆の塊の中に呑まれていく。
さらに、腐オーガたちは次々と樽を投げてきた。それらが破裂するたびに、中から新たなスライムが壁にはりつき、よじ登って来る。
あっという間に、スライムの数は三十ほど。一体や二体なら普通の人間でも数を頼みに何とか出来たかもしれないが、ここまで数が多いとさすがに手に余る。門を閉ざしていても意味が無く、壁を越えてスライムが街の中へと落ちてきた。
一部は門扉にとりついたまま動かなくなる。時折、妙な液体が噴出すると、何かが沸くような音が門から上がる。
「奴ら、腐敗液で門扉を壊すつもりだ」
「門が壊れたらオーガが入って来るぞ。何とかしないと」
「その前にこのスライムたちをどうにかしなければ、街に被害が!!」
地上に落ちたスライムは二十体ほどか。そのまま人のいる方へとそれぞれ散らばっていく。
門番たちは喰いとめようと努力するが、吐き出された液が体にかかれば、ただちに皮膚がただれて酷い怪我を負う。
スライムの移動は歩く程度。接近に気付いて、走って逃げることは出来そうだ。しかし、数の多さで囲まれればどうにもならない。隙間からも入り込めるスライムたちを警戒し続けるには、神経をとがらせ続けなければならない。
時間が経てば、門も壊れて腐オーガたちも入って来る。もちろん避難経路は確保されているが、街の人数全員が逃げ出すにはさらに時間がかかるだろうし、追って来られては意味がない。
「ハンターオフィスに早く連絡を。伝話は無いのか。だったら鳥を飛ばせ!」
有志の強者を集めて何とかスライムたちを食い止めようとしながら、人々は必死にあがく。
そして、ハンターオフィスに連絡が届く。
「とある街が襲撃を受けております。オーガとスライム。どちらも死して歪虚化していると思われます。その内、スライムは街の中に入り込んで暴れ、すでに怪我人も多数出ているようです」
ハンターにとって、スライムは歪虚化しても雑魚に過ぎない。けれど、力を持たない人にとっては危険を伴う。
「オーガの脅威もさることながら、スライムも放置すれば倍々に数を増やし、いずれ街を呑み込みかねません。ただちに現場に赴き、これらの討伐をお願いいたします」
オフィスの係員の言葉に、ハンターたちは顔を見合わせた。
解説
腐オーガ×3
3~4mほどの巨体。力自慢です。
武器として、身の丈と同じ大きさの金棒を持っています。とくに特殊能力はないですが、肉弾戦が得意です。遠距離攻撃の手段はそこらの物を手当たり次第に投げて来る程度です。
腐豆スライム×30
豆の塊が糸を引きながら動くような不定形。50cmから2mほどと大きさにはばらつきがあります。
物理ダメージは半減。吐き出す腐った汁に当たると、防御無視してダメージを負います。ただハンターなら軽傷程度と思われます。軽視して浴び続けると危険にはなりますけど。
再生能力があり、少しでも生命力が残っているなら二分ほどで全快してしまいます。また、一日に一回は分裂して数を増やします。
街の壁は高さ10mほど。門扉は厚みのある木を鉄で補強。留め具部分を重点的にスライム十体が溶かしているようです。
残り二十体は中に入り込んでいます。警備兵や有志が門前からは動かさないよう、必死にバリケードを作ったりして食い止めてはいます。
オーガは街の外にいます。街道が整備されていて、オーガたちも隠れてもいません。
3~4mほどの巨体。力自慢です。
武器として、身の丈と同じ大きさの金棒を持っています。とくに特殊能力はないですが、肉弾戦が得意です。遠距離攻撃の手段はそこらの物を手当たり次第に投げて来る程度です。
腐豆スライム×30
豆の塊が糸を引きながら動くような不定形。50cmから2mほどと大きさにはばらつきがあります。
物理ダメージは半減。吐き出す腐った汁に当たると、防御無視してダメージを負います。ただハンターなら軽傷程度と思われます。軽視して浴び続けると危険にはなりますけど。
再生能力があり、少しでも生命力が残っているなら二分ほどで全快してしまいます。また、一日に一回は分裂して数を増やします。
街の壁は高さ10mほど。門扉は厚みのある木を鉄で補強。留め具部分を重点的にスライム十体が溶かしているようです。
残り二十体は中に入り込んでいます。警備兵や有志が門前からは動かさないよう、必死にバリケードを作ったりして食い止めてはいます。
オーガは街の外にいます。街道が整備されていて、オーガたちも隠れてもいません。
マスターより
中にいる人は、逃げ込んだ人合わせて千人以上います。別の門などからこっそりと逃げ出す手筈は整えようとしていますが、荷物をどうするのかとか、誰がどこから逃げてどこに行くべきかとか考えることも多いので、なかなか動けずにいます。実際動くにはまだ時間はかかるでしょう。
オーガもスライムも移動に気付けば、人間を追いかけます。完全に見失った場合は引き揚げますが、後日どこかの街を襲うでしょう。
ハンターはオフィスから移動してくる為、街の外から攻略となります。
オーガもスライムも移動に気付けば、人間を追いかけます。完全に見失った場合は引き揚げますが、後日どこかの街を襲うでしょう。
ハンターはオフィスから移動してくる為、街の外から攻略となります。
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2016/03/17 23:27
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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相談卓 ウィーダ・セリューザ(ka6076) エルフ|17才|女性|猟撃士(イェーガー) |
最終発言 2016/02/25 10:03:47 |
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2016/02/23 23:05:07 |