ゲスト
(ka0000)
苺一会
マスター:狐野径
- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
- 1,000
- 参加人数
- 現在6人 / 4~6人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2016/03/15 09:00
- リプレイ完成予定
- 2016/03/24 09:00
オープニング
●またやった
「……で、君は……二度も魔法公害起こして何とも思わないのかな?」
グラズヘイムの小さな町の片隅で、機導師のリッツ・ワルターは領主シャールズ・ベリンガーを前に小さくなっていた。
シャールズの親戚の女性がリッツに研究をさせていると言うのは良しとする。研究すること自体をとがめる気は全くなく、領内ひいては国に役立つものができればいいのだ。そんなものができるとは彼も思っていないが、やらせてみないと何がいいのかだってわからない。
しかし、機導や魔術で魔法公害が起ることは事実。
「す、すみません」
「謝って済むなら私はここに来ない」
「うっ」
シャールズの冷たい視線が突き刺さり、冷たい声が降り注ぐ。
「魔法公害により雑魔化した……赤い物体をどうにかするのが優先だ。今、君に文句を言ったところで始まらないが、三度目起こしたら……出て行ってもらう。甘いのは人的被害が出ていないからだ」
「わ、分かりました!」
領内から出たところで研究はできるかもしれないが、シャールズが見てもはっきりと分かるほど、リッツは必死に対策を考えているようだった。
(ここが居心地がいいのか、何かいなくてはいけない理由があるのか……疑いそうになるほどの返事だなぁ)
シャールズは次の会話でリッツがこの町が、それも町はずれが好きな理由が分かった。
「ハンターへは依頼を出しておく。雑魔の数を教えてくれ。あと、ハンターが来るまでに人的被害が出ないように、君が見回るように」
「へ? え、えええ!? えと、あの……エルフはいませんよね、町に」
「は?」
「小さいエルフの女の子が以前いてその……また会うと……う、こう血が騒ぐというか……」
「……まさかと思うが……幼い子が好きなのか……」
「エルフが好きです」
「……」
「ああ、もう、エルフが好きで好きでたまりません! グラズヘイムはエルフが少ないですよね、だから助かります」
もじもじと悶えるリッツを見ると、シャールズはポーカーフェイスを崩される寸前まで追い込まれる。
「……ああ、あの子、本当に可愛かったですよ。キュと目じりが上がっているのに大きめの目で、ふわふわの髪の毛。ああ、もちろん、黒くボインとしてもエルフはエルフですよ。男のエルフのシュッとしたところも……」
「……ああ、そうか……男も女も老いも若きも関係ないのか……」
満面の笑みのリッツにシャールズは逃げ出したい気持ちでいっぱいになってきたが、領主としてそれはできない。
「……では、見回りは頼んだぞ」
シャールズは一度知り合いの魔術師の家に寄ることにした。その魔術師には別途、個人的に頼んでいることがあるためカム・ラディにいるはずだが、彼女の弟子だろうエルフの女の子は在宅の可能性が高い。もちろん、師匠について行っているかもしれないし、親元に帰っている可能性も留守番をしている可能性もある。
シャールズはハンターズソサエティに行く前に、魔術師宅にいるエルフの女の子に注意を促した。彼女は「エルフではない」と言い張り怯えていたが、了解してるとうなずいた。
●依頼人
ハンターズソサエティの支部に勤めて大して時間が経たないが、その町の職員であるロビン・ドルトスは緊張していた。
(う、うわ、領主自ら来るとは……)
これまで領主の代理人が来ることがあっても、本人は会ったことがなかった。
(噂通り、気さくそう、頼れそう……渋いというか……くー、かっこいい)
あれこれやり取りをしたのだが、ロビンは後で同僚に「変なこと言わなかったか」と思わず問いかけるほど、記憶がなかった。
それでもきちんと依頼は受理しているのだから問題はないのだろう。
苺の姿をしている雑魔退治が今回の依頼。
「あ、このリッツって奴、エルフ好きすぎてここまで来たんだっけなぁ」
魔法公害の原因を見てロビンは溜息を洩らした。以前も聞き取りをしたから記憶に残っている。黙っていればイケメンで通るし、普通の時ならイケメンで通る。エルフさえいなければ。
「ま、ルゥルちゃん位だからなぁ、あの町にいるエルフ」
雑魔の数は三と書きこむ。但し、分裂していなければという添え書きが付くのは、雑魔がスライムの特徴を持っているから。
「いや、スライムかな……苺っぽい。食べたら甘酸っぱいのかな」
同僚から「食べてみれば」と冷たい言葉が返ってきたため、大人しく作業に集中した。
「……で、君は……二度も魔法公害起こして何とも思わないのかな?」
グラズヘイムの小さな町の片隅で、機導師のリッツ・ワルターは領主シャールズ・ベリンガーを前に小さくなっていた。
シャールズの親戚の女性がリッツに研究をさせていると言うのは良しとする。研究すること自体をとがめる気は全くなく、領内ひいては国に役立つものができればいいのだ。そんなものができるとは彼も思っていないが、やらせてみないと何がいいのかだってわからない。
しかし、機導や魔術で魔法公害が起ることは事実。
「す、すみません」
「謝って済むなら私はここに来ない」
「うっ」
シャールズの冷たい視線が突き刺さり、冷たい声が降り注ぐ。
「魔法公害により雑魔化した……赤い物体をどうにかするのが優先だ。今、君に文句を言ったところで始まらないが、三度目起こしたら……出て行ってもらう。甘いのは人的被害が出ていないからだ」
「わ、分かりました!」
領内から出たところで研究はできるかもしれないが、シャールズが見てもはっきりと分かるほど、リッツは必死に対策を考えているようだった。
(ここが居心地がいいのか、何かいなくてはいけない理由があるのか……疑いそうになるほどの返事だなぁ)
シャールズは次の会話でリッツがこの町が、それも町はずれが好きな理由が分かった。
「ハンターへは依頼を出しておく。雑魔の数を教えてくれ。あと、ハンターが来るまでに人的被害が出ないように、君が見回るように」
「へ? え、えええ!? えと、あの……エルフはいませんよね、町に」
「は?」
「小さいエルフの女の子が以前いてその……また会うと……う、こう血が騒ぐというか……」
「……まさかと思うが……幼い子が好きなのか……」
「エルフが好きです」
「……」
「ああ、もう、エルフが好きで好きでたまりません! グラズヘイムはエルフが少ないですよね、だから助かります」
もじもじと悶えるリッツを見ると、シャールズはポーカーフェイスを崩される寸前まで追い込まれる。
「……ああ、あの子、本当に可愛かったですよ。キュと目じりが上がっているのに大きめの目で、ふわふわの髪の毛。ああ、もちろん、黒くボインとしてもエルフはエルフですよ。男のエルフのシュッとしたところも……」
「……ああ、そうか……男も女も老いも若きも関係ないのか……」
満面の笑みのリッツにシャールズは逃げ出したい気持ちでいっぱいになってきたが、領主としてそれはできない。
「……では、見回りは頼んだぞ」
シャールズは一度知り合いの魔術師の家に寄ることにした。その魔術師には別途、個人的に頼んでいることがあるためカム・ラディにいるはずだが、彼女の弟子だろうエルフの女の子は在宅の可能性が高い。もちろん、師匠について行っているかもしれないし、親元に帰っている可能性も留守番をしている可能性もある。
シャールズはハンターズソサエティに行く前に、魔術師宅にいるエルフの女の子に注意を促した。彼女は「エルフではない」と言い張り怯えていたが、了解してるとうなずいた。
●依頼人
ハンターズソサエティの支部に勤めて大して時間が経たないが、その町の職員であるロビン・ドルトスは緊張していた。
(う、うわ、領主自ら来るとは……)
これまで領主の代理人が来ることがあっても、本人は会ったことがなかった。
(噂通り、気さくそう、頼れそう……渋いというか……くー、かっこいい)
あれこれやり取りをしたのだが、ロビンは後で同僚に「変なこと言わなかったか」と思わず問いかけるほど、記憶がなかった。
それでもきちんと依頼は受理しているのだから問題はないのだろう。
苺の姿をしている雑魔退治が今回の依頼。
「あ、このリッツって奴、エルフ好きすぎてここまで来たんだっけなぁ」
魔法公害の原因を見てロビンは溜息を洩らした。以前も聞き取りをしたから記憶に残っている。黙っていればイケメンで通るし、普通の時ならイケメンで通る。エルフさえいなければ。
「ま、ルゥルちゃん位だからなぁ、あの町にいるエルフ」
雑魔の数は三と書きこむ。但し、分裂していなければという添え書きが付くのは、雑魔がスライムの特徴を持っているから。
「いや、スライムかな……苺っぽい。食べたら甘酸っぱいのかな」
同僚から「食べてみれば」と冷たい言葉が返ってきたため、大人しく作業に集中した。
解説
雑魔退治です。
●雑魔×3(分裂していなければ)
スライムと思われるのですが、基本苺の姿をしています。
遠近法を疑いたくなる大きさで、高さ1メートル30センチはあります。
研究所の裏にある川に落ち、流されているため捜索は小さい町になります。探すのは比較的楽かもしれません、色が色なので。
川原や周囲に畑がありますが、色彩は白黒、茶色、雑魔は赤です。
苺雑魔の能力=軟体、強酸、再生、分裂
●NPC
・リッツ・ワルター 機導師で研究を専門にやっています。流れに流れてグラズヘイム王国で暮らしています。とある町では美男子コンテストがあれば入賞するだけの外見はしていますが、エルフが同じ場にいると壊れます。
現場で雑魔の捜索と通行人への謝罪と安全確保をしています……エルフが通らないことを祈りつつ。
●雑魔×3(分裂していなければ)
スライムと思われるのですが、基本苺の姿をしています。
遠近法を疑いたくなる大きさで、高さ1メートル30センチはあります。
研究所の裏にある川に落ち、流されているため捜索は小さい町になります。探すのは比較的楽かもしれません、色が色なので。
川原や周囲に畑がありますが、色彩は白黒、茶色、雑魔は赤です。
苺雑魔の能力=軟体、強酸、再生、分裂
●NPC
・リッツ・ワルター 機導師で研究を専門にやっています。流れに流れてグラズヘイム王国で暮らしています。とある町では美男子コンテストがあれば入賞するだけの外見はしていますが、エルフが同じ場にいると壊れます。
現場で雑魔の捜索と通行人への謝罪と安全確保をしています……エルフが通らないことを祈りつつ。
マスターより
こんにちは。
気付けばいちごは冬の食べ物になっていますね……温室ってすごい。
さて、今回はイチゴ(雑魔)狩りです。粒を飛ばしたりはしないため、本当にスライムだなと実感されるかもしれません。見た目は確実にプルプルな苺。
……プルプルな苺って……?
よろしくお願いします。
気付けばいちごは冬の食べ物になっていますね……温室ってすごい。
さて、今回はイチゴ(雑魔)狩りです。粒を飛ばしたりはしないため、本当にスライムだなと実感されるかもしれません。見た目は確実にプルプルな苺。
……プルプルな苺って……?
よろしくお願いします。
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2016/03/22 01:12
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2016/03/13 02:52:01 |
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苺たべたい(相談卓) アルスレーテ・フュラー(ka6148) エルフ|27才|女性|格闘士(マスターアームズ) |
最終発言 2016/03/15 01:19:01 |