ゲスト
(ka0000)
少年、知追う者に依頼する
マスター:狐野径

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- やや難しい
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在6人 / 4~8人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2016/03/08 12:00
- リプレイ完成予定
- 2016/03/17 12:00
オープニング
●見学
グラズヘイム王国の鉱山がある町にエトファリカ連邦国陰陽寮符術師である大江 紅葉(kz0163)はやってきていた。
「……ざ・あれくれ者の町っ、ですっ!」
鉱山で働く者はおおむね体格がいい男が多し、一瞬の迷いが生死を分ける。
「大江殿……楽しそうですね」
一応、護衛兼監視を兼ねて別の部署の武人である松永 光頼が一緒に来ている。監視といっても紅葉が暴走してどこかに行くのを止める係なので、目付よりお守りの方が近いと大概の人はいう。
「刻令術や機導で使うマテリアル鉱石も取れるんですよ? 気にならないわけがありません」
知追う者や知識喰いと言うわれる紅葉なのだ、楽しくないはずはない。
「今日の目的地は観光スポットです。廃鉱と言う価値のない物が価値のある物に生まれ変わる、その好例です! 廃鉱を使ったワイナリーとレストランがあり、ちょっとした冒険気分が味わえるスペースがあるそうです」
紅葉はガイドブックを見せる。
「待ってください……出張届の理由『観光地拡大』と書いていましたね」
「資料集めです」
「陰陽寮って何をするところでしたっけ?」
「龍脈を見、帝を助け、結界を張ったり、符術の力でエトファリカを支えます」
「観光?」
光頼は公費の無駄遣いを疑い、片棒を担がされているためきちんとさせたかった。
「観光をすることにより、人々の気が休まり、活力が生まれます。活力と言うのは強力で巡り巡ってエトファリカのためになるのです。実にマテリアルにあふれ素晴らしい状態は――」
光頼は紅葉の熱弁にヒューガの里を思い出す、温泉が湧く土地だったはずだ、と。
「……分かりました……」
「良かったです」
「……とりあえず、何か理由をつけたと言うことが」
「……ぐう」
「確かに拠点を築いても人の往来がなければしぼんでいくものですし、エトファリカの活性という意味は納得しました」
歪虚を倒したとしても奪われ活力がない土地は人が住みにくいし、何か対策が必要というのは事実なのだ。
早速二人は施設で、ヘルメットを借りて洞窟探検に向かった。
●落下
「うわあああああああああああああああああ」
プエル(kz0127)は悲鳴を上げる。ワイバーンの首にしがみつき、肩掛け鞄も抱きしめる。
ゾンネンシュラール帝国からグラズヘイム王国に入った直後に、ワイバーンはバランスを崩し始めていた。プエルを救出する際に攻撃を食らっていたらしかった。
(……怖いよぉ。落ちたら死んじゃうよぉ……でも僕、歪虚だし、あれ? ん?)
プエルは悲鳴を上げながらもあれこれ考える。
木に引っかかるようにワイバーンは着地した。その衝撃でプエルはワイバーンから転げ落ちた。
「いたたっ……お前、翼がやられているんだね……」
ワイバーンはじっとプエルを見ている。
「うーん、こういう時はどうすればいいんだろう? 僕はお前がいないと帰るのが大変なんだよ……そうだ……駄目だ……歪虚になるのを待つのは」
ひとしきり悩んだ後、プエルは枯草を集めてワイバーンにかける。大きすぎて足りないのだが、途中で満足する。
「ちょっと考えてくる」
プエルは歩き始めたが、ワイバーンは彼の悲鳴を聞くこととなる。竪穴があったらしく、落ちたのだった。
●事件
何か大きなものが落ちたような音が響いた。
紅葉と光頼以外にも客がおり、係の人が様子を見て来るまで安全なところで待つように指示があった。
紅葉は溜息をもらす。
「……仕方がないですね」
「そうですね。大江殿、寒くはありませんか?」
「それはないですよ。松永殿こそ? 私より薄着ですよね?」
「いえいえ」
会話をしながら、他の客を見つつ待つ。客としては家族連れや友達同士らしい子どもたちなどがいる。
紅葉は袖を引っ張られた気がして後ろを見た。
「……ひっ!」
ヒトがいるはずはないので驚き、紅葉は大きく飛び退く。
光頼は紅葉をかばうように刀を抜こうとしたが、入口で武器は回収されていた。
この様子を見た他の客から悲鳴が上がる。
「……なんだ! 余は、これが気になったから触ろうとしただけだ!」
少年特有のキンとした声が響いた。
「……大江殿……」
紅葉は光頼の背を突いて首を横に振る。
「あ、すみません、皆さま、弟が袖を引いたに驚いてしまって」
紅葉はへこへこと頭を下げた。そのおかげで人々は安堵した様子だった。
立ち入り禁止の線がある先にいる少年を紅葉は見た。人間の少年に見えるが、肌が陶器を思い起こさせた。
「大江? んー、知識喰い?」
この瞬間、紅葉はこの歪虚が何かを知っていると気付いた。
(この子は何? 私の嫌な方の二つ名を知っているということはエトファリカに来ていたことがあるということ?)
紅葉は少年の姿をした歪虚を見つめる。
光頼も警戒している。紅葉に振りかかった災難はおおむね理解しているし、もし、紅葉が歪虚に近づくなら離さないといけないと認識していた。
「ねえ、知識たくさんあるんでしょ? なら、僕のパタリンをどうにかして!」
「パタリン?」
「ワイバーンの名前」
「……」
紅葉と光頼は「歪虚ならありうる?」という感じに互いを見た。
「ねえ」
少年の歪虚はせかす。
紅葉は歪虚について行こうと決心し、光頼に小声で告げる。
「松永殿……私、この子から情報が欲しいのです。だから、見逃してください」
「しかし」
「私は知りたいのです、私に以前情報を持ってきた人物たちの背後を」
「……無茶はしないでくださいね」
光頼は己の手を握り締め紅葉を見つめる。
「ねー、何話しているの!」
「ん? 君の名前は何? 私は、大江紅葉だけど……」
「余は憂悦孤唱プエルだっ!」
「ワイバーンの怪我を見ればいいのね?」
「うん」
プエルは紅葉の腕に抱きついた。
「行こう!」
光頼は紅葉の背を見送る。付いていくべきかと自問したが、彼は入り口に急いだ。
●討伐
観光地でもあるところにワイバーンが墜落したとの情報が入り、調査と討伐を兼ねた依頼がハンターオフィスに掲げられる。
「ただ、近くにゴブリン達もいたらしく、そのワイバーンを肉として狙っているのか、影が見えたと通報してきた店の従業員が言っています」
職員は情報をテキパキとまとめ、注意事項等もハンターに告げた。
立ち去ろうとするハンターの前に駆け込んできたのは光頼だった。
「す、すみません、ワイバーン討伐依頼って出てますか?」
ハンターの足が止まる、かもしれない。
「ワイバーンの側に、大江殿が……歪虚に連れられて行った、エトファリカの役人である大江紅葉がいるかもしれません」
光頼はプエルとのことを語った、プエルの名も出す。
「ただ、私も大江殿が何を知りたがっているから分かっていません。ワイバーンの討伐は構いません、大江殿を助けてください」
グラズヘイム王国の鉱山がある町にエトファリカ連邦国陰陽寮符術師である大江 紅葉(kz0163)はやってきていた。
「……ざ・あれくれ者の町っ、ですっ!」
鉱山で働く者はおおむね体格がいい男が多し、一瞬の迷いが生死を分ける。
「大江殿……楽しそうですね」
一応、護衛兼監視を兼ねて別の部署の武人である松永 光頼が一緒に来ている。監視といっても紅葉が暴走してどこかに行くのを止める係なので、目付よりお守りの方が近いと大概の人はいう。
「刻令術や機導で使うマテリアル鉱石も取れるんですよ? 気にならないわけがありません」
知追う者や知識喰いと言うわれる紅葉なのだ、楽しくないはずはない。
「今日の目的地は観光スポットです。廃鉱と言う価値のない物が価値のある物に生まれ変わる、その好例です! 廃鉱を使ったワイナリーとレストランがあり、ちょっとした冒険気分が味わえるスペースがあるそうです」
紅葉はガイドブックを見せる。
「待ってください……出張届の理由『観光地拡大』と書いていましたね」
「資料集めです」
「陰陽寮って何をするところでしたっけ?」
「龍脈を見、帝を助け、結界を張ったり、符術の力でエトファリカを支えます」
「観光?」
光頼は公費の無駄遣いを疑い、片棒を担がされているためきちんとさせたかった。
「観光をすることにより、人々の気が休まり、活力が生まれます。活力と言うのは強力で巡り巡ってエトファリカのためになるのです。実にマテリアルにあふれ素晴らしい状態は――」
光頼は紅葉の熱弁にヒューガの里を思い出す、温泉が湧く土地だったはずだ、と。
「……分かりました……」
「良かったです」
「……とりあえず、何か理由をつけたと言うことが」
「……ぐう」
「確かに拠点を築いても人の往来がなければしぼんでいくものですし、エトファリカの活性という意味は納得しました」
歪虚を倒したとしても奪われ活力がない土地は人が住みにくいし、何か対策が必要というのは事実なのだ。
早速二人は施設で、ヘルメットを借りて洞窟探検に向かった。
●落下
「うわあああああああああああああああああ」
プエル(kz0127)は悲鳴を上げる。ワイバーンの首にしがみつき、肩掛け鞄も抱きしめる。
ゾンネンシュラール帝国からグラズヘイム王国に入った直後に、ワイバーンはバランスを崩し始めていた。プエルを救出する際に攻撃を食らっていたらしかった。
(……怖いよぉ。落ちたら死んじゃうよぉ……でも僕、歪虚だし、あれ? ん?)
プエルは悲鳴を上げながらもあれこれ考える。
木に引っかかるようにワイバーンは着地した。その衝撃でプエルはワイバーンから転げ落ちた。
「いたたっ……お前、翼がやられているんだね……」
ワイバーンはじっとプエルを見ている。
「うーん、こういう時はどうすればいいんだろう? 僕はお前がいないと帰るのが大変なんだよ……そうだ……駄目だ……歪虚になるのを待つのは」
ひとしきり悩んだ後、プエルは枯草を集めてワイバーンにかける。大きすぎて足りないのだが、途中で満足する。
「ちょっと考えてくる」
プエルは歩き始めたが、ワイバーンは彼の悲鳴を聞くこととなる。竪穴があったらしく、落ちたのだった。
●事件
何か大きなものが落ちたような音が響いた。
紅葉と光頼以外にも客がおり、係の人が様子を見て来るまで安全なところで待つように指示があった。
紅葉は溜息をもらす。
「……仕方がないですね」
「そうですね。大江殿、寒くはありませんか?」
「それはないですよ。松永殿こそ? 私より薄着ですよね?」
「いえいえ」
会話をしながら、他の客を見つつ待つ。客としては家族連れや友達同士らしい子どもたちなどがいる。
紅葉は袖を引っ張られた気がして後ろを見た。
「……ひっ!」
ヒトがいるはずはないので驚き、紅葉は大きく飛び退く。
光頼は紅葉をかばうように刀を抜こうとしたが、入口で武器は回収されていた。
この様子を見た他の客から悲鳴が上がる。
「……なんだ! 余は、これが気になったから触ろうとしただけだ!」
少年特有のキンとした声が響いた。
「……大江殿……」
紅葉は光頼の背を突いて首を横に振る。
「あ、すみません、皆さま、弟が袖を引いたに驚いてしまって」
紅葉はへこへこと頭を下げた。そのおかげで人々は安堵した様子だった。
立ち入り禁止の線がある先にいる少年を紅葉は見た。人間の少年に見えるが、肌が陶器を思い起こさせた。
「大江? んー、知識喰い?」
この瞬間、紅葉はこの歪虚が何かを知っていると気付いた。
(この子は何? 私の嫌な方の二つ名を知っているということはエトファリカに来ていたことがあるということ?)
紅葉は少年の姿をした歪虚を見つめる。
光頼も警戒している。紅葉に振りかかった災難はおおむね理解しているし、もし、紅葉が歪虚に近づくなら離さないといけないと認識していた。
「ねえ、知識たくさんあるんでしょ? なら、僕のパタリンをどうにかして!」
「パタリン?」
「ワイバーンの名前」
「……」
紅葉と光頼は「歪虚ならありうる?」という感じに互いを見た。
「ねえ」
少年の歪虚はせかす。
紅葉は歪虚について行こうと決心し、光頼に小声で告げる。
「松永殿……私、この子から情報が欲しいのです。だから、見逃してください」
「しかし」
「私は知りたいのです、私に以前情報を持ってきた人物たちの背後を」
「……無茶はしないでくださいね」
光頼は己の手を握り締め紅葉を見つめる。
「ねー、何話しているの!」
「ん? 君の名前は何? 私は、大江紅葉だけど……」
「余は憂悦孤唱プエルだっ!」
「ワイバーンの怪我を見ればいいのね?」
「うん」
プエルは紅葉の腕に抱きついた。
「行こう!」
光頼は紅葉の背を見送る。付いていくべきかと自問したが、彼は入り口に急いだ。
●討伐
観光地でもあるところにワイバーンが墜落したとの情報が入り、調査と討伐を兼ねた依頼がハンターオフィスに掲げられる。
「ただ、近くにゴブリン達もいたらしく、そのワイバーンを肉として狙っているのか、影が見えたと通報してきた店の従業員が言っています」
職員は情報をテキパキとまとめ、注意事項等もハンターに告げた。
立ち去ろうとするハンターの前に駆け込んできたのは光頼だった。
「す、すみません、ワイバーン討伐依頼って出てますか?」
ハンターの足が止まる、かもしれない。
「ワイバーンの側に、大江殿が……歪虚に連れられて行った、エトファリカの役人である大江紅葉がいるかもしれません」
光頼はプエルとのことを語った、プエルの名も出す。
「ただ、私も大江殿が何を知りたがっているから分かっていません。ワイバーンの討伐は構いません、大江殿を助けてください」
解説
ワイバーン退治です。
ゴブリンがワイバーンを肉にばらそうとしているのか狙っています。
そこにプエルが現れます――討伐対象です。
大江 紅葉もいます――さて……。
●位置
おおよそで、1マスは1スクエアより大きいです。
◆□□□□□□□
□□□□□プ□□ プ=プエル&紅葉
□□□□□□□□ ワ=ワイバーン
◆□□ワ□◆◆□ ゴ=ゴブリンズ
ゴ□□□□□□□ ハ=ハンター(町から来るとこのあたり)
ゴ□□□□□□□ ◆=岩(足元がより悪く、見通しが悪い)
◆◆□□□□□◆
◆◆□□□□□□
◆◆◆□□ハ□□
●NPC
・大江 紅葉 エトファリカ連邦国の符術師。現在、プエルに手をひかれてワイバーンの側にいます。
・憂悦孤唱プエル レチタティーヴォ配下の嫉妬の歪虚。ワイバーンをどうにかして空に飛び立たせたい。
・松永 光頼 エトファリカ連邦国の武人、紅葉の護衛兼監視と言う名のお守り。紅葉が知りたがっている情報が何か把握しきれていない。
●敵勢力
ゴブリン×5 少々強そうですが、鈍器と投石メーンです。
ワイバーン×1 サイズ2、微妙に草をかぶって丸まっているようです。
ゴブリンがワイバーンを肉にばらそうとしているのか狙っています。
そこにプエルが現れます――討伐対象です。
大江 紅葉もいます――さて……。
●位置
おおよそで、1マスは1スクエアより大きいです。
◆□□□□□□□
□□□□□プ□□ プ=プエル&紅葉
□□□□□□□□ ワ=ワイバーン
◆□□ワ□◆◆□ ゴ=ゴブリンズ
ゴ□□□□□□□ ハ=ハンター(町から来るとこのあたり)
ゴ□□□□□□□ ◆=岩(足元がより悪く、見通しが悪い)
◆◆□□□□□◆
◆◆□□□□□□
◆◆◆□□ハ□□
●NPC
・大江 紅葉 エトファリカ連邦国の符術師。現在、プエルに手をひかれてワイバーンの側にいます。
・憂悦孤唱プエル レチタティーヴォ配下の嫉妬の歪虚。ワイバーンをどうにかして空に飛び立たせたい。
・松永 光頼 エトファリカ連邦国の武人、紅葉の護衛兼監視と言う名のお守り。紅葉が知りたがっている情報が何か把握しきれていない。
●敵勢力
ゴブリン×5 少々強そうですが、鈍器と投石メーンです。
ワイバーン×1 サイズ2、微妙に草をかぶって丸まっているようです。
マスターより
こんにちは。
グラズヘイム王国の一角で、大江 紅葉とプエルが会いました。ワイバーンの怪我を治してほしいと無茶を言っています。
なお、プエルが紅葉の名前を知っているのは接触しようとしたからです。紅葉の妹と接触したとしても目撃者はいません(「【東征】少年、梓弓いる迷い道」のOP)。
よろしくお願いします。
グラズヘイム王国の一角で、大江 紅葉とプエルが会いました。ワイバーンの怪我を治してほしいと無茶を言っています。
なお、プエルが紅葉の名前を知っているのは接触しようとしたからです。紅葉の妹と接触したとしても目撃者はいません(「【東征】少年、梓弓いる迷い道」のOP)。
よろしくお願いします。
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2016/03/14 00:02
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
---|---|---|---|
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相談卓 レイオス・アクアウォーカー(ka1990) 人間(リアルブルー)|20才|男性|闘狩人(エンフォーサー) |
最終発言 2016/03/08 03:08:22 |
|
![]() |
依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2016/03/07 13:53:12 |