ゲスト
(ka0000)
ハンターなんてやめておくざます!
マスター:秋風落葉

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在8人 / 4~8人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2016/03/20 07:30
- リプレイ完成予定
- 2016/03/29 07:30
オープニング
●
「ねえねえお母さん!」
「どうしたんざます? ユーリちゃん」
「僕、大人になった時になりたいものがやっと見つかったよ!」
「あら、それは良いことざますね」
「僕……ハンターになる!」
その瞬間、笑顔だった母親の表情が明らかに引きつった。
●
「ああ、なんということざましょう……私の可愛いユーリちゃんが……ハンターなどという野蛮な……」
先日愛する息子から聞かされたことは彼女にとってまさに青天の霹靂であった。言葉の途中で首を激しく左右に振る。
「ユーリちゃん。貴方は真実を知らないんざます。待っているざます。ママがちゃんと目を覚まさせてあげるざますよ」
母親はぶつぶつと呟きながら、ある建物の扉をくぐった。
●
「いらっしゃいま……せ……?」
グラズヘイム王国の一画にあるハンターオフィスの受付嬢は、入って来た客の方を見やりながら歓迎の言葉を発したが、その言葉は途中でかすれ声となった。
客である一人の婦人が、なぜか敵意に満ちた表情で自分に向かってまっすぐ歩いてきたからだ。受付嬢の側までやってきた婦人は両手をカウンターに激しくついた。受付嬢は顔を引きつらせてのけぞる。
「もしもし? ここはハンターオフィスざますね?」
「は、はい、その通りですが」
「聞くざます!」
「はは、はいっ!?」
受付嬢は意味も分からないまま背筋をピンと伸ばした。
「私の愛する息子、ユーリちゃんがハンターになりたいなどと言い出したのざます!」
「……そ、そうなんですか。それは立派ですね」
「何が立派なんざますか!」
「す、すみません!!」
「愛するユーリちゃんに何かあったらどうするざますか!? ユーリちゃんにはもっとふさわしい仕事があるざます……ハンターなど……ハンターなど……」
しばらく一人でぶつぶつと言っていた女性だったが、やがて顔をあげ、受付嬢を正面から見据えてオフィス内に響き渡る大声を発した。
「ハンターなどという野蛮で汚くてきつくて危険な仕事につかせるのはやめさせたいざます!」
――ガタガタガタッ!
母親の言葉にオフィス内にいたハンター達は額に青筋を浮かべて一斉に立ち上がる。
「収入は安定せず、泊まりは日常茶飯事でベッドで眠れない日が続くという話も聞いたことあるざます! うちのユーリちゃんにそんなことはさせられないざます!」
「あ、あのっ……! 出来たらもう少し小声で……!!」
ハンター達から注がれる憤怒の視線に怯え、受付嬢は必死で訴える。しかし目の前の相手は改める様子もない。
「そこで汚くてきつい仕事を受けて苦労しているハンター達の姿をユーリちゃんに見学させるざます! そうすればユーリちゃんも馬鹿な考えは捨てるはずざますよ! どうせあるんざましょ!? ハンターにふさわしい汚くてきつい仕事が!」
「は、はあ……おっしゃりたいことは分かりました……」
ますます鋭さを増しているハンター達からの視線に耐えながら、受付嬢はカウンターからファイルを取り出し、開いた。ページを進めていく途中で受付嬢の手が止まる。
そこにはある依頼の内容が書かれた一枚の紙があった。目の前にいる婦人の要求を満たせるものである。
実際、汚くてきつい仕事になりそうだったため、受けてくれるハンターがいなさそうだなと思っていたのだが、これはある意味渡りに船だとも言えるだろう。
「危険なのは今回は無しざます! ユーリちゃんに怪我をさせるわけにはいかないざます!」
受付嬢は依頼の内容をもう一度確認してうなずいた。幸い、予想される敵の強さはさほどではない。
「分かりました。ユーリ君に危険が及ばないように気をつけてもらいましょう」
「頼みましたざますよ。ああ、もちろん本当の目的はユーリちゃんに伝えないようにお願いするざますね?」
「はい。お任せください。ユーリ君にもちゃんとハンターがどういうものかは知っておいて欲しいですからね」
「ではユーリちゃんには私から伝えておくざます。それでは失礼するざます」
ハンター達の怒りの眼差しに気付いた様子もなく、母親は上機嫌で出て行った。
「え、えーと。お聞きしたとは思いますが、皆さんにちょっとお願いがあるんですけど……」
受付嬢は恐る恐るといった風情で、オフィス内で人員を募った。
「ねえねえお母さん!」
「どうしたんざます? ユーリちゃん」
「僕、大人になった時になりたいものがやっと見つかったよ!」
「あら、それは良いことざますね」
「僕……ハンターになる!」
その瞬間、笑顔だった母親の表情が明らかに引きつった。
●
「ああ、なんということざましょう……私の可愛いユーリちゃんが……ハンターなどという野蛮な……」
先日愛する息子から聞かされたことは彼女にとってまさに青天の霹靂であった。言葉の途中で首を激しく左右に振る。
「ユーリちゃん。貴方は真実を知らないんざます。待っているざます。ママがちゃんと目を覚まさせてあげるざますよ」
母親はぶつぶつと呟きながら、ある建物の扉をくぐった。
●
「いらっしゃいま……せ……?」
グラズヘイム王国の一画にあるハンターオフィスの受付嬢は、入って来た客の方を見やりながら歓迎の言葉を発したが、その言葉は途中でかすれ声となった。
客である一人の婦人が、なぜか敵意に満ちた表情で自分に向かってまっすぐ歩いてきたからだ。受付嬢の側までやってきた婦人は両手をカウンターに激しくついた。受付嬢は顔を引きつらせてのけぞる。
「もしもし? ここはハンターオフィスざますね?」
「は、はい、その通りですが」
「聞くざます!」
「はは、はいっ!?」
受付嬢は意味も分からないまま背筋をピンと伸ばした。
「私の愛する息子、ユーリちゃんがハンターになりたいなどと言い出したのざます!」
「……そ、そうなんですか。それは立派ですね」
「何が立派なんざますか!」
「す、すみません!!」
「愛するユーリちゃんに何かあったらどうするざますか!? ユーリちゃんにはもっとふさわしい仕事があるざます……ハンターなど……ハンターなど……」
しばらく一人でぶつぶつと言っていた女性だったが、やがて顔をあげ、受付嬢を正面から見据えてオフィス内に響き渡る大声を発した。
「ハンターなどという野蛮で汚くてきつくて危険な仕事につかせるのはやめさせたいざます!」
――ガタガタガタッ!
母親の言葉にオフィス内にいたハンター達は額に青筋を浮かべて一斉に立ち上がる。
「収入は安定せず、泊まりは日常茶飯事でベッドで眠れない日が続くという話も聞いたことあるざます! うちのユーリちゃんにそんなことはさせられないざます!」
「あ、あのっ……! 出来たらもう少し小声で……!!」
ハンター達から注がれる憤怒の視線に怯え、受付嬢は必死で訴える。しかし目の前の相手は改める様子もない。
「そこで汚くてきつい仕事を受けて苦労しているハンター達の姿をユーリちゃんに見学させるざます! そうすればユーリちゃんも馬鹿な考えは捨てるはずざますよ! どうせあるんざましょ!? ハンターにふさわしい汚くてきつい仕事が!」
「は、はあ……おっしゃりたいことは分かりました……」
ますます鋭さを増しているハンター達からの視線に耐えながら、受付嬢はカウンターからファイルを取り出し、開いた。ページを進めていく途中で受付嬢の手が止まる。
そこにはある依頼の内容が書かれた一枚の紙があった。目の前にいる婦人の要求を満たせるものである。
実際、汚くてきつい仕事になりそうだったため、受けてくれるハンターがいなさそうだなと思っていたのだが、これはある意味渡りに船だとも言えるだろう。
「危険なのは今回は無しざます! ユーリちゃんに怪我をさせるわけにはいかないざます!」
受付嬢は依頼の内容をもう一度確認してうなずいた。幸い、予想される敵の強さはさほどではない。
「分かりました。ユーリ君に危険が及ばないように気をつけてもらいましょう」
「頼みましたざますよ。ああ、もちろん本当の目的はユーリちゃんに伝えないようにお願いするざますね?」
「はい。お任せください。ユーリ君にもちゃんとハンターがどういうものかは知っておいて欲しいですからね」
「ではユーリちゃんには私から伝えておくざます。それでは失礼するざます」
ハンター達の怒りの眼差しに気付いた様子もなく、母親は上機嫌で出て行った。
「え、えーと。お聞きしたとは思いますが、皆さんにちょっとお願いがあるんですけど……」
受付嬢は恐る恐るといった風情で、オフィス内で人員を募った。
解説
グラズヘイム王国内の下水道に潜り、そこに潜む魔物を撃滅することが今回の依頼内容になります。また、依頼に同行するユーリという少年に危害が及ばないようにすることも依頼達成条件の一つです。
・敵について
スライムだったり、ネズミ雑魔だったり、変な虫雑魔だったりです。数は多いですが、特に強い相手はいません。
・下水道
皆さんにはグラズヘイム王国の地下に潜っていただきます。下水道は普通に歩ける部分があるため、腰まで水に浸かって行軍したりするわけではありません。ただ、歩ける部分はそこまで広くはありません。状況によっては水に浸かって戦わなければならないこともありえるでしょう。
なお、灯りを準備しておいたほうがいいでしょう。
・ユーリ
10歳くらいの男の子です。比較的裕福な家で生まれ育ちました。
母親から『特別にハンターの仕事を見学させてもらえることになった』と聞かされ、上機嫌でこの依頼に参加しています。母親の真の目的には気付いていません。
ハンターにあこがれていますが、ハンターが実際に戦うところを見たことはありません。もちろん本人に戦う能力はありません。
ユーリが見ている前で敵を掃討し、依頼を解決に導いてください。
ユーリにこの依頼の真の目的を伝えることは禁じられていますが、ユーリが貴方達の仕事ぶりを見て何を感じるかは、依頼の成否とは特に関係ありません。
・敵について
スライムだったり、ネズミ雑魔だったり、変な虫雑魔だったりです。数は多いですが、特に強い相手はいません。
・下水道
皆さんにはグラズヘイム王国の地下に潜っていただきます。下水道は普通に歩ける部分があるため、腰まで水に浸かって行軍したりするわけではありません。ただ、歩ける部分はそこまで広くはありません。状況によっては水に浸かって戦わなければならないこともありえるでしょう。
なお、灯りを準備しておいたほうがいいでしょう。
・ユーリ
10歳くらいの男の子です。比較的裕福な家で生まれ育ちました。
母親から『特別にハンターの仕事を見学させてもらえることになった』と聞かされ、上機嫌でこの依頼に参加しています。母親の真の目的には気付いていません。
ハンターにあこがれていますが、ハンターが実際に戦うところを見たことはありません。もちろん本人に戦う能力はありません。
ユーリが見ている前で敵を掃討し、依頼を解決に導いてください。
ユーリにこの依頼の真の目的を伝えることは禁じられていますが、ユーリが貴方達の仕事ぶりを見て何を感じるかは、依頼の成否とは特に関係ありません。
マスターより
こんにちは、こんばんは。秋風落葉(しゅうふうらくよう)です。
ハンターになることを夢見る少年。しかし、現実はそう甘くはないのかも……。少年が将来どういう道を歩むかの分岐点となるのかもしれません。
ハンターになることを夢見る少年。しかし、現実はそう甘くはないのかも……。少年が将来どういう道を歩むかの分岐点となるのかもしれません。
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2016/03/25 02:41
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2016/03/19 18:25:49 |
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相談卓 シャウラ・アルアイユーク(ka2430) 人間(クリムゾンウェスト)|22才|男性|疾影士(ストライダー) |
最終発言 2016/03/19 18:28:16 |