ゲスト
(ka0000)
蠍と蜥蜴
マスター:雪村彩人

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在8人 / 4~8人
- サポート
- 現在0人 / 0~10人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2016/03/10 22:00
- リプレイ完成予定
- 2016/03/19 22:00
オープニング
●
積まれた石は慰霊碑であった。狩りをした猟師がつくったものだ。奪った命に対するせめてもの償いであった。
「ちっ」
舌打ちすると、少年は慰霊碑を蹴り崩した。その手には弓がつかまれている。
他に二人の少年がいた。ともに弓を手にしている。彼らの趣味は狩りであった。
それは、しかし、生きるためのものではない。ただ、殺す。それが楽しかった。殺した獲物の数を彼らは競い合っていたのだ。
「今日は俺の負けかよ。ちくしょう」
「晩飯はお前の奢りだぞ」
ニヤリとすると、別の少年は足元の兎を踏んだ。ぐしゃりとした気持ちの悪い感触に顔をしかめ、少年は兎の骸を蹴り飛ばした。
ギイィィィ。
音が、した。掠れたそれは地の底から響いてくるかのよう。
驚いて振り向いた少年たちは、そこにひとつの影を見出した。
人間ではない。それは異様なモノであった。
二足で立つ蜥蜴といえばよいか。爬虫のものらしい顔と顎をもっている。が、全身を覆っているのは赤黒い甲羅であった。尾は蠍のそれであり、手も鋏と化している。歪虚であった。
「ひっ」
悲鳴をあげ、少年たちは矢を放った。が、硬質の音を響かせ、矢ははじかれている。ソレの甲羅は鋼鉄並の硬度を備えているのであった。
疾風の速さでソレが動いた。ソレの両の腕が閃いた後、二つの首が飛んでいる。目にもとまらぬ速さでソレの鋏が刎ねたのであった。さらに――。
「ああっ」
残る一人の少年の口から赤黒い血が噴出した。その腹を蠍の尾が貫いている。尾は麻痺性の毒を少年の身に送り込んでいた。
その時、ソレの目がぎらりと光った。冷たい憤怒の光である。
「ぐおぉぉぉぉ」
吼えると、ソレは黒く変色した少年の身体を地に叩きつけた。怒りに任せて少年の身を踏みにじる。ソレの怒りがおさまったのは、かつては少年たちであった肉片が辺りに散らばった後のことであった。
●
リゼリオのハンターズソサエティを訪れた少女は兄を探してほしいといった。
「馬鹿な兄さん。近くの森でかわいそうな動物を狩ってばかりいました。いつか獣に襲われるんじゃないかと心配していたのですけれど」
少女は声を途切れさせた。兄が帰って来なくなり、もう二日経っている。心配でならなかった。兄は少女にとってたった一人の肉親であった。
「もし獣に襲われても自業自得であることはわかっています。でも、お願いです。兄を助けてください」
少女は訴えた。
積まれた石は慰霊碑であった。狩りをした猟師がつくったものだ。奪った命に対するせめてもの償いであった。
「ちっ」
舌打ちすると、少年は慰霊碑を蹴り崩した。その手には弓がつかまれている。
他に二人の少年がいた。ともに弓を手にしている。彼らの趣味は狩りであった。
それは、しかし、生きるためのものではない。ただ、殺す。それが楽しかった。殺した獲物の数を彼らは競い合っていたのだ。
「今日は俺の負けかよ。ちくしょう」
「晩飯はお前の奢りだぞ」
ニヤリとすると、別の少年は足元の兎を踏んだ。ぐしゃりとした気持ちの悪い感触に顔をしかめ、少年は兎の骸を蹴り飛ばした。
ギイィィィ。
音が、した。掠れたそれは地の底から響いてくるかのよう。
驚いて振り向いた少年たちは、そこにひとつの影を見出した。
人間ではない。それは異様なモノであった。
二足で立つ蜥蜴といえばよいか。爬虫のものらしい顔と顎をもっている。が、全身を覆っているのは赤黒い甲羅であった。尾は蠍のそれであり、手も鋏と化している。歪虚であった。
「ひっ」
悲鳴をあげ、少年たちは矢を放った。が、硬質の音を響かせ、矢ははじかれている。ソレの甲羅は鋼鉄並の硬度を備えているのであった。
疾風の速さでソレが動いた。ソレの両の腕が閃いた後、二つの首が飛んでいる。目にもとまらぬ速さでソレの鋏が刎ねたのであった。さらに――。
「ああっ」
残る一人の少年の口から赤黒い血が噴出した。その腹を蠍の尾が貫いている。尾は麻痺性の毒を少年の身に送り込んでいた。
その時、ソレの目がぎらりと光った。冷たい憤怒の光である。
「ぐおぉぉぉぉ」
吼えると、ソレは黒く変色した少年の身体を地に叩きつけた。怒りに任せて少年の身を踏みにじる。ソレの怒りがおさまったのは、かつては少年たちであった肉片が辺りに散らばった後のことであった。
●
リゼリオのハンターズソサエティを訪れた少女は兄を探してほしいといった。
「馬鹿な兄さん。近くの森でかわいそうな動物を狩ってばかりいました。いつか獣に襲われるんじゃないかと心配していたのですけれど」
少女は声を途切れさせた。兄が帰って来なくなり、もう二日経っている。心配でならなかった。兄は少女にとってたった一人の肉親であった。
「もし獣に襲われても自業自得であることはわかっています。でも、お願いです。兄を助けてください」
少女は訴えた。
解説
歪虚が潜んでいるのは深い森の中。自在に木に登ることができます。
大勢だと警戒して遭遇は難しくなります。幾人かのグループに分かれた方がいいかもしれません。少人数の気配を察知し、敵は襲ってきます。
敵の甲羅はほぼ全身を覆っており、硬く、攻撃は簡単には通らないでしょう。甲羅に覆われていない部分を狙う必要があるかと。
攻撃の威力はかなり高いようです。両手と尾を使い、同時に3回攻撃します。
毒は麻痺性。死亡することはありませんが、即効性があるので、すぐに動けなくなります。解毒するまで効果は持続します。
敵は体力は低いので、斃すことは不可能ではありません。
大勢だと警戒して遭遇は難しくなります。幾人かのグループに分かれた方がいいかもしれません。少人数の気配を察知し、敵は襲ってきます。
敵の甲羅はほぼ全身を覆っており、硬く、攻撃は簡単には通らないでしょう。甲羅に覆われていない部分を狙う必要があるかと。
攻撃の威力はかなり高いようです。両手と尾を使い、同時に3回攻撃します。
毒は麻痺性。死亡することはありませんが、即効性があるので、すぐに動けなくなります。解毒するまで効果は持続します。
敵は体力は低いので、斃すことは不可能ではありません。
マスターより
はじめまして。雪村彩人と申します。
最初の依頼。最初のシナリオ。よろしくお願いいたします。
最初の依頼。最初のシナリオ。よろしくお願いいたします。
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2016/03/16 00:27
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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相談卓 リュカ(ka3828) エルフ|27才|女性|霊闘士(ベルセルク) |
最終発言 2016/03/10 21:11:37 |
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2016/03/10 20:55:09 |