ゲスト
(ka0000)
【龍鉱】坊ちゃん剣士、旅に出る
マスター:狐野径

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- やや難しい
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在7人 / 4~7人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2016/03/10 19:00
- リプレイ完成予定
- 2016/03/19 19:00
オープニング
●頼む
グラズヘイム王国の中央でも北東寄りにある小さな町フォークベリーのエクラ教会の隣の家の住人は久々に在宅していた。
「……先生、男の人が来ました」
弟子のルゥルは外で遊んでいたらしく、服のあちこちに泥を付けている。
「……抽象的だな……名前位聞けと教えたはずじゃ!」
「……シャーが来たと言えって」
「……ああ、珍しいのう、マークの方でなくこっちに来るとは」
マーナは居間に通すように指示した。マークとは隣のエクラ教会の司祭の名前である。
入ってきたのは、中肉中背の働き盛りと言う年齢の男だ。
「久しぶりじゃ、元気そうで何より」
マーナはにこやかに迎える。
「久しぶりも何も、私が司祭を尋ねて来てもあなたがいないというし、ついでに顔を見せてもいないのはあなただ」
言い返され、マーナは笑う。
「その通りじゃ、で、わしに話とは? 領主殿」
領主であるシャールズ・ベリンガーは溜息を洩らした。
「まだハンターを続けているんだろう?」
「まあ、依頼はあまり受けないが、植物採集やらは一人の方がいいからのう」
「……そこで、カム・ラディ遺跡に行ってくれないか?」
マーナはシャールズの口から出た地名に驚いた。
「研究熱でも出たか、古都の領主でもあるまいし」
「……いや、まったく関係ないな。……息子が……リシャールが……依頼を受けて行くと言い張っているんだ」
シャールズは疲れた顔をした。
「……いや、覚醒者だったと言うことすら初耳じゃが」
「……あの子は病弱で頭はいいが、あまり、荒事には関わらせないで来たんだ」
「……いや、うん、リシャールの方が跡取りじゃったなぁ?」
長女や次男、次女がいる事を考える。長子であれば長女だが、長女自身が「跡取りになることに興味なし」とあっさり長男に押し付けているため。
「カム・ラディの拠点で炊き出しとしても危険じゃろう?」
「それが、これを見てくれ」
マーナは乾いた笑いを漏らし、依頼内容の写しを返した。その時にはシャールズと同じ、疲れたような表情になる。
「止められないのか?」
「監禁すれば」
「……まさか、わしに『スリープクラウド』かけろと?」
「いや、本当に監禁すれば……親子間がこじれる処の騒ぎではなくなる」
シャールズは冷静だった、困惑している様子でも。
「どうしたいんじゃ?」
「あなたについていってもらいたいんだ」
「……」
マーナは「ぬしが行けばいい」と言いかけるが、さすがに止まった。領主に出かけられるといろいろ問題が生じる。
「いかにもっ、というハンターの知り合いはおらぬのか」
「マーナ……頼むっ」
「すまない、お前の子を」
マーナは目頭を押さえた。
「……諦めないでくれっ」
「……まあ、聖導士か機導師だろう……なら……」
「舞刀士だ」
「……すまない」
「だから、諦めないでくれっ」
確実に前衛だ。マーナはかつての仲間を考えてみる、隣家のエクラ司祭、弟子ルゥルの母親と今は領主のシャールズ。
(わしがこやつの立場でもわしのところに来るな……何かあった場合……)
マーナは思案する。
「……危なくない方に誘導するとかは?」
「たぶん、本人は納得しない」
領主とはかくあるべきという教育と、父親は凄腕のハンターだったという妻の誇張を聞いて育った息子が引くわけがなかった。そして、妙に両親に反発をしているというのだ。
(あのおっとり坊やの反抗期……命がけなのは気のせいではあるまい)
マーナは溜息をもらす。
「……分かった。できる限りのことはしよう、すまない」
「諦めないでくれ」
シャールズはうめいた。
●遺跡
カム・ラディ遺跡にハンターたちは集まる。
その中に真新しい防具を身に付けたリシャール・ベリンガーの姿もある。
「……シャーにどこか似ておるの、やっぱり」
マーナはシャールズと出会った時のことを思い出していた。
「……先生? まさか、父上に言われて……」
「来たんじゃが」
「私は帰りません! だって、やるべきことはやらないとならないんです」
「止めに来たわけではない……が、ぬしが無茶をしないよう、引き際を誤らないように来たのじゃ」
「……うっ」
「領内のゴブリン退治でもまずはしておればよかったのだ」
「ゴブリンだって多くいると危険です」
「分かっているならなおさらじゃ」
マーナは叱る。あの町近辺でそれほど雑魔やゴブリンを見なかったとはいえ、彼が継ぐかもしれない領内の事なのだ。
「私だってやれると証明したくて……」
マーナはうなずいた。
「ほれ、まずは挨拶じゃ。先輩どもにな」
ハンターは不審げにマーナを見る。
「わしはこやつの保護者の代わりにここにきておるだけじゃ。一応、これの家庭教師をやったことがあるからの、だから先生と呼ばれておる」
ハンターの目から見て、マーナは名こそ知られていないがそれなりに戦ってきた人物だと感じられる。
「命がけの状況とは思うがの、ハンターのイロハも知らぬひよっこを頼むぞ?」
マーナの言葉に少し怒っていた顔のリシャールの中に、ハンターは「ひよっこ」を見た。
グラズヘイム王国の中央でも北東寄りにある小さな町フォークベリーのエクラ教会の隣の家の住人は久々に在宅していた。
「……先生、男の人が来ました」
弟子のルゥルは外で遊んでいたらしく、服のあちこちに泥を付けている。
「……抽象的だな……名前位聞けと教えたはずじゃ!」
「……シャーが来たと言えって」
「……ああ、珍しいのう、マークの方でなくこっちに来るとは」
マーナは居間に通すように指示した。マークとは隣のエクラ教会の司祭の名前である。
入ってきたのは、中肉中背の働き盛りと言う年齢の男だ。
「久しぶりじゃ、元気そうで何より」
マーナはにこやかに迎える。
「久しぶりも何も、私が司祭を尋ねて来てもあなたがいないというし、ついでに顔を見せてもいないのはあなただ」
言い返され、マーナは笑う。
「その通りじゃ、で、わしに話とは? 領主殿」
領主であるシャールズ・ベリンガーは溜息を洩らした。
「まだハンターを続けているんだろう?」
「まあ、依頼はあまり受けないが、植物採集やらは一人の方がいいからのう」
「……そこで、カム・ラディ遺跡に行ってくれないか?」
マーナはシャールズの口から出た地名に驚いた。
「研究熱でも出たか、古都の領主でもあるまいし」
「……いや、まったく関係ないな。……息子が……リシャールが……依頼を受けて行くと言い張っているんだ」
シャールズは疲れた顔をした。
「……いや、覚醒者だったと言うことすら初耳じゃが」
「……あの子は病弱で頭はいいが、あまり、荒事には関わらせないで来たんだ」
「……いや、うん、リシャールの方が跡取りじゃったなぁ?」
長女や次男、次女がいる事を考える。長子であれば長女だが、長女自身が「跡取りになることに興味なし」とあっさり長男に押し付けているため。
「カム・ラディの拠点で炊き出しとしても危険じゃろう?」
「それが、これを見てくれ」
マーナは乾いた笑いを漏らし、依頼内容の写しを返した。その時にはシャールズと同じ、疲れたような表情になる。
「止められないのか?」
「監禁すれば」
「……まさか、わしに『スリープクラウド』かけろと?」
「いや、本当に監禁すれば……親子間がこじれる処の騒ぎではなくなる」
シャールズは冷静だった、困惑している様子でも。
「どうしたいんじゃ?」
「あなたについていってもらいたいんだ」
「……」
マーナは「ぬしが行けばいい」と言いかけるが、さすがに止まった。領主に出かけられるといろいろ問題が生じる。
「いかにもっ、というハンターの知り合いはおらぬのか」
「マーナ……頼むっ」
「すまない、お前の子を」
マーナは目頭を押さえた。
「……諦めないでくれっ」
「……まあ、聖導士か機導師だろう……なら……」
「舞刀士だ」
「……すまない」
「だから、諦めないでくれっ」
確実に前衛だ。マーナはかつての仲間を考えてみる、隣家のエクラ司祭、弟子ルゥルの母親と今は領主のシャールズ。
(わしがこやつの立場でもわしのところに来るな……何かあった場合……)
マーナは思案する。
「……危なくない方に誘導するとかは?」
「たぶん、本人は納得しない」
領主とはかくあるべきという教育と、父親は凄腕のハンターだったという妻の誇張を聞いて育った息子が引くわけがなかった。そして、妙に両親に反発をしているというのだ。
(あのおっとり坊やの反抗期……命がけなのは気のせいではあるまい)
マーナは溜息をもらす。
「……分かった。できる限りのことはしよう、すまない」
「諦めないでくれ」
シャールズはうめいた。
●遺跡
カム・ラディ遺跡にハンターたちは集まる。
その中に真新しい防具を身に付けたリシャール・ベリンガーの姿もある。
「……シャーにどこか似ておるの、やっぱり」
マーナはシャールズと出会った時のことを思い出していた。
「……先生? まさか、父上に言われて……」
「来たんじゃが」
「私は帰りません! だって、やるべきことはやらないとならないんです」
「止めに来たわけではない……が、ぬしが無茶をしないよう、引き際を誤らないように来たのじゃ」
「……うっ」
「領内のゴブリン退治でもまずはしておればよかったのだ」
「ゴブリンだって多くいると危険です」
「分かっているならなおさらじゃ」
マーナは叱る。あの町近辺でそれほど雑魔やゴブリンを見なかったとはいえ、彼が継ぐかもしれない領内の事なのだ。
「私だってやれると証明したくて……」
マーナはうなずいた。
「ほれ、まずは挨拶じゃ。先輩どもにな」
ハンターは不審げにマーナを見る。
「わしはこやつの保護者の代わりにここにきておるだけじゃ。一応、これの家庭教師をやったことがあるからの、だから先生と呼ばれておる」
ハンターの目から見て、マーナは名こそ知られていないがそれなりに戦ってきた人物だと感じられる。
「命がけの状況とは思うがの、ハンターのイロハも知らぬひよっこを頼むぞ?」
マーナの言葉に少し怒っていた顔のリシャールの中に、ハンターは「ひよっこ」を見た。
解説
ハンターの活動拠点となっている周囲を見回り、現れる敵を討つ。
●NPC
・リシャール・ベリンガー 人間、男、舞刀士、14歳。姉と弟妹がいる中、父親と同じく覚醒者となる。初対面の印象、線の細いお坊ちゃまで、素直そう。剣心一如、疾風剣、気息充溢が使えるらしい。
・マーナ 人間、女、魔術師、年齢不詳。今は領主だがそうなる前に一緒にハンターとして組んでいたことがある。何もおっしゃらないとリシャールの保護者としての行動を取ろうとします。拠点で待っていろもありですのでご検討ください。
使用可能な魔法はストーンアーマー、アースウォール、ウィンドガスト。
●敵勢力
・リザードマン×15 槍、弓、剣それぞれ5体ずつ。防具は軽いようです。攻撃は強打など単体に向けた攻撃のみ。
・ワイバーン×2 サイズ2。爪と牙で攻撃、飛行、2回攻撃。
●遭遇する場所
ワイバーンがいるところは天井が高い所く、拠点側がある方は天井が低くなります。低いとは言っても飛行ができないだけで活動に影響はありません。
全体的に遮蔽物も点在しています。
大よそのイメージは下記。
□リ□□□ □=天井高い
□□□□□ ■=天井低い
□ワワ□□ ワ=ワイバーン
■リ■■■ リ=リザードマン
■リリリ■ ハ=ハンターの初期位置
■■■■■
■■■■■
■ハハハ■
●NPC
・リシャール・ベリンガー 人間、男、舞刀士、14歳。姉と弟妹がいる中、父親と同じく覚醒者となる。初対面の印象、線の細いお坊ちゃまで、素直そう。剣心一如、疾風剣、気息充溢が使えるらしい。
・マーナ 人間、女、魔術師、年齢不詳。今は領主だがそうなる前に一緒にハンターとして組んでいたことがある。何もおっしゃらないとリシャールの保護者としての行動を取ろうとします。拠点で待っていろもありですのでご検討ください。
使用可能な魔法はストーンアーマー、アースウォール、ウィンドガスト。
●敵勢力
・リザードマン×15 槍、弓、剣それぞれ5体ずつ。防具は軽いようです。攻撃は強打など単体に向けた攻撃のみ。
・ワイバーン×2 サイズ2。爪と牙で攻撃、飛行、2回攻撃。
●遭遇する場所
ワイバーンがいるところは天井が高い所く、拠点側がある方は天井が低くなります。低いとは言っても飛行ができないだけで活動に影響はありません。
全体的に遮蔽物も点在しています。
大よそのイメージは下記。
□リ□□□ □=天井高い
□□□□□ ■=天井低い
□ワワ□□ ワ=ワイバーン
■リ■■■ リ=リザードマン
■リリリ■ ハ=ハンターの初期位置
■■■■■
■■■■■
■ハハハ■
マスターより
こんにちは。
坊ちゃん剣士、出陣です。よりによって、カム・ラディ遺跡の拠点の警備というか見回りというか……戦いありそうな所へ。
戦闘はワイバーンを注意すればさほど問題はないと思いますが、油断大敵です。
よろしくお願いします。
坊ちゃん剣士、出陣です。よりによって、カム・ラディ遺跡の拠点の警備というか見回りというか……戦いありそうな所へ。
戦闘はワイバーンを注意すればさほど問題はないと思いますが、油断大敵です。
よろしくお願いします。
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2016/03/17 17:33
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
---|---|---|---|
![]() |
相談卓 榊 兵庫(ka0010) 人間(リアルブルー)|26才|男性|闘狩人(エンフォーサー) |
最終発言 2016/03/10 00:32:58 |
|
![]() |
依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2016/03/08 20:12:12 |