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【幻魂】荒れ狂う暴風

マスター:猫又ものと

このシナリオは3日間納期が延長されています。

シナリオ形態
ショート
難易度
難しい
オプション
参加費
1,000
参加人数
現在8人 / 4~8人
マテリアルリンク
報酬
普通
相談期間
5日
プレイング締切
2016/03/14 09:00
リプレイ完成予定
2016/03/26 09:00

オープニング

※このシナリオは難易度が高く設定されています。所持金の大幅な減少や装備アイテムの損失、場合によっては、再起不能、死亡判定が下される可能性があります。
再起不能、死亡判定の下されたキャラクターはログイン、及びコンテンツへのアクセスが制限されます。

●魂が遺したもの
 蛇の戦士シバが遺した霊闘士の技。
 ハンター達は、幻獣の森に住む大幻獣『ナーランギ』より技の正体は霊闘士の奥義であると教えられる。
 奥義を取得できるのは、厳しい試練を潜り抜けた霊闘士のみ。覚悟を決めたハンター達は辺境各地に点在する『魂の道』に向かって歩き出した。

●遠い記憶

 その男は一族の誰よりも強かった。
 その強さは文武に渡り、常人を遥かに超えていた。

 人間との戦いはもちろん、歪虚との戦いにおいても一度も敗走はなく、個人戦であれば不敗を誇っていた。
 ――超越した能力は過剰な自信へと繋がり、一族の者との乖離を生んだ。

 それゆえに、彼は独りだった。友と呼べる者もただ一人だけ。
 しかし、その男は友を嫌っていた。
 大した力も持たぬのに、一族の者はやたらと友を持て囃す。

 自分の方が強く賢いのに。
 何故、誰も認めようとしない。
 己の方がよほど一族の役に立っているというのに――。


「……お前の強さは皆知っているよ。私の息子もお前のように強くなりたいと言っていた。ただな……力を持たぬ者の気持ちというのも、理解すべきだと思うぞ」
「何故だ? 儂を理解せぬ者達を理解してやる義理はなかろう」
「人は、独りでは生きていけないのだよ。人を思いやり、支えあってこそだ。それが一族の安全と反映に繋がる。……ハイルタイ。賢いお前なら分かるだろう?」
「くだらんな。所詮、弱い者達は群れたがるのか……」


 ――その男は、誰かに理解されることも、誰かを理解することもなかった。
 そして……あの悲劇は起きた。


●密談
「何、『祖霊の欠片』だと?」
 災厄の13魔ハイルタイは、青木燕太郎(kz0166)の言葉に耳を疑った。
 先日、城塞『ノアーラ・クンタウ』の攻防にて負傷したハイルタイは辺境北部で治癒に専念していた。負傷した事で人類への憎しみを増加させていたハイルタイに、青木は『祖霊の欠片』の情報を持ち込んだ。
 『祖霊の欠片』は膨大なマテリアルを保有しており、大幻獣の持つマテリアルとは比較にならないという。
「ああ。それがあればそんな怪我など一瞬で治る。……いや、それ以上に強大な力が手に入る。その傷を付けた奴に復讐したいのだろう?」
「そうだ。儂をこんな目に遭わせた連中は、絶対に許さん! その祖霊の欠片とやら、儂がもらってやろう」
 怒り狂うハイルタイ。
 今までは怠けてばかりだったが、怒りを抑えきれない様子だ。ハンター達へ報復する為に本気を出して来るようだ。
「だが、問題も一つある。祖霊の欠片がある魂の道に入ったのは、ハンターだけじゃない。大幻獣のフェンリルが目撃されている。そう簡単に手には入らないだろうな」
 青木は祖霊の欠片入手に障害となりそうな存在を明示した。
 敵はハンターだけじゃない。人間に手を貸そうとしている大幻獣の存在も明らかにした。先日、青木自身も『幻獣の森での攻防』で痛感している。
 それに対し、ハイルタイは笑みを浮かべる。
「傷を癒す為に静養していたが、鈍った体を叩き直すにはちょうど良いわ。久しぶりの――狼狩りだ」


●荒れ狂う暴風
「……お前が案内人? いや、案内猫か……」
「シャレーヌの眷属だっていうからどんな幻獣かと思ったら……ちょっとツキウサギに似てるわね」
「にゃ!」
 己を見つめるハンター達に深々と頭を下げる二足歩行の猫。
 レイピアを持ち、長靴を履いたこの幻獣は、『ルピナ』というらしい。
 協力者を得て『魂の道』へと進もうとしていたハンター達。
 その異変に気付いたのは、見張りの兵だった。
「北の方角に大型歪虚が出現! あれは恐らく災厄の十三魔、ハイルタイ! ものすごい速度で『魂の道』の方角に進んでいます!」
「……何だと……!?」
 見張りの兵の悲鳴に近い声に、凍りつくハンター達。バタルトゥ・オイマト(kz0023)の表情が硬くなる。
 ――ハイルタイ。
 災厄の十三魔が一将、辺境に今なお伝わる災禍『ベスタハの悲劇』の主犯――。
「何でハイルタイがこんな所に……?」
「分からぬ。……が、迷わず『魂の道』に向かっているということは、何らかの方法でこちらの動きを察知したのかもしれんな……」
 バタルトゥの呟きに青ざめるハンター達。
 歪虚であるハイルタイが霊闘士の奥義に興味があるとは思えない。
「だとしたら狙いは、『祖霊の欠片』そのものか……?」
「ありえるわね。『祖霊の欠片』は沢山マテリアルを保有してるってシャレーヌが言ってたし」
 のんびりとしたシャレーヌの口調を思い出し、ため息をつくハンター達。
 そういうことであれば、歪虚達が狙うのも頷ける。
「……これも試練のひとつ、ってことなのかな」
「……分からん。が、とにかくあれを止めないとならぬな……」
 唇を噛むバタルトゥに頷き返すハンター。
 そこに、イェルズ・オイマト(kz0143)が立ちはだかる。
「族長! 今回の戦い、俺にやらせてもらえませんか!?」
 赤毛の青年の叫びに近い声に、目を丸くするハンター達。
 イェルズはそのまま族長へと迫る。
「俺も霊闘士の端くれです。俺じゃ力不足かもしれませんが……シバ様が何を遺したのか。『力と魂』が何なのか……俺、この目で確かめたいんです! お願いします!」
「……厳しい戦いになるぞ。『魂の道』までの道のりも険しいと言う。文字通り命を懸けることになるだろう。その覚悟はあるか……?」
「……勿論です。シバ様が見たものを、俺も見たい」
 ぶつかり合うバタルトゥとイェルズの強い目線。
 その目に覚悟を感じたのか、バタルトゥはふう、とため息をつく。
「……分かった。ここは任せよう」
「……! ありがとうございます!」
 了承が貰えて、本人が一番驚いたらしい。目を丸くするイェルズ。
 ハイルタイは、オイマト族の恥であり、バタルトゥの父の仇だ。
 族長としても譲れぬ戦いであっただろうに……。
 その温情に、イェルズは深く腰を折って頭を下げる。
「話はまとまったのかしら?」
「ああ……。悪いが、イェルズに同行してやってくれ……」
「了解。お前の分も殴ってきてやるよ。任せとけ」
「……期待している。……武運を祈る」
 バタルトゥの胸をとん、と拳で殴るハンター。
 出発する彼らの背を、バタルトゥは静かに見守る。


「……まんまと動き出したか。手間が省けて助かった。あれが勝っても負けても、損になることはない、な。……精々勤めを果たしてくれ」
 くつりと笑う黒い影。
 戦場に、見えない悪意が交錯する。


「くそっ。何て足場の悪さだ」
「このペースだと私達より先にハイルタイが『魂の道』に辿り着いちゃうわ!」
「これも試練ってことですかね……。急ぎましょう!」
 『魂の道』への道のりが思いの他険しく、肩で息をするハンター達。
 こうしている間もハイルタイは進軍を続けている。立ち止まっている暇はない……。
 ――こうして、『霊闘士の奥義』を巡る戦いが幕を開けた。

解説

『魂の道』へと出発しようとしていた矢先に、災厄の十三魔が一将、ハイルタイが出現しました。
このままでは、進軍している最中にハイルタイに遭遇します。
オイマト族の青年、イェルズと共に、この試練を乗り越えて下さい。
試練とは、『霊闘士の奥義』を極める為の修行で、『魂の道』にある『祖霊の欠片』と呼ばれる宝珠の破片を持ち帰ることです。
『祖霊の欠片』は『魂の道』の試練……力を示し、魂を凌駕したものにしか手に入れることは出来ません。
試練に失敗すると、ハイルタイに『祖霊の欠片』を奪われ、強化するという最悪の事態が待ち受けています。
頑張って試練を乗り越えてください。

■ハイルタイについて
災厄の十三魔が一将、辺境に今なお伝わる災禍『ベスタハの悲劇』の主犯です。
巨馬に跨がり、巨大な鉄弓で攻撃してきます。
前回の大規模戦、ノアーラ・クンタウの攻防で負った傷がまた完治しておらず、怒り狂っています。
強敵中の強敵であり、今回の目的は、「『祖霊の欠片』を手に入れようとするハイルタイを阻止すること」です。
試練と呼ぶにはあまりの強敵ですが、頑張って下さい。

■現場について
切り立った岩場で、高低差が激しく足場が非常に悪い状態です。
岩場を乗り越えた先に『祖霊の欠片』が隠されているとされる洞窟があります。
あまり洞窟に近い場所で戦うと、『祖霊の欠片』に被害が及ぶかもしれません。
足場が悪い為、馬などの移動手段は使えず徒歩で向かうことになります。
険しい道のりを急いで移動した為、ハンター達は若干疲労した状態での戦闘開始……具体的に言うと、「行動阻害」のバッドステータスを受けた状態になります。

■『祖霊の欠片』について
『祖霊の欠片』は結界で守られている為、複雑な場所に隠されているといった事はなく、辿り着けさえすればすぐに見つかります。
洞窟内の探索まで考えて戴く必要はありません。

■NPCの同行
今回はイェルズが同行しています。

マスターより

■その他
白紙は描写しません。
分からないことがありましたら、イェルズが返答しますので質問板を立ててご質問下さい。
質問は依頼出発1日前までにお願いします。


お世話になっております。猫又です。
皆様に、【幻魂】の連動シナリオをお届けします。
猫又が担当する『霊闘士の奥義』を極める為の試練は、ハイルタイと戦うことです。
怪我が完治しなくて激おこスティックファイナリアリティぷんぷんドリームな上にヤケクソ状態のおじさんのお相手となります。頑張ってください。

それでは、皆様のご参加を心よりお待ちしております。

関連NPC

  • オイマト族族長
    イェルズ・オイマト(kz0143
    人間(クリムゾンウェスト)|18才|男性|霊闘士(ベルセルク)
リプレイ公開中

リプレイ公開日時 2016/03/25 06:48

参加者一覧

  • ヌリエのセンセ―
    アルト・ハーニー(ka0113
    人間(蒼)|25才|男性|闘狩人
  • Stray DOG
    ヴォルフガング・エーヴァルト(ka0139
    人間(紅)|28才|男性|闘狩人
  • 凶獣の狙撃手
    シルヴィア=ライゼンシュタイン(ka0338
    人間(蒼)|14才|女性|猟撃士
  • 征夷大将軍の正室
    天竜寺 詩(ka0396
    人間(蒼)|18才|女性|聖導士
  • 不屈の鬼神
    白神 霧華(ka0915
    人間(蒼)|17才|女性|闘狩人
  • ずっとあなたの隣で
    ラミア・マクトゥーム(ka1720
    人間(紅)|15才|女性|霊闘士
  • 洞察せし燃える瞳
    フラメディア・イリジア(ka2604
    ドワーフ|14才|女性|闘狩人
  • 《聡明》なる天空の術師
    アルファス(ka3312
    人間(蒼)|20才|男性|機導師

マテリアルリンク参加者一覧

依頼相談掲示板
アイコン 相談卓
アルファス(ka3312
人間(リアルブルー)|20才|男性|機導師(アルケミスト)
最終発言
2016/03/14 00:53:51
アイコン 質問卓
アルファス(ka3312
人間(リアルブルー)|20才|男性|機導師(アルケミスト)
最終発言
2016/03/12 01:43:19
アイコン 依頼前の挨拶スレッド
ミリア・クロスフィールド(kz0012
人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人
最終発言
2016/03/12 10:18:08