ゲスト
(ka0000)
【幻魂】過ぎたる夢か
マスター:鷹羽柊架

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- やや難しい
- オプション
-
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在6人 / 4~6人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 多め
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2016/03/14 22:00
- リプレイ完成予定
- 2016/03/23 22:00
オープニング
※このシナリオは難易度が高く設定されています。所持金の大幅な減少や装備アイテムの損失、場合によっては、再起不能、死亡判定が下される可能性があります。
再起不能、死亡判定の下されたキャラクターはログイン、及びコンテンツへのアクセスが制限されます。
蛇の戦士シバが遺した霊闘士の技。
ハンター達は、幻獣の森に住む大幻獣『ナーランギ』より技の正体は霊闘士の奥義であると教えられる。
奥義を取得できるのは、厳しい試練を潜り抜けた霊闘士のみ。覚悟を決めたハンター達は辺境各地に点在する『魂の道』に向かって歩き出した。
※※※
そこは戦場であった。
必死になって目的の場所へと駆けていく。
無事でいてほしいとは思えない。
死の気配が仲間の足元に忍び寄っていないことを一心に祈るだけ。
「生きててくれ……っ!」
祈りは風にかき消されるよりも早く前へと走っていく。
元より荒れた土地であったが、地は不自然に抉れているところが目立ってきた。
視界に入って来たのは眷属達が、共に戦っていた人間達が横たわっている姿。
眷属たちが何故そうしているのかはすぐに理解できた。
一番見たくない姿であり、瞬時に歪虚に対する殺気がどす黒い何かが身体中を染めていく。
奔って、跳躍した。
誰かが自身の名を呼んでいる。
応えたいが、身体に歯止めが利かないのだ。
そこにいた歪虚が自身に気付き、こちらを見て愉しそうに嗤う。
更に呼ぶ声は止まない。
誰が呼んでいたのだろうか。
それどころではない。
殺さねばならないんだ。
殺してやる……!
「フェンリル!」
大きく見開いたフェンリルの赤い瞳とファリフの青い瞳がぶつかった。
一際大きな声をあげたのはファリフの声。
「お嬢……ちゃん?」
「……なんか、寝てたよ?」
心配するファリフにフェンリルは「すまない」とだけ言った。
人間で言うところのうたた寝でもしていたのだろうが、気を緩ませて意識を手放していたことにフェンリルは恥を感じざるを得ない。
しかし、このようなだらけた姿はチューダではあるまいしと、そっとため息を吐いた。
じっとフェンリルを見ていたファリフであったが、いつもならば気障な台詞の一つでも飛んでくるはずのフェンリルだが、今回はそれがない。
「大丈夫……?」
心配の色を表情と声音に滲ませたファリフの声に気付いたフェンリルはファリフの頬を自身の鼻で摩る。
「お嬢ちゃんは何も心配することはない。しかし、この俺様の相手になるにはまだ早いからな、もう少しレディとしての成長を心配をしたほうがいい」
いつもの調子が戻ってきたのはいいが、ファリフはむーっと、頬を膨らませる。
「もー、心配したんだからね。ボクが心配するのは無事に魂の道から戻れる事だよっ」
腕を組んで胡坐をかくファリフには元気が戻ってきており、先ほどの心配する様子はなくなっている。
「夢でも見てたの?」
「昔の事だ」
「どんなの?」
「聞いていいものではない」
はぐらかしつつ、逃げるように俯こうとするフェンリルの顔をファリフが両手で掴んで向き合わそうとする。
「言わないとだめだよ」
真摯な蒼穹の瞳に捕らわれたようにフェンリルはじっと見つめてしまう。
観念したようにフェンリルは内容を告げた。
内容を話せば、ファリフの表情はどこか沈んでしまったように見えたが、それは一瞬だけ。
「フェンリル。現実は『ここ』なんだ。夢の中ではないよ。ボクがここにいるんだし」
穏やかに微笑むファリフはフェンリルの額に自分の額をくっつける。
ファリフの温もりにフェンリルは目を細めて頷く。
優しい時間も束の間、ファリフは額を離してフェンリルを見つめる。
「夢を見るなんてチューダみたいだね」
それは言わないでほしかった。
●
魂の道に着いたファリフとハンター達をよそに、フェンリルは嫌そうな表情を滲ませていた。
フェンリル曰く、苦手な幻獣がいるからと言っていたのがファリフには密かに興味もっているし、フェンリルが苦手としているシャレーヌもフェンリルがファリフを大事にしているのはすぐに見極めており、興味を示している。
シャレーヌは歩きつつ、ファリフより、最近のフェンリルの話を聞いていた。
先日、フェンリルがうたた寝していた話で夢の内容まで喋っており、シャレーヌもハンターもしっかり耳を傾けていた。
「フェンリルに大事にされてるのね~」
シャレーヌはストレートにファリフに語りかけると、ファリフは眉を八の字にして首を傾げる。
「確かに大事にしてるとは思うけど……」
フェンリルの言葉の端々にからかいの言葉があり、真面目なファリフは嫌いじゃないけど、何か素直になれない気がしてしまう。
「ふふっ。まぁ、それぞれよね~。じゃ、頑張ってね」
これからの事を仄めかすように、茶化すようにシャレーヌが言うと、先ほどまで歩いていた場所とは違うと見える光景が広がっていた。
昼なのか夜なのかも分からないその『場所』は赤き大地の荒野なのかも分からない。
周囲には岩が点在しており、植物は見受けられない。
地面は不自然な亀裂や穴が開いており、戦う者であれば、戦闘の爪痕であることを察することが出来る。
「向こうで音が聞こえる」
同行していたハンターがその方向を見ていた。
「行こう!」
皆が駆け出すと、横たわっている人間や獣……イェジドが多数横たわっている。
その場にいる者達が指一本動かなかったところから察せられる状況にファリフ達はまっすぐ更に向こうを見た。
いる。
敵がいる。
獣型、トロル型、骸骨型……一見しても数がどれだけいるか分からない。
歪虚と交戦しているイェジドがトロルより殴られて地面に背を叩きつけられた。トロルの攻撃力とイエジドの体重で地面が抉れてしまっている。
「やめろ!」
同行していたハンターの一人が叫んだ。
トロルは足を上げ、まだ動いているイェジドの腹に落とした。
イェジドは追撃に身をくの字に折って、短い悲鳴を上げ、力尽きたように動かなくなる。
歪虚の群れはハンターを視認したようであり、足をそちらへと向けはじめた。
「よくも!」
血気を逆上せたファリフが駆け出し、一気に戦いの火蓋が切り落とされた。
再起不能、死亡判定の下されたキャラクターはログイン、及びコンテンツへのアクセスが制限されます。
蛇の戦士シバが遺した霊闘士の技。
ハンター達は、幻獣の森に住む大幻獣『ナーランギ』より技の正体は霊闘士の奥義であると教えられる。
奥義を取得できるのは、厳しい試練を潜り抜けた霊闘士のみ。覚悟を決めたハンター達は辺境各地に点在する『魂の道』に向かって歩き出した。
※※※
そこは戦場であった。
必死になって目的の場所へと駆けていく。
無事でいてほしいとは思えない。
死の気配が仲間の足元に忍び寄っていないことを一心に祈るだけ。
「生きててくれ……っ!」
祈りは風にかき消されるよりも早く前へと走っていく。
元より荒れた土地であったが、地は不自然に抉れているところが目立ってきた。
視界に入って来たのは眷属達が、共に戦っていた人間達が横たわっている姿。
眷属たちが何故そうしているのかはすぐに理解できた。
一番見たくない姿であり、瞬時に歪虚に対する殺気がどす黒い何かが身体中を染めていく。
奔って、跳躍した。
誰かが自身の名を呼んでいる。
応えたいが、身体に歯止めが利かないのだ。
そこにいた歪虚が自身に気付き、こちらを見て愉しそうに嗤う。
更に呼ぶ声は止まない。
誰が呼んでいたのだろうか。
それどころではない。
殺さねばならないんだ。
殺してやる……!
「フェンリル!」
大きく見開いたフェンリルの赤い瞳とファリフの青い瞳がぶつかった。
一際大きな声をあげたのはファリフの声。
「お嬢……ちゃん?」
「……なんか、寝てたよ?」
心配するファリフにフェンリルは「すまない」とだけ言った。
人間で言うところのうたた寝でもしていたのだろうが、気を緩ませて意識を手放していたことにフェンリルは恥を感じざるを得ない。
しかし、このようなだらけた姿はチューダではあるまいしと、そっとため息を吐いた。
じっとフェンリルを見ていたファリフであったが、いつもならば気障な台詞の一つでも飛んでくるはずのフェンリルだが、今回はそれがない。
「大丈夫……?」
心配の色を表情と声音に滲ませたファリフの声に気付いたフェンリルはファリフの頬を自身の鼻で摩る。
「お嬢ちゃんは何も心配することはない。しかし、この俺様の相手になるにはまだ早いからな、もう少しレディとしての成長を心配をしたほうがいい」
いつもの調子が戻ってきたのはいいが、ファリフはむーっと、頬を膨らませる。
「もー、心配したんだからね。ボクが心配するのは無事に魂の道から戻れる事だよっ」
腕を組んで胡坐をかくファリフには元気が戻ってきており、先ほどの心配する様子はなくなっている。
「夢でも見てたの?」
「昔の事だ」
「どんなの?」
「聞いていいものではない」
はぐらかしつつ、逃げるように俯こうとするフェンリルの顔をファリフが両手で掴んで向き合わそうとする。
「言わないとだめだよ」
真摯な蒼穹の瞳に捕らわれたようにフェンリルはじっと見つめてしまう。
観念したようにフェンリルは内容を告げた。
内容を話せば、ファリフの表情はどこか沈んでしまったように見えたが、それは一瞬だけ。
「フェンリル。現実は『ここ』なんだ。夢の中ではないよ。ボクがここにいるんだし」
穏やかに微笑むファリフはフェンリルの額に自分の額をくっつける。
ファリフの温もりにフェンリルは目を細めて頷く。
優しい時間も束の間、ファリフは額を離してフェンリルを見つめる。
「夢を見るなんてチューダみたいだね」
それは言わないでほしかった。
●
魂の道に着いたファリフとハンター達をよそに、フェンリルは嫌そうな表情を滲ませていた。
フェンリル曰く、苦手な幻獣がいるからと言っていたのがファリフには密かに興味もっているし、フェンリルが苦手としているシャレーヌもフェンリルがファリフを大事にしているのはすぐに見極めており、興味を示している。
シャレーヌは歩きつつ、ファリフより、最近のフェンリルの話を聞いていた。
先日、フェンリルがうたた寝していた話で夢の内容まで喋っており、シャレーヌもハンターもしっかり耳を傾けていた。
「フェンリルに大事にされてるのね~」
シャレーヌはストレートにファリフに語りかけると、ファリフは眉を八の字にして首を傾げる。
「確かに大事にしてるとは思うけど……」
フェンリルの言葉の端々にからかいの言葉があり、真面目なファリフは嫌いじゃないけど、何か素直になれない気がしてしまう。
「ふふっ。まぁ、それぞれよね~。じゃ、頑張ってね」
これからの事を仄めかすように、茶化すようにシャレーヌが言うと、先ほどまで歩いていた場所とは違うと見える光景が広がっていた。
昼なのか夜なのかも分からないその『場所』は赤き大地の荒野なのかも分からない。
周囲には岩が点在しており、植物は見受けられない。
地面は不自然な亀裂や穴が開いており、戦う者であれば、戦闘の爪痕であることを察することが出来る。
「向こうで音が聞こえる」
同行していたハンターがその方向を見ていた。
「行こう!」
皆が駆け出すと、横たわっている人間や獣……イェジドが多数横たわっている。
その場にいる者達が指一本動かなかったところから察せられる状況にファリフ達はまっすぐ更に向こうを見た。
いる。
敵がいる。
獣型、トロル型、骸骨型……一見しても数がどれだけいるか分からない。
歪虚と交戦しているイェジドがトロルより殴られて地面に背を叩きつけられた。トロルの攻撃力とイエジドの体重で地面が抉れてしまっている。
「やめろ!」
同行していたハンターの一人が叫んだ。
トロルは足を上げ、まだ動いているイェジドの腹に落とした。
イェジドは追撃に身をくの字に折って、短い悲鳴を上げ、力尽きたように動かなくなる。
歪虚の群れはハンターを視認したようであり、足をそちらへと向けはじめた。
「よくも!」
血気を逆上せたファリフが駆け出し、一気に戦いの火蓋が切り落とされた。
解説
※このシナリオは難易度が高く設定されています。所持金の大幅な減少や装備アイテムの損失、場合によっては、再起不能、死亡判定が下される可能性があります。
再起不能、死亡判定の下されたキャラクターはログイン、及びコンテンツへのアクセスが制限されます。
依頼内容
魂のかけらの入手。
歪虚討伐。
皆様は魂の道と呼ばれる複数の道の一つをファリフと共に歩いておりました。
しかし、いつの間にか、別な光景の場所におり、戦闘となりました。
辺境の荒野と思われます。
植物もろくにない荒野が広がっております。
敵は計二十体前後。
強さは通常より上です。
確認されている歪虚
獣型は狼、バッファロー、鹿の姿に似てます。
骸骨型は武器を携帯。
トロルは五体。
他にもいる可能性もあります。
周辺にいたイェジドや赤き大地の戦士達は全て死亡となってます。
同行NPC
ファリフ・スコール:赤き大地のスコール族の長。
蛇の戦士、シバが遺した技を自身と他の霊闘士達が会得するが為に魂の道へと向かった。
フェンリルは魂の道には同行しません。
再起不能、死亡判定の下されたキャラクターはログイン、及びコンテンツへのアクセスが制限されます。
依頼内容
魂のかけらの入手。
歪虚討伐。
皆様は魂の道と呼ばれる複数の道の一つをファリフと共に歩いておりました。
しかし、いつの間にか、別な光景の場所におり、戦闘となりました。
辺境の荒野と思われます。
植物もろくにない荒野が広がっております。
敵は計二十体前後。
強さは通常より上です。
確認されている歪虚
獣型は狼、バッファロー、鹿の姿に似てます。
骸骨型は武器を携帯。
トロルは五体。
他にもいる可能性もあります。
周辺にいたイェジドや赤き大地の戦士達は全て死亡となってます。
同行NPC
ファリフ・スコール:赤き大地のスコール族の長。
蛇の戦士、シバが遺した技を自身と他の霊闘士達が会得するが為に魂の道へと向かった。
フェンリルは魂の道には同行しません。
マスターより
お世話になります。
鷹羽柊架(たかば・しゅうか)です。
さて、今回は連動となります。
かの夢の如くの状態であり、危険フラグが立っております。
シバ様の残した魂の想いが赤き大地に生きる皆様、霊闘士の皆様に届けられるよう、ご助力くださます事をお願い申し上げます。
鷹羽柊架(たかば・しゅうか)です。
さて、今回は連動となります。
かの夢の如くの状態であり、危険フラグが立っております。
シバ様の残した魂の想いが赤き大地に生きる皆様、霊闘士の皆様に届けられるよう、ご助力くださます事をお願い申し上げます。
関連NPC
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2016/03/20 16:13
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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魂を受け継ぐために 八島 陽(ka1442) 人間(リアルブルー)|20才|男性|機導師(アルケミスト) |
最終発言 2016/03/14 21:29:25 |
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2016/03/09 23:01:41 |