ゲスト
(ka0000)
大雨のあとに
マスター:鳴海惣流

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在8人 / 4~8人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2016/03/04 15:00
- リプレイ完成予定
- 2016/03/13 15:00
オープニング
●
昨夜は凄い雨だった。
ハンターたちがひと晩を過ごしたグラズヘイム国内のとある街の宿。大勢が集まって食事できる食堂内で、朝食をとる他の客が口々に話している。
朝になって雨はすっかりあがったみたいだが、起床後に宿泊した部屋の窓から外を見た際には、街の通りのあちこちに水たまりができていた。
わりと大きめの街で大雨対策もできていたので、大きな被害は出なかったようだ。
ハンターたちも雨音のうるささこそ感じたものの、眠れないほどではなかった。
「聞いたか。大雨の影響で、北の小さな村に被害が出たらしいぞ」
近くの席に座っている中年男性二人組の会話が、ハンターたちの席まで届いてくる。
「薬師の女性が配達に来ていたみたいだが、住んでいる村に被害が出たと聞いて今朝方、血相を変えて街を飛び出して行ったよ」
「そうなのか?」
「ああ。何でも村に幼い子供たちを二人だけで残してきたんだそうだ」
「村には他の大人がいるだろ?」
「それが薬草の材料を取りに行きやすいという理由で、村の奥にある小さな山の近くに家があるんだそうだ。もし、土砂崩れでも起こしていたら……」
男たちの声が小さくなり、互いに表情を曇らせる。
朝食を終えたハンターたちは、店主に挨拶をして宿を出る。
昨夜の大雨が嘘のように、外には日が差している。ポカポカするくらいだ。
道を濡らす雨に気を付けながら歩き、ハンターは街の中央、大通りにあるハンターズソサエティの支部の扉を開ける。
宿と同じくらいの規模の家屋内には、出されている依頼を吟味する他のハンターの姿があった。
ちらりと向けられる視線を抜け、カウンターに向かう。若い女性が受付に立っている。
「あ、丁度いいところに来てくださいました。緊急の依頼がつい先ほど届きまして……手が空いているのであれば、どうですか?」
カウンター前に到着するなり話しかけられたハンターは、先を促すように目で受付嬢に合図した。
「依頼が出されたのは街より北の村。小さな山が特徴的で十キロほど離れています。徒歩で二時間ほどかかる場所です」
そこで一度言葉を切り、受付の女性が詳しい依頼内容の説明に入る。
「北の村でも昨夜に大雨が降ったらしく、小さな山の一部が崩れたようです。幸い怪我人はいなかったみたいですが。村の奥にあった一軒の民家が孤立してしまったらしいのです。しかも、そこには幼い兄妹が残されているそうで、至急の救出が要請されています」
ハンターは尋ねる。救出するだけであれば、村人たちで何とかなるのではないかと。
質問に対し、受付嬢が沈痛な面持ちをする。
「問題は土砂崩れだけではないみたいなのです。孤立している幼い兄妹を狙ってではないでしょうが、山から蛇が降りてきているらしく、そちらの退治も依頼されています」
蛇は歪虚らしいとも聞き、ハンターたちはそれを早く言ってくれと険しい顔つきになる。
依頼を引き受ける旨を告げ、すぐに支部を出た。
●
「ケント、ケリー! すぐにお母さんが行くからね!」
叫んだ三十代半ばと思われる女性が、周囲にいた男たちに腕を掴まれる。
どうして邪魔するのと叫び、長い黒髪を振り乱す。
街へ薬草を売るために着ていた、外行き用のワンピースの長いスカートの裾が汚れるのも気にしない。
長袖のカーディガンに覆われた手を懸命に伸ばし、ニメートルの高さはあろうかという土砂の向こうにいる我が子の身を案じる。
子供たちが小さい頃に最愛の夫は病死している。救えるのは自分だけだという思いが女性――ケニアを突き動かす。
「落ち着くんだ、ケニア」
叫んだのは、村で一番の力持ちの三十代前半の男性だった。
「街に向かわせた奴が、今頃はハンターに依頼を出してくれているはずだ。それを待て!」
「待っていられないわよ。だって、土砂の向こうにも蛇がいるんでしょ!?」
「そ、それは……くそっ! せめて正面にいる蛇どもがいなければ、ハシゴを使って向こうへ行けるのに……!」
家の屋根に登って土砂向こうを見てくれている者によれば、兄妹から見て左側に蛇が陣取っているらしかった。
明らかに通常とは違う蛇で、そのうちに一体は明らかに他よりも大きいという。
本来ならすぐにでも土砂向こうから兄妹を助け出したいのだが、ケニアたちの正面にも複数の蛇がいて威嚇するように唸っている。
とてもじゃないが、村人たちでどうにかできる相手ではなさそうだった。
「無理に突っ込んでも、ケントやケリーを助けるどころか、俺達の中から犠牲が出るだけだ!」
「そんな……ケント! ケリー! ああ、神様っ!」
祈るように両手を組んだケニアは、泣きながらその場に膝をついた。
土砂向こうでは兄妹が震えながら寄り添っている。隠れるべき家は土砂により破壊され、蛇から身を守る手段にはならない。
そして凶悪な蛇たちが、とうとうその視界に幼い兄妹を捉えてしまった。
昨夜は凄い雨だった。
ハンターたちがひと晩を過ごしたグラズヘイム国内のとある街の宿。大勢が集まって食事できる食堂内で、朝食をとる他の客が口々に話している。
朝になって雨はすっかりあがったみたいだが、起床後に宿泊した部屋の窓から外を見た際には、街の通りのあちこちに水たまりができていた。
わりと大きめの街で大雨対策もできていたので、大きな被害は出なかったようだ。
ハンターたちも雨音のうるささこそ感じたものの、眠れないほどではなかった。
「聞いたか。大雨の影響で、北の小さな村に被害が出たらしいぞ」
近くの席に座っている中年男性二人組の会話が、ハンターたちの席まで届いてくる。
「薬師の女性が配達に来ていたみたいだが、住んでいる村に被害が出たと聞いて今朝方、血相を変えて街を飛び出して行ったよ」
「そうなのか?」
「ああ。何でも村に幼い子供たちを二人だけで残してきたんだそうだ」
「村には他の大人がいるだろ?」
「それが薬草の材料を取りに行きやすいという理由で、村の奥にある小さな山の近くに家があるんだそうだ。もし、土砂崩れでも起こしていたら……」
男たちの声が小さくなり、互いに表情を曇らせる。
朝食を終えたハンターたちは、店主に挨拶をして宿を出る。
昨夜の大雨が嘘のように、外には日が差している。ポカポカするくらいだ。
道を濡らす雨に気を付けながら歩き、ハンターは街の中央、大通りにあるハンターズソサエティの支部の扉を開ける。
宿と同じくらいの規模の家屋内には、出されている依頼を吟味する他のハンターの姿があった。
ちらりと向けられる視線を抜け、カウンターに向かう。若い女性が受付に立っている。
「あ、丁度いいところに来てくださいました。緊急の依頼がつい先ほど届きまして……手が空いているのであれば、どうですか?」
カウンター前に到着するなり話しかけられたハンターは、先を促すように目で受付嬢に合図した。
「依頼が出されたのは街より北の村。小さな山が特徴的で十キロほど離れています。徒歩で二時間ほどかかる場所です」
そこで一度言葉を切り、受付の女性が詳しい依頼内容の説明に入る。
「北の村でも昨夜に大雨が降ったらしく、小さな山の一部が崩れたようです。幸い怪我人はいなかったみたいですが。村の奥にあった一軒の民家が孤立してしまったらしいのです。しかも、そこには幼い兄妹が残されているそうで、至急の救出が要請されています」
ハンターは尋ねる。救出するだけであれば、村人たちで何とかなるのではないかと。
質問に対し、受付嬢が沈痛な面持ちをする。
「問題は土砂崩れだけではないみたいなのです。孤立している幼い兄妹を狙ってではないでしょうが、山から蛇が降りてきているらしく、そちらの退治も依頼されています」
蛇は歪虚らしいとも聞き、ハンターたちはそれを早く言ってくれと険しい顔つきになる。
依頼を引き受ける旨を告げ、すぐに支部を出た。
●
「ケント、ケリー! すぐにお母さんが行くからね!」
叫んだ三十代半ばと思われる女性が、周囲にいた男たちに腕を掴まれる。
どうして邪魔するのと叫び、長い黒髪を振り乱す。
街へ薬草を売るために着ていた、外行き用のワンピースの長いスカートの裾が汚れるのも気にしない。
長袖のカーディガンに覆われた手を懸命に伸ばし、ニメートルの高さはあろうかという土砂の向こうにいる我が子の身を案じる。
子供たちが小さい頃に最愛の夫は病死している。救えるのは自分だけだという思いが女性――ケニアを突き動かす。
「落ち着くんだ、ケニア」
叫んだのは、村で一番の力持ちの三十代前半の男性だった。
「街に向かわせた奴が、今頃はハンターに依頼を出してくれているはずだ。それを待て!」
「待っていられないわよ。だって、土砂の向こうにも蛇がいるんでしょ!?」
「そ、それは……くそっ! せめて正面にいる蛇どもがいなければ、ハシゴを使って向こうへ行けるのに……!」
家の屋根に登って土砂向こうを見てくれている者によれば、兄妹から見て左側に蛇が陣取っているらしかった。
明らかに通常とは違う蛇で、そのうちに一体は明らかに他よりも大きいという。
本来ならすぐにでも土砂向こうから兄妹を助け出したいのだが、ケニアたちの正面にも複数の蛇がいて威嚇するように唸っている。
とてもじゃないが、村人たちでどうにかできる相手ではなさそうだった。
「無理に突っ込んでも、ケントやケリーを助けるどころか、俺達の中から犠牲が出るだけだ!」
「そんな……ケント! ケリー! ああ、神様っ!」
祈るように両手を組んだケニアは、泣きながらその場に膝をついた。
土砂向こうでは兄妹が震えながら寄り添っている。隠れるべき家は土砂により破壊され、蛇から身を守る手段にはならない。
そして凶悪な蛇たちが、とうとうその視界に幼い兄妹を捉えてしまった。
解説
●目的
ケントとケリーの救出及び蛇歪虚の殲滅
●簡易map
※上から見下ろしてる感じ。map外の移動は不可
ABCDEFGHI 1マス=3sq(移動や射程に影響あり
a□□□☆★□□□2 □=土(雨でぬかるんでいるが移動に影響はない
b□□□□□□□□1 ■=土砂(通行不可
c□□□□□□□□2 ☆=ケリー
d■■■■■■■■■ ★=ケント
e□□□222□□□
f□□□□□□□□□ 1=大蛇歪虚
g□□□□□□□□□ 2=蛇歪虚
h□□□□□□□□□
i□ハ□□ハ□□ハ□ ハ=ハンターの初期位置(選択可能
ハンターはmap情報を事前に知らない。
●map情報
※ケントとケリーは基本その場で待機。ハンターの指示に従う。
※De~Feまでの三体の蛇歪虚を倒すと、即座に村の住民がEdにハシゴを設置してくれる。以降、そこから通行が可能となる。なお、ハシゴの位置は希望があれば任意で変更できる。
※Ia~Icの三体を倒すと、向こう側に渡った住民がハシゴを設置し、ケントとケリーを救出する。
●敵情報
名前 生命力 回避 受け 受防 防御 抵抗 攻撃 命中 移動 性格 行動
大蛇 高 中 中 低 中 中 中 中 中 狡猾 噛みつき、巻きつき
蛇 中 中 中 低 低 中 中 中 中 単純 噛みつき、巻きつき
※大蛇の体長は五メートル程度。それ以外は二メートル程度。攻撃は近距離のみ。
ケントとケリーの救出及び蛇歪虚の殲滅
●簡易map
※上から見下ろしてる感じ。map外の移動は不可
ABCDEFGHI 1マス=3sq(移動や射程に影響あり
a□□□☆★□□□2 □=土(雨でぬかるんでいるが移動に影響はない
b□□□□□□□□1 ■=土砂(通行不可
c□□□□□□□□2 ☆=ケリー
d■■■■■■■■■ ★=ケント
e□□□222□□□
f□□□□□□□□□ 1=大蛇歪虚
g□□□□□□□□□ 2=蛇歪虚
h□□□□□□□□□
i□ハ□□ハ□□ハ□ ハ=ハンターの初期位置(選択可能
ハンターはmap情報を事前に知らない。
●map情報
※ケントとケリーは基本その場で待機。ハンターの指示に従う。
※De~Feまでの三体の蛇歪虚を倒すと、即座に村の住民がEdにハシゴを設置してくれる。以降、そこから通行が可能となる。なお、ハシゴの位置は希望があれば任意で変更できる。
※Ia~Icの三体を倒すと、向こう側に渡った住民がハシゴを設置し、ケントとケリーを救出する。
●敵情報
名前 生命力 回避 受け 受防 防御 抵抗 攻撃 命中 移動 性格 行動
大蛇 高 中 中 低 中 中 中 中 中 狡猾 噛みつき、巻きつき
蛇 中 中 中 低 低 中 中 中 中 単純 噛みつき、巻きつき
※大蛇の体長は五メートル程度。それ以外は二メートル程度。攻撃は近距離のみ。
マスターより
お世話になっております、鳴海惣流です。
今回は幼い兄妹の救出と蛇歪虚の退治の依頼となっております。
是非、皆様のお力で母親のもとに子供たちを返してあげてください。
それでは、皆様の依頼への参加を、お待ちしています。
今回は幼い兄妹の救出と蛇歪虚の退治の依頼となっております。
是非、皆様のお力で母親のもとに子供たちを返してあげてください。
それでは、皆様の依頼への参加を、お待ちしています。
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2016/03/08 23:52
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
---|---|---|---|
![]() |
相談卓 エリザベート・アインナッハ(ka6051) エルフ|17才|女性|魔術師(マギステル) |
最終発言 2016/03/02 22:26:04 |
|
![]() |
依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2016/02/29 23:45:56 |