ゲスト
(ka0000)
大江家の忠臣、墓参りを望む
マスター:狐野径

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 難しい
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在6人 / 4~6人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2016/03/22 19:00
- リプレイ完成予定
- 2016/03/31 19:00
オープニング
●庭
梅の花が香る。
しばらくすると桜が咲き、初夏が来る。
縁側に座り眺めていた三人の爺は幸せをかみしめ、そして、ここに至る道のりに消えた命を思う。
「お嬢様も立派になられた」
「子どもらも大きくなって今では、宗主を立ててやっていけよう」
「まさか、また鬼が雇われているとはのぉ」
エトファリカ連邦国で去年は訪れると思わなかったこの平穏さ。
狭い都の中であり、庭の中に畑があったりしても、それはそれで幸せなのだ。妖怪がいつ攻めて来るのか分からず、震えることはない。まだ、妖怪は多くいるがそれでも、都の中心部まで突然湧くようなことはない。
「……紅葉様も一時期どうなるかと思ったがのぉ」
「若葉様が亡くなったときは……わしらとてつらかったからの」
「それ以上に、宗主が妖怪に与するのではと噂立ったのも嫌じゃッたなぁ」
しみじみと三人は話す。怒りも悲しみも、悦びも平坦に紡がれる。
時々、お茶をすすり、お菓子を食べる。
「梅の木によく登っておったのぉ」
「登って叱られ、折って叱られ」
「活発なお子だったからのうぉ紅葉様は」
この家の主である大江 紅葉(kz0163)は最近忙しそうにしている。今この話を聞いていたとしても、微笑んで顔を赤くするしかできない。この爺様たちには頭が上がらない、大江家宗主としていられるのは古くからの家臣のお蔭であるから。
「ご宗主にお子が生まれたら可愛かろう」
「男でも女でもきっと屋敷中走り回るじゃろう」
「くくく……若葉様もそういう意味では同じじゃ」
三人は笑う。今この屋敷には幼い子はいない。一番年若いのは、最近雇われた鬼の子だろう。
「そもそも、結婚はどうなるんじゃ?」
「噂によると松永家の跡取り息子と良い雰囲気だと言う」
「でも、次男坊もいるからそこは融通きくんじゃなかろうか?」
三人は大江家の事を考える。彼らには誰もが噂も情報も持ってくる。
「わしは思うんじゃ、老い先短い……せっかくなら、一度、大江の地を見てみたいと」
「ああ、それは思うておった。墓参りだけでもしたいと」
「先代のご遺体もできれば埋葬したいのぉ」
三人はふと遠くを見る。
「汚染地域なんじゃ」
「でも、そこまでひどくはないはずじゃ」
「……妖怪は出るのだろう?」
溜息を洩らした。
「一度、ハンターに頼んでみようかのう……」
「護衛?」
「まずは調査してもらった方がいいのかもしれぬ」
三人はうなずく。いきなり行きたいのもやまやまだが、いても立ってもいられないとしても紅葉がいないのに出かけるのは義理を欠く。
●依頼
ハンターズソサエティの支部で依頼を受け取った職員は丁寧にデータを記入していく。
「墓参りかぁ……大江家の里ってどのくらいの位置にあるのかしら」
地図を見て海辺だと知る。
「南部なら、最近カカオロードも完備されたし……あ、誰に言っても通用しない事を書き込もおうとしたわ……消す消す」
カカオが取れると言うことで南部に行くハンターたちがいったため、結構妖怪も減っているはずだ。
「チョコレート美味しかった」
暖かくなるとチョコレートは溶けてしまうと言うため、急いで食べた思い出だ。
「あのおじいさんたち……すごく、状況理解している……さすがは『知追う者』の家臣……というより、育てた人達よね」
紅葉の二つ名を思い出し、しみじみ考える。
大江家の三人が良く考えてこの依頼を出している。なぜなら、休憩に使うだろう里の状況も描いてあるからだ。
道中、どこで妖怪に遭うか分からないが、そこに潜んでいる可能性が高いと。退治してもらってもまた住みつく可能性はあるが、状況を確認することに意義はある。
「さてと、これでいいかな」
職員はデータを送信し、仕事を終えた。この三人が無事にたどり着けるようなルートかハンターが確認してくれれば、素晴らしい事なのだとしみじみ願った。
梅の花が香る。
しばらくすると桜が咲き、初夏が来る。
縁側に座り眺めていた三人の爺は幸せをかみしめ、そして、ここに至る道のりに消えた命を思う。
「お嬢様も立派になられた」
「子どもらも大きくなって今では、宗主を立ててやっていけよう」
「まさか、また鬼が雇われているとはのぉ」
エトファリカ連邦国で去年は訪れると思わなかったこの平穏さ。
狭い都の中であり、庭の中に畑があったりしても、それはそれで幸せなのだ。妖怪がいつ攻めて来るのか分からず、震えることはない。まだ、妖怪は多くいるがそれでも、都の中心部まで突然湧くようなことはない。
「……紅葉様も一時期どうなるかと思ったがのぉ」
「若葉様が亡くなったときは……わしらとてつらかったからの」
「それ以上に、宗主が妖怪に与するのではと噂立ったのも嫌じゃッたなぁ」
しみじみと三人は話す。怒りも悲しみも、悦びも平坦に紡がれる。
時々、お茶をすすり、お菓子を食べる。
「梅の木によく登っておったのぉ」
「登って叱られ、折って叱られ」
「活発なお子だったからのうぉ紅葉様は」
この家の主である大江 紅葉(kz0163)は最近忙しそうにしている。今この話を聞いていたとしても、微笑んで顔を赤くするしかできない。この爺様たちには頭が上がらない、大江家宗主としていられるのは古くからの家臣のお蔭であるから。
「ご宗主にお子が生まれたら可愛かろう」
「男でも女でもきっと屋敷中走り回るじゃろう」
「くくく……若葉様もそういう意味では同じじゃ」
三人は笑う。今この屋敷には幼い子はいない。一番年若いのは、最近雇われた鬼の子だろう。
「そもそも、結婚はどうなるんじゃ?」
「噂によると松永家の跡取り息子と良い雰囲気だと言う」
「でも、次男坊もいるからそこは融通きくんじゃなかろうか?」
三人は大江家の事を考える。彼らには誰もが噂も情報も持ってくる。
「わしは思うんじゃ、老い先短い……せっかくなら、一度、大江の地を見てみたいと」
「ああ、それは思うておった。墓参りだけでもしたいと」
「先代のご遺体もできれば埋葬したいのぉ」
三人はふと遠くを見る。
「汚染地域なんじゃ」
「でも、そこまでひどくはないはずじゃ」
「……妖怪は出るのだろう?」
溜息を洩らした。
「一度、ハンターに頼んでみようかのう……」
「護衛?」
「まずは調査してもらった方がいいのかもしれぬ」
三人はうなずく。いきなり行きたいのもやまやまだが、いても立ってもいられないとしても紅葉がいないのに出かけるのは義理を欠く。
●依頼
ハンターズソサエティの支部で依頼を受け取った職員は丁寧にデータを記入していく。
「墓参りかぁ……大江家の里ってどのくらいの位置にあるのかしら」
地図を見て海辺だと知る。
「南部なら、最近カカオロードも完備されたし……あ、誰に言っても通用しない事を書き込もおうとしたわ……消す消す」
カカオが取れると言うことで南部に行くハンターたちがいったため、結構妖怪も減っているはずだ。
「チョコレート美味しかった」
暖かくなるとチョコレートは溶けてしまうと言うため、急いで食べた思い出だ。
「あのおじいさんたち……すごく、状況理解している……さすがは『知追う者』の家臣……というより、育てた人達よね」
紅葉の二つ名を思い出し、しみじみ考える。
大江家の三人が良く考えてこの依頼を出している。なぜなら、休憩に使うだろう里の状況も描いてあるからだ。
道中、どこで妖怪に遭うか分からないが、そこに潜んでいる可能性が高いと。退治してもらってもまた住みつく可能性はあるが、状況を確認することに意義はある。
「さてと、これでいいかな」
職員はデータを送信し、仕事を終えた。この三人が無事にたどり着けるようなルートかハンターが確認してくれれば、素晴らしい事なのだとしみじみ願った。
解説
道中の確認と妖怪退治。
●道中
馬やバイクなど乗り物使うと頑張れば一日で行けますが、一般人が馬車や徒歩で行くとなると二日見ている方が安全です。そのため、里で休む必要がありますが、まだその里が機能していません。
他に休めそうなところは野宿です。
一番ハードなのは、天ノ都に逃げる際に迷子になった大江姉妹が踏み込んだ山越えルートです。
いくつかルートはありますが、三爺が示したルートが一番安定性が高いように地図上とデータ上は思われます。
●依頼人=三爺 基本、この順番にしゃべってます
PCさんとやり取りがないかもですが、一応三爺の名前だけでも。大江 紅葉を支え、むしろ赤ちゃんの頃すら知っている家臣たちです。
・堀川 瑞奈(ほりかわ みずな) 紅葉に「爺」と呼ばれる人。一番年寄。
・杉 広雪(すぎ こうせつ) 大江家の財布を握っていた人。引退後はお茶を飲むのが趣味。
・田貫 石丸(たぬき いしまる) 大江家の警備等に携わっていた人。小柄でそんな雰囲気はゼロ。
●予定地で見る妖怪(雑魔レベル)
一斉に襲い掛かってくるわけではなく、依頼人が言うルートで出会う物です。群れだったり単体だったりと言う感じです。よほどのことがない限り撃破は簡単です。
ルート変更やみなさん行動によって増減はあり得ます。
・猪タイプ×12 サイズは1、突進して来たり、噛みついたり。
・貉タイプ×24 サイズは1、三匹で一斉に襲い掛かってくる特徴がある。噛みつき、ひっかき。
●道中
馬やバイクなど乗り物使うと頑張れば一日で行けますが、一般人が馬車や徒歩で行くとなると二日見ている方が安全です。そのため、里で休む必要がありますが、まだその里が機能していません。
他に休めそうなところは野宿です。
一番ハードなのは、天ノ都に逃げる際に迷子になった大江姉妹が踏み込んだ山越えルートです。
いくつかルートはありますが、三爺が示したルートが一番安定性が高いように地図上とデータ上は思われます。
●依頼人=三爺 基本、この順番にしゃべってます
PCさんとやり取りがないかもですが、一応三爺の名前だけでも。大江 紅葉を支え、むしろ赤ちゃんの頃すら知っている家臣たちです。
・堀川 瑞奈(ほりかわ みずな) 紅葉に「爺」と呼ばれる人。一番年寄。
・杉 広雪(すぎ こうせつ) 大江家の財布を握っていた人。引退後はお茶を飲むのが趣味。
・田貫 石丸(たぬき いしまる) 大江家の警備等に携わっていた人。小柄でそんな雰囲気はゼロ。
●予定地で見る妖怪(雑魔レベル)
一斉に襲い掛かってくるわけではなく、依頼人が言うルートで出会う物です。群れだったり単体だったりと言う感じです。よほどのことがない限り撃破は簡単です。
ルート変更やみなさん行動によって増減はあり得ます。
・猪タイプ×12 サイズは1、突進して来たり、噛みついたり。
・貉タイプ×24 サイズは1、三匹で一斉に襲い掛かってくる特徴がある。噛みつき、ひっかき。
マスターより
こんにちは。
天ノ都から見て南部にある里に大江家は住んでいました。妖怪に追われた結果、何とか天ノ都にたどり着き紅葉を宗主に立て直したのが、現在の大江家です。
そんなわけで、「大江家の忠臣」たちのために、墓参りをする前の、調査や妖怪退治をお願いします。
よろしくお願いします。
天ノ都から見て南部にある里に大江家は住んでいました。妖怪に追われた結果、何とか天ノ都にたどり着き紅葉を宗主に立て直したのが、現在の大江家です。
そんなわけで、「大江家の忠臣」たちのために、墓参りをする前の、調査や妖怪退治をお願いします。
よろしくお願いします。
関連NPC
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2016/03/27 20:15
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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相談卓 ムディル(ka6175) 人間(クリムゾンウェスト)|27才|男性|霊闘士(ベルセルク) |
最終発言 2016/03/21 23:40:28 |
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2016/03/19 21:20:44 |