ゲスト
(ka0000)
狙われた魔導書
マスター:篠崎砂美

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在15人 / 4~15人
- サポート
- 現在0人 / 0~15人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2014/08/24 07:30
- リプレイ完成予定
- 2014/09/02 07:30
オープニング
『いらっしゃいませー。その本でしたら、E書架の中段右あたりになります』
新しい就職口を見つけた魔導書ディアーリオ君ですが、魔術学院資料館職員として、受付の業務を元気にこなしているようです。
自分のページに自由に文字を浮かびあがらせることのできる力を持った魔導書ですが、実はそれだけです。
特別な能力を持っていて、未来を予言できるだの、過去を全て見通すだの、相手の意志を読みとって暴くだの、文字に力を込めて魔術を発動させるだの……なんてことはまったくできません。出自に関しては、黙秘権を行使しています。
「あら? それ、なんですか?」
館員のセリオ・テカリオが、ディアーリオのページに挟まった栞に気がつきました。もう午後になった頃のことです。
『なんのことですか?』
ディアーリオが、パタパタとページをめくりました。挟まっていた栞のような紙片が、はらりとカウンターの上に落ちます。
「こ、これはあ!!」
紙片を見たセリオが驚きの声をあげました。
そのカードに書かれていた文字は……。
『世にも珍しい魔導書があるとのこと。
その魔導書をいただきに、本日参上。
虹の怪盗アルコバレーノ』
「これ、予告状じゃない! いつの間に挟まれたの!?」
『ええと、分かりません……』
セリオに詰め寄られて、ディアーリオの文字が踊りました。
「犯人の顔見た?」
『ええと、私、目はついてませんので……』
あっさりと、ディアーリオがページに文字を浮かべました。
「ああ、そうよね……って、じゃあ、どうやって周りを把握してるのよ!」
『根性です』
「聞いた私がバカだった……。そんなことより、これは、あなたの問題ではなくて、資料館全体に対する挑戦よ。なんとしても、怪盗を撃退するわよ!」
ギリギリしながらセリオが言いました。
かくして、怪盗捕縛大作戦となったわけですが……。
「奴が現れたって!」
夕方のことです。どこから噂を聞きつけたのか、陸軍のアルマート・トレナーレ少佐がどかどかと資料館へとやってきました。手伝いとして、わさわさとハンターたちも一緒です。相変わらず非公式の行動のようですね。毎回、良く情報を聞きつけるものです。怪しい……。
館員以外には箝口令を敷いていたはずですが、どこからか情報がもれていたようです。それとも、怪盗がリークしたのでしょうか。
それにしても、良くこんなにすぐにハンターたちが集まったものです。怪しい……。
「今度こそ、奴をとっ捕まえてやる」
「ええと、あまり邪魔はしないでほしいんですが……」
意気込む少佐に、セリオが迷惑そうに言いました。せっかくの援軍を追い返すなんて、怪しい……。
「とりあえず、あなたたちが不審者でないことだけは伝えておきますけれど」
ポケットからトランシーバーを取り出して、セリオが他の館員に連絡しました。
「玄関は押さえました。ねずみ一匹通しませんとも」
扉をドンドンと叩いて確認した男性館員がトランシーバーで答えます。人の出入りは彼が管理するわけです。誰も通せませんが、誰でも通せます。怪しい……。
「二階は大丈夫です。窓もちゃんと閉めました」
二階に待機した女性館員がピカピカしている天井を見あげて言いました。窓の管理は、彼女担当のようです。怪しい……。
「面白そうだなあ。僕は、見学しているよ」
たまさか資料館に来ていた魔術師の学生がガタガタと机をゆらしてのんびりしたことを言います。理由がないなんて怪しい……。
警備の人員は配置はしましたが、大小の閲覧室がありますし、広大な資料館の天井や壁や窓や床を全て調べるには時間も足りません。
「何か策はあるのか?」
セリオに少佐が聞きました。
「みんなで見張っていれば大丈夫でしょう」
ちょっと安直な作戦にもなっていない作戦のような気もします。
ともあれ、時間は過ぎていきます。
何ごとも起きずに、無事、閉館時間が来ました。
「畜生、またガセかあ!?」
少佐が悔しがります。
いえいえ、まだ今日という日は終わってはいません。気を抜くのは早すぎます。
とにかく、有志たちが残って魔導書を見張ることにしました。
「やれ、今日はなんか騒がしいねえ」
清掃のおじさんが、ポコポコとフローリングの床の上を歩いてきて不思議そうに首をかしげました。怪しい……。
『いやあ、みんながボクのために。なんだか申し訳ないです。有名ベストセラーはつらいですねえ。ははははは……』
なんだか、ディアーリオがいらぬ言葉をフワフワとページに浮かべています。なんかむかつく……。
それはおいておいて、資料館の御厚意でお弁当が出されることになりました。
「はーい、御注文の夜食の配達ですねえ」
なんだかイントネーションのおかしな青年が、長持ちをごそごそして夜食のカップ麺を配達に来ました。怪しい……。
「カップ麺って……。こんなときに支給品でもないだろうに……」
さすがに一部からぶーぶー言う声が聞こえますが、まあ、ただ飯ですからそんなに文句も言えません。ハンターって、いつもこんな物を食べているのでしょうか?
「じゃ、俺は海鮮で」
「私は鳥で」
「キツネやタヌキってあるの?」
とりあえず、みんな思い思いのカップ麺を啜ります。
「それじゃあ、食べ終わったカップ回収していきます」
青年が、食器を回収し終わったその時でした。突然、館内の明かりが消えたのです!
再び明かりがついたとき、魔導書が一冊なくなっていました。
「本物がない!? 捕まえて! それから応援を呼ぶわよ!」
カウンターの上を見たセリオが叫びました。
ガシャン!
閲覧室のどこからか、ガラスの割れる音がしました。
「逃がすな!」
少佐が叫びました。
新しい就職口を見つけた魔導書ディアーリオ君ですが、魔術学院資料館職員として、受付の業務を元気にこなしているようです。
自分のページに自由に文字を浮かびあがらせることのできる力を持った魔導書ですが、実はそれだけです。
特別な能力を持っていて、未来を予言できるだの、過去を全て見通すだの、相手の意志を読みとって暴くだの、文字に力を込めて魔術を発動させるだの……なんてことはまったくできません。出自に関しては、黙秘権を行使しています。
「あら? それ、なんですか?」
館員のセリオ・テカリオが、ディアーリオのページに挟まった栞に気がつきました。もう午後になった頃のことです。
『なんのことですか?』
ディアーリオが、パタパタとページをめくりました。挟まっていた栞のような紙片が、はらりとカウンターの上に落ちます。
「こ、これはあ!!」
紙片を見たセリオが驚きの声をあげました。
そのカードに書かれていた文字は……。
『世にも珍しい魔導書があるとのこと。
その魔導書をいただきに、本日参上。
虹の怪盗アルコバレーノ』
「これ、予告状じゃない! いつの間に挟まれたの!?」
『ええと、分かりません……』
セリオに詰め寄られて、ディアーリオの文字が踊りました。
「犯人の顔見た?」
『ええと、私、目はついてませんので……』
あっさりと、ディアーリオがページに文字を浮かべました。
「ああ、そうよね……って、じゃあ、どうやって周りを把握してるのよ!」
『根性です』
「聞いた私がバカだった……。そんなことより、これは、あなたの問題ではなくて、資料館全体に対する挑戦よ。なんとしても、怪盗を撃退するわよ!」
ギリギリしながらセリオが言いました。
かくして、怪盗捕縛大作戦となったわけですが……。
「奴が現れたって!」
夕方のことです。どこから噂を聞きつけたのか、陸軍のアルマート・トレナーレ少佐がどかどかと資料館へとやってきました。手伝いとして、わさわさとハンターたちも一緒です。相変わらず非公式の行動のようですね。毎回、良く情報を聞きつけるものです。怪しい……。
館員以外には箝口令を敷いていたはずですが、どこからか情報がもれていたようです。それとも、怪盗がリークしたのでしょうか。
それにしても、良くこんなにすぐにハンターたちが集まったものです。怪しい……。
「今度こそ、奴をとっ捕まえてやる」
「ええと、あまり邪魔はしないでほしいんですが……」
意気込む少佐に、セリオが迷惑そうに言いました。せっかくの援軍を追い返すなんて、怪しい……。
「とりあえず、あなたたちが不審者でないことだけは伝えておきますけれど」
ポケットからトランシーバーを取り出して、セリオが他の館員に連絡しました。
「玄関は押さえました。ねずみ一匹通しませんとも」
扉をドンドンと叩いて確認した男性館員がトランシーバーで答えます。人の出入りは彼が管理するわけです。誰も通せませんが、誰でも通せます。怪しい……。
「二階は大丈夫です。窓もちゃんと閉めました」
二階に待機した女性館員がピカピカしている天井を見あげて言いました。窓の管理は、彼女担当のようです。怪しい……。
「面白そうだなあ。僕は、見学しているよ」
たまさか資料館に来ていた魔術師の学生がガタガタと机をゆらしてのんびりしたことを言います。理由がないなんて怪しい……。
警備の人員は配置はしましたが、大小の閲覧室がありますし、広大な資料館の天井や壁や窓や床を全て調べるには時間も足りません。
「何か策はあるのか?」
セリオに少佐が聞きました。
「みんなで見張っていれば大丈夫でしょう」
ちょっと安直な作戦にもなっていない作戦のような気もします。
ともあれ、時間は過ぎていきます。
何ごとも起きずに、無事、閉館時間が来ました。
「畜生、またガセかあ!?」
少佐が悔しがります。
いえいえ、まだ今日という日は終わってはいません。気を抜くのは早すぎます。
とにかく、有志たちが残って魔導書を見張ることにしました。
「やれ、今日はなんか騒がしいねえ」
清掃のおじさんが、ポコポコとフローリングの床の上を歩いてきて不思議そうに首をかしげました。怪しい……。
『いやあ、みんながボクのために。なんだか申し訳ないです。有名ベストセラーはつらいですねえ。ははははは……』
なんだか、ディアーリオがいらぬ言葉をフワフワとページに浮かべています。なんかむかつく……。
それはおいておいて、資料館の御厚意でお弁当が出されることになりました。
「はーい、御注文の夜食の配達ですねえ」
なんだかイントネーションのおかしな青年が、長持ちをごそごそして夜食のカップ麺を配達に来ました。怪しい……。
「カップ麺って……。こんなときに支給品でもないだろうに……」
さすがに一部からぶーぶー言う声が聞こえますが、まあ、ただ飯ですからそんなに文句も言えません。ハンターって、いつもこんな物を食べているのでしょうか?
「じゃ、俺は海鮮で」
「私は鳥で」
「キツネやタヌキってあるの?」
とりあえず、みんな思い思いのカップ麺を啜ります。
「それじゃあ、食べ終わったカップ回収していきます」
青年が、食器を回収し終わったその時でした。突然、館内の明かりが消えたのです!
再び明かりがついたとき、魔導書が一冊なくなっていました。
「本物がない!? 捕まえて! それから応援を呼ぶわよ!」
カウンターの上を見たセリオが叫びました。
ガシャン!
閲覧室のどこからか、ガラスの割れる音がしました。
「逃がすな!」
少佐が叫びました。
解説
怪盗から魔導書を守ってください。
時間的には、閉館あたりから色々して結構ですが、別の場所に移動した場合、肝心の時に離席扱いになる可能性もあります。手間のかかる行動は、時間がかかります。
登場人物は、ガイドに出ている者たちだけです。
一人で資料館のあれもこれもすべて調べるというのは、物理的に無理ですので、調べる場合はポイントを一点に絞ってください。どういう風に調べるかも重要ですね。人間に対しても、同様です。
怪盗の手口を一部でも予想できれば、撃退することができるでしょう。
サポート参加される場合は、探偵の助手とか、そんな感じですね。少年探偵団? 基本的にサポート先のお手伝いという感じが強くなります。ただし、役割を限定はしませんので、いろいろと立ち位置は工夫して大丈夫ですが、あくまでもサブキャラになりますので受動的な行動となります。
なお、怪盗は、今回失敗すれば、あっさりと諦めますので頑張って撃退か逮捕してください。
時間的には、閉館あたりから色々して結構ですが、別の場所に移動した場合、肝心の時に離席扱いになる可能性もあります。手間のかかる行動は、時間がかかります。
登場人物は、ガイドに出ている者たちだけです。
一人で資料館のあれもこれもすべて調べるというのは、物理的に無理ですので、調べる場合はポイントを一点に絞ってください。どういう風に調べるかも重要ですね。人間に対しても、同様です。
怪盗の手口を一部でも予想できれば、撃退することができるでしょう。
サポート参加される場合は、探偵の助手とか、そんな感じですね。少年探偵団? 基本的にサポート先のお手伝いという感じが強くなります。ただし、役割を限定はしませんので、いろいろと立ち位置は工夫して大丈夫ですが、あくまでもサブキャラになりますので受動的な行動となります。
なお、怪盗は、今回失敗すれば、あっさりと諦めますので頑張って撃退か逮捕してください。
マスターより
怪盗物のお約束を周到するも良し、頑張って怪盗を捕まえるもよしです。
ただし、スキルなどを列記して俺強いから捕まえられるはアウトですので、推理勝負で怪盗をぎゃふんと言わせてください。このシナリオでは、口げんか最強です。
怪盗の行動や作戦を全てお見通しでないと、怪盗を捕まえることはできません。力業はだめと言うことですね。特に、資料館の館内ですので、器物破損を伴うような行為は全面的に禁止されています。攻撃魔法や、魔導銃なんてもってのほかです。その場合、館員さんたちが、怪盗よりもハンターの方を強力な魔術で無効化してくるので注意してください。
ただし、スキルなどを列記して俺強いから捕まえられるはアウトですので、推理勝負で怪盗をぎゃふんと言わせてください。このシナリオでは、口げんか最強です。
怪盗の行動や作戦を全てお見通しでないと、怪盗を捕まえることはできません。力業はだめと言うことですね。特に、資料館の館内ですので、器物破損を伴うような行為は全面的に禁止されています。攻撃魔法や、魔導銃なんてもってのほかです。その場合、館員さんたちが、怪盗よりもハンターの方を強力な魔術で無効化してくるので注意してください。
関連NPC
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2014/08/31 13:56
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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![]() |
捜査本部(相談卓) 天川 麗美(ka1355) 人間(クリムゾンウェスト)|20才|女性|機導師(アルケミスト) |
最終発言 2014/08/24 02:56:58 |
|
![]() |
依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2014/08/20 00:23:14 |